新時代のヒットの予感!! 2023

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MRI騒音下で通話可能な装置開発
光マイクの応用で実力示す発明家

イスラエル・ハイテク企業と
共同開発・世界的商品の開発を目指す

 高磁界や強電界、電磁気妨害、ガス、石油などの環境からの影響を受けたり、妨害を与えたりしない光が音を捉える光マイクロホンデバイスをキーテクノロジーに、医療分野や脳研究分野、産業分野重要な役割を果たすMRI音声通話装置などで異彩を放すのが『コバテル株式会社』だ。代表取締役小林興弘さんは、大手音響機器、無線通信機器メーカーの研究開発部門に長く従事し、欧米やイスラエルのハイテク企業と共同研究開発業務に携わった経験を生かし、専門性の高い業務の効率向上に資する特殊装置で存在感を示してきた発明家だ。その独創性と発想力が伝わるのが、イスラエルで開発され、小林さんが開発段階から協力してきた『光マイクロホン』の応用開発。コンデンサーマイクなど従来のマイクロホンと基本的原理が全く異なり、金属・電気を一切使わず、伝搬媒体に光ファイバーを使用し、高磁界、強磁界、ガス、石油、などを扱う防爆施設、高電圧環境で使用することができる世界で唯一のマイクロホンだ。応用の象徴が、MRI(磁気共鳴画像装置)の騒音環境で医師、検査技師、受診者が音声を双方向で伝えることができるMRI音声通話装置。
「MRIの騒音は、電車が走るガード下の音と同水準。従来医師は受診者との間で体の不調の有無などを確認しにくいという会話上の問題点がありましたが、『光マイクロホン』を応用した音声通話装置は、金属を内部に持ち込めないMRI検査室で使うことができます。仕組みは、『光マイクロホン』を枕状の音声集音装置に組み込み、音声を光データーに変換して送信し、受信側装置でアナログ音声に変換し出力するもので、MRI画像への妨害ノイズも生じません。新開発インナーイヤピースを耳への密着型を装着することでMRI騒音を低減に成功し、双方向の会話が高音質での通話が可能になりました」
 同装置は、国内の大学病院や研究所、欧米の医療機関で導入が進んでいるという。
「このほかにもMRIを使って耳から脳へ鼓膜と脳神経を経由して聴覚刺激信号を伝えることができ脳の働きを研究する脳研究装置で当社開発のインナーイヤチップホンを使ってMRIの高騒音中でも忠実に刺激信号を脳へ伝えることができるMRI聴覚刺激装置呈示装置も開発し導入されました。また、音声・音楽を骨伝導で直接脳神経を経由して伝達するインナーチップデバイスを開発し、特許を取得して商品化を進めています。特に難聴者には新しい音声・音楽の世界を提供できると思っています」
 さらに自動車・産業装置など多くの配線を必要とする電子機器の配線省力化、軽量化を図る為に世界的な技術で開発されたDC|BUS技術にもイスラエル社と共同開発し自動車・ロボット・宇宙関連機器の制御分野への応用に力を注いでいる。
(ライター/斎藤紘)

コバテル 株式会社
TEL/045-577-5067 
Eメール/kobatel@oregano.ocn.ne.jp

検査で将来のがん発症リスクを予測
戦略的予防医療の国内初の外来開設

五段階評価基準で判定
生活習慣の改善に導く


「先手必勝の戦略的予防医療」として、僅かな量の採血で遺伝情報を伝達するmRNA(マーナ、メッセンジャー・リボ核酸)の解析から将来のがん発症リスクを予測し、発症前に自分で病気の芽を摘むセルフメディケーションに繋げる。『愛知医科大学病院先制・統合医療包括センター』が開設した全国唯一の「mRNA健康外来」の目的だ。その開設を主導し診断も担う教授・センター部長福沢嘉孝さんは、臨床ゲノム医療学会理事長と認定ゲノムドクターの肩書も持つ医学博士。社会医療貢献として目指すのは健康寿命延伸だ。
「親から受け継ぐDNAの遺伝情報の基本設計は変わることはありませんが、DNAの命令を受けて様々なタンパク質を合成するための遺伝情報を伝達するmRNAは生活環境やストレスなどの影響を受けて変化します。その変化の状態の解析で病気ではないが健康でもない未病の段階からがんのリスクを診断するのが当外来です」
 検査は、健診での採血量の4分の1程度のわずか2・5㎖の採血で済むという。
「血液の中の白血球の単核球という細胞をコロナ禍で知られるようになったPCR法で増幅してmRNAを抽出、解析します。臨床ゲノム医療学会では、これまで約500人の解析から割り出した五段階の評価基準を設けていて、それに照らして健常、標準ゾーンなら低リスク、やや注意、注意ゾーンであれば中リスク、警告ゾーンの場合は高リスクと判定します。その結果を報告書にまとめて可視化、検査から約4週間後に詳しく説明、発症予防に対する意識付けをし、発症につながる悪しき生活習慣などの改善(行動変容)に導いていきます」
 異常所見があれば、詳細な血液検査や画像診断を追加して、悪性疾患の有無を鑑別診断し、その段階でがんの可能性があれば,専門診療科にコンサルテーションを依頼するという。
 福沢さんは、臨床ゲノム医療学会の創設者で、手塚治虫の漫画鉄腕アトムに登場するお茶の水博士のモデルとされる故渥美和彦東京大学名誉教授との出会いからゲノム医療の重要性と未病段階での発症リスクの予測の有効性を確信し、「mRNA健康外来」の開設を主導。渥美名誉教授の遺志を継ぎ、同学会理事長に就任した。
「2人に1人ががんに罹る時代、罹ってからがんを治療するのではなく、可能な限りがんに罹らない生活の実現に寄与できればと思っています」
(ライター/斎藤紘)

愛知医科大学病院先制・統合医療包括センター
TEL/0561-62-3311 
Eメール/ampimec@aichi-med-u.ac.jp

世界的医学出版社の編集委員に就任
台湾の公立病院との交流計画も推進

世界の症例報告を審査
大動脈瘤治療法を指導


「手術のart(技術)をscience(科学)にして、日本の心臓血管外科領域の臨床データを世の中に発信する」
 日本胸部外科学会、日本心臓血管外科学会、日本血管外科学会の三学会構成心臓血管外科専門医認定機構修練指導医の肩書を持つ『新東京病院』の副院長兼心臓血管外科主任部長中尾達也さんは、国内、海外を問わず、進化する医療技術の普及に力を注いできた医師だ。2022年10月からは香港の世界的な医学系学術出版社から招かれて編集委員に就任、国際派医師として活躍するシーンは広がる一方だ。この出版社は、AME Publishing Companyといい、世界的に医学研究の促進に寄与してきたオープンアクセス出版社。中尾さんが務めるのは、医療従事者や研究者などに症例に関する臨床情報を提供するオンラインジャーナルの「AME Case Reports (AME症例報告)」の編集委員会の編集委員。世界から寄せられる症例報告が掲載に値するかを編集長などと査読し審査する仕事だ。その対象は専門の心臓血管系疾患に止まらず医学全般に及ぶ。
 中尾さんは、世界的に権威のあるイタリアのオンライン医学雑誌に世界中から寄せられる論文を掲載に値するかどうか判断するレビューアーにも任命されていて、今回の編集委員としての招聘は学識の深さが海外で広く認められていることを改めて示すものだ。こうした評価に繋がったのが、実施医、指導医の資格を持つ大動脈瘤に対するオープンステントグラフト手術法を普及させる活動。胸を開けて患部の血管にステントグラフトという金属製の骨組みに支えられた人工血管を挿入し、大動脈にコブができる大動脈瘤を治療する日本発の医療技術。手術時間の短縮化につながり、傷口も小さくて済む低侵襲な手術法だ。台湾でこの手術法の普及にも努め、台湾の台北や台中の病院まで足を運んで技術指導してきたほか、アジア・パシフィック大動脈外科学会でシンポジウムを開催したりしてきた。
 2022年8月には、台湾・台中のTaichung Veterans General Hospital(台中栄民総医院)の Tsai, Chung Lin血管外科部長をはじめとする心臓外科チームを招く計画だったが、コロナ禍で延期になったものの、中尾さんはオンラインによる手術のライブデモンストレーションの提供や文化的教育プログラムも含めた病院相互の交流を進めていく考えだ。
(ライター/斎藤紘)

医療法人社団 誠馨会 新東京病院
TEL/047-711-8700

甲状腺治療など専門性の高い診療
病状の確認に重層的な検査を実施

医科大学教授から転身
医学博士の知見を活用


 獨協医科大学の教授を定年退職後、2022年4月に『菱沼クリニック』の院長に就任した菱沼昭さんは、米国の名門大学でモノクロナール抗体の作製と遺伝子解析を研究し、2021年11月から日本甲状腺学会の理事長を務める国内屈指の甲状腺疾患治療の名医。加えて日本臨床検査医学会専門医の資格も持ち、適切な医療に不可欠な臨床検査のスペシャリストでもある。クリニックでは内科を担当するが、専門性の高い診療が特長だ。糖尿病学会の専門医も取得している。
 菱沼さんは、糖尿病、高血圧や高脂血症、肥満などの生活習慣病、痛風、貧血、花粉症などの一般的な内科診療も行うが、バセドウ病や橋本病、クレチン病、甲状腺腫瘍、甲状腺癌、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎、甲状腺ホルモン不応症などの甲状腺の疾患、下垂体機能低下症や副腎皮質機能低下症、尿崩症などの内分泌疾患など地域に専門医が少ない領域の疾患が主な診療対象だ。中でも甲状腺の疾患は医学博士の学位を取得した研究テーマであり、その知見が生かされる。
「人体の正常な機能を保つのに必要な内分泌代謝の作用を示す物質をホルモンといい、それを分泌する内分泌臓器の一つが甲状腺です。甲状腺ホルモンは、様々な臓器に運ばれて、身体の新陳代謝を盛んにするなど大切な働きをしています。甲状腺ホルモンの産生は、脳下垂体より分泌される甲状腺刺激ホルモンにより調節されますが、産生された自己抗体により、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで起こるのが良く知られるバセドウ病です。動悸、体重減少、指の震え、暑がり、汗かきなどが主な症状で、20〜30代の若い女性に多い病気です。このほか、甲状腺機能低下症や甲状腺腫瘍など様々な疾患があります」
 診断のための検査は、重層的だ。
「甲状腺疾患が疑われる場合は、血液検査で甲状腺ホルモンや自己抗体を測定したり、超音波検査で甲状腺の大きさや血流などを調べたりします。甲状腺シンチグラム検査という甲状腺に集まりやすい物質を使った検査を他施設に依頼することもあります。腫瘍が疑われる場合は、超音波で甲状腺内部にあるしこりの性質などを調べるほか、超音波で位置を確認しながら注射針で細胞を吸い出し、顕微鏡で観察する甲状腺エコー下細胞診を実施します」
 クリニックには、精神科、心療内科もあり、副院長の菱沼洋子さんが担当している。
(ライター/斎藤紘)

菱沼クリニック
TEL/046-839-2666 
FAX/046-839-2668
ホームページ 
http://www.hishinuma-clinic.jp/

研究の成果生かす先駆的漢方内科
西洋医学と組み合わせる独自療法

闘病意志を高める効果
電子書籍で全体像紹介


「症状の改善だけでなく、病と闘う意志を高める効果も期待できる」
 国内で先駆的に西洋医学と漢方医学を取り入れた医療を提供する現『なかむらクリニック』院長の山本昌弘さんの信念だ。西洋医学、漢方医学双方の利点を適宜組み合わせた最善の方法で幅広い疾患を治療する独自の診療スタイルで声価を高め、その高度の医療技術を求めて遠方からも受診に訪れる。山本さんは、筋肉の成長を促すホルモン、蛋白同化ステロイドの研究で医学博士の学位を取得した後、米国に留学、帰国後、大学病院で内分泌代謝の研究を進める中で、漢方薬成分の効果を確信したのが漢方医学を極める意思に繋がった。
「血液細胞をつくる組織である骨髄から造血幹細胞を抜き出し、細胞分裂を促し、DNAを増やすことができるホルモンを探す実験で、なかなか結果が出なかったときに、薬用人参の成分で効果が確認されたのです。漢方医学がまだ西洋医学界では非合理的と軽視されていた時代の1969年のことで、これを機に漢方医学の研究を深め、日本東洋医学会が定めた漢方医学による治療法を修得し、大学病院などでの診療やクリニックの漢方内科での診療に生かすようになったのです。こうした診療の中で、西洋薬にも勝る漢方薬の効果に目を見はりました」
 和漢医薬学会名誉会員、日本臨床漢方医会会員である山本さんの診療スタンスで特長的なのが、西洋医学、漢方医学どちらかを偏重することはせず、最善の道を探る姿勢だ。
「西洋医学、漢方医学は方法論が異なりますが、目指す方向は同じです。受診者一人ひとりの症状を見極め、それぞれの医学の良いところを上乗せして治療を進めます。漢方医学で用いるのは漢方薬で、保険診療の範囲で処方します。臓器に異常がある器質的疾患より、臓器に異常はないが自覚症状がある機能性疾患により効果的で、症状の改善、術後の痛みなどの緩和に効果があるだけでなく、がんなど大病を患った方の闘病に対する気持ちも変わります」
 山本さんは、2022年3月に電子書籍「現代医療に漢方を生かす小史-元気で楽しく生きるため」を出版、漢方医学が西洋医学と照らし合わせても非常に合理的であることを示し、漢方医学の現代医療への具体的な取り込み方も紹介している。医療関係者だけでなく、漢方医学に懐疑的な人にも読んでもらいたいという。
(ライター/斎藤紘)

医療法人 佳真会 なかむらクリニック
TEL/06-6245-1568

コロナ禍で利用希望が増える在宅医療
先駆的に取り組んだ医師に光る使命感

理想的診療体制を構築
家族に安心感もたらす

 高齢化に加え、コロナ禍による家族の面会制限や院内感染への恐れから利用希望者が増えたといわれる「在宅医療」。全国で約80万人が利用し、その約9割が75歳以上の高齢者というこの診療の理想形ともいえる体制を構築したのが、2004年に在宅療養支援診療所として『ひだまりクリニック』を開院した理事長で医学博士の福田幹久さんだ。「基礎疾患のある高齢者が利用する在宅医療では感染症対策が基本」と、コロナ禍以前から感染症対策に万全を期しながら診療を続けてきた。現在の利用者は約380人にのぼり、平均年齢は80歳だ。
 その体制、医師と看護師で複数のチームを組み、24時間365日体制で対応。利用者宅を訪問する時は、検査機器を携帯し、血液や心電図、エコー、レントゲン撮影、血液ガス分析などの検査ができる。静脈栄養管理、床ずれの処置、酸素療法、胃に穴を開けて栄養剤を注入する胃瘻(いろう)の管理からがん終末期の緩和ケア、看取りも行う。薬も薬局から届け、病状の急変には昼夜を問わず駆け付ける。
「ひだまり訪問看護ステーション」も併設。看護師が定期的に訪問して健康チェック、身体の清潔維持、医療器具の管理、日常生活の介助介護、薬の管理と指導なども行っている。訪問介護、福祉用具サービス、デイサービス、ショートステイなどの実施事業体との連携体制も築いた。
 利用者家族の感謝の言葉から安心感をもたらしていることが伝わる。
「電話1本で駆けつけてくれるクリニックは、なくてはならない存在」(脳血管障害で寝たきりの夫の世話をする女性)「24時間対応で、電話ですぐに相談できますし、先生の声を聞くだけでも安心です」(患者家族)「治療方針が明確で答えも早く、安心できます」(父親を診てもらっている女性)「多くの方のサポートがなければ立ち往生でした」(家族3人が診療を受けている女性)
 「住み慣れた自宅で家族と一緒に過ごしたいと願う患者さんは少なくありません。患者さんの症状やその家族を取り巻く環境は様々ですが、在宅医療は、医療介護、家族の支えが両輪となり、同じ方向に同じスピードでお互いが舵取りを行いながら進んでいくことが大切です。時間を問わず希望に寄り添っていきたいと思います」
 先駆的に在宅医療に取り組んで18年。その信念に揺らぎはない。
(ライター/斎藤紘)

在宅療養支援診療所 ひだまりクリニック
TEL/0859-37-5188 
Eメール/info@hidamariclinic.jp
ホームページ 
http://www.hidamariclinic.jp/

アデノウイルス感染症に注意喚起
流行性角結膜炎などの予防法助言

重層的な知療法を採用
コロナ同様3密を回避


 寒くなるこれからの季節、インフルエンザの流行に対する備えと同時にアデノウイルス感染症にも警戒が必要と注意を促しているのが医師と薬剤師の国家資格を併せ持ち、全人的医療に取り組む眼科医の小菅正義さんだ。主に夏に活性化し、目を中心に全身症状を引き起こしてきた病原性ウイルスだが、地球温暖化とともに冬でも様々な症状を起こすようになっているというのがその理由だ。
「アデノウイルスは、1953年に人の咽頭部の肥大した扁桃腺、アデノイド組織から分離されたウイルスで、51の型に分類されます。多くのアデノウイルスは、体内の潜伏期間が5日から7日で、感染力が非常に強く、便や飛沫、直接接触により院内感染や職場内感染、家族内感染などで大流行になることがあります。流行性角結膜炎や咽頭結膜熱などの眼科、小児科領域で感染力の強い病気を引き起こすとともに、発熱や頭痛、鼻炎、咽頭炎、扁桃炎、全身倦怠感、下痢など呼吸器、耳鼻咽喉科、泌尿器科領域などにも多種多様な感染症を起こします。多くの型があるため、免疫がつきにくく、何回も同じ病気になる場合があります。新型コロナウイルス感染症の大流行の中で、小児の急性肝炎との関連も世界各地で報告され、注意を要するウイルスです」
 咽頭結膜熱はプール熱ともいわれ、高熱や扁桃腺のはれ、のどの痛みなどの症状が特徴で、子どもの間でプールを介して流行することが多く、学校感染症の一つになっているが、流行性角結膜炎は年齢を問わず起こる目の病気という。
「流⾏性⾓結膜炎は、眼科領域で最も頻度の高い感染症の一つで、昔からはやり目と呼ばれています。厚生労働省の感染症サーベイランス事業では定点報告対象疾患に指定されていています。症状は、約1、2週間の潜伏期の後、白目の表面を覆っている粘膜、結膜の表面にあるリンパ組織が炎症のために腫れて、まぶたの裏に濾胞というリンパ球のかたまりができる急性濾胞性結膜炎の症状を示して発病し、白目の充血や目やに、涙目、異物感、眼痛などの症状が起こります。耳の前に存在するリンパ節の腫れや圧痛を伴うこともあります」 
 小菅さんが行うアデノウイルス感染症の治療法は重層的だ。
「目の症状を緩和するには、強力なステロイドの点眼、抗生物質の点眼などになりますが、ウイルスには抗生物質は効かないので、他の細菌の混合感染を防ぐ目的の処方になります。ただし、目やにを取るには有効です。2週間以上経過すれば、ウイルスに対する抗体が体内で作られてくるので、自然に改善していきます。全身症状を楽にするには、解熱剤や痛み止めなどの内服も必要です。私はある漢方を用いて抵抗力を高め、再発を予防するような処方も行っております」
 予防法についても助言する。
「このウイルスは接触感染で人から人へと移っていくので、コロナ対策のように三密を避けることを心がけることが肝要です。実際の外来での経験上、コロナ禍の2020年から2022年の今に至るまでの時期のアデノウイルス感染症患者はそれまでの三年間よりも明らかに減っています。しかし、移ってしまうと他人に感染させる力は強いので、家族や友人、恋人には注意が必要です。家庭内では風呂は患者さんが最後に入り、タオルやバスタオルなど別々のものを使うことも必要です。この感染症は目をこする習慣の人に多いので、むやみに目をこする習慣のある人は要注意です。花粉症の人は目をこすらないように眼科で痒み止めの目薬を処方してもらうほうがいいでしょう。ドライアイの人も涙が少なくなるとウイルスが高濃度になり、発症しやすくなるので、ドライアイの治療を受けることも大事です」
(ライター/斎藤紘)

眼科医・総合診療医 小菅正義
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小菅正義 医師

戦争のない平和な未来を子供たちに
アニメ王国構想の理念で万博に提言

戦争下では中止を促す
アニメでテーマ発信も


「仮に、ロシアによるウクライナへの侵攻のような無謀な戦争が地球上のどこかで続いている場合は、万博を中止することも考えるべきではないか。その決断でいかに平和が大事であるかを世界に訴えることができるからです」
 クールジャパンの象徴、アニメで世界を笑顔にする「夢の大阪アニメランド王国」構想を描き、2025年大阪万博での実現を訴える『池田哲男商店』代表の池田徳治さんの大阪市民としての思いだ。
「万博は、世界各国の人たちが交流する平和の象徴のはずです。1970年の大阪万博では、国連から借りた国連平和の鐘が世界中の人々によって鳴らされました。2025年大阪万博はSDGsの達成とその先の社会ビジョンSDGs+beyond(ビヨンド)の構築を目指していますが、平和に触れたSDGsのゴール16はあらゆる場所において、すべての形態の暴力および暴力に関連する死亡率を大幅に減少させることを目標に掲げています。どこかで戦争が起きている中で万博を行えば、その戦争に目をつむることになります。そもそも大人も子供もみんなが楽しめる万博になるでしょうか」
 池田さんはボーイスカウトの活動として行った登山などで危険なことにも遭遇した経験を持つ。悪天候の中、山に登り、途中下山せず遭難した他のグループの例を挙げ、下山する決断も必要だったと回想する。あの遭難と戦争下の万博を重ね合わせ、続行より中止のもたらす意義が大きいときは、決断すべきだと指摘する。
「夢の大阪アニメランド王国」構想は、アニメ文化を基調にグルメランドやフラワーランド、ペットランド、温泉ランドなど子供からお年寄りまで楽しめる様々なエリアの展開や大阪府で特別府民債を発行して調達する資金計画、候補地、アクセス方法までも示したもので、万博では、乗り物に乗ってアニメのバーチャル映像を楽しむような空間の創設も想定する。
 池田さんは情報発信でもアニメを利用するよう促す。
「大阪万博は、未来の技術と社会システムが見える万博、快適、安全安心、持続可能性に取り組む万博などを目指していますが、専門家だけが分かってもしょうがありませんので、海外に通用する日本のアニメを使ってシミュレーションを流すことも必要です。同時に未来の子供たちのために、平和で楽しい未来を築くことの重要性を発信すべきだと思います」
(ライター/斎藤紘)

池田哲男商店
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