上:大動脈ステントグラフト治療前後の血管造影画像
中:日本で使用されている主なステントグラフト
下:吉川公彦 放射線科教授
奈良県立医科大学卒。医学博士。日本IVR学会専門医、脈管専門医、腹部ステントグラフト指導医、胸部ステントグラフト指導医。
「大動脈ステントグラフト治療」
診療時間/9:00~ 定休日/土・日曜日・祝日・年末年始
アクセス/近鉄八木西口駅より徒歩約7分、近鉄八木駅よりバス5分医大病院前
中:日本で使用されている主なステントグラフト
下:吉川公彦 放射線科教授
奈良県立医科大学卒。医学博士。日本IVR学会専門医、脈管専門医、腹部ステントグラフト指導医、胸部ステントグラフト指導医。
「大動脈ステントグラフト治療」
診療時間/9:00~ 定休日/土・日曜日・祝日・年末年始
アクセス/近鉄八木西口駅より徒歩約7分、近鉄八木駅よりバス5分医大病院前
大動脈ステントグラフト治療を先駆的に施行
正確な画像診断による低侵襲的治療に高評価
正確な画像診断による低侵襲的治療に高評価
『奈良県立医科大学附属病院』は、X線やCT、超音波などの画像診断装置で体の中を透かして見ながら細い医療器具カテーテルなどを入れて標的となる病気の治療を行う「画像下治療IVR」で治療実績を重ねている病院。中でも、大動脈瘤に対して金属のバネと人工血管から成るステントグラフトを埋め込んで治療する「大動脈ステントグラフト治療」を全国の医療機関に先駆けて着手。放射線科の吉川公彦教授をはじめとするIVRの専門医や指導医が正確な画像診断に基づく適応決定、デバイスの設計と安全確実な手技で施行、低侵襲的治療として高い評価を得ている。
(ライター/斎藤紘)
(ライター/斎藤紘)
奈良県立医科大学附属病院 放射線科
TEL:0744-22-3051 0744-29-8900 FAX:0744-24-1988
Eメール:rad@naramed-u.ac.jp
Eメール:rad@naramed-u.ac.jp
久堀保 院長
京都大学医学部卒業
京都大学医学部附属病院勤務
天理よろづ相談所病院勤務
住友病院勤務 日本内科学会認定医
日本神経学会専門医
日本認知症学会専門医
診療時間/月〜水・金曜日9:00〜12:00 16:30〜19:30 土曜日9:00〜12:00 定休日/ 木曜日・日曜日・祝日・土曜日午後
アクセス/南海本線住ノ江駅より徒歩約2分
京都大学医学部卒業
京都大学医学部附属病院勤務
天理よろづ相談所病院勤務
住友病院勤務 日本内科学会認定医
日本神経学会専門医
日本認知症学会専門医
診療時間/月〜水・金曜日9:00〜12:00 16:30〜19:30 土曜日9:00〜12:00 定休日/ 木曜日・日曜日・祝日・土曜日午後
アクセス/南海本線住ノ江駅より徒歩約2分
「全人的医療」で地域を支える
認知症治療、生活習慣病治療のスペシャリスト
認知症治療、生活習慣病治療のスペシャリスト
大阪市住之江区の『くぼりクリニック』の院長久堀保先生は日本認知症学会認定の専門医。現在600人近い認知症の患者さんを治療している久堀先生が実践しているのは「全人的医療」だ。「『認知症』は病気の名前ではなく、症状を現す言葉です。原因となる病気は様々で、正しい治療にはしっかりとした検査と、患者さんの生活環境や家族関係など生活のバックグラウンドを把握し、一人ひとりに合った総合的な診療が必要です」。理想とする全人的医療を実践し、患者さん一人ひとりをじっくり診療する久堀先生は、地域の医療ばかりでなく認知症の患者さんたちの大きな支えとなっている。
(ライター/後藤宏幸)
(ライター/後藤宏幸)
くぼりクリニック
TEL:06-4701-5001 FAX:06-4701-5002
ホームページ http://www.kubori-cl.com/
アレルギーっ子ママたちへの情報交換のための交流会も定期的に開催し、アレルギー疾患を通しての幅広い子育て支援に取り組んでいる。
<藤谷健 先生(内科・小児科・脳神経外科)>
診:月〜土 9:00~12:00 火・木 16:00~19:00
休:水・日曜日・祝日・月、金、土曜日午後
<藤谷宏子 先生(アレルギー科担当・小児科>
診:月〜土 9:30~12:00(予約)
水 13:00~14:00(予防接種、予約)
月・水・金 16:00~19:00(予約)
休:日曜日・祝日・火、木、金曜日午後
診療時間/小児・アレルギー科/月~土9:30~12:00 水13:00~14:00(予防接種)月水金16:00~19:00
定休日/日曜日・祝日
アクセス/近鉄上本町駅より徒歩約1分
<藤谷健 先生(内科・小児科・脳神経外科)>
診:月〜土 9:00~12:00 火・木 16:00~19:00
休:水・日曜日・祝日・月、金、土曜日午後
<藤谷宏子 先生(アレルギー科担当・小児科>
診:月〜土 9:30~12:00(予約)
水 13:00~14:00(予防接種、予約)
月・水・金 16:00~19:00(予約)
休:日曜日・祝日・火、木、金曜日午後
診療時間/小児・アレルギー科/月~土9:30~12:00 水13:00~14:00(予防接種)月水金16:00~19:00
定休日/日曜日・祝日
アクセス/近鉄上本町駅より徒歩約1分
アレルギー疾患に対し総合的に診療を行い、管理栄養士による栄養指導、臨床心理士によるカウンセリングを行う
『藤谷クリニック』は、アレルギー疾患に対し総合的な診療、サポート体制を築いている。食物アレルギーについては、アレルゲン検索のための食物日誌の作成や血液検査、プリックテスト、経口負荷テストなどを行い、食事療法やスキンケアなどを行う。同時に栄養指導や臨床心理士によるカウンセリングにてもサポートしている。気管支喘息に対しては、家庭でのピークフローの測定、来院時の呼吸機能、呼気中一酸化窒素(Fe NO)の測定を実施し症状をコントロールしている。スギ花粉やダニによるアレルギー性鼻炎に対しては、舌下免疫療法も取り入れ、ハチアレルギーの検査も行っている。アレルギーっ子ママたちへの情報交換のための交流会も定期的に開催し、アレルギー疾患を通しての幅広い子育て支援に取り組んでいる。
(ライター/斎藤紘)
(ライター/斎藤紘)
医療法人 博友会 藤谷クリニック
TEL:06-6771-5315
ホームページ http://fujitani-clinic.jp/
乾癬・白斑・掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎などで長年お悩みの患者さんには、中波紫外線治療などの保険診療を行っている。
右下:冨田昌宏 院長
診療時間/火〜土曜日午前 9:00~12:30 火・水・金曜日 15:00~19:00 木曜日 15:00~18:00 土曜日 14:30~17:00
定休日/月・日曜日・祝日
アクセス/JR稲城長沼駅より徒歩約1分
右下:冨田昌宏 院長
診療時間/火〜土曜日午前 9:00~12:30 火・水・金曜日 15:00~19:00 木曜日 15:00~18:00 土曜日 14:30~17:00
定休日/月・日曜日・祝日
アクセス/JR稲城長沼駅より徒歩約1分
東京稲城市のかかりつけ医として
皮膚にお悩みの方、一人でも多く、親切に対応
皮膚にお悩みの方、一人でも多く、親切に対応
稲城長沼駅から徒歩約1分の好立地。「子どもから高齢者まで肌やアレルギーの悩みを抱える地元の患者さんが気軽に来院できるクリニックがあれば」と冨田昌宏院長が開院したのが『トミー皮フ科』。保険が適用される肌荒れや湿疹、皮膚の腫れややけど、虫さされといった一般的な診療から自費での美容診療まで、様々な肌のトラブルを広く解決してくれる駆け込み寺である。注射でしか肌の奥に入れられなかったヒアルロン酸などの高分子美容液を、スプリングという機器を使って注入してくれる治療も魅力。
(ライター/大嶋ひかり)
(ライター/大嶋ひかり)
稲城長沼 トミー皮フ科
TEL:042-370-8808 FAX:042-370-8809
ホームページ http://www.tomy-hifuka.com/
山本博文 院長
内科学会、消化器病学会、糖尿病学会、リウマチ学会などに所属。医学博士。
診療時間/9:00〜12:00 16:00〜19:30(土曜日は午前のみ)
定休日/木・日曜日・祝日
アクセス/JR朝霧駅よりバスで約10分、神陵台バス停より徒歩約5分
内科学会、消化器病学会、糖尿病学会、リウマチ学会などに所属。医学博士。
診療時間/9:00〜12:00 16:00〜19:30(土曜日は午前のみ)
定休日/木・日曜日・祝日
アクセス/JR朝霧駅よりバスで約10分、神陵台バス停より徒歩約5分
傾聴・共感・受容の心を大切に一所懸命診療
近江聖人の教え「五事を正す」を日々実践
近江聖人の教え「五事を正す」を日々実践
「医は以て人を活かす心なり」。古来、中国に伝わる医療の真髄だ。江戸初期の陽明学者で近江聖人と称えられた中江藤樹先生を師と仰ぎ、その教え「五事を正す」を実践する『山本医院』の院長山本博文さんの診療姿勢は、この言葉を彷彿とさせる。和やかな表情で優しく語りかけ、敬愛のこころで見つめ、相手の気持ちになって話を聴き、相手を理解して思いやることの大切さを説く教えの心を診療で貫く。内科学会、消化器病学会、糖尿病学会、リウマチ学会などに所属する医学博士。診療科目は内科。来院するお年寄りをいたわり、励ます笑顔が信望を集める。
(ライター/斎藤紘)
(ライター/斎藤紘)
山本病院
TEL:078-783-0565 FAX:078-783-0565 Eメール:spks7bd9@piano.ocn.ne.jp
右上:『子どものこころは「公教育」が救う』幻冬舎
左下:院長 久場川哲二 氏
慶応義塾大学医学部卒。日本精神神経学会指導医。
診療時間/8:30~17:30(火・日曜日は完全予約制)
定休日/木曜日・祝日
アクセス/JR南柏駅東口より徒歩約1分
左下:院長 久場川哲二 氏
慶応義塾大学医学部卒。日本精神神経学会指導医。
診療時間/8:30~17:30(火・日曜日は完全予約制)
定休日/木曜日・祝日
アクセス/JR南柏駅東口より徒歩約1分
幼児期から高齢にいたるまでの
不安なこと、心配なこと、何でもご相談を
不安なこと、心配なこと、何でもご相談を
『久場川こども発達クリニック』は、患者さまの立場になって診療することを心掛けている。久場川院長は、大学卒業後、47年間児童精神医療を専門に、高齢者などを含め携わってきた。ADHDや発達障がい、小児てんかん、自閉症、言葉の遅れ、知的障がい、不登校、イジメ、特別支援級、子どもたちの現状と問題行動及び家庭の在り方、引きこもりや青年期の精神疾患、ネット依存・ゲーム依存、育児に悩む親の不安、虐待の問題など、どんな問題にも対応。そして、障がいの早期発見、早期治療と自立にむけた、一生涯の支援を目指している。
久場川こども発達クリニック
TEL:04-7197-1617 FAX:04-7197-1618
ホームページ http://www.kubagawa.com/
右下:医療法人 西山歯科
理事長・西山歯科院長 岩瀬啓介 氏
1978年に父親が開業した『西山歯科』二代目院長。朝日大卒。歯科医院勤務を経て2013年、『医療法人西山歯科』理事長に就任。2016年、院長に就任。日本顎咬合学会認定医、アクアシステム認定医、キッズライン認定医、ストレートライン認定医。日本口腔インプラント学会等に所属。
理事長・西山歯科院長 岩瀬啓介 氏
1978年に父親が開業した『西山歯科』二代目院長。朝日大卒。歯科医院勤務を経て2013年、『医療法人西山歯科』理事長に就任。2016年、院長に就任。日本顎咬合学会認定医、アクアシステム認定医、キッズライン認定医、ストレートライン認定医。日本口腔インプラント学会等に所属。
原因究明と永続的治療に力点
なぜ? から始まる診療を標榜
なぜ? から始まる診療を標榜
対症療法に止めず再発防止
先進機器の導入で精度向上
「なぜ? から始まる診療」。『西山歯科』の二代目院長岩瀬啓介さんは原因究明を重視する治療スタンスで信頼を得てきた医師。歯に生じた問題の原因を除去しない限り、必ず再発するとの考えのもと、対症療法にとどまらず、原因除去を目的とした永続的治療に力を注ぐ。
「例えば、金属の被せ物が取れてしまった場合、それを再び取り付けることは簡単ですが、なぜ取れてしまったかの原因を調べることが大切です。細菌が増えて歯周病が進んでいることが原因なのか、それとも噛合せが悪く力がかかってしまっているためなのか。原因を解明し、除去しなければ、近い将来、同じ問題が再発します。〝なぜ〟を大切に、本質的な治療を心がけることが当院の大きな特色になっています」
1978年に開業した同医院を2016年に全面リニューアル。CTのほか、口腔撮影専用のデジタルカメラや高精度の拡大鏡などの先進機器も導入し、歯に生じる多種多様な問題の原因究明の精度を一段と高めた。
先進機器の導入で精度向上
「なぜ? から始まる診療」。『西山歯科』の二代目院長岩瀬啓介さんは原因究明を重視する治療スタンスで信頼を得てきた医師。歯に生じた問題の原因を除去しない限り、必ず再発するとの考えのもと、対症療法にとどまらず、原因除去を目的とした永続的治療に力を注ぐ。
「例えば、金属の被せ物が取れてしまった場合、それを再び取り付けることは簡単ですが、なぜ取れてしまったかの原因を調べることが大切です。細菌が増えて歯周病が進んでいることが原因なのか、それとも噛合せが悪く力がかかってしまっているためなのか。原因を解明し、除去しなければ、近い将来、同じ問題が再発します。〝なぜ〟を大切に、本質的な治療を心がけることが当院の大きな特色になっています」
1978年に開業した同医院を2016年に全面リニューアル。CTのほか、口腔撮影専用のデジタルカメラや高精度の拡大鏡などの先進機器も導入し、歯に生じる多種多様な問題の原因究明の精度を一段と高めた。
医療法人 西山歯科
TEL:052-703-5225 FAX:052-703-5225
ホームページ http://nishiyamadental.com/
池袋シティクリニック
院長 小菅正義 氏
日本医科大学、東京薬科大学卒。『池袋シティクリニック』開業。日本大学板橋病院医療連携医、帝京大学医学部附属病院医療連携登録医、日本医科大学付属病院医療連携登録医。現在、日本医科大学大学院脳神経外科学在籍中。海外へ行く人への旅行医学診療も行う。
院長 小菅正義 氏
日本医科大学、東京薬科大学卒。『池袋シティクリニック』開業。日本大学板橋病院医療連携医、帝京大学医学部附属病院医療連携登録医、日本医科大学付属病院医療連携登録医。現在、日本医科大学大学院脳神経外科学在籍中。海外へ行く人への旅行医学診療も行う。
全人的医療が支える旅行医学
認定医の知見動員し健康指導
認定医の知見動員し健康指導
海外医療情報に基づき助言
携帯品の出国前確認を促す
経済のグローバル化や海外旅行ブームに伴って海外旅行者が増え、年間1600万人を超えた。この状況と比例して、旅先での感染症や風土病への罹患、時差や気温の変化、天候の違いなどによる健康上のトラブルも増えることが想定される。全国約500人の日本旅行医学会認定医の一人、『池袋シティクリニック』の院長小菅正義さんは、リスク回避のための出国前の医療相談を含め旅行医学診療にも力を注ぐ。
医師免許と薬剤師免許を併せ持つ小菅さんは、一般社団法人日本旅行医学会が年1回開催する「旅行医学」に関する認定講座を受講して試験を受け、理事会による審査に合格した。講座では、飛行機の中の旅行医学、ダイビングの旅行医学、帰国者の旅行医学、発熱・下痢の対処、一般ツアーでの高山病、旅行前・登山前健診の旅行医学、海外旅行で必要な医療英文書類などについて各分野の専門家から学んだ。
「旅行医学は、疫学や感染症、公衆衛生、熱帯医学、高地生理学、産科学、環境衛生など幅広い学問領域をカバーする医学です。対象は観光旅行者、商用旅行者、海外長期滞在者、留学生、海外永住者で、広義には訪日外国人も含まれます。出国前の健康指導、厚労省検疫所が発表する海外医療情報に基づくアドバイス、健康診断などが具体的な医療行為になります」
糖尿病患者への助言は、「旅行医学」の重要性を示す好例だ。
「インスリンを使用している糖尿病患者でもコントロールが良好で、主治医による適切な指導があれば、海外旅行は可能です。出国に当たっては、糖尿病カード、緊急時連絡先、旅行中に必要な薬剤、器具の数量、血糖測定器の予備の電池などを確認します。自己血糖測定をしていない患者さんであっても尿糖、尿ケトン体試薬を持参した方がいいでしょう。インスリンを貨物室に預けると、飛行中に零下となって凍結、失活するので、手荷物として携帯しておく必要があります。低血糖時に備えてアメやペットシュガー、ジュースなども必要です」
小児用安全カルテの持参も推奨する。
「日本では、医師は医師法の中で応招義務があり、診療を断ることができませんが、海外では医師に患児の既往症、喘息などの持病、食物や薬品のアレルギー、服用中の医薬品、手術経験の有無などを正確に伝えないと診察を拒否されるおそれがあります。子どもが急病になったときに備えて、小児用安全カルテを持参すれば、子どもの情報を医師に伝えることができます。小児用安全カルテは、日英対照の記載事項を記入することで英語で医療事情を伝達することもできます」
小菅さんは、私立市川高校から東京薬科大学に一般推薦で入学。卒業後は、外資系の製薬会社に就職したが父親の体調不良により急きょ実家の薬局を継ぐことになり、漢方を学び漢方相談を行う。ある時、SLEの患者さんから大学病院に通っても治らないと相談を受けたが、2種の漢方を処方したところ、ほぼ完治したと報告を受ける。この事が大きなきっかけとなり、医学部受験を志す。30歳の時であったが、1年間勉強し日本医科大学に合格、卒業後は内科、精神科、眼科、総合診療などを経験し、2007年9月に『池袋シティクリニック』をオープンさせた。外柔内剛で患者さんの眼から全身、全身から眼を診察方針として患者さんに接している。
大学病院で失明を宣告された患者さんの治療に携わった経験もある小菅さんの診療の中核は眼科だが、生物学的側面だけでなく、社会、経済、心理など様々な視点も考慮しながら治療を行う全人的医療を追求、診療に当たっては西洋医学、漢方などの東洋医学、心身医学の知見を動員、疾患の背景にある要因を見極めながら、内科、精神科、心療内科、婦人科、皮膚科の経験も生かして治療法を探り、さらには高齢化社会の医療ニーズの観点から疾患の予兆を発見して行う先制医療にも力を注いできた。こうした全人的医療が「旅行医学診療」の信頼性を担保する。
「グローバルスタンダードに立脚した医学的見地からアドバイスし、旅先で安全に過ごせるようサポートしていきたいと思っています」
携帯品の出国前確認を促す
経済のグローバル化や海外旅行ブームに伴って海外旅行者が増え、年間1600万人を超えた。この状況と比例して、旅先での感染症や風土病への罹患、時差や気温の変化、天候の違いなどによる健康上のトラブルも増えることが想定される。全国約500人の日本旅行医学会認定医の一人、『池袋シティクリニック』の院長小菅正義さんは、リスク回避のための出国前の医療相談を含め旅行医学診療にも力を注ぐ。
医師免許と薬剤師免許を併せ持つ小菅さんは、一般社団法人日本旅行医学会が年1回開催する「旅行医学」に関する認定講座を受講して試験を受け、理事会による審査に合格した。講座では、飛行機の中の旅行医学、ダイビングの旅行医学、帰国者の旅行医学、発熱・下痢の対処、一般ツアーでの高山病、旅行前・登山前健診の旅行医学、海外旅行で必要な医療英文書類などについて各分野の専門家から学んだ。
「旅行医学は、疫学や感染症、公衆衛生、熱帯医学、高地生理学、産科学、環境衛生など幅広い学問領域をカバーする医学です。対象は観光旅行者、商用旅行者、海外長期滞在者、留学生、海外永住者で、広義には訪日外国人も含まれます。出国前の健康指導、厚労省検疫所が発表する海外医療情報に基づくアドバイス、健康診断などが具体的な医療行為になります」
糖尿病患者への助言は、「旅行医学」の重要性を示す好例だ。
「インスリンを使用している糖尿病患者でもコントロールが良好で、主治医による適切な指導があれば、海外旅行は可能です。出国に当たっては、糖尿病カード、緊急時連絡先、旅行中に必要な薬剤、器具の数量、血糖測定器の予備の電池などを確認します。自己血糖測定をしていない患者さんであっても尿糖、尿ケトン体試薬を持参した方がいいでしょう。インスリンを貨物室に預けると、飛行中に零下となって凍結、失活するので、手荷物として携帯しておく必要があります。低血糖時に備えてアメやペットシュガー、ジュースなども必要です」
小児用安全カルテの持参も推奨する。
「日本では、医師は医師法の中で応招義務があり、診療を断ることができませんが、海外では医師に患児の既往症、喘息などの持病、食物や薬品のアレルギー、服用中の医薬品、手術経験の有無などを正確に伝えないと診察を拒否されるおそれがあります。子どもが急病になったときに備えて、小児用安全カルテを持参すれば、子どもの情報を医師に伝えることができます。小児用安全カルテは、日英対照の記載事項を記入することで英語で医療事情を伝達することもできます」
小菅さんは、私立市川高校から東京薬科大学に一般推薦で入学。卒業後は、外資系の製薬会社に就職したが父親の体調不良により急きょ実家の薬局を継ぐことになり、漢方を学び漢方相談を行う。ある時、SLEの患者さんから大学病院に通っても治らないと相談を受けたが、2種の漢方を処方したところ、ほぼ完治したと報告を受ける。この事が大きなきっかけとなり、医学部受験を志す。30歳の時であったが、1年間勉強し日本医科大学に合格、卒業後は内科、精神科、眼科、総合診療などを経験し、2007年9月に『池袋シティクリニック』をオープンさせた。外柔内剛で患者さんの眼から全身、全身から眼を診察方針として患者さんに接している。
大学病院で失明を宣告された患者さんの治療に携わった経験もある小菅さんの診療の中核は眼科だが、生物学的側面だけでなく、社会、経済、心理など様々な視点も考慮しながら治療を行う全人的医療を追求、診療に当たっては西洋医学、漢方などの東洋医学、心身医学の知見を動員、疾患の背景にある要因を見極めながら、内科、精神科、心療内科、婦人科、皮膚科の経験も生かして治療法を探り、さらには高齢化社会の医療ニーズの観点から疾患の予兆を発見して行う先制医療にも力を注いできた。こうした全人的医療が「旅行医学診療」の信頼性を担保する。
「グローバルスタンダードに立脚した医学的見地からアドバイスし、旅先で安全に過ごせるようサポートしていきたいと思っています」
池袋シティクリニック
TEL:03-3982-7373 FAX:03-3982-7373
ホームページ 池袋シティクリニック