一世紀の伝統が支える職人。
代表取締役
棚澤節 さん
関西学院大学法学部卒。商社で約4年、営業を経験後、2年間、海外を旅して見聞を広める。その後、家業の1911年創業の『株式会社棚澤晩翠堂』に入り、経営のノウハウと金型表面加工技術の知識を蓄積、2005年、四代目社長に就任。
代表取締役
棚澤節 さん
関西学院大学法学部卒。商社で約4年、営業を経験後、2年間、海外を旅して見聞を広める。その後、家業の1911年創業の『株式会社棚澤晩翠堂』に入り、経営のノウハウと金型表面加工技術の知識を蓄積、2005年、四代目社長に就任。
技術の先進性を誇る百年企業
追随許さぬ金型の超微細加工
追随許さぬ金型の超微細加工
イノベーションを牽引
伝統を守りながら前進
技術革新による新製品の開発が国内外で進み、その波に乗り遅れた金型メーカーが脱落していく中、他の追随を許さぬ超微細金型加工を中核技術とする高度の技術力が評価され、自動車や電子機器、精密機器、光学製品、家電製品などの先進メーカーから金型製作依頼が絶え間なく舞い込む会社がある。1911年創業の『株式会社棚澤晩翠堂』。伝統技術の継承と並行して生産体制のイノベーションに取り組む四代目社長棚澤節さんのモノづくりの先進性を追求する経営努力がその推進力だ。
同社の技術力の象徴が、金型の表面を化学薬品などの腐食作用を利用して加工するエッチング。高度な職人技術が必要なため多量生産は困難といわれたが、棚澤さんが牽引した加工技術のマニュアル化とハイテク化で業界では類を見ない月1000型以上の製作を可能にした。
「カメラの小さなバッテリー上に刻印された線の太さが約0・2㎜の文字が超微細金型加工の一例です。エッチングは、化学薬品などの腐食作用を利用した表面加工の技法。使用する素材表面の必要部分にのみ防錆処理を施し、腐食剤によって不要部分を溶解侵食、食刻することで目的の形状に仕上げる技術です。バッテリー上の文字の場合、一個一個に後で文字を印刷するのではなく、金型に文字を入れてしまうのです。1個1個後で印刷するよりもランニングコストがかかりませんし、1回の成型品検査で済み、検査費用も節約できます」
メーカーのデータを基に作る三次元形状のフィルムを金属の曲面に貼り付けて紫外線で表面に転写する技術、ゴムや合板、樹脂製の製品の表面にシボというシワ模様や木目、石目、岩目、皮模様、梨地模様をつけるシボ加工も得意な加工技術だ。シボ加工をしない箇所のマスキング、日光に反応する感光液の塗布、シボ柄のフィルムの貼り付け、紫外線照射による転写、サンドブラスト処理などの工程を経て完成させるが、全工程で求められる精緻な技術に技術者たちがしっかり対応できるのが同社の強みだ。
明治時代にお札の原版の加工からスタートした『棚澤晩翠堂』。その技術を継承し、進化させてきた熟達の技術者たちの弛まぬ技術開発努力を経営者として支えてきた棚澤さんの経営感覚は、精密部品などの特殊用途金型、変形金型、海外生産した金型の再仕上げなど高度の職人技術が求められるニーズへの技術的対応と世界シェアの高い特殊フィルムやLED照明、バスタブやトイレ、床壁などの分野への進出を射程に捉え、時代のニーズを見極めながら、日本のものづくりの象徴である金型製作を担う百年企業を次世代につなげていく決意だ。
(ライター/斎藤紘)
伝統を守りながら前進
技術革新による新製品の開発が国内外で進み、その波に乗り遅れた金型メーカーが脱落していく中、他の追随を許さぬ超微細金型加工を中核技術とする高度の技術力が評価され、自動車や電子機器、精密機器、光学製品、家電製品などの先進メーカーから金型製作依頼が絶え間なく舞い込む会社がある。1911年創業の『株式会社棚澤晩翠堂』。伝統技術の継承と並行して生産体制のイノベーションに取り組む四代目社長棚澤節さんのモノづくりの先進性を追求する経営努力がその推進力だ。
同社の技術力の象徴が、金型の表面を化学薬品などの腐食作用を利用して加工するエッチング。高度な職人技術が必要なため多量生産は困難といわれたが、棚澤さんが牽引した加工技術のマニュアル化とハイテク化で業界では類を見ない月1000型以上の製作を可能にした。
「カメラの小さなバッテリー上に刻印された線の太さが約0・2㎜の文字が超微細金型加工の一例です。エッチングは、化学薬品などの腐食作用を利用した表面加工の技法。使用する素材表面の必要部分にのみ防錆処理を施し、腐食剤によって不要部分を溶解侵食、食刻することで目的の形状に仕上げる技術です。バッテリー上の文字の場合、一個一個に後で文字を印刷するのではなく、金型に文字を入れてしまうのです。1個1個後で印刷するよりもランニングコストがかかりませんし、1回の成型品検査で済み、検査費用も節約できます」
メーカーのデータを基に作る三次元形状のフィルムを金属の曲面に貼り付けて紫外線で表面に転写する技術、ゴムや合板、樹脂製の製品の表面にシボというシワ模様や木目、石目、岩目、皮模様、梨地模様をつけるシボ加工も得意な加工技術だ。シボ加工をしない箇所のマスキング、日光に反応する感光液の塗布、シボ柄のフィルムの貼り付け、紫外線照射による転写、サンドブラスト処理などの工程を経て完成させるが、全工程で求められる精緻な技術に技術者たちがしっかり対応できるのが同社の強みだ。
明治時代にお札の原版の加工からスタートした『棚澤晩翠堂』。その技術を継承し、進化させてきた熟達の技術者たちの弛まぬ技術開発努力を経営者として支えてきた棚澤さんの経営感覚は、精密部品などの特殊用途金型、変形金型、海外生産した金型の再仕上げなど高度の職人技術が求められるニーズへの技術的対応と世界シェアの高い特殊フィルムやLED照明、バスタブやトイレ、床壁などの分野への進出を射程に捉え、時代のニーズを見極めながら、日本のものづくりの象徴である金型製作を担う百年企業を次世代につなげていく決意だ。
(ライター/斎藤紘)
株式会社 棚澤晩翠堂
TEL/072-949-5794
ホームページ 棚澤晩翠堂
第2弾「MS PROCESSING」
第3弾「MS LINKS」
代表取締役
迫田幸博 さん
愛知県名古屋市生まれ。1973年「豊田合成株式会社」入社。1985年4月『株式会社エムエス製作所』入社。1997年6月、代表取締役に就任。金型世界一のプロ集団を目指し、ビッグよりグッドなカンパニーであり続けたいと語る。
第3弾「MS LINKS」
代表取締役
迫田幸博 さん
愛知県名古屋市生まれ。1973年「豊田合成株式会社」入社。1985年4月『株式会社エムエス製作所』入社。1997年6月、代表取締役に就任。金型世界一のプロ集団を目指し、ビッグよりグッドなカンパニーであり続けたいと語る。
金型製作の経験を活かし
ゴルフクラブや新技術を開発
ゴルフクラブや新技術を開発
技術力を武器に
新たな事業を続々展開
モノづくりの原点ともいえる金型製作で活躍する『株式会社エムエス製作所』。中でも自動車のウェザーストリップの金型では、グローバルニッチトップ企業だ。ウェザーストリップとは、車などのドアや窓部分などに使用されるゴム製品のことで、雨や風が車内に入るのを防ぐとともにドアなどを閉めたときの衝撃をやわらげる緩衝材の役割を果たす。
同社は、1971年の創業から50年、金型の設計・製造を行ってきた。3次元加工を必要とし、技術的にも難易度の高いウェザーストリップのゴム金型において業界随一の技術力を誇る。そして自動車の生産地には、いち早く進出し、現地法人5拠点、協力工場4拠点を擁する。その同社が経営多角化の一環として新たな事業へと参入。第一弾は、中部地区の11社と共同開発したオーダーメイドのゴルフクラブ『MUQU』の製造だ。長年、金型を通じて鉄と向き合ってきた同社だから成し得たフルミルド(完全削り出し)のアイアンクラブである。精度の高い加工技術によって設計通りに削り出されるアイアンは、人間工学に基づく3次元設計が高さや左右のブレを抑え込み、理想の球筋へと導く。さらに、業界初の試みとして素材となる鉄は自分に合う打感のものを3種類からセレクト可能。プレーヤーの好みや技能にフィットする頼れる一本を手にできる。2019年には、JRA最多勝記録を持ち、ゴルフにも造詣の深い武豊騎手がアンバサダーに就任。武豊騎手オリジナルモデルも限定特別販売されることとなった。多角経営の第二弾は、『エムエス・プロセッシング』。金型の常識を変える表面処理技術だ。成型用金型において型離れの良さは生産時間の短縮化を叶え、製品自体のロスを抑える。この「離型性」に着目し、岐阜大学との共同研究で、表面処理の最適解ともいえる条件を解明した。離型性に加え、摩耗による劣化を抑える効果ものぞめ、コストと作業時間を同時に削減できる。金型の質が向上することで製品のクオリティにもつながる。この新技術が日本の様々なモノづくりに新たな可能性をもたらすはずだ。さらに多角経営の第三弾がゴルフのアイアンヘッドにおける革新的な試打システム『MS LINK(エムエス・リンク)』だ。従来、一つのヘッドに1種類のシャフトが当たり前とされてきたアイアンの試打クラブだが専用のソケットとヘッド加工を施すことでメーカーを問わず何種類ものシャフトが簡単に交換可能に。シャフトを使い回せるためコストが軽減でき、屋外への持ち出しもよりスムーズになる。これからの試打シーンに大変革を呼び起こしそうだ。今後も多角経営は武豊騎手絡みの第四弾、今までとはまったく異分野の第五弾と続けて予定されており、同社のポテンシャルがこれからも発揮されることだろう。金型を武器に世界で活躍しながら、新たな分野で次々とイノベーションを起こす同社から、ますます目が離せない。
(ライター/ナガノリョウ)
新たな事業を続々展開
モノづくりの原点ともいえる金型製作で活躍する『株式会社エムエス製作所』。中でも自動車のウェザーストリップの金型では、グローバルニッチトップ企業だ。ウェザーストリップとは、車などのドアや窓部分などに使用されるゴム製品のことで、雨や風が車内に入るのを防ぐとともにドアなどを閉めたときの衝撃をやわらげる緩衝材の役割を果たす。
同社は、1971年の創業から50年、金型の設計・製造を行ってきた。3次元加工を必要とし、技術的にも難易度の高いウェザーストリップのゴム金型において業界随一の技術力を誇る。そして自動車の生産地には、いち早く進出し、現地法人5拠点、協力工場4拠点を擁する。その同社が経営多角化の一環として新たな事業へと参入。第一弾は、中部地区の11社と共同開発したオーダーメイドのゴルフクラブ『MUQU』の製造だ。長年、金型を通じて鉄と向き合ってきた同社だから成し得たフルミルド(完全削り出し)のアイアンクラブである。精度の高い加工技術によって設計通りに削り出されるアイアンは、人間工学に基づく3次元設計が高さや左右のブレを抑え込み、理想の球筋へと導く。さらに、業界初の試みとして素材となる鉄は自分に合う打感のものを3種類からセレクト可能。プレーヤーの好みや技能にフィットする頼れる一本を手にできる。2019年には、JRA最多勝記録を持ち、ゴルフにも造詣の深い武豊騎手がアンバサダーに就任。武豊騎手オリジナルモデルも限定特別販売されることとなった。多角経営の第二弾は、『エムエス・プロセッシング』。金型の常識を変える表面処理技術だ。成型用金型において型離れの良さは生産時間の短縮化を叶え、製品自体のロスを抑える。この「離型性」に着目し、岐阜大学との共同研究で、表面処理の最適解ともいえる条件を解明した。離型性に加え、摩耗による劣化を抑える効果ものぞめ、コストと作業時間を同時に削減できる。金型の質が向上することで製品のクオリティにもつながる。この新技術が日本の様々なモノづくりに新たな可能性をもたらすはずだ。さらに多角経営の第三弾がゴルフのアイアンヘッドにおける革新的な試打システム『MS LINK(エムエス・リンク)』だ。従来、一つのヘッドに1種類のシャフトが当たり前とされてきたアイアンの試打クラブだが専用のソケットとヘッド加工を施すことでメーカーを問わず何種類ものシャフトが簡単に交換可能に。シャフトを使い回せるためコストが軽減でき、屋外への持ち出しもよりスムーズになる。これからの試打シーンに大変革を呼び起こしそうだ。今後も多角経営は武豊騎手絡みの第四弾、今までとはまったく異分野の第五弾と続けて予定されており、同社のポテンシャルがこれからも発揮されることだろう。金型を武器に世界で活躍しながら、新たな分野で次々とイノベーションを起こす同社から、ますます目が離せない。
(ライター/ナガノリョウ)
株式会社 エムエス製作所
TEL/052-409-5333 Eメール/ ms@msgroup.co.jp
ホームページ http://www.msgroup.co.jp/
上左:東京モーターショーでは、カーメーカー、商社から注目を集め、引き合いが殺到。
中左:『安心給電キット』 ドラムリール 30m
下左:停電しない家『住宅用安心給電キット』
下右:『安心給電キット』 ハンドリール 10m2019年の大停電以降、車の電源化は、国の防災活用WGでも採用。
代表
越智文雄 さん
1957年生まれ。北海道電力で危機管理対策課長を務め、2008年の「北海道洞爺湖サミット」で環境総合展の事務局長も務めた。2012年『株式会社あかりみらい』を設立。エネルギーコンサルタント、危機管理アドバイザーとしても活躍。
中左:『安心給電キット』 ドラムリール 30m
下左:停電しない家『住宅用安心給電キット』
下右:『安心給電キット』 ハンドリール 10m2019年の大停電以降、車の電源化は、国の防災活用WGでも採用。
代表
越智文雄 さん
1957年生まれ。北海道電力で危機管理対策課長を務め、2008年の「北海道洞爺湖サミット」で環境総合展の事務局長も務めた。2012年『株式会社あかりみらい』を設立。エネルギーコンサルタント、危機管理アドバイザーとしても活躍。
災害時に車から電気供給する
『安心給電キット』に注文殺到
『安心給電キット』に注文殺到
あなたの愛車が発電機に
ブラックアウトの体験から自動車を電源に
東日本大震災の電力危機を受け、2012年に創業したのが『株式会社あかりみらい』。自治体や企業などの節電や省エネ、停電対策など、エネルギー分野に関する幅広いサービスを提供している。今、注目を集めているのが、自動車の電力を屋内の非常用電源として使えるようにする専用コード『安心給電キット』。車内にあるコンセントに本製品のプラグを差し込み、住宅などの屋内で家電を使うことができるものだ。台風や地震後のブラックアウトでは、いかに電力供給を行うかが問題になる。これを解決するため、代表の越智文雄さんが開発。自家発電機とは違い、移動が簡単で燃料補給も不要。コストもかからない。一般的なガソリン車での電力供給量は、市販のインバーターの容量から100Wから150W程度が上限だが、ハイブリッド車では、最大1500Wまで供給可能なものが出てきている。1500Wコンセントが装備されている車なら照明や携帯電話はもちろん、テレビ、暖房、炊飯器など複数の家電を動かすことが可能となる。さらに、安全であることも本製品の優位点だ。一般的に給電の際に規格に合わないコードを使うと発火や断線の危険があり、電気を使いすぎると車側のヒューズがとんでしまう恐れもある。同社の自動車専用給電コード『安心給電キット』なら、1500Wと100Wの切り替え式の電子リミッターを搭載しており、万一、過大な電力負荷がかかれば自動的に電力を遮断、誰でも簡単に安全に使える。また、デジタル式のインジケーターを搭載してあるので、現在の電力使用量が一目でわかり、より安心だ。2019年9月の台風15号では、千葉県内で最大100万戸が停電。数週間にわたって停電が続いた地域もあった。越智さんは、千葉県と自治体に車活用のメッセージを発信。防災史上初めて、被災地に電力供給用として156台ものハイブリッド車やEV車が派遣された。この大停電以降、車の電源化のニーズが飛躍的に上昇。同社はマスコミでも紹介され、問い合わせが殺到したという。非常時に車を発電機として活用する取り組みをさらに発展させて、「停電しない家」プロジェクトを提唱し、全国のハウスメーカーに向けて『住宅用安心給電キット』の供給を開始した。車庫やカーポートに給電用キャプタイヤコードボックスを備え付け、屋内には電子ブレーカーを内蔵した非常用コンセントを常設。停電時には、車内のコンセントにボックスから取り出したコードを差すだけで、車が最大1500Wの自家発電機として活躍する仕組みだ(1500Wコンセント搭載車の場合)。このプロジェクトは、日本能率協会主催の「2019年みらいのたね賞」を受賞した。経験を生かし、防災や節電に取り組む同社の活躍が、今後も注目を集めそうだ。
(ライター/ナガノリョウ)
ブラックアウトの体験から自動車を電源に
東日本大震災の電力危機を受け、2012年に創業したのが『株式会社あかりみらい』。自治体や企業などの節電や省エネ、停電対策など、エネルギー分野に関する幅広いサービスを提供している。今、注目を集めているのが、自動車の電力を屋内の非常用電源として使えるようにする専用コード『安心給電キット』。車内にあるコンセントに本製品のプラグを差し込み、住宅などの屋内で家電を使うことができるものだ。台風や地震後のブラックアウトでは、いかに電力供給を行うかが問題になる。これを解決するため、代表の越智文雄さんが開発。自家発電機とは違い、移動が簡単で燃料補給も不要。コストもかからない。一般的なガソリン車での電力供給量は、市販のインバーターの容量から100Wから150W程度が上限だが、ハイブリッド車では、最大1500Wまで供給可能なものが出てきている。1500Wコンセントが装備されている車なら照明や携帯電話はもちろん、テレビ、暖房、炊飯器など複数の家電を動かすことが可能となる。さらに、安全であることも本製品の優位点だ。一般的に給電の際に規格に合わないコードを使うと発火や断線の危険があり、電気を使いすぎると車側のヒューズがとんでしまう恐れもある。同社の自動車専用給電コード『安心給電キット』なら、1500Wと100Wの切り替え式の電子リミッターを搭載しており、万一、過大な電力負荷がかかれば自動的に電力を遮断、誰でも簡単に安全に使える。また、デジタル式のインジケーターを搭載してあるので、現在の電力使用量が一目でわかり、より安心だ。2019年9月の台風15号では、千葉県内で最大100万戸が停電。数週間にわたって停電が続いた地域もあった。越智さんは、千葉県と自治体に車活用のメッセージを発信。防災史上初めて、被災地に電力供給用として156台ものハイブリッド車やEV車が派遣された。この大停電以降、車の電源化のニーズが飛躍的に上昇。同社はマスコミでも紹介され、問い合わせが殺到したという。非常時に車を発電機として活用する取り組みをさらに発展させて、「停電しない家」プロジェクトを提唱し、全国のハウスメーカーに向けて『住宅用安心給電キット』の供給を開始した。車庫やカーポートに給電用キャプタイヤコードボックスを備え付け、屋内には電子ブレーカーを内蔵した非常用コンセントを常設。停電時には、車内のコンセントにボックスから取り出したコードを差すだけで、車が最大1500Wの自家発電機として活躍する仕組みだ(1500Wコンセント搭載車の場合)。このプロジェクトは、日本能率協会主催の「2019年みらいのたね賞」を受賞した。経験を生かし、防災や節電に取り組む同社の活躍が、今後も注目を集めそうだ。
(ライター/ナガノリョウ)
株式会社 あかりみらい
TEL/011-876-0820 Eメール/akari@akarimirai.com
ホームページ http://akarimirai.com/
❶『オートン NFS-1020』
❷『オートンNFS-850』
❸『ビク抜機』
❹『サックマシン(自動製函機)』
代表取締役
青山和弘 さん
埼玉県草加市出身。学業終了後、アルバイトを経てIT企業に就職。その後に、父の営む家業に入り、印刷業界でのキャリアをスタート。長らく父の元で経験を積み、1997年、同社を起業。以来、約20年、地域に根ざした事業を継続している。
❷『オートンNFS-850』
❸『ビク抜機』
❹『サックマシン(自動製函機)』
代表取締役
青山和弘 さん
埼玉県草加市出身。学業終了後、アルバイトを経てIT企業に就職。その後に、父の営む家業に入り、印刷業界でのキャリアをスタート。長らく父の元で経験を積み、1997年、同社を起業。以来、約20年、地域に根ざした事業を継続している。
技術力と対応力で
高品質な印刷紙器を提供
高品質な印刷紙器を提供
型起こしから成形まで
こだわりの職人技が光る
当たり前だと思っているけど、無くなったら困るもの。その一つが紙製の器ではないだろうか。たとえば家庭でも会社でもお馴染みの段ボール箱、雑貨やインテリア、食品などが入った化粧箱、誰かに贈るプレゼントを包むおしゃれなパッケージ。そんな紙器をつくる会社が『有限会社和生パック』だ。板紙と呼ばれる厚紙などに印刷を施し、組み立ててでき上がる「印刷紙器」と呼ばれる箱の加工製造・販売を行う。抜き型を起こして資材を型抜きし、抜き上がったものを貼付けして箱を製造するという業務である。
創業は、今から約20年前。代表取締役の青山和弘さんが起業。競争の厳しい業界であるが、永きにわたって事業を継続してきたのは、そのすぐれた技術力と柔軟な対応力にあるといえる。技術としてはもちろん機械を駆使するのだが、「紙は生きている」という青山さんのいう通り、材料である紙材は、梅雨の時期は水分を多く含み、熱を掛けるとカールしてしまう。反対に寒い季節は、乾燥して割れやすくもなる。温度や湿度にまで気を配りながら紙を巧みに扱い、高品質な製品をつくらなければならない。微妙な季節の変化まで見極める、まさに職人技である。
同社のもう一つの特長は、柔軟な対応力。小ロットにも大ロットにも対応でき、さらに、取引先の様々な要望に応えるべく、品質的にも納期的にも最善を尽くす。
「私は職人で、仕事にはこだわりがあります。また、納期も大切にしてきました。そんな姿勢も信用していただけたのかなと思います」
きめ細やかな姿勢こそが、同社を永く継続させてきた最大の理由の一つだ。もともと青山さんの実家は、同様の事業を営んでいた。しかし父親の勧めもあり、学業終了後は全く異なるIT企業に就職していたという。その後、退職し、閉鎖していた実家の工場や機械を活用して新たに起業に至った。1〜2年で軌道に乗ったが、全くの異業種からの起業であるため、その道のりは決して平坦でなかったことは想像に難くない。そんな時に力となったのが周囲のサポートだった。
「お付き合いのあった機械屋さんが中古の機械を安く譲ってくださったり、お客様からは『仕事を出すからやってくれ』と、背中を押していただきました」
さらには、一緒に困難を乗り越えてきた従業員にも感謝を語る。この誠実さと謙虚さこそ企業経営に最も必要な資質ではないだろうか。暮らしや企業活動に欠かせない印刷紙器。そのニーズはますます多様化するであろうが、『和生パック』ならではの技術力と対応力で、期待に応え続けるに違いない。
(ライター/ナガノリョウ)
こだわりの職人技が光る
当たり前だと思っているけど、無くなったら困るもの。その一つが紙製の器ではないだろうか。たとえば家庭でも会社でもお馴染みの段ボール箱、雑貨やインテリア、食品などが入った化粧箱、誰かに贈るプレゼントを包むおしゃれなパッケージ。そんな紙器をつくる会社が『有限会社和生パック』だ。板紙と呼ばれる厚紙などに印刷を施し、組み立ててでき上がる「印刷紙器」と呼ばれる箱の加工製造・販売を行う。抜き型を起こして資材を型抜きし、抜き上がったものを貼付けして箱を製造するという業務である。
創業は、今から約20年前。代表取締役の青山和弘さんが起業。競争の厳しい業界であるが、永きにわたって事業を継続してきたのは、そのすぐれた技術力と柔軟な対応力にあるといえる。技術としてはもちろん機械を駆使するのだが、「紙は生きている」という青山さんのいう通り、材料である紙材は、梅雨の時期は水分を多く含み、熱を掛けるとカールしてしまう。反対に寒い季節は、乾燥して割れやすくもなる。温度や湿度にまで気を配りながら紙を巧みに扱い、高品質な製品をつくらなければならない。微妙な季節の変化まで見極める、まさに職人技である。
同社のもう一つの特長は、柔軟な対応力。小ロットにも大ロットにも対応でき、さらに、取引先の様々な要望に応えるべく、品質的にも納期的にも最善を尽くす。
「私は職人で、仕事にはこだわりがあります。また、納期も大切にしてきました。そんな姿勢も信用していただけたのかなと思います」
きめ細やかな姿勢こそが、同社を永く継続させてきた最大の理由の一つだ。もともと青山さんの実家は、同様の事業を営んでいた。しかし父親の勧めもあり、学業終了後は全く異なるIT企業に就職していたという。その後、退職し、閉鎖していた実家の工場や機械を活用して新たに起業に至った。1〜2年で軌道に乗ったが、全くの異業種からの起業であるため、その道のりは決して平坦でなかったことは想像に難くない。そんな時に力となったのが周囲のサポートだった。
「お付き合いのあった機械屋さんが中古の機械を安く譲ってくださったり、お客様からは『仕事を出すからやってくれ』と、背中を押していただきました」
さらには、一緒に困難を乗り越えてきた従業員にも感謝を語る。この誠実さと謙虚さこそ企業経営に最も必要な資質ではないだろうか。暮らしや企業活動に欠かせない印刷紙器。そのニーズはますます多様化するであろうが、『和生パック』ならではの技術力と対応力で、期待に応え続けるに違いない。
(ライター/ナガノリョウ)
有限会社 和生パック
TEL/048-931-3186 Eメール/048-931-3351
写真左から、
「GeneraTion株式会社」 片山晃さん
『株式会社叶夢』 代表取締役会長 山田祥さん
「株式会社YTSプロフェッショナル」 代表取締役 山崎智弘さん
「TrustEffort株式会社」 取締役 高比良駿悟さん
「資金も学歴もスキルもない野球少年が20代で資産200億円を築くまで」(ファストブック出版)
駐楽グループ
■株式会社 叶夢(Kyōmu)
TEL/06-6439-7174
■Trust Effort 株式会社
TEL/072-768-7966
■株式会社 YTSプロフェッショナル
■GeneraTion 株式会社
■日駐商事 株式会社
■株式会社 駐楽ホールディングス
■結婚相談所Wonder Partner(ワンダーパートナー)
■selectSIM 湊川プラザ店
TEL/078-599-6180
■selectSIM 出屋敷リベル店
■selectSIM かみしんプラザ店
TEL/06-6990-7040
■selectSIM ソリオきたユニベール宝塚店
■selectSIM 阪急伊丹店(初の傘下店運営)
TEL/0727-44-1152
▷携帯電話の買取及び修理並びに販売代理・取次業
▷セールスプロモーション事業
▷不動産の売買、仲介、斡旋、賃貸及び管理業
▷情報サービス業
▷飲食店の経営及び企画
▷労働者派遣事業
▷有料職業紹介事業
▷各種マーケティング業務
▷アウトソーシング事業
代表取締役会長
山田祥 さん
少年期から野球に打ち込み、大学卒業後、独立リーグにてプロ野球選手を目指すも断念。「株式会社ベイ・コミュニケーションズ」などの勤務を経て、2016年『株式会社叶夢 Kyōmu』設立。
「GeneraTion株式会社」 片山晃さん
『株式会社叶夢』 代表取締役会長 山田祥さん
「株式会社YTSプロフェッショナル」 代表取締役 山崎智弘さん
「TrustEffort株式会社」 取締役 高比良駿悟さん
「資金も学歴もスキルもない野球少年が20代で資産200億円を築くまで」(ファストブック出版)
駐楽グループ
■株式会社 叶夢(Kyōmu)
TEL/06-6439-7174
■Trust Effort 株式会社
TEL/072-768-7966
■株式会社 YTSプロフェッショナル
■GeneraTion 株式会社
■日駐商事 株式会社
■株式会社 駐楽ホールディングス
■結婚相談所Wonder Partner(ワンダーパートナー)
■selectSIM 湊川プラザ店
TEL/078-599-6180
■selectSIM 出屋敷リベル店
■selectSIM かみしんプラザ店
TEL/06-6990-7040
■selectSIM ソリオきたユニベール宝塚店
■selectSIM 阪急伊丹店(初の傘下店運営)
TEL/0727-44-1152
▷携帯電話の買取及び修理並びに販売代理・取次業
▷セールスプロモーション事業
▷不動産の売買、仲介、斡旋、賃貸及び管理業
▷情報サービス業
▷飲食店の経営及び企画
▷労働者派遣事業
▷有料職業紹介事業
▷各種マーケティング業務
▷アウトソーシング事業
代表取締役会長
山田祥 さん
少年期から野球に打ち込み、大学卒業後、独立リーグにてプロ野球選手を目指すも断念。「株式会社ベイ・コミュニケーションズ」などの勤務を経て、2016年『株式会社叶夢 Kyōmu』設立。
M&Aを利用して資産200億円築く
若き投資家のサクセスストーリー
若き投資家のサクセスストーリー
勝つ仕組みを独自構築
攻めのスタイルを堅持
「資金も学歴もスキルもない野球少年が20代で資産200億円を築くまで」
凄腕の若手投資家として存在感を高めている『株式会社叶夢Kyōmu』の代表取締役山田祥さんが2019年12月に出版した著書だ。1000万円を元手にM&A(企業の合併と買収)による投資を繰り返し、わずか4年間で目標の年収10億円、資産200億円を達成した記録で、投資の心構えやノウハウなど成功のヒントがちりばめられている。
幼少期から野球に打ち込み、大学卒業後、独立リーグで活躍したのを最後に野球から引退した山田さんが新たな目標に掲げたのが起業。そのための行動を開始したところから投資のストーリーが展開される。アルバイトしていた飲食店を経営者から無償で譲り受け、転売して得た1000万円で買った不動産を担保に、融資を受けた3000万円で投資を始め、初年度4億円、次年度60億円と資産を増やしていった。4年間で買い入れた会社が300社、売りに出した会社が260社、現在約60社を保有、自身でも10社を創業。グループ会社の従業員と買収先の企業を合わせ5千人以上の社員を抱えている。
山田さんが買収した企業は、融資に踏み切れずにいた金融機関から紹介された企業が多いのが特長。
「紹介が来た案件については、決算書などを基に会社の実際の状況を把握し、信用調査会社などを使ってあらゆる角度から徹底的に調べて買収するかどうかを判断します。多くの場合、 紹介が来る案件は債務超過に陥っており、 明日にでも数千万単位の資金が手に入らなければ破綻してしまうような会社でした。こうした会社を買収してM&Aで収益を上げるためには、 将来売却して利益を確定するときまでの経営改善もすべてこちらで行わなければなりません」
山田さんは、全株を取得しても経営者は変えず、「パートナーとして協定を結ぶようなイメージ」で併走する形を取り、山田さんが持つ経験や知識、人材を提供して経営改善に導いていった。
山田さんはまた、「勝つために必要な3つの力」として営業力、情報収集力、コミュニケーション力、「社会で生き抜くためのサバイバルスキル」として読書を挙げ、その理由も詳しく解説している。
「自由になるお金は、全額投資するという攻めのスタイルは今でも変わりありません。手元にある資金を投資やビジネスのために使うことについて、もったいないという思いは全くないのです 。むしろ、 行動しないことによって、得られていたはずの利益が得られていないことの方がリスクだと私は考えます」
著書で示した山田さんの結論だ。
(ライター/斎藤紘)
攻めのスタイルを堅持
「資金も学歴もスキルもない野球少年が20代で資産200億円を築くまで」
凄腕の若手投資家として存在感を高めている『株式会社叶夢Kyōmu』の代表取締役山田祥さんが2019年12月に出版した著書だ。1000万円を元手にM&A(企業の合併と買収)による投資を繰り返し、わずか4年間で目標の年収10億円、資産200億円を達成した記録で、投資の心構えやノウハウなど成功のヒントがちりばめられている。
幼少期から野球に打ち込み、大学卒業後、独立リーグで活躍したのを最後に野球から引退した山田さんが新たな目標に掲げたのが起業。そのための行動を開始したところから投資のストーリーが展開される。アルバイトしていた飲食店を経営者から無償で譲り受け、転売して得た1000万円で買った不動産を担保に、融資を受けた3000万円で投資を始め、初年度4億円、次年度60億円と資産を増やしていった。4年間で買い入れた会社が300社、売りに出した会社が260社、現在約60社を保有、自身でも10社を創業。グループ会社の従業員と買収先の企業を合わせ5千人以上の社員を抱えている。
山田さんが買収した企業は、融資に踏み切れずにいた金融機関から紹介された企業が多いのが特長。
「紹介が来た案件については、決算書などを基に会社の実際の状況を把握し、信用調査会社などを使ってあらゆる角度から徹底的に調べて買収するかどうかを判断します。多くの場合、 紹介が来る案件は債務超過に陥っており、 明日にでも数千万単位の資金が手に入らなければ破綻してしまうような会社でした。こうした会社を買収してM&Aで収益を上げるためには、 将来売却して利益を確定するときまでの経営改善もすべてこちらで行わなければなりません」
山田さんは、全株を取得しても経営者は変えず、「パートナーとして協定を結ぶようなイメージ」で併走する形を取り、山田さんが持つ経験や知識、人材を提供して経営改善に導いていった。
山田さんはまた、「勝つために必要な3つの力」として営業力、情報収集力、コミュニケーション力、「社会で生き抜くためのサバイバルスキル」として読書を挙げ、その理由も詳しく解説している。
「自由になるお金は、全額投資するという攻めのスタイルは今でも変わりありません。手元にある資金を投資やビジネスのために使うことについて、もったいないという思いは全くないのです 。むしろ、 行動しないことによって、得られていたはずの利益が得られていないことの方がリスクだと私は考えます」
著書で示した山田さんの結論だ。
(ライター/斎藤紘)
株式会社 叶夢 Kyōmu
TEL/06-6439-7174 Eメール/ info@kyomu.biz
ホームページ http://www.kyomu.biz/
「再生コンサルティングの質を高める事業デューデリジェンスの実務入門」(中央経済社)
「究極の問題解決力が身につく瞬発思考」(文響社)
「儲かる中小企業になるブランディングの教科書」(日本実業出版社)
代表取締役
寺嶋直史 さん
1968年大阪生まれ。某大手総合電機メーカーで、トップ営業マンとして活躍。2010年3月、事業再生コンサルティング会社を設立、代表取締役に就任。2017年より、「事業再生」「事業承継」「M&A」のワンストップサービス事業を開始。
「究極の問題解決力が身につく瞬発思考」(文響社)
「儲かる中小企業になるブランディングの教科書」(日本実業出版社)
代表取締役
寺嶋直史 さん
1968年大阪生まれ。某大手総合電機メーカーで、トップ営業マンとして活躍。2010年3月、事業再生コンサルティング会社を設立、代表取締役に就任。2017年より、「事業再生」「事業承継」「M&A」のワンストップサービス事業を開始。
事業再生コンサルティングで
中小企業の再生を力強く支援
中小企業の再生を力強く支援
戦術レベルの提案で
自立した経営を目指す
『株式会社レヴィング・パートナー』は、事業再生コンサルティング(以下、再生コンサル)のスペシャリスト。再生コンサルとは、業績悪化により赤字が続き、資金繰りも厳しい状況に陥った再生企業について、業績改善を支援する仕事である。同社は特に、中小企業(中小零細企業含む)の再生事業を中心に支援している。再生コンサルの仕事は主に、事業デューデリジェンス(以下、事業DD)と実行支援であり、製造業・小売業・卸売業・サービス業など様々な業種で、事業DDを約110件、実行支援を約60件の実績を重ねてきた。事業DDとは、社長や幹部からヒアリングを行い、現場や資料を調査して、事業調査報告書を作成すること。その内容は、会社の概要の整理、外部環境分析、PL/BSの過去10年の経営分析、経営や組織などの内部環境分析を行って、会社の問題点や強みをあぶり出し、問題点の改善策や強みを活かした成長施策について、具体的な戦略や戦術をアクションレベルで提案すること。さらにこれらの施策をベースに、将来のPLである経営改善計画書を作成する。また、実行支援とは、再生企業の現場に入って、具体的な再生支援を行うことである。中小企業の再生コンサルの難しさは、大企業と比べ、ヒト・モノ・カネの経営資源が圧倒的に少ないことにある。特にカネが足りず、数ヶ月先にも資金ショートするケースも珍しくない。また人材が乏しいため「戦略」レベルの提案では現場が動かない。そのため同社では、事業DDで、社員や従業員も知らない問題点や強みを徹底的にあぶり出す。報告書は一般的に、分析しか行わないことが多いが、同社では、抽出した問題点の改善策や強み活用の施策について、戦略から具体的戦術まで提示するものとなっているのが特徴だ。さらに、現場で即実行できるように、改善策や売り上げアップの成長施策について「しくみ」を構築。人材も限られ、資金繰りも厳しい中小の再生企業を短期間で再生に導くには、問題点の改善策を手順化してしくみを構築することが重要になる。その結果、改善策や強みを活用した施策が「ルーチン化」され、従業員が自立して改善策を実施できるようになるのだ。同社では、そのうえで、経営を「しくみ化」することに注力。経営とは、PDCAを回す体制を構築し、自社で常に収益状況を把握し、現場の問題や市場の変化をタイムリーに把握して、改善策を即座に打てる体制を構築することである。そうすれば、自社で「自立した運営」が実現でき、収益も安定する。このように、中小企業の再生コンサルのポイントは、内在する様々な問題点と強みを徹底的に抽出し、改善策と強み活用の施策を構築し、さらにそれらを即実行できるようしくみを構築することで、短期間で再生を実現させることだという。同社のようなスペシャリストは、経営で悩む中小企業にとって心強い存在といえそうだ。
(ライター/ナガノリョウ)
自立した経営を目指す
『株式会社レヴィング・パートナー』は、事業再生コンサルティング(以下、再生コンサル)のスペシャリスト。再生コンサルとは、業績悪化により赤字が続き、資金繰りも厳しい状況に陥った再生企業について、業績改善を支援する仕事である。同社は特に、中小企業(中小零細企業含む)の再生事業を中心に支援している。再生コンサルの仕事は主に、事業デューデリジェンス(以下、事業DD)と実行支援であり、製造業・小売業・卸売業・サービス業など様々な業種で、事業DDを約110件、実行支援を約60件の実績を重ねてきた。事業DDとは、社長や幹部からヒアリングを行い、現場や資料を調査して、事業調査報告書を作成すること。その内容は、会社の概要の整理、外部環境分析、PL/BSの過去10年の経営分析、経営や組織などの内部環境分析を行って、会社の問題点や強みをあぶり出し、問題点の改善策や強みを活かした成長施策について、具体的な戦略や戦術をアクションレベルで提案すること。さらにこれらの施策をベースに、将来のPLである経営改善計画書を作成する。また、実行支援とは、再生企業の現場に入って、具体的な再生支援を行うことである。中小企業の再生コンサルの難しさは、大企業と比べ、ヒト・モノ・カネの経営資源が圧倒的に少ないことにある。特にカネが足りず、数ヶ月先にも資金ショートするケースも珍しくない。また人材が乏しいため「戦略」レベルの提案では現場が動かない。そのため同社では、事業DDで、社員や従業員も知らない問題点や強みを徹底的にあぶり出す。報告書は一般的に、分析しか行わないことが多いが、同社では、抽出した問題点の改善策や強み活用の施策について、戦略から具体的戦術まで提示するものとなっているのが特徴だ。さらに、現場で即実行できるように、改善策や売り上げアップの成長施策について「しくみ」を構築。人材も限られ、資金繰りも厳しい中小の再生企業を短期間で再生に導くには、問題点の改善策を手順化してしくみを構築することが重要になる。その結果、改善策や強みを活用した施策が「ルーチン化」され、従業員が自立して改善策を実施できるようになるのだ。同社では、そのうえで、経営を「しくみ化」することに注力。経営とは、PDCAを回す体制を構築し、自社で常に収益状況を把握し、現場の問題や市場の変化をタイムリーに把握して、改善策を即座に打てる体制を構築することである。そうすれば、自社で「自立した運営」が実現でき、収益も安定する。このように、中小企業の再生コンサルのポイントは、内在する様々な問題点と強みを徹底的に抽出し、改善策と強み活用の施策を構築し、さらにそれらを即実行できるようしくみを構築することで、短期間で再生を実現させることだという。同社のようなスペシャリストは、経営で悩む中小企業にとって心強い存在といえそうだ。
(ライター/ナガノリョウ)
株式会社 レヴィング・パートナー
TEL/03-6869-4331 Eメール/ info@reving-partner.com
代表取締役会長
安東泰志 さん
東京大学経済学部卒。米シカゴ大学経営大学院(MBA)修了。三菱銀行に入行、海外支店や企画部で活躍。2002年、フェニックス・キャピタルを創業。2006年『ニューホライズン キャピタル株式会社』設立。事業再生実務家協会理事、日本取締役協会監事。
安東泰志 さん
東京大学経済学部卒。米シカゴ大学経営大学院(MBA)修了。三菱銀行に入行、海外支店や企画部で活躍。2002年、フェニックス・キャピタルを創業。2006年『ニューホライズン キャピタル株式会社』設立。事業再生実務家協会理事、日本取締役協会監事。
企業再生投資で全国随一の実績
PEファンドの利点活かし運用
PEファンドの利点活かし運用
たち吉再生支援が好例
事業承継でも有効活用
投資家から集めた資金を元に事業会社の未公開株を円満に取得し、経営に積極的に関与して企業価値の向上、投資収益の獲得を目指すプライベート・エクイティ・ファンド(PEファンド)による企業再生投資で国内随一の実績を誇るのが『ニューホライズン キャピタル株式会社』だ。2006年の創業から19年まで運営したファンドは9本、累積運用資産は2700億円を超え、企業再生投資先は90社にのぼる。その業績を牽引してきたのが、創業者で代表取締役会長の安東泰志さん。ファンド運用スキームの周到さ精緻さがわかる好例が江戸時代の1752年創業の創作陶磁器卸小売の老舗、京都の「たち吉」への投資だ。
消費者の嗜好の変化や安価な海外製品との競合などを背景に収益が悪化、債務超過に陥っていた「たち吉」への投資を開始したのは2015年。「『たち吉』の経営不振は全国の有名な窯元の危機となって跳ね返る。老舗ブランドを再生させ、日本の伝統文化を守りたい」というのが再生支援の理由だ。再生策として金融機関出身者を経営陣に送り込み、不採算部門の廃止、ブランドの再構築、ウェブや海外進出の強化、店舗の効率化、物流改革、新規出店、新商品開発、法人外商事業の拡充、次世代経営人材の育成などを実施、通期黒字化に導いていった。
PEファンドによる投資でもう一つ、安東さんが力を入れているのが、経営者の高齢化が深刻な中小企業の事業承継の支援だ。
「経済産業省は、2017年の中⼩企業に関する報告書で、経営者が過去20年で47歳から66歳へと約20歳も高齢化し、現状を放置すると2025年までの10年間の累計で約650万⼈の雇⽤と約22兆円の国内総生産が失われると推計しています。事業承継は喫緊の課題であり、承継を推進する上で力になるのがPEファンドです。子どもや孫など親族内に後継者がいないケースでは、PEファンドに株式を譲渡することによって事業承継に関わる納税資金が確保できることや、M&Aによる第三社への売却のリスクを回避できることなどのメリットがあり、承継がスムーズに進むことが多いのです」
事業承継支援で重視しているのが地域金融機関との連携だ。
「PEファンドとメインバンクとが手を携えることで事業再生や事業承継はうまくいくと考えています。事業承継後の資金繰りの問題などもメインバンクと連携すれば解決の道筋をつけることができます。外部から経営者が入り、事業再生計画を実行していく過程でもメインバンクとの連携は不可欠です」
安東さんの精緻な思考回路が投資の社会貢献度を高めていく。
(ライター/斎藤紘)
事業承継でも有効活用
投資家から集めた資金を元に事業会社の未公開株を円満に取得し、経営に積極的に関与して企業価値の向上、投資収益の獲得を目指すプライベート・エクイティ・ファンド(PEファンド)による企業再生投資で国内随一の実績を誇るのが『ニューホライズン キャピタル株式会社』だ。2006年の創業から19年まで運営したファンドは9本、累積運用資産は2700億円を超え、企業再生投資先は90社にのぼる。その業績を牽引してきたのが、創業者で代表取締役会長の安東泰志さん。ファンド運用スキームの周到さ精緻さがわかる好例が江戸時代の1752年創業の創作陶磁器卸小売の老舗、京都の「たち吉」への投資だ。
消費者の嗜好の変化や安価な海外製品との競合などを背景に収益が悪化、債務超過に陥っていた「たち吉」への投資を開始したのは2015年。「『たち吉』の経営不振は全国の有名な窯元の危機となって跳ね返る。老舗ブランドを再生させ、日本の伝統文化を守りたい」というのが再生支援の理由だ。再生策として金融機関出身者を経営陣に送り込み、不採算部門の廃止、ブランドの再構築、ウェブや海外進出の強化、店舗の効率化、物流改革、新規出店、新商品開発、法人外商事業の拡充、次世代経営人材の育成などを実施、通期黒字化に導いていった。
PEファンドによる投資でもう一つ、安東さんが力を入れているのが、経営者の高齢化が深刻な中小企業の事業承継の支援だ。
「経済産業省は、2017年の中⼩企業に関する報告書で、経営者が過去20年で47歳から66歳へと約20歳も高齢化し、現状を放置すると2025年までの10年間の累計で約650万⼈の雇⽤と約22兆円の国内総生産が失われると推計しています。事業承継は喫緊の課題であり、承継を推進する上で力になるのがPEファンドです。子どもや孫など親族内に後継者がいないケースでは、PEファンドに株式を譲渡することによって事業承継に関わる納税資金が確保できることや、M&Aによる第三社への売却のリスクを回避できることなどのメリットがあり、承継がスムーズに進むことが多いのです」
事業承継支援で重視しているのが地域金融機関との連携だ。
「PEファンドとメインバンクとが手を携えることで事業再生や事業承継はうまくいくと考えています。事業承継後の資金繰りの問題などもメインバンクと連携すれば解決の道筋をつけることができます。外部から経営者が入り、事業再生計画を実行していく過程でもメインバンクとの連携は不可欠です」
安東さんの精緻な思考回路が投資の社会貢献度を高めていく。
(ライター/斎藤紘)
ニューホライズン キャピタル 株式会社
TEL/03-3519-1260 Eメール/pr@newhorizon.jp
ホームページ https://newhorizon.jp/
代表取締役CEO
中島光夫 さん
ラグビー選手としてニュージーランドで活躍した後、米ゼネラルエレクトリックを経て、大手M&Aブティックへ。上場やスピンアウトを経験した後、サーチファンド型M&Aに特化した『Growthix Capital株式会社』を設立。
中島光夫 さん
ラグビー選手としてニュージーランドで活躍した後、米ゼネラルエレクトリックを経て、大手M&Aブティックへ。上場やスピンアウトを経験した後、サーチファンド型M&Aに特化した『Growthix Capital株式会社』を設立。
サーチファンドで
日本・世界のM&Aを活性化
日本・世界のM&Aを活性化
新たなキャリアの選択肢
社会性・経済性の両面を重視した投資スキーム
経営者年齢の高齢化に後継者の人材不足が重なり、事業承継が危ぶまれる中小企業が急増する中、M&A(合併と買収)で事業承継を成功に導くM&Aアドバイザリー会社が令和元年の初日に誕生した。東京・日本橋兜町の『Growthix Capital株式会社』。代表取締役CEOの中島光夫さんをはじめ、業務に携わるスタッフは全員M&Aで実績を重ねてきたスペシャリストだ。そんな彼らが積極的に実行している新しいM&Aスキーム『サーチファンド』を紹介したい。サーチファンドとは、譲渡希望企業と経営者候補そして投資家の三者間によって完成するM&Aスキームで、 およそ30年前、米スタンフォード大学経営大学院の教授が提唱した概念である。将来有望な意欲ある事業承継希望者が投資家から支援を受けながら自分が社長になりたい会社を探し、買収する仕組みで、現在我が国では後継者不足によって迎えうる深刻な大廃業時代を迎え撃つスキームとして、近年、投資家や多くのトップビジネスマンの間で注目が高まっている。
サーチファンドが高い注目を集めている要因は次の4点と中島さんは語る。1点目は、譲渡企業オーナーが譲渡後の次期経営者を自分で選出できるという点だ。法人間のM&Aでは、譲受企業が選出した人物が譲渡企業にとって適任者であるとは限らない。企業の伝統・文化・技術の継承や従業員との良質なコミュニケーション、取引先とのコミュニケーションなど、多くの『人間関係』の課題がM&A後には山積するが、M&Aの実行段階からPMIまで前後オーナーが良質な関係を築きつつソフトランニングで引継ぎを行うことができるため、人間関係や会社文化の承継における問題発生を防ぐことができる。2点目は、日本の経営者平均年齢若年化により、地方創生、雇用維持・創出、地方産業のイノベーション、GDP成長率の向上などの可能性が見込めるという点だ。同社は日本最大のサーチファンド人材が800名以上登録のある組織と提携しており、多くの経営者候補とコミュニケーションを重ねている。同社によると、日本の30代〜40代で経営者を志す人は、「地元に帰り地域の産業を守りさらに発展させたい」「人のためになることを重視したい」と考える方々が圧倒的に多いという。3点目は、投資家へのベネフィットである。サーチファンドでは1桁億円の投資によるリターンが3年〜5年で4倍〜5倍を見込める。これはあらゆる投資商品と比較しても非常に魅力的であろう。加えて、自ら経営をしなくても良いという点も魅力的である。4点目は、クロスボーダーが容易になるという点だ。通常クロスボーダーでは両国企業の法務、税務、財務、ビジネスなどのあらゆる点において難所があるため、難易度が高いと言われているが、サーチファンドによるクロスボーダーであれば、そのような難所の突破が容易になる。また、世界中の投資家にとっても大きなメリットを得ることができる。同社は1期目である今期中に海外進出2拠点が決まっている。
さらに、同社は、M&A後のオーナーに対する充実したサービスも提供しているところも評価されている。譲渡後のオーナーの相続対策として、海外企業と提携し世界の富裕層が注目するファミリーオフィスというサービスを展開し、事業と共にオーナーのご家族のサステナビリティを重視している。
令和初、新進気鋭の『Growthix Capital』が迎えた新時代をどのように築いていくか、日本中、世界中のトップビジネスマン達は注目をしている。
(ライター/斎藤紘)
社会性・経済性の両面を重視した投資スキーム
経営者年齢の高齢化に後継者の人材不足が重なり、事業承継が危ぶまれる中小企業が急増する中、M&A(合併と買収)で事業承継を成功に導くM&Aアドバイザリー会社が令和元年の初日に誕生した。東京・日本橋兜町の『Growthix Capital株式会社』。代表取締役CEOの中島光夫さんをはじめ、業務に携わるスタッフは全員M&Aで実績を重ねてきたスペシャリストだ。そんな彼らが積極的に実行している新しいM&Aスキーム『サーチファンド』を紹介したい。サーチファンドとは、譲渡希望企業と経営者候補そして投資家の三者間によって完成するM&Aスキームで、 およそ30年前、米スタンフォード大学経営大学院の教授が提唱した概念である。将来有望な意欲ある事業承継希望者が投資家から支援を受けながら自分が社長になりたい会社を探し、買収する仕組みで、現在我が国では後継者不足によって迎えうる深刻な大廃業時代を迎え撃つスキームとして、近年、投資家や多くのトップビジネスマンの間で注目が高まっている。
サーチファンドが高い注目を集めている要因は次の4点と中島さんは語る。1点目は、譲渡企業オーナーが譲渡後の次期経営者を自分で選出できるという点だ。法人間のM&Aでは、譲受企業が選出した人物が譲渡企業にとって適任者であるとは限らない。企業の伝統・文化・技術の継承や従業員との良質なコミュニケーション、取引先とのコミュニケーションなど、多くの『人間関係』の課題がM&A後には山積するが、M&Aの実行段階からPMIまで前後オーナーが良質な関係を築きつつソフトランニングで引継ぎを行うことができるため、人間関係や会社文化の承継における問題発生を防ぐことができる。2点目は、日本の経営者平均年齢若年化により、地方創生、雇用維持・創出、地方産業のイノベーション、GDP成長率の向上などの可能性が見込めるという点だ。同社は日本最大のサーチファンド人材が800名以上登録のある組織と提携しており、多くの経営者候補とコミュニケーションを重ねている。同社によると、日本の30代〜40代で経営者を志す人は、「地元に帰り地域の産業を守りさらに発展させたい」「人のためになることを重視したい」と考える方々が圧倒的に多いという。3点目は、投資家へのベネフィットである。サーチファンドでは1桁億円の投資によるリターンが3年〜5年で4倍〜5倍を見込める。これはあらゆる投資商品と比較しても非常に魅力的であろう。加えて、自ら経営をしなくても良いという点も魅力的である。4点目は、クロスボーダーが容易になるという点だ。通常クロスボーダーでは両国企業の法務、税務、財務、ビジネスなどのあらゆる点において難所があるため、難易度が高いと言われているが、サーチファンドによるクロスボーダーであれば、そのような難所の突破が容易になる。また、世界中の投資家にとっても大きなメリットを得ることができる。同社は1期目である今期中に海外進出2拠点が決まっている。
さらに、同社は、M&A後のオーナーに対する充実したサービスも提供しているところも評価されている。譲渡後のオーナーの相続対策として、海外企業と提携し世界の富裕層が注目するファミリーオフィスというサービスを展開し、事業と共にオーナーのご家族のサステナビリティを重視している。
令和初、新進気鋭の『Growthix Capital』が迎えた新時代をどのように築いていくか、日本中、世界中のトップビジネスマン達は注目をしている。
(ライター/斎藤紘)
Growthix Capital 株式会社
TEL/03-5651-7778 Eメール/ info@growthix.co.jp
ホームページ https://growthix.co.jp/