ビジネスヒットチャート 2017


イギリス生活情報誌 
月刊
ミスター・パートナー
〒160-0022
東京都新宿区新宿
2-15-2岩本和裁ビル5F
TEL.03-3352-8107
FAX.03-3352-8605
上:3Dマシンコントロール・ガイダンスシステムを搭載したハイブリッド油圧ショベル『SH200HB-6』
右下:区画道成工事

代表取締役 山根真司 氏
香川県出身。父親が大工職人だったため小さいころから同じ道に進みたいと思っていたが、高校では土木科に進み、入学する時に「建設業で独立する」と宣言。「下積み時代は厳しいが、とにかく何があっても5年間は辛抱しろ」との父親のアドバイスを胸に、卒業後、建設会社に就職、現場監督として5年間勤めた後、1997年に独立。
土木機械のハイテク化を先駆的に推進
技術力とのコラボで工事の効率化実現

宅地造成や基礎工事に最先端のハイテクシステムを搭載した土木機械を先駆的に導入、作業効率の向上、環境負荷の軽減を追求。

 排出ガス規制クリア新型後方超小旋回油圧ショベル、ハイブリッド油圧ショベル、情報化施工システム搭載ブルドーザー1号機、2号機、3号機。宅地造成工事、基礎工事を主に一般土木工事からエクステリア工事まで幅広く手掛ける『山根建設株式会社』が順次導入し、工事現場で活躍する最新鋭の重機類だ。作業効率向上、安全性確保、環境負荷軽減、コスト削減を視野に代表取締役山根真司さんが追求するハイテク体制はパワーワークを代表する土木工事の様変わりを強く印象付ける。
 大工職人の父親の背中を見て育った山根さんは、学業終了後、建設会社に就職し、現場監督として5年間勤めた後、23歳の若さで独立し、会社を起こした若き経営者。職人の技や経験、勘、力に象徴されるマンパワーを尊ぶ気持ちは骨の髄まで沁みついているが、同時に、土木建築技術の進化も直視し、マンパワーとハイテクのコラボによって社会の多様なニーズに応え得る業務遂行体制の構築に力を注いできた。導入した最新鋭の重機類は、その理念に沿って選択したものだ。
 2011年に特定特殊自動車の排出ガス規制が強化されたが、山根さんは新基準をクリアした新型後方超小旋回油圧ショベル・レジェストを導入。2015年には、新世代クリーンエンジンと新油圧システムを融合させた最新システムを搭載したハイブリッドの油圧ショベルを採用。同じクラスの油圧機と比べ、15%という大幅な燃費低減と高い作業性を実現した。さらに、この機械に3次元測定技術で現場の状況を自動的に把握できる3Dマシンコントロール・ガイダンスシステムを国内で初めて搭載した。これにより、法切り、盛土、構造物の掘削作業で杭や糸などの独特の道具を使って構造物の位置を出す丁張り作業が必要なくなり、人件費削減、施工日数の短縮につながった。
 2016年には、これらの機能を備えながらコンパクトで燃費、パワー、安全性に優れた新世代油圧ショベルを導入するなど着々とハイテク化を進め、作業環境の改善を図ってきた。コスト削減に寄与するスピーディで完成度の高い仕事ぶりが発注元の信頼と声価につながり、現在は引く手あまたで休む暇もないほど多忙を極めている。
「かつては自分たちが仕事をしやすいようにとか利益が取れるようにとか、自分たちの都合を優先していた時期もありましたが、今は常にお客様の立場で考え、行動することを大切にしています。好調な時こそ、苦労したときのことを忘れてはいけない。いつまた厳しい状況になるか分かりませんから、失意泰然、得意淡然の精神で地に足のついた経営を進めていきたいと思っています」
 ハイテク化を進める先進的な経営を誠実な人間性が支えている。

山根建設 株式会社
TEL:087-885-7725 FAX:087-885-7710
ホームページ http://yamane-k.jp/

代表取締役 竹之内信一郎 氏
神奈川県出身。高校生のころは強豪校野球部で活躍するとともに、アルバイトとして会社の現場で手伝う。卒業後、父親が創業した『竹之内建設』に入社。2011年の株式改組に合わせて社長に就任。鳶の仕事で後世に名を残したいと常に向上を心がけている。二級建築施工管理技士。
信頼の足場工事支えるマネージメント力
30年超の経験とノウハウと技術力で躍進

足場仮設工事を専門とするプロ集団。技術と意識の向上を図りながら建築工事を支える足場工事で躍進する。

 神奈川県川崎市の『株式会社竹之内建設』は、集合住宅やマンション、商業施設、ビルなどの建築工事や大規模修繕工事の足場組立を中心にした仮設工事で建設会社などから厚い信頼を集め、躍進してきた会社だ。最大の強みは、創業以来30年超の業務歴の中で培われたノウハウと経験に加え、建築一式工事の施工に必要な建築学、土木工学、電気工学、機械工学、設計図書、法令などに関する知識に基づく施工計画、安全管理、品質管理、工程管理を包括したマネージメント体制が事業推進のフレームワークとして形成されていることだ。
 創業者の父親を継ぎ、二代目社長として経営を牽引する代表取締役竹之内信一郎さんは、どんな現場でも対応できる職人を育てる教育をモットーに裏付けられたマネジメント力をもとに足場工事のプロフェッショナルを輩出してきた。
 足場といっても用途は外部工事用、内部工事用、架構工事用、補修工事用に大別され、構造も支柱式、つり式、張り出し式など多岐にわたる。同社は、業務内容に建設現場のビルの外壁面に沿って設置される枠組足場、緊結部にクサビを使用するクサビ式足場、吊り足場、素材に軽量の高張力鋼管を採用し、スピーディな組立解体作業を可能にする次世代足場、棚足場、移動式足場のローリングタワーを掲げ、関東一円で施工してきたが、実力を示すのが仮設計画図だ。
 建設時の設計図面や現場調査を基に、材料や仮設方法の計画を立て図面に落とすのが仮設計画図。申請用仮設計画図とプレゼン用仮設計画図があり、平面図や立面図、断面図、矩計図、指示書の提出を受けて発注側の要望に沿って作図し、図面がない場合は実測作業も請け負う。計画変更や図面修正にも迅速に対応し、基本と設定した一週間内の納品を守ってきた。強度計算書の作成も可能だ。
 安全性に対する強い信念も声価を高めた要因だ。その象徴が安全パトロール。建設現場まで行って目で確認し、施工完了の写真と自主検査報告書をもとに正しく施工されているかどうかを点検、是正箇所があれば、安全パトロール報告書に記載し、足場施工責任者に指摘し改善させる。パトロールの繰り返しが技術向上にもつながっている。
 もう一つ、月に2回の定例ミーティングと随時開催の実地研修、仮設計画図作成の講習からなる社内研修がスタッフの技術向上、安全意識の徹底、モチベーションの維持で効果を上げ、事業の推進力として蓄積されているのも特長だ。
「常に新しい技術を取り入れる努力を重ね、職人の育成にも力を注ぎながら、仮設工事の多様なニーズに応えていきたいと思っています」
 竹之内さんの前向きな姿勢が業績伸張の牽引力だ。

株式会社 竹之内建設
TEL:044-455-4940 FAX:044-455-4941
Eメール:webadmin@takenouchikensetsu.co.jp

地元の名店も多様な工法で建築を行っている。

代表取締役 伊藤栄一 氏(左)
福岡県飯塚市出身。一級建築士、一級土木施工管理技士、宅地建物取引業者。20歳で個人事業主として『有限会社サカエ住宅』を設立。1994年に法人化。2011年7月、筑豊地区の再生のための地域活性化活動を行う「NPO法人サカエ会」設立、代表理事に就任。
オンリーワンの住空間設計で故郷を再生
地域づくりにNPO法人設立し活動を牽引

一級建築士の知見とデザイン力、人一倍の故郷想いが融合した総合力で、旧産炭地の故郷再生に情熱を燃やす。

 かつて日本経済を石炭で支えた筑豊地方の中核都市、福岡県飯塚市。エネルギー革命や海外の安価な石炭の輸入で炭鉱が閉山に追い込まれ、衰退の一途をたどった故郷を何とか元気にしたい。『有限会社サカエ住宅』の代表取締役で一級建築士の伊藤栄一さんの事業を貫く思いだ。ハイセンスなデザインと独特の空間構成が特徴の『Only One Style』の住宅建築で街の景観を変えるだけに止まらない。2011年には、まちづくりや環境保全、災害救援、地域安全、市民活動支援などを活動分野とする『NPO法人サカエ会』を設立、会員企業が85社まで増え、活動は熱を帯びる。
 何よりも旧産炭地のイメージを一変させるインパクトを与えたのが『Only One Style』の住宅だ。既成概念に囚われない、スチールの階段やステンドグラスの窓、大きな一枚ガラスの開口部等々……一つとして同じ造りをしていない作品群。田川市に建てたカフェ風のリビングがある住まいは、無垢板の床が全体の雰囲気づくりを演出。和室部分をLDKに取り込んだ約36畳の大空間、造作家具を組み合わせたキッチンが斬新な大人の和モダンの家、杉づくしのモダンカントリーな家、玄関の正面をオブジェのように見える木製のストリップ階段で演出した家……。
 伝統的な木組みの技術を基本に、現代の厳しい自然環境にも耐えれる建物を提供することをモットーに、土地に吹く風の向きや強さ、日光のあたり方、湿気の具合、周りの建物や道路の状態など全てを把握した上で、暮らす人の夢に沿ってデザインし、高気密、高断熱、高耐震構造で快適、健康、省エネ、安心を実現する住空間を設計、木材を最大限に活かすことができる専属の6人の棟梁がその高度の匠の技で構築する。
 大工職人の父親の背中を見て育った伊藤さんは、休日に現場を手伝うなど身近に住まいづくりの現場がある学生時代を過ごした。その父親のもとで修行を積んで建築の道に進み、20歳で個人事業主として『サカエ住宅』を設立した。一級建築士と一級土木施工管理技士の国家資格、宅地建物取引業者の免許を持つ。これらの知見と技術、それに人一倍の故郷想いが融合した力が故郷再生に取り組むエンジンだ。
「私は、地域の若者たちにはできる限り故郷に留まってほしいという願いを持っています。しかし、今の飯塚市は若者たちにとって魅力的な町とは言い切れません。町のレベルを底上げし、若者も住み続けてくれるような環境を整えていきたい、これが私の願いです。私は、これまでに色々な経験を積んできました。そこで培ったものを次世代にも伝えるため、私の持つすべての知識や技術を若い職人たちに教え、地域の活性化を図っていきたいと思っています」
 伊藤さんの情熱がもたらす笑顔が大きく広がっている。

有限会社 サカエ住宅
TEL:0948-42-3047 FAX:0948-42-3080
ホームページ http://www.sakae-jutaku.com/

右中:世界初、屋上付きトレーラーハウス『Journey』
右下:20周年特別モデル『ノスタルジア』ドーム型の天井が特徴。

代表取締役 原田英世 氏
長野県出身。カーディーラーを経て、1994年、『株式会社カンバーランド・ジャパン』設立。米国のトレーラーハウスメーカー8社と提携、輸入とオリジナルモデルの製造を開始。2006年、設計、製造、販売までの一貫体制を構築。国内有数の約1800台の納品実績。日本RV輸入協会会長。
特許技術でトレーラーハウスの進化牽引
快適性機能性に光る高度の技術と発想力

トレーラーハウスの居住性、安全性を向上させる特許技術を駆使、世界初の屋上付きなど斬新なニューモデルを次々に投入。

 米国発祥のトレーラーハウスが、日本で進化している。その象徴が、世界初の屋上付きトレーラーハウスの誕生だ。トレーラーハウスの先駆的な製造販売で業界をリードする『株式会社カンバーランド・ジャパン』の代表取締役原田英世さんが2016年に特許を取り、2017年3月に公開された『Journey(ジャーニー)』。ロフトから出入りし、防水型デッキにはテントも張れる、その開放感はトレーラーハウスのイメージを一新させた。長野市にある同社の国内最大の展示場には、世界最高レベルの斬新なモデルが並び、高度の技術力と豊かな発想力が実感できる。
 原田さんは、米国でトレーラーハウスの利用状況などを視察して普及の可能性を確信し、1994年に同社を設立。米国のメーカーに投資し、提携してオリジナルモデルの製造を開始、ディーラー権も取得して輸入したのが出発点。2006年には最先端技術を基盤にデザインから設計、製造、販売までの一貫体制を国内で築き、以後、ニューモデルを次々に投入すると同時に構造、機能の研究を重ねた。
 その努力が結実し、2010年を皮切りにハウス内の段差解消による居住空間の縦方向への拡大と強度の向上、雨水の侵入防止、床暖房による健康的な居住環境の構築、床面の段差解消などで次々に特許を取得した。2015年には法人設立20周年特別モデルとして開発し、特許技術の段差型シャーシを最大限活用して床下部屋とバリアフリーを実現し、床暖房を装備した『ノスタルジア』が世界工学会議で取り上げられた。『Journey』『ノスタルジア』の重厚なデザインは日産自動車でチーフデザイナーを務めた山下敏男氏が手掛け、注目を集める。
 トレーラーハウスは移動性、低コストなどの特質から、別荘やセカンドハウスに止まらず、住宅の離れ、仮設住宅、仮設事務所、隔離病棟、介護施設、美容室などの店舗、離島のコンビニや居酒屋、イベント会場の土産店などにも使われ、用途が拡大している。
 中でも原田さんが力を入れているのが、被災地での活用。201
6年の熊本地震では、被害が集中した益城町の県有地にトレーラーハウス30台を運び、特別な事情で集団生活が困難な被災者などを対象にした日本初のトレーラーハウスによる避難所を開設した。これを含め、被災各地での仮住宅、福祉施設用にトレーラーハウスを逸早く提供した功績が評価され、2017年1月、日刊工業新聞社の第34回優秀経営者顕彰で震災復興支援賞を受賞した。
「トレーラーハウスには新しいライフスタイルを創出し、社会的要請に応えられる要素がたくさんあります。世界の技術から学び、機能に優れたトレーラーハウスを今後も開発していきたいと思っています」

株式会社 カンバーランド・ジャパン
TEL:026-221-9997 FAX:026-221-4848 Eメール:cumber@valley.ne.jp
ホームページ http://www.mobile-h.net/

中左:工場炉 中右:電気炉

代表取締役 宮川和也 氏
大工をしていた父の下に生まれ、学業終了後は父の仕事を手伝う。しかし、そりが合わず、伯父が勤める「築炉」を手掛ける会社に入る。会社の合併を機に伯父と独立、2007年『K&K築炉』を設立。しかし2年後に伯父が急逝し、急遽事業を継承し、軌道に乗せる。
精緻な築炉工事で示す高い技術と職人魂
国内外の日本企業から信頼集め業績伸張

製造現場や社会生活に欠かせない工業炉や電気炉、乾燥炉、焼却炉の設計施工、メンテナンスで高い技術力を示し躍進する。

 2017年夏に創業10周年を迎えた群馬県桐生市の『株式会社K&K築炉』は、製造現場で原料を溶解・加工する工業炉や電気炉、乾燥処理を行う乾燥炉、可燃ごみを焼却処理する焼却炉の設計施工、メンテナンスで実績を重ね、施工実績が年間100件を超える会社に成長した。高い完成度を追求する若き経営者宮川和也さんの指導力とその期待に応える職人たちの高度の技術が築いた事業体制でさらなる高みを目指す。
 築炉は、耐火煉瓦や耐火キャスターなどのあらゆる耐火物を使って、化学工場、製鉄所、鉄工所などで使われる炉や焼却炉などの新設を行う仕事。火や熱を保ち、外部から遮断する高度の技術が求められる。
「素材を加熱して溶かしたりする工業炉やゴミ処理場で使用する焼却炉の炉内は稼働時には800℃以上の高温になり、時には1300℃を超える溶解物から設備を守らなければなりません。熱が外に漏れて熱効率が低下したり、外部装置を破損したりしないように、炉内部に耐火煉瓦を隙間なく積み重ねて外部と遮断する断熱処理を施しながら炉を構築していきます。その精緻さ、確実さが当社の強みです。炉の構造に精通しているので、炉の解体工事も効率的に行うことができます」
 炉の安定稼働と寿命の延長にはメンテナンスが欠かせない。同社は、製鉄所など需要先の構内に常駐し、工業炉や電気炉の補修メンテナンスを完全にフォローアップしてきた。製鉄関連で言えば高炉樋整備、混銑車整備、タンディッシュ整備、溶銑鍋・取鍋整備、コークス炉炉体整備、転炉整備などの作業から清掃作業や資源回収作業まで担う。
 会社設立は2007年7月。創設者である母方の伯父が急逝し、宮川さんが後継社長に就任したが、築炉に携わるようになったのは18歳の時からだ。伯父が勤めていた築炉会社で仕事を始め、伯父や職人から技術を学んだ。その会社が合併されるのを機に、伯父と共に独立、設立された会社で修行しながら経営を引き継ぐための研鑚も重ねた。社長就任時はリーマンショックで不況だったが、誠実に仕事をこなして乗り切り、経営を軌道に乗せた。現在は従業員、下請業者合わせて50人超の人材を擁し、設計施工の一貫体制で着実に前進している。
「日本全国ばかりでなく海外に拠点を置く日本企業からも依頼をいただいています。今があるのは辛い時に支えてくださった方々はもちろん、共に励んでくれた従業員の力があったからこそと感謝しています。築炉業界では職人の高齢化が課題になっていますが、当社は若手の職人が多く、そのエネルギッシュな仕事ぶりで今後も様々な企業の要望に応えていきたいと思っています」
 耐火煉瓦を狂いなく積み上げていくように業績も積み重なっていく。

株式会社 K&K築炉
TEL:0277-43-2986 FAX:0277-43-2986 Eメール:kandk33@td6.so-net.ne.jp
ホームページ http://kandk-chikuro.com/

上左:『ヒーター付きベスト』
上右:『ヒーター内蔵あったかボディベルト』
中左:多用途加熱&保温ヒーター『沸かし太郎』
下左:バス保温クリーナー『湯メイク』

代表取締役社長 熊谷康正 氏
大阪府出身。大学の電気電子工学科で学ぶ。卒業後、日立製作所に入社。電子編集機器DTPシステムのソフトウェアなど印刷技術の開発に取り組む。4年間勤務して退社、父親熊谷守正氏が経営する『クマガイ電工』に入社。2008年、経営を引き継ぎ代表取締役社長に就任。取締役会長の守正氏の下で事業を牽引。
ヒートテクノロジー搭載製品に光る技術力
人気衰えぬ新感覚の防寒ウエアや保温器具

技術革新を重ね、高度の温度コントロールとヒートテクノロジーを搭載した新感覚の防寒ウエアや湯沸かし保温器具の開発でリードする。

 防寒ウエアや用品、湯沸かし保温器具など最先端のヒートテクノロジーを搭載した新感覚の製品を世に送り出してきた大阪府八尾市の「クマガイ電工株式会社」は、技術革新による製品開発努力が際立つ会社だ。人気の『SUNART(サンアート)』ブランドの『ぬくさに首ったけ』シリーズに新たにヒーター内蔵の「ボディベルト」「巻きスカート」「ショートマフラー」「はんてん」「ベンチコート」を投入、技術力、デザイン力の高さ、発想力の豊かさを改めて印象付けた。
 1965年創業の同社は、電気接点材料の製造販売からスタート。その後、自社ブランド製品の開発に乗り出した。ステップアップの節目になったのが、1982年の『観賞魚用サーモスタット及びヒーター』、1990年の『バス保温クリーナー』(愛称美湯邸)、2001年の『ハイパワー電子式温度コントロールヒーター』、2008年の『ヒーター付き手袋(おててのこたつ)』『ソックス(あんよのこたつ)』、2012年の『ヒーター入りあったかベスト』。これらの開発は派生商品も生み出し、商品ラインアップは、バス保温クリーナー系6、湯沸しヒーター系2、ヒーター防寒用品系15、UV衛生用品系1、観賞魚用品系8の総計32品目にのぼる。
 中でも、2005年に開発された多用途加熱&保温ヒーター『沸かし太郎』は、業界最大級910Wのステンレスカートリッジヒーターを使用し、温度を制御するIC温度コントローラー、水位の感知する水位センサー、異常温度上昇を防止する温度センサー、漏電を防止するコントローラー一体型漏電ブレーカーなどを搭載した同社の技術の集大成ともいえるハイテク製品で、10年以上経った今も人気は衰えない。
『クマガイ電工』の技術力の高さは、19件の特許が象徴する。浴槽湯加熱装置、瞬間給湯装置、水槽等の加熱装置、炊飯器における加熱手段を備えた蓋構造、手袋、外套など多岐にわたり、代表取締役社長の熊谷康正さんや父親の会長守正さんも発明者として名を連ねる。熊谷さんは、大学で電気電子工学を学び、卒業後、日立製作所で電子編集機器DTPシステムのソフトウェアなど印刷技術の開発に取り組んだエンジニア。その経験と知見で父親が開拓した技術を進化させ、ウエア系製品開発に弾みをつけた。
「社会環境の変化の中で、人々の暮らしも日々変化し続けています。消費者が本当に必要とするモノは何か、そこに当社の独自性をどのようにフィットさせていくかを自ら問い続けながら、これからも世の中が必要とする新しい価値を創造していきたいと考えています」
 消費者のニーズ、社会動向の洞察から生まれるアイデアを具体化する技術を追求し、製品化する同社の伝統的な商品開発プロセスを維持発展させながら前進する強い信念がここにはある。

クマガイ電工 株式会社
TEL:072-992-6611 FAX:072-993-7772 Eメール:info@kumagai-dk.jp
ホームページ http://www.kumagai-dk.jp/

上:「宇宙戦艦ヤマト2199原画展]
中:「攻殻機動隊大原画展」
下右:「黒執事原画展」「ちばてつや原画展」「萩尾望都原画展」

代表取締役 齋藤昌弘 氏
美術展示会の業界から転じて1997年、『株式会社トラフィックプロモーション』設立。「ジョン・レノン絵画展」などの開催、アニメ・コミックの展覧会開催、オリジナル商品の製造販売、ゲームのTVアニメ化、さらに本格インドカレーレストランのチェーン展開にも取り組む。2009年の「萩尾望都原画展」の成功を機に原画展事業に軸足を移す。
人気マンガ・アニメの原画展事業で躍進
集客に優れた独自のビジネスモデル構築

マンガ・アニメの世界に大きな可能性を感じて起業、人気作家作品の原画展を大手百貨店で開催する事業で躍進する。

 マンガ・アニメをテーマにしたあるビジネスが快進撃を続けている。『株式会社トラフィックプロモーション』がプロデュースするビッグネームの原画展。「ちばてつや原画展」「真島ヒロ原画展」「夏目友人帳大原画展」「ザ・マクロス原画展」「羽海野チカの世界展」「LaLa40周年記念原画展」……。直近の実績には、超人気シリーズが名を連ねる。巡回開催の会場となる全国の主要都市の百貨店には大勢のファンが足を運び、関連グッズも飛ぶように売れる。代表取締役齋藤昌弘さんが構築したこの異色のビジネスモデルの端緒は1996年にさかのぼる。
 この年、東京ビッグサイトでコミックマーケットが開催され、35万人のファンが詰めかけた。美術展示会の業界に身を置いていた齋藤さんは、この会場を訪れて熱気に目を見張り、マンガ、アニメの世界に大きな可能性を感じて、翌年、同社を設立した。当初はマニアをターゲットに事業を展開。ジョン・レノン没後20年の「ジョン・レノン絵画展」を開催したのを手始めに、アニメ、コミックの展覧会開催、オリジナル商品の製造販売、複製原画やセル画の販売、ゲームのTVアニメ化、サンリオキャラクター「ハローキティ30周年」のイベント開催、「加山雄三絵画展」「日野皓正アート展」のプロデュースなどを手掛けた。
 転機になったのが、2009年、「ポーの一族」などの作品で人気の女流漫画家萩尾望都(もと)さんの原画展を東京の西武池袋本店で開催したことだった。大手百貨店で原画展を文化催事として開催できたことで、来場者数が一気に増え、原画展への注目度や期待値は飛躍的に高まり、この成功を機に原画展事業に軸足を移した。
 齋藤さんが作り上げたビジネスモデルは、人気マンガ、アニメの原画展を全国4〜6都市の百貨店をメーン会場に巡回展形式で開催。150坪前後の会場に200~300点の原画などを展示、会場限定で販売するキャラクターグッズなどのショップを設け、入場料も気軽に立ち寄ることができるように800円前後に設定というフレームで、企画立案、作品タイトルの決定、作者や出版社との交渉、会場設計、設営、運営、会場限定で販売されるキャラクターグッズなどの企画、製造、販売まで担う。原画を美術作品と位置付け、取り扱うスタッフには美術大学の講師や有名劇団の美術出身者などをそろえる。
「七つの大罪原画展」「宇宙戦艦ヤマト2199原画展」「弱虫ペダル原画展」など毎年3、4の新しいタイトルを開催、開催期間1~2週間で来場者数は3~5万人に上り、開催に合わせて来日する外国人も少なくない。
「マンガやアニメの魅力を文化として伝えたい」
 齋藤さんの情熱が事業推進の強力なエンジンだ。

株式会社 トラフィックプロモーション
TEL:03-3461-2050  FAX:03-3461-2051
Eメール:contact-info@trafficpromotion.co.jp

「法人向けサービス」事業承継・経営者の相続対策、M&A、公益法人コンサルティング、会社設立、経営計画書作成、増販増客マーケティング、不動産、医業、社会福祉法人、農業経営などのコンサルティング、アジア進出サポート、資金繰り改善、銀行格付診断、税務調査。
「個人向けサービス」不動産、農業経営などのコンサルティング、確定申告、相続手続き、相続税申告、記帳代行、資産税相談。

代表取締役会長 岩﨑一雄 氏
静岡県出身。税理士、『税理士法人イワサキ』代表社員、『株式会社イワサキ経営』代表取締役会長。1973年、「岩﨑一雄税理士事務所」開業。1987年、日本中小企業経営支援専門家協会入会。1991年、日本医業経営コンサルタント協会登録。1999年、「株式会社財産ネットワークス静岡」設立。2006年、『税理士法人イワサキ』『株式会社イワサキ経営』設立。2017年、「株式会社フジFPパートナーズ」設立。
専門家の総合力で相続対策の最適解追求
人材、人脈の形成で業務の信頼度高める

税務、財務、経営のプロを擁する総合コンサルティンググループを形成、ワンストップサービスとトータルサポートで抜群の実績を誇る。

 44年前に一人で始めた税理士事務所が今や、80人超の専門スタッフを擁する税務、財務、経営の総合コンサルティンググループを形成するまで成長。静岡県沼津市の『イワサキ経営グループ』の軌跡だ。グループの母体、『税理士法人イワサキ』の代表社員岩﨑一雄さんの揺らぎのないリーダーシップと個人、法人のお金にまつわる様々な課題の解決に注ぐ人一倍の情熱が成長の原動力だ。
 中でも、複雑な利害や感情もからみ、最悪の場合、争いまで発展しかねない相続対策に力を入れ、遺産分割対策、納税資金対策、節税対策など対応する相続案件は年間300件超、支援する相続税申告は150件超にのぼり、その実績は一頭地を抜く。その業務推進の特長を表すキーワードはワンストップサービスとトータルサポートだ。
 相続手続きは、遺言書の確認、相続人の確定、相続財産の把握、準確定申告、遺産分割協議書の作成、名義変更などの手続き、相続税申告など広範囲に及ぶ。岩﨑さんはこうした相続の全体像を視野に2003年、地域の弁護士や司法書士、行政書士、不動産鑑定士、社会保険労務士、土地家屋調査士、信託代理店などの協力を得て「相続手続支援センターⓇ静岡」を設立。『税理士法人イワサキ』も加盟して、相続に関する窓口を一本化してワンストップで対応し、それぞれが専門分野の知見を生かして課題に向き合うトータルな支援体制を構築した。
「相続手続きは多岐にわたり、相続税の申告は税理士、不動産の名義変更は司法書士、遺産を相続人で分けるための遺産分割協議書の作成は行政書士と窓口が分かれ、当事者の方たちには大きな負担です。相続手続支援センターを組織したことで、個人事務所では対応できなかった密度の高いサービスを提供できるようになり、関係者の精神的な負担の軽減にも寄与できるようになったと思っています」
 もう一点、『税理士法人イワサキ』の強みは、相続に当たって最大限の節税を行うための土地評価専門スタッフを配置していることだ。相続税申告では土地評価が節税できるかどうかが大きな要素になる。同事務所では、土地の評価減の多くのノウハウを持ち、専門スタッフが現地を訪問して地域の標準的な宅地の地積に比べ著しく広大な広大地か否か、騒音、傾斜などの環境、形状などを確認し、不動産売却から売却資金の運用や信託なども含め節税の最適解を追求する。
「組織内の税理士や行政書士、ファイナンシャルプランナーなどの人材と、外部に形成したネットワークの専門家の知見を結集して、お客様の複雑で多様化しているニーズに今後も的確に対応していきます」
 人脈を通じて事業の広がりを展望する経営手腕がここにはある。

イワサキ経営グループ 税理士法人イワサキ
TEL:055-922-9228 FAX:055-923-9240
ホームページ http://www.tax-iwasaki.com/


[イギリス生活情報誌]月刊 ミスター・パートナー 〒160-0022 東京都新宿区新宿2-15-2 岩本和裁ビル5F TEL.03-3352-8107 FAX.03-3352-8605