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最新刊のこと
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3つに分けて人生がうまくいくイギリスの習慣


「なぜかオトコ運のいい女性」台湾版


6月の新刊


日本初、セント・キルダ、真実の物語が遂に文庫化

この世の果て、セント・キルダを知れば、何が私たちの社会を歪めたのか分かるはずだ。
豊かな歴史、遺跡、自然、そして世界最多の海鳥が集まる
この小さな島に匹敵する場所は、英国中どこにもない。
日本で初めて、キルダで起きた物語のすべてを描いたこの本は、
深い悲しみと感動に満ちている!

ナショナル・トラスト・フォー・スコットランド・キルダ担当長
ニール・ミッシェル
誰の心にもセント・キルダがある
「1本のロープと7人の友の絆があれば生きていける」
文明と善意がこわしたもの……。
イギリスで語り継がれる、世界遺産の島セント・キルダで起きた真実の物語。
絶海の孤島に暮らす36人を支えた小さな社会とは?

拝読して、この作品はこれまでのありきたりの言葉では言いあらわせない物語であると感じた。
牧歌的なのか緊急なのか、とまどうエピソードの連続に、これは大変な原稿をいただいたと


講談社・生活文化局
津田
千鶴
まったく知らなかった場所のまったく知らない共同体における、
まったく知らなかったエピソードの連続に、まずは驚かされました。
「世界の果て」であるのに、
「世界の大部分より幸せ」であり、「素晴らしい世界」であるという、美しき矛盾。
あるいは、者の魂が集まるという場所性を持っていながら、
人間のが実感できるという、奇妙な背反。そういう、不思議な二義性が、
本を読んでいると浮かび上がってくる。
短い期間で島の内実を調べ尽くし、その調べた真実を精妙に物語化したことに、
これまでの本とは違った芸境が見える。

新潮社 ノンフィクション編集部 秋山洋也
見たことも、聞いたこともないイギリスがついに登場する!

 意表を突かれた話
 知らなかった英国キルダ
S.Hayashi

 読みながら、
「へぇー、へぇー」
 と音の出る機械を叩き続けたい気分になった。
 俺も英国暮らしの経験はあるし、あの国について書かれた文献もかなり読んでいるから、ちょっとやそっとのネタでは驚かない。
 しかし今回は、意表を突かれた。
 セント・キルダ群島……知らなかったもんな。
 おそらくこの本が出る以前は、一億二〇〇〇万人の日本人のうち、執筆中の井形さんを除いては、よほどのオタクか専門の研究者でもない限り、地名も聞いたことがなかったんじゃないかと思う。
 簡単に言うと、スコットランドの沖合いに、まったく文明から隔絶したような小島があるわけね。人口は、七〇人ほど。
 石で作った家に住み、海鳥を捕って生計を立てていた人たち。
 大昔にやってきた宣教師の教えを忠実に守り、毎朝、皆が集まって、今日一日をどのように過ごすべきか話し合う。
 大英帝国の、それも本土から目と鼻の先(交通はおそろしく不便だが)に、こんな土地があったとは、ねえ。
 これだけなら、単なる「ふしぎ発見」みたいな話で終わるんだが、井形さんは、この島の「文化」と、英国本土から持ち込まれた「文明」との相克を、ちゃんと描いている。
 人々の「善意」の結果、島には現金を介する経済や、英語教育が持ち込まれ、「文明化」が図られた。
 その結果、島の伝統的なコミュニティーは崩壊し、教育を受けた若者は、不便な島の暮らしを嫌って去って行く。
 実はこれと似たことは、かつてアイルランドやスコットランドの各地で行われた。
 さらに言うなら、英国のアングロ・サクソンたちは、新大陸に乗り込んで、「文明化していない」先住民を駆逐し、アメリカ合衆国を作ったわけだが、今度はその合衆国が、「自由と民主主義」を世界中に広めようと、各地に軍隊を送り込んでいる。
 自由と民主主義がどれほど立派だろうが、そのために何万、何十万という単位で人が死ななきゃならないなんて、こんな矛盾した話はないよね。
 セント・キルダ群島の人たちも、なまじ「文明化」の波にさらされたおかげで、何千年も大切に守ってきたものを失ってしまったわけだ。
 欲を言えば、本の作り方として、カラー写真を使うとかビジュアルがあればいいな、と思ったが、島の物語を読むだけで、文明とは、便利さとは一体なんだろう、と考えさせられる。

 


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