女子の本来のパワーが帰ってきた。世の中が、コンサバな生き方から、攻めの生き方へと変化—というより、もともとあった女性の本能が全面に出てきたといえよう。
14年ぶりに「ジュリアナ東京」が一夜限り復活した2008年、そのことを表明しているように思える。90年代に一世を風靡した時と何か様相は異なるだろうか? あの頃と、2000年代の今と変わらないことは一つある。媚びではなく自分のために輝きたい、という女性たちの真っ直ぐさだ。
そもそもどの時代にも「今、ウケる女性のタイプ」というのが、ある特定の女優などを記号化して話題になる。「カッコいい自然体」タイプの後は「癒し系」、そのあとは「かっこよくてセクシー」、そしてまた「脱力系」等々……。しかし、どんな時代にも流されることなくパワーを放つファッションがある。セクシーでカッコいいけれど、必ずどこかに可愛らしさがある、そう「お姉さん系」である。
人気のあるファッション誌はざっくりと「モテ服」傾向と「モード系」傾向に分けられ、両者の読者は互いの領域に入り込まないと見られているが、果たしてそうだろうか。実際は、どこのブランドのものを纏っているから何々系というわけでなく、どう自分を見せたいか、という全体の雰囲気で決まってくるものだ。そして、共通してあるものは、「辛口」×「甘口」の組み合わせである。マニッシュとフェミニンをどうコーディネートするか、である。
スーツというマニッシュなアイテムを、キレイなラインを強調することで、フェミニンでセクシーなものとする「お姉さん系」は、全ての女性のファッションの根源にあるコンセプトを代表しているではないか。女性はそれを「自分のために着る」。生き方も上昇していくから。そして、露出度の高いドレスも、実は「媚び」とは真逆をいく。「自分が素敵になれるから」着るのだ。
それらの要素を全てカバーしている「お姉さん系」ファッションは永遠に色褪せない。女性はどんなときも、輝ける方向へ向かう底力を持っているからだ。
<Hot Clothing>
女の子を輝かせるファッションサイト「Hot Clothing」で、誰もがヒロインになる。
そのドレスを身にまとう一人ひとりの思いは十人十色だが、セクシーキュートなファッションは永遠になくならない。 |