注目情報はこれだ！ 2016

左：地震時にダンパーが伸縮してエネルギーを吸収し橋脚の揺れを低減する。右：ダンパーを設置した橋脚の実験

工場での曲げ加工→グリッドメタル設置→ポリマーセメント・モルタル吹き付け完了

　地震大国日本において、構造物の耐震化は必須である。日進月歩の技術から注目を浴びているJFEシビルの『橋脚ダンパー工法』と『グリッドメタル工法』を紹介する。同社が開発した『橋脚ダンパー工法』は、橋脚とフーチング間に二重鋼管ダンパーを取付けることで、二重鋼管ダンパーが、地震のエネルギーを吸収するため橋脚の変位を低減し、橋の損傷を最小限に抑えることができる。また、橋脚本体の耐荷力が低下した後でも、ダンパーが橋脚の耐力を保持し、崩壊を抑制する。基本的な性能については、早稲田大学の秋山教授の指導のもと、1/5モデルの橋脚にて試験を実施している。RC橋脚の耐震工事を従来の工法と比べて大幅に短縮でき、コストも2割削減できる。さらに、地震後の損傷状態の点検と復旧作業が容易に行える利点もある。
　一方、コンクリート構造物の補修・補強に最適な格子鋼板筋である『グリッドメタル工法』は、同社とコンクリート構造物の補修・補強ノウハウを多く保有する日大生産工学部の阿部教授と共同で工法の開発を行った。縦筋と横筋が格子状に一体化したものを既存のコンクリート部材表面に設置し、ポリマーセメントモルタルを充填させるだけで施工を完了できる。簡単施工で優れた補強効果を発揮し工期も短縮できる。また、従来の補強・補修工法では既存のコンクリート壁面から40㎜増厚が必要だったところを、26㎜増厚と半分近く薄くすることができ、経済的である。表面にはエポキシ樹脂粉体塗装、または溶融亜鉛メッキの防錆処理を施すことで、発錆を抑えて塩害にも強い。実験例より、グリッドメタルによって補強されたRC梁は無補強RC梁に比べ、2～3倍の耐荷力が確認されている。床版の補強実験においては、5～7倍（接着剤併用により14～19倍）の耐久性が確認されている。JFEシビルの『橋脚ダンパー工法』『グリッドメタル工法』は既存の橋梁を補強する技術だ。日本は川が多く、橋脚が崩れることにより、地震災害によるインフラへのダメージは大きい。工期が短く済み、経済的なこれらの工法は、今後想定される大地震に対して有効であり、注目される技術だ。
（ライター／佐々木大介）

TEL：03-3864-3796　FAX：03-3864-7319　Eメール： infra@jfe-civil.com

ホームページ　http://jfe-civil.com/infra/

上：『LED照明』を8個ないし12個を花びらのように配置した水銀灯1000W相当の「LED照明240W」
中左：球体の「宝石箱」（直径120mm 重量1500g）
中右：特許を取った『動力発生装置』
下：白熱球500W相当の「灯光器型LED照明40W」

営業時間／9:00～17:00　定休日／土･日曜日･祝日

「ニューエナジージャパン」の牧野徳志社長が、振り子発電に関する長年の研究の一つの到達点として、2015年4月、振子運動と浮力を利用した『動力発生装置』で特許を取った。ソーラーパネルやエアコンプレッサー、空圧シリンダ、フライホイール、交流発電機など様々な機器類を組み合わせ、種々の環境下で安定した特性を確保できる動力発生装置だ。長年電気関係の仕事に携わり、「世界に通用する日本の技術力を知ってもらいたい」との思いから、開発に高度の技術を要するクリーンエネルギーを追求してきた成果だが、その広い知見と高い技術力がオリジナルで斬新な製品も生み出した。
　その一つがユニークな形状の『LED照明』。LED照明を8個ないし12個を花びらのように配置した水銀灯1000W相当の「LED照明240W」、白熱球500W相当の「投光器型LED照明40W」の2タイプ。輝度に優れ、低消費電力、低発熱性、長寿命、高信頼性、低コストなどLED照明の持つ特性を生かしながら、新しい用途に道を開く製品だ。政府がエネルギーを多く消費する白熱灯と蛍光灯の国内での製造と輸入を規制する方針を示し、『LED照明』の普及に拍車がかかる中、様々なタイプの『LED照明』が次々に生み出されているが、クリーンエネルギー追求の意欲と動力発生装置の複雑な構造を実現した電気技術が融合した結晶だ。
もう一つが、球体の『宝石箱』。精密加工技術で陽極酸化皮膜アルマイト処理を施したアルミニュームを成形し、高級感が漂う美しいスタイリッシユなデザインに加え、宝飾品などの長期保存に適した高気密の構造に仕上げた。ステンレスやチタン、銅などの素材での製作にも応じるという。
　地球温暖化を阻止するための温室効果ガス削減への取り組みが加速する中、クリーンエネルギーの視点から、化石燃料に頼らず、磁石や潮流、水流を利用して電気を起こす振り子発電に着目し、『動力発生装置』の特許技術で一つの答えを出し、斬新な製品をも生み出した牧野社長の一途な研究姿勢は、技術の進展と製品開発に道を開く可能性を秘め、目が離せない。
（ライター／斎藤紘）

TEL：049-298-5715　FAX：049-298-5716

営業時間／8:30〜17:30　定休日／土・日曜日・祝日
アクセス／JR神田駅より徒歩約10分

　コンベヤ製品の大手メーカー、愛知県名古屋市の『マキテック』は、各種コンベヤ製品のほかFA、ロボット等の各種物流流通機器、省力化機器の設計・製作・施工・販売や、工場や住宅に使われる建材の製造・販売と建物の設計・施工、さらに太陽光発電システムの設計・施工・販売などを手掛けている。
　中でも太陽光発電システムでは、業界最安値に挑戦したパッケージを販売。W単価69円となるパッケージは、61.2kWシステムで7,894,800円(1kWあたり129,000円)から設置できる。高品質太陽電池モジュール、国産著名メーカーのパワーコンディショナーや交流集電箱、10年保証付きのアルミ架台などをパッケージにし、さらに三井住友海上の動産保険が付いた野立用システムだ。
『マキテック』では、お客様のご要望や条件に基づく事前調査を行い、太陽光パネル、パワーコンディショナー、架台など最適な組合せを提案。確かな知識と高い技術、豊富な経験で設計から設置工事まで一貫したサービスを提供。運用後も全国各地の拠点から定期点検・メンテナンスを行うので安心だ。※価格は2016年3月時点。詳しくはお問合せください。
（ライター／後藤宏幸）

TEL：03-6265-1995　FAX：03-3241-9238　Eメール：info@makitech.co.jp

ホームページ　http://www.makitech.co.jp/

災害時にすぐ役立ち、持ち運びが可能な『バルーンソーラー蓄電池』。電源の確保や避難誘導等でも利用できる。

『バルーンソーラー蓄電池』
①バルーン形状（8 フィート）
直径1500mm～2400mm 最大
②ワイヤレスカメラ
周囲の状況を下に映像を送る。スマホ＆PC で捉える事が可能。
③避難誘導灯（非常灯） 点滅LED
設置したバルーン（緊急用電源）の位置を夜間に確認。
災害時夜間に目印の信号として人々を誘導できます。

　東日本大震災から５年。この間、被災地はもとより地震国日本に暮らす我々は、災害時に対する備えの意識が高くなった。災害時には、ライフラインの確保は急務であるので、これまで様々な工夫やシステムなどが発表されてきた。再生可能エネルギーの利用技術を提供する「株式会社４Ｅ」は、非常用太陽光発電システム『バルーンソーラー蓄電池』を開発した。広告などで使用するバルーンの下に軽くて柔らかいソーラーパネルを取りつけているので、太陽光を利用して蓄電池に電気を貯めることができる。ソーラーパネルはフレキシブルパネルを採用しているので、曇りでも問題なく使用できる。バルーンキットはリュックへ収納でき、蓄電池はキャスターが付いているので、持ち運びも容易だ。また、バルーンにカメラを搭載することができるので、広範囲の状況を把握することが可能だ。夜間にはバルーン設置の点滅ＬＥＤが非常灯として誘導することもできる。バッテリーサイズは2.4KWhと1.2KWhの２タイプがあり、テレビやＰＣ、照明や携帯電話充電器などの電源としての使用に適している。
（ライター／今井淳二）

TEL：092-686-8554　FAX：092-483-0202　Eメール：4e.touma@gmail.com

ホームページ　http://www.4eeee.jp/

用途：様々な細菌、ウィルスの除菌…
O-157、ノロウィルス、レジオネラ菌などを除菌。
医療施設や老人福祉施設、幼稚園・保育園等の除菌・消臭の他、動物病院・ペットショップ等では除菌対策、糞尿や体臭の消臭、皮膚病予防対策等に使用できる。

　東京都墨田区に本社を置く「CFFコーポレーション」は2014年に創業したばかりながらも機能水生成器分野のトップシェアを目指す意欲的な企業だ。特に、同社がオススメする弱酸性次亜機能水生成装置『ハイパークリアHC-1000』は、カルキ次亜塩素酸ナトリウムを食添濃度の希塩酸と水道水を特殊混合希釈しpH6±1に調整した弱酸性次亜機能水（ハイパー機能水）を生成し、尚且つ小型・高機能にもかかわらず低コストで利用できる装置。同じ塩素系オキソ酸で生成する次亜塩素酸水は、ナトリウムに代わって水素が酸素にイオン結合する分子構造を持ち、有機物の分解能力の高さに加えて次亜塩素酸ナトリウムの約80倍の除菌力がある。このハイパー機能水は次亜塩素酸水と同じ成分・化学式になる機能水のため、医療機関や介護施設、児童施設ではテーブルや椅子、補助手すりなどをハイパー機能水に浸した雑巾で拭けば接触感染の予防、噴霧器を使用すればデイルームや待合室でのインフルエンザや風邪の感染対策にも利用できる。また、中性に近い弱酸性なので体皮表面の雑菌等を除菌、除去し、手荒れ対策やアトピー、水虫の改善になるほか、30℃～40℃に保温すると保湿効果が増すと言われており、風呂水として使うと美肌効果を得られる。
（ライター／中保史）

TEL：03-6657-3794　FAX：03-6657-3958　Eメール： info@cffcorporation.com

ホームページ　http://cffcorporation.wix.com/cffcorporation

仕様
定格：AC100V（50Hz/60Hz）、消費電力：300W、タンク容量：30リットル、最大噴霧量：3.0リットル/h、サイズ：全高170cm・ベース部45cm角、適応床面積：約130㎡、乾燥重量：58kg、運転モード：連続運転のほか、間欠運転など複数モードを用意。

営業時間／9:00〜17:20　定休日／土・日曜日・祝日
アクセス／JR茅野駅より車で約15分

「イースタン」が開発した『アンチウイルス』は、超音波で水を微粒化したドライミストを大量に放出し、1台で130㎡の空間をカバーできる業務用加湿装置。同社の技術で1時間に3ℓの水の霧化に成功、装置には30ℓのリザーブタンクを搭載し、1回の給水でほぼ1日連続運転が可能だ。装置中の水は、UVランプからの紫外線照射によって除菌され、安全性も確保した。ドライミストが拡散しやすいように、パイプ中でミストのトルネードを発生させ、装置上部から放出する構造を採用したのも大きな特長。水の粒子が小さいので瞬時に蒸発し、肌や服を濡らす心配も不要だ。メンテナンスが簡単で、通常使用時は水を補給するだけ。キャスター付きで、簡単に移動させることができる。大空間での加湿ニーズがある自治体庁舎や病院、介護施設、学校などに導入され、さらにレストランやゲームセンター、ホテルや旅館、スポーツジムなどでの需要が想定される。ミストのトルネード発生技術は特許出願中。
（ライター／斎藤紘）

TEL：0266-72-5656　FAX：0266-73-3322　Eメール：info@eastern.co.jp

ホームページ　http://www.eastern-engineering.co.jp/

無燃焼型温水高圧洗浄機
『すちーむ君ⅡCH1512M』
外観寸法1020L×566W×890H　重量160kg　給水ホース5m　蒸気ホース2m 吐出ホース9HH×10m（カプラ式）
洗浄ガン3P-P22-LH9
洗浄ノズルFAロングノズル035
吐出圧力15Mpa　吐出量12/min

営業時間／8:30〜17:30
アクセス／東名高速自動車道浜松西ICより約6分

　熱源に既設のボイラーの蒸気を使う業務用の無燃焼型温水洗浄機が開発された。「フルテック」の『すちーむ君ⅡCH1512M』。ボイラーからホースで取り込んだ蒸気の熱を熱交換機内で吸い取り、100℃の熱湯になった水道水をガンノズルから噴射させる仕組み。灯油や軽油などを使う洗浄機のような排ガスや燃料臭が全く無く、衛生的で環境にやさしいのが特長。制御弁によるスチームトラップ制御を採用、蒸気エネルギーのロスを最小限に抑えた。熱湯は90℃以上で安定しているため、殺菌効果を維持できる。ガンの先でワンタッチで高圧、低圧の切り替えができる。洗浄は高圧、殺菌は低圧で飛散のない効果が出る。水産加工業や漬物業、食肉加工業などの食品工場や化学工場などの油や削りかすなどで汚れた壁や床、機材、容器の洗浄、殺菌に威力を発揮する。無燃焼型なので火気厳禁の作業場に最適だ。必要水道量は毎分15ℓ。ケーシングはオールステンレス製で強度、防錆性に優れている。キャスター付きで移動も簡単だ。
（ライター／斎藤紘）

TEL：053-438-3131　FAX： 053-438-3130　Eメール：ft@flutech.co.jp

ホームページ　http://www.flutech.co.jp/

アクセス／JR五反田駅より徒歩約8分

　人に優しく、地球環境に優しい省エネビルとして「快・環ビルⓇ」の実現を目指し、低コストの“後付け環境ソリューションⓇ”を提供する総合ビルメンテナンス会社の「サンビル」。視覚障がい者の方のトイレ利用を音声でサポートするトイレ内音声案内装置『ポッチ』を販売している。2002年多くの視覚障がい者や団体からの要望により、石川県の「レハ・ビジョン」が開発し、国内で初めて製品化。社会福祉法人日本盲人会連合から推奨品に認定され、空港・鉄道の駅・SA・公共施設等を中心に、全国に約1000台以上採用されている。人感センサーによる自動音声案内と押しボタン操作による手動音声案内が可能。視覚障がい者の方は、横からの音声で方向と距離感を掴むという特性に配慮した構造で、ボタンを押すと何度でも聞き直しができる。新製品の『ポッチUD-W』は、多言語による案内に対応し、外国人の方にトイレの使い方をわかりやすく案内する。また、地震・火災等が発生した際は、セコムやJ-ALERT信号を受信し、当製品が設置されているトイレ内で最適な行動がとれるように誘導することが可能だ。案内内容を変えることで、トイレだけでなく量販店や交通機関などでの店内・場内の案内など様々な情報提供に利用できる。
（ライター／後藤宏幸）

TEL：03-5436-1080　FAX：03-5436-1078

ホームページ　http://www.sanbiru-m.co.jp/