広島原爆養護ホーム「矢野おりづる園」にある「平和の礎」。
池田美勝氏
リハビリ器具の発案、雲仙普賢岳への植樹など、池田氏の活躍には、まさに枚挙に暇がない。 |
精力的なボランティア活動から感じられる優しい人柄。
注目の和アーティスト。
龍王焼の陶芸研究家として名を知られる『池田美勝』氏。数々の芸術作品を生み出し、専門家からの評価も高い。広島原爆養護ホーム「矢野おりづる園」駐車場にある、核廃棄廃絶への願いを込めた陶板モニュメント「平和の礎」などが有名だ。これは「矢野おりづる園」が開設一周年を迎えた際、池田氏が慰問に訪れたときに「争いのない世界」を願い、製作したもので、折り鶴の浮き彫り彫刻に入園者などの平和へのメッセージや名前が添えられたタイル状の陶板で、現在は201枚が完成している。残り800枚も、千羽鶴千枚を目指して、製作中だ。
このような施設は「社会福祉法人 広島常光福祉会」が20年間の間に約17施設も設置しているが、池田氏もこのような被爆者の為の施設を一カ所でも多くできればという思いと応援の気持ちも込め、ボランティアで活動の支援を行なっている。
池田氏の優れた才能は陶芸だけに留まらず、現在はシンガーソングライターとしても活躍している。自らも障害をもち車椅子で生活しているにもかかわらず、各地の介護施設や病院などへ精力的に慰問活動を行ない、多くの高齢者や障害者に喜びと希望を与えている。某大物演歌歌手に弟子入りしていたこともあるという歌声は天下一品。有線放送でもその美声を聞くことができ、有線放送合格曲「平和の鐘」「幸せ峠」「母の面影」など8曲をリクエスト受付中だ。
陶芸研究家であると同時にシンガーソングライターでもある池田氏の挑戦はこれからも続いていくだろう。元内閣総理大臣橋本龍太郎氏をはじめ、各界の著名人も池田氏に応援のメッセージを送っている。 (ライター/藤村弘幸)
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