青木さんは、東京都八王子市におしゃれな店舗を構えると共に、ホームページを開いて、全国規模でコンセプト付きの食器販売を手がけている。青木さんのやり方はこうだ。
外食産業から問い合わせがあると、先ず、それぞれのお店の個性、主張、こだわりをひざ詰めで丹念に聞き取り、それにぴったり適合した食器群を選択し、提案し、時には食器メーカーに掛け合って、演出を施すようなこともしている。
「リースタイル」の店頭には、和食器、洋食器、ガラス食器、メラミン食器から漆器に至るまで、食器群が多様に展示されているが、青木さんは、これに留まらず、しばしば、国内外の食器メーカーを訪れては、ユーザー側のニーズも大いに伝えるということをしている。青木さんの率直で明朗な気性、強い目的意識、実行力は、多くの顧客の気持ちを捕えており新しい店舗を開く際には、食器揃えについては、先ず、青木さんに相談するという顧客の常連が増えてきている。なかには、ミシュランの☆を獲得するお店も複数あるほどだ。
ホームページの効果で、遠く、北海道や沖縄のお店からも声がかかるようになった。最近は、企業や学校や老人ホームの食堂からの相談も舞い込んできている。さらに、ホームパーティーを楽しむ人も段々に出てきているらしく、一般のお客様からの食器の相談もあるそうだ。いまや、日本の食の文化の多様性は、文句なしに世界一と言えるが、この取材を通して、その舞台裏には、青木さんのような感性豊かな食器コーディネーターの活躍があるんだなということを大いに実感した。
「リースタイル」店内には、様々なタイプの食器と食卓周辺機器が展示されている。 |