ブームの真相 2019


イギリス生活情報誌 
月刊
ミスター・パートナー
〒160-0022
東京都新宿区新宿
2-15-2岩本和裁ビル5F
TEL.03-3352-8107
FAX.03-3352-8605
 
左上:下賀茂神社楼門
下左:上賀茂神社鳥居と神仏分離よる神宮寺撤去跡
下右:平成33年式年遷宮予定の上賀茂神社
代表取締役 千田明 さん
「株式会社ミライト」退職後、2011年5月に電気工事業、電気通信工事業を業務とする『株式会社GNR』を設立し、事業を牽引している。
上左から1. 神降りる磐座(いわくら)の松の木を連想させる松の葉。この前で烏相撲が執り行われます。上賀茂神社細殿(拝殿)手前の円錐の砂盛は立砂と言い御神体である神山(神が降りて来られる山を表し松の葉は樹木に神が降臨される依代・神籬(ひもろ...、土屋(祓い所)
2.舞殿(橋殿)、樟橋(長寿橋)、楼門
3.社殿(平成33年式年遷宮の為工事中)、伊勢神宮遥拝所、片山御子神社(玉依比売命)(賀茂別雷大神の母神)(縁結びの神)
4.紅葉とせせらぎ、紅葉と小川、境内を流れるせせらぎ(ならの小川・鴨川の分流明神川)
5.下賀茂神社拝殿、下賀茂神社御門、下賀茂神社大鳥居
6.もうすぐ紅葉が始まる小川の紅葉、大炊殿・御井いずれも重要文化財(元は賀茂川付近まで斎院御所跡)、日本国歌に出てくるさざれ石、永遠(こけのむすまで)に栄えるように
上左から1.神服殿(夏冬の御神服を縫製する御殿)、舞殿(葵祭の時勅使が御祭文を奉上される)、橋殿(年中祭事のとき神事芸能が奉納される)
2.河合神社鳥居、河合神社舞殿、貴布禰神社(鞍馬の貴布祢神社より勧請)
3.糺の森古代祭祀遺構、糺の森(人の手の入らない自然林)、糺の森参道
4.八咫烏命を祀る任部社(神武天皇を熊野より奈良まで導いたとされ、日本サッカー協会のシンボルマークとされている)、鴨長明の方丈、瀬見の小川
5.お土居、お土居付近より賀茂川を見る、豊臣時代京都を囲む上賀茂神社付近の御土居の跡
葵祭から鴨長明まで
京の華やかさと無常を歩く

京都を訪ねて 第4話

 今回は正月でもあるので、秦氏と関係のある賀茂氏の上賀茂・下賀茂神社を訪ねることとしました。葵祭りで有名です。
 毎年5月15日に葵の花で飾った平安装束で京都御所、下賀茂神社、上賀茂神社へと勅使が祭文を奏上する儀式ですが、斎王代(皇室の内親王・王女が精進潔斎して神に仕える。伊勢神宮に仕える斎宮に対し、斎院と呼ばれる)の禊の儀が2018年も5月4日に上賀茂神社(祭神は賀茂別雷命)で行われ、やはり女性の美がなんとも華やかに映える儀式です。ただ、数千万円も費用を負担しなければならないので、京都の池坊や有名な実業家・料亭・裏千家・お寺の子女など特定の人が選ばれます。葵祭は、どちらかといえば、朝廷と賀茂氏の行事として貴族が見物に訪れる貴族のための祭りとして始まりました。源氏物語にも光源氏が勅使として登場します。神社の神紋は、二葉葵であり、徳川家の三つ葉葵もなんらかの関連があると思われます。
 また、下賀茂神社は、正式には賀茂御祖神社(かもみおや)といい、奈良時代以前から祀られていたようで、祭神は賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)と玉依媛命(たまよりひめのみこと)です。西殿の賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)は、神武天皇が東征のおり、八咫烏(ヤタガラス)となって熊野から大和まで先導をしました。
 当初、神武天皇は、現在の東大阪市盾津付近で長髄彦(ナガスネヒコ)を攻めて、敗北しましたが、これは天照大神の子孫であるのに太陽に向かって攻めたために敗北したとして、次に太陽を背にして戦うために、和歌山を迂回して熊野に上陸しました。ここでも不覚を取りましたが、天上より草薙の剣を授かり、多くの軍勢を鎮めて大和を制圧しました。この時に、賀茂建角身命は、八咫烏(日本サッカー協会のシンボルマークでもあります)となり、熊野から大和まで導いたとされております。
 一方で、東殿には、賀茂建角身命の娘でもある玉依媛命(たまよりひめのみこと)【石川の瀬見の小川で川遊びをしていたところ、丹塗りの矢が上流から流れてきたので持ち帰って寝床近くにおいておいたところ、身ごもり賀茂別雷命が生まれたとされる】が祀られています。
 賀茂別雷命(かもわけいかづちのみこと)は、成人式のとき、建角身命が神々と七日七夜の宴を催しました。その時に、「お前の父と思われる人に杯を捧げなさい」と言ったところ、賀茂別雷命は天に向かって礼拝し、そのまま屋根を破り天に昇ってしまったそうで、上賀茂神社、正式には賀茂別雷神社に祀られています。
 上賀茂神社では、葵祭はもちろん、9月9日重陽の節句に拝殿前で烏相撲(賀茂建角身命が八咫烏として活躍したことにちなむ)が行われ、神官が烏飛び(横跳び)して「カァ、カァ、カァ」と鳴いた後、児童による相撲となり、勝ち負けで豊凶を占う珍しい神事がおこなわれます。背後は、神が降りられる神山(こうやま)があり、神水が御手洗いに流れていて、手や口を清めることができます。境内には、摂社があり、縁結びの玉依比売命が祀られ、女性のお参りが絶えないようです。
 境内を流れる小川のせせらぎの音とまだ少し早い紅葉に心を清めながら、上賀茂神社を後にして、鴨川を渡ると豊臣秀吉が京都を囲んで関所を築いた「お土居」の遺跡と賀茂川を左に見ながら賀茂街道(葵祭の街道)を下り、下賀茂神社の大炊殿(神にお供えする炊事の場)に出ます。
 拝殿でお参りを済ませて、糺の森の古代の発掘祭祀遺構を見ながら、台風21号(2018年)の被害をこうむり自然林の再生が大変だなと心を傷めながら、瀬見の小川を渡り河合神社にお参りし、河合神社の禰宜になることを反対され、隠遁した「行く河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず、淀みに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。」(現在の世相も変わらないかな)と無常を表した方丈記の鴨長明の住処である方丈の再現を見ながら、なかなか神様の話はストーリーが長いので、短く纏めることができず申し訳なく思いながら筆を置くことをお許し下さい。

株式会社 GNR
TEL/06-6910-0600
ホームページ http://www.gnr-a.co.jp/

院長 福田幹久 さん
鳥取県出身。滋賀医科大学卒業後、鳥取大学医学部第二外科入局。1992年、鳥取大学で医学博士の学位取得。国立松江病院呼吸器外科医長を経て、2004年『ひだまりクリニック』を開院。外科認定医、胸部外科認定医、消化器外科認定医、麻酔標榜医、産業医。講演活動でも活躍。

2017年10月に新社屋を増設。
「在宅医療」なら患者も家族も笑顔になれる
現代書林刊1,300円+税
先駆的に在宅医療始めて15年
時代の要請に応え診療体制構築

各種サービスと連携し
緩和ケアにも取り組む


 団塊の世代がすべて75歳以上になる2025年に在宅医療を受ける人が100万人を超える。厚生労働省のこの推計を機に、行政主導で在宅医療の態勢作りが加速する中、在宅医療の先進的なモデルとなる診療体制を構築して注目度を高めている医学博士がいる。鳥取県米子市の在宅療養支援診療所『ひだまりクリニック』の院長福田幹久さん。15年前に人口動態などの社会動向や高齢化社会の課題に着目し、先駆的に在宅医療に特化した診療を開始した在宅医療のパイオニアだ。
「在宅医療は、通院困難になった患者さんに対して自宅を訪問して治療を行い、自宅での療養を支えていく制度です。全国で在宅療養支援診療所に登録している開業医は20%に満たず、その中で実際に24時間機能している診療所は4分の1くらいといわれています。ほとんどの開業医は、一人医師体制で外来を行っており、外来中や夜間の呼び出しに応じるのは限界があると思います。最近では、開業医同士がグループを作り、輪番制で24時間待機を行うグループ診療を行うところも増えてきつつありますが、外来中の臨時往診には対応しづらいという問題は解決されません。この問題を解決するために、当医院は開院当初から独自の診療体制を作って在宅医療の多様なニーズに応えてきました」
 福田さんが構築した診療体制は、大病院で担当医師が病室を回る医療体制をコンパクト化したものだ。医師2人でチームを組み、24時間365日体制で対応する。患者宅を訪問する時は、検査機器を携帯し、血液や心電図、エコー、レントゲン撮影、血液ガス分析などの検査が可能だ。中心静脈栄養管理、床ずれの処置、酸素療法、人工呼吸器や胃に穴を開けて栄養剤を注入する胃瘻(いろう)の管理からがん終末期の緩和ケア、看取りの支援も行う。薬も薬局から届け、必要に応じて併設の『ひだまり訪問看護ステーション』や訪問介護施設などと連携をとり、訪問看護、在宅介護、訪問リハビリ、訪問入浴などの要望にも応える。病状の急変には24時間の緊急往診体制をとっている。
 この体制を支えるスタッフは、福田さんを含め医師4人、看護師9人。『ひだまり訪問看護ステーション』は、原則月曜から金曜が営業日だが、容体の急変など緊急時に対応できるよう電話による24時間体制をとり、必要に応じて臨時訪問するほか介護の悩みの相談にも応じる。

 福田さんは、緩和ケアも重視する。
「生命を脅かす疾患による問題に直面している患者さんには、身体的苦痛以外にも、病気への不安などの精神的苦痛、経済問題などの社会的苦痛、死の恐怖などのスピリチュアルペインと様々な苦痛があります。これらの苦痛を予防し、緩和することにより、患者さんと家族のクオリティー・オブ・ライフを改善する取り組みが緩和ケアです。自宅で緩和ケアを行う場合には、在宅医療と介護サービスの連携がカギになります。訪問看護、訪問介護、福祉用具サービスなどと連携することによって患者家族を支えていきます。デイサービスやショートステイを上手に利用することによって家族の介護疲れを取ることができます」
 緩和ケアに入る前に福田さんが欠かさないのが退院前カンファレンスだ。
「退院して自宅を訪問する前に、病院側の主治医、看護師、 相談員、地域側の在宅主治医、訪問看護師、ケアマネージャー、福祉用具事業所等の関係者、患者さん、家族の方に集まってもらい、カンファレンスを行います。病状を把握し、 在宅での体制を検討し、退院までに家族に使う医療器械などに慣れてもらうこともあります。いざという時に入院できる体制も確認することで家族の不安が軽減されます。ケアの方針が決まらない時や状態が変化したときには、自宅で重症カンファレンスを行い、解決策を考えます」
 こうした取り組みを基にして、2014年に出版した著書「『在宅医療』なら患者も家族も笑顔になれる」は、在宅医療のメリット、デメリットから必要な手続き、費用、医療保険・介護保険、介護とケアの心構え、看取りとの向い合い方まで詳述した在宅医療の道しるべとなる一冊だ。在宅療養をしている高齢者の家族へのアドバイスも参考になる。
「在宅療養をしている高齢者といっても人格は変わりなくあります。患者さんの自己決定権を尊重し、好きなお酒やタバコなど多少のわがままを許してあげるように考えてください。着替えや食事、移動などは状況が許す限り患者さんにやってもらうようにしましょう。筋力など残存能力を維持させることにつながります。認知症の患者さんの場合は、間違った言葉や行動があっても真剣に受け止めず、 感情的にならないことが大切です。喜怒哀楽の感情や自尊心は残っていますので、人生の先輩として敬意をもって接するように心がけたいところです」
 この15年間で『ひだまりクリニック』の在宅医療を利用した人は、がん終末期で痛みのケアを必要とする人、退院後も医療的ケアが必要な人、神経難病や肺疾患などで呼吸器管理などを必要とする人、排尿や排泄の医療的管理を必要とする人、定期的な通院が困難になった人、身体機能が低下した人、認知症の人、最期まで家族と療養生活を送りたい人、自宅で緊急時の往診体制が必要な人など多様だ。
「現在8割以上の方が病院で最期を迎えています。入院生活は、医療が身近にあるという安心がある一方、ハーバード・メディカルスクールの医学博士らが、がんで亡くなる人とその看病を看取る人を対象に実施した調査では、病院で亡くなる人は自宅で在宅ケアを受けながら亡くなる患者さんと比べ、終末期の生活の質が低いことが明らかになっています。また、内閣府の終末期の療養場所に関する調査によれば、約60%の方が自宅での療養を望まれています。誰しもが住み慣れて思い出がある自宅で過ごし、看取って欲しいと思うのが自然でしょう。それを可能にするのが在宅医療なのです」
(ライター/斎藤紘)


在宅療養支援診療所 ひだまりクリニック
TEL/0859-37-5188 Eメール/ info@hidamariclinic.jp
ホームページ http://www.hidamariclinic.jp/

上:整術院長 アストラ―ル禮子 さん
幼少時に自身の不思議な力を自覚。指圧・按摩・マッサージなどの資格を取得し独自の施術方法を確立。医院の開業に至る。東洋医学博士、米国国際学士院大学博士号を持つ他、紺綬褒章、社会文化功労賞の受章暦がある。

回復する力、生きる力を支えて40余年。社会貢献に力を入れ、数々の受賞。
「金色有功章」「銀色有功章」「紺綬褒章」
「神奈川県日赤紺綬有功会 新春のつどい」にて

アストラ―ル禮子(REIKO)先生
マッサージ師(指圧・按摩・マッサージ)国家資格。自然医学食養士。東洋医学博士。I.A.Eユニバーシティ(米国・国際学士院大学)博士号。米国財団法人リンカーン記念平和財団ワールド・ピース・グランド・プライズ。国際文化推進協議会終身特別名誉会員。2009年、紺綬褒章受章。2014年、社会文化功労賞受賞(国際文化推進協議会)。

人々の役に立ちたい 
患者さんを救い続ける優しい眼差し

医者から見放された病も
奇跡の回復


 医者に通っても病状が好転しない、そんな原因不明の難病、奇病に悩む患者たちを助け続けている『アストラールREIKO治療院』の心霊カウンセラー、アストラール禮子さん。3歳の時に気がついたという自身の不思議な力で、多くの患者さんを救い続け30年が経つ。自身の不思議な力に気がついた幼少期は、その力が怖く怯えていたという。しかし、「人々の役に立ちたい」、「様々な病気に苦しむ人々を救いたい」という強い思いが、現在の治療院設立を決意させた。
「心霊治療家」という言葉から疑いの視線を向ける人もいるが、アストラール禮子さんは宗教などには興味がなく、指圧や按摩、マッサージなどの実践的医療を学び、自身の治療にも取り入れている。そこにあるのは、「ただ悩んでいる人を助けたい、苦しみから少しでも解放してあげたい」という思いのみ。指圧・按摩・マッサージ国家資格、I.A.Eユニバーシティ自然医学食養士、東洋医学博士、米国国際学士院大学博士号など数多くの資格と見識の上に確立されたアストラール禮子さん独自の施術法で、病状が回復、完治した患者が数多くいる。その業績が認められ、2009年に紺綬褒章受章、2014年には社会文化功労賞受賞(国際文化推進協議会)を受賞。アストラール禮子さんは、近代医療の実績を認めながらも、「そこでは回復が見込めなかった患者さんの救いの場が『アストラールREIKO治療院』なのです」と話す。「〝縁〟あって出会った人たちのために、力の限り、尽くしていきたい」その優しい眼差しに、どれだけ多くの患者さんが「回復する力」、「生きる力」をもらい、支えられてきたことだろう。
 今日の不安やストレスが充満する社会の中で、新たな痛みや不調が問題視されるようになってきた。明確な病状、病名が定められない痛みや疾患に対し、「他の病院を当たってください」、「病気ではありません」という言葉を並べ、診察を放棄する医者も多い。そうして匙を投げられた患者さんの行き着く先は、行き場のない痛みと、不安の深淵。科学的に証明できないものを排除する傾向が強い今日の西洋医学中心の医療現場のあり方を、変える時期が来たのだろう。
「原因不明で治療方法もない、どうしようもないといわれていたが、アストラール禮子先生の治療院に通い続けたところ、CT検査で奇跡的に好転していると診断された」、「正直なところ半ば諦めていたけれど、治療を受け続けたら透析の必要がないといわれ、普通の日常生活を送ることができるようになった」・・こうした喜びにあふれた患者さんの声は、例え科学では証明できなくても、人知を超えた力による治癒の方法があるということを私たちに気がつかせてくれる。
 患者さんを救うためには、自分の領分を守り、正しく振る舞うことが大切だと、日々の努力を欠かさないアストラール禮子さん。その生活は、自分自身が強くあり続けるために、常に自分に打ち勝つための修行のようでもある。自分の力をどう活かすかという質問に「人々のお役に立ちたい」と凛と答えるその姿勢は、アストラール禮子さんの持つ不思議な力の存在だけでなく、その人柄の神秘さや素晴らしさをも感じさせる。
 アストラール禮子さんが向ける笑顔と、未知の力による治療が、患者さんの強張った体と心を癒し、回復への扉を開いているのかもしれない。彼らに寄り添い続け、手を差し伸べ続けるアストラール禮子さんの存在は、絶望した患者さんたち、ひいては現代社会の最後の砦として、今日も優しく私たちを見守ってくれている。
(ライター/大木そら)

アストラールREIKO治療院
TEL/045-573-7999
受付/火・金・土曜日 午前8:00〜9:30
<施術> 10:00〜13:00(要予約) <相談> 13:00〜14:00(要予約)
定休日/月・水・木・日曜日・祝日
アクセス/JR鶴見駅西口バス乗車口10番より「北寺尾」バス停下車、または車で約10分

インテリアデザイナー 松村憲佑 さん
大阪芸術大学卒。「株式会社リックデザイン」で経験を積み、2009年「COCOON DESIGN OFFICE」、2014年『株式会社コクーンデザイン』設立。主業務は店舗、建築デザイン、プロダクトデザイン、グラフィックデザイン。

左上:BiCYCLE COLOR 大阪・東大阪
2段目:REXER Lifestyle & Fitness 東京・南青山
PIZZA & WINE BAR ENTRATA 大阪・阪急 NAVIO
3段目:Patrizia Pepe 大阪・心斎橋
喜神菜館 大阪・河内長野
4段目:極みとんかつ かつ喜 大阪・喜志
ハイセンスな商空間を創出
デザインに光る多角的視点

フィロソフィが伝わる
数々の作品に称賛の声


 パーシャルイルミネーションが生み出す陰影が高級感を醸し出す。考え抜いたカラーコーディネートが感性に何かを語りかけてくる。関西で精力的に活動する気鋭の若手デザイナー、『株式会社コクーンデザイン』の松村憲佑さんが創出した数々の商空間デザインに称賛の声が絶えない。一歩足を踏み入れた瞬間、美しいという形容詞でだけでは表現できない、何層にも重なった創作意図を感じさせる創造性豊かな空間だ。
 ニューヨーク、中国、韓国も含め手掛けるインテリアデザインはレストラン、Bar、ブティック、ヘアサロン、ホテルなど年間数十件にのぼる。その一つひとつにインテリアデザインに対する松村さんの明確なフィロソフィが投影される。
「インテリアデザインは、そこで働くスタッフや訪れるお客様にとって快適な空間をつくることが基本。そのために人、内装、インテリアの調和、色や素材の統一感、機能性とデザイン性への配慮が最も重要です。家具や雑貨、BGM、照明なども考慮し、店舗内にある全ての要素の調和を図ることで、居心地の良い空間をつくることができるのです。メンテナンス性を確保することも大切です」
 素材選定に徹底的にこだわるのも特長だ。
「壁や床をどのような素材にするかで、店舗全体の雰囲気だけでなく、お客様の心理にも大きく影響を与えます。情熱的で感情が高ぶる印象の暖色と涼しく冷静な印象の寒色を業態や客層に合わせて使い分けるのが一つ。床や壁、天井で素材のトーンを変えることで店内を広く見せたり、反対に狭く見せたりすることも可能になります。インテリアデザインの素材決めは、店舗のコンセプトはもちろん、お客様に与えたいイメージも考慮して決めることが、成功への道だと言えます」
 もう一つ、デザインで重視するのが動線だ。
「お客様から見た客動線とスタッフから見たサービス動線の両面から動線を考えます。客動線を長くすれば、お客様の滞在時間を延ばすことができ、サービス動線を短くすれば作業効率を図ることができます。動線のバランスを重視することが繁盛店づくりにつながります」
 大阪芸術大学で学んだ後、デザイン会社で経験を積み、2009年にデザインオフィスを構えた松村さん。その作品が与えるインパクトの大きさは、ホームページの「PROJECT」の画像から伝わってくる。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 コクーンデザイン
TEL/06-6643-9071 Eメール/design@co-coon.com
ホームページ http://www.co-coon.com/

代表取締役CEO 𠮷原良 さん
大学時代、野球に打ち込む。卒業後、東京の芸能事務所に就職、マネージャーを務める。その後、山梨に帰郷し、5年半、ハウスメーカーの営業職として注文住宅の販売を担当。2016年、独立し、『株式会社ラックオリジナル』設立。

HOUSE LINE UP
JOYE(ジョイエ)、Sedie(セディエ)、Qualite(クアリテ)、Highestatus(ハイエステータス)
完全フルオーダーの家づくりで
施主の夢を叶える

四季を感じる家に特長
ライフスタイルを把握


 大理石調のフロアが高級感を醸し出すリビング、白を基調に陽射しが差し込むサンルームのようなリビング、自然風合の床材がシックな印象を与えるリビング……。戸建て住宅の新築工事を手掛ける『株式会社ラックオリジナル』の代表取締役CEO𠮷原良さんは、カスタマイズ性の高い家づくりで施工実績を伸ばしている若き経営者だ。お客様目線を大事にし、満足度を最大化する快適な住空間の構築がモットーだ。
 東京を中心とした首都圏と山梨、静岡、長野を営業エリアに、主に山梨でオンリーワンの新築住宅をプロデュースしてきた吉原さんが力を入れるのが「四季を感じる家づくり」だ。
「日本には、梅雨を含めると五季があるといわれています。春夏秋冬の変化により、私たちの感性が育まれます。近年の高断熱、高気密化によって技術力に自信のない会社のつくる家は窓が小さくなり、自然との接点が増々希薄になってしまいました。開口部を大きく取れば通気性もよく、太陽も近くなります。当社は、自然が私たちに豊かな暮らしと創造力を与えてくれる家づくりを実現していきます」
 工法は、木造軸組在来工法が中心で、高気密、高断熱も確保する。
「建物を支える基礎構造はもちろん、耐震性、耐火性に優れた工法を採用し、高気密、高断熱の性能を実現し、少ないエネルギーで夏涼しく冬暖かい、環境にも配慮した快適な空間を創り上げます」
 吉原さんは独立前、5年半ほどハウスメーカーで営業職として新築の注文住宅の販売を担当した。数多くの住宅を販売しなければならず、一人ひとりのクライアントとじっくり向き合う時間が取れなかったことから、お客様目線で家づくりをしたいと2016年に起業した。仲介業者を使わず、工事は思いを一にする職人に依頼する、小回りが利いて、クライアントと親身に向合えるコンパクトな体制を作り、人件費などを抑制して建設コストに反映させた。
「お客様には節税、補助金などの情報を伝え、無理のない資金計画を立ててもらうことから始めます。お客様と同じ目線に立ってライフスタイルを把握し、お住まいにも伺って課題もつかみ、最適な住空間をデザインし提案します。どこよりも満足度の高い仕事ができるよう努力していきたいと思っています」
(ライター/斎藤紘)

株式会社 ラックオリジナル
TEL/055-268-2904 Eメール/info@uck-original.co.jp
青山店 TEL/03-6869-1328
ホームページ https://luck-original.co.jp/

代表取締役 牛田筧千(かんじ) さん
不動産企画コンサルタントとして賃貸アパートやマンションの企画、設計から賃貸事業のアドバイザーまで不動産コンサルタント業務を幅広く手掛ける。

デザイナーズアパート『ESPRESSO』
香り立つブルックリン感覚
ハイセンスのアパート誕生

独自コンセプトを追求
高収益投資向けに設計


「N.Y Brooklynのお洒落なカフェのような香り立つ暮らしを」
『株式会社ESPRESSO』(不動産企画コンサルタント)がアパートの開発商品として愛知県清須市に高収益投資用の『ESPRESSO清須』を誕生させた。多くのアーティストやクリエイターが暮らし、文化的でありながら最先端のものが生み出され続けるクールな街、ニューヨーク・ブルックリンの街角にある素敵なカフェのような住まいだ。
「『ESPRESSO清須』は、カッコよく暮らしたい若い社会人や自分磨きに敏感な女性、パートナーとの豊かな暮らしを望むカップルのお洒落な居住空間として、あるいはサロンやSOHO、事務所など仕事をさらに充実させるビジネス空間としての利用を想定して設計された。部屋のタイプは2種類あり、どちらもロフト付き。1階タイプは22・90㎡のワンルームと9・72㎡のロフト、2階タイプは30・64㎡の1LDK と13・18㎡のロフトの空間構成。天井高で開放的なゆったりした造りで、ロフトへはハシゴではなく、お洒落な階段で上れるのが魅力だ。
「空室問題が話題になる現代において、賃貸物件を探している方の中には、家賃が安ければいい、駅から近ければいいなどの様々な方がいる一方、理想の暮らしを求めて物件を探している方もいます。デザインが優れた物件は、そうした方々の感性を刺激し、夢を実現するだけでなく、コンセプトが明確な賃貸物件にはファンが増えていきます。ここに住みたいと思うファンの人たちは、その空間に合う家具や雑貨などでコーディネートして自分の好きな空間を創りだします。ブルックリンカフェスタイルの『ESPRESSO清須』は、そのような物件の象徴的な存在になると確信しています」
 牛田さんは、多くの人が憧れを持つような建築空間や人を引き寄せる街並みを築きたいという思いで不動産企画コンサルタントとして不動産投資や土地活用のアドバイスを行っている。空室対策は、そこに住みたいと思うファンを多く引き寄せることで長期的な賃貸事業の安定経営の実現を図ることができる。そのソリューションとなるコンセプト型アパートのあるべき姿を追求、その象徴が『ESPRESSO清須』だ。
 エスプレッソコーヒーのような香り立つ住空間の魅力は、入居募集専用ポータルサイト『ブランチアベニュー』で感じることができる。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 ESPRESSO
TEL/052-938-8505 Eメール/lan@lan-c.jp
ホームページ http://espresso-apartment.com/


代表取締役 上村允郎 さん
大学卒業後、大阪の建築事務所に就職、転職を経て大規模修繕工事に出会う。2012年『K15建築設計事務所』設立。NPO法人集合住宅改善センター設計監理事業部長。耐震総合安全機構会員。

昭和40年代に旧耐震基準で開発された神戸市の団地の再生を目指すプロジェクトを主導。
マンションの大規模修繕、タイルの広範囲の剥離とせん断亀裂、タイルの広範囲の浮き
「タイル色合わせシステム工法」現タイルと色合わせタイル見本
「電磁波レーダー法ストラクチャスキャンSIR-EZ XT」

グループ会社
◎株式会社 非破壊調査SST研究所
 大阪 TEL.06-6944-7177 福岡 TEL.092-526-3255
◎株式会社 ピュアレックス・テクノロジーズ
 TEL.0725-22-5361
◎株式会社 あつまり暮らすと
  TEL.0798-35-5057
劣化した集合住宅の修繕で
ホリスティックな視点重視

協力会社と最適解追求
新工法でニーズに対応


「マンションなどの大規模修繕工事はそこに住む人が困っていることすべてを解決することが必要」
 業務を大規模修繕工事に特化した『K15建築設計事務所』の所長上村允郎さんは、人間の健康を全体的な視点で考えるホリスティック医学のように集合住宅の構造上の課題と向き合い、エンドユーザーのニーズに応える工法や材料を追求してきた建築家だ。アライアンス企業との連携で次々に提案する新工法や修繕手法は、増え続ける中古マンションの新たな再生法として注目を集める。
 工法で声価を高めているのが、タイル張りマンションを対象にした「タイル色合わせシステム工法」。機能性コーティング材メーカー「ピアレックス・テクノロジーズ」と共同開発したもので、タイル表面に弱溶剤フッ素樹脂系の着色剤を塗布して既存タイルの色合いに極力近づけ、フッ素樹脂系光触媒コーティング材料「ピュアコートⓇ」で仕上げ、高耐候性を付与して変色、剥離などを防止する。
 修繕をマンションの共用部だけでなく、住民が暮らす専有部分にも拡大し、水回りの「TOTO」、建材の「大建工業」、窓やエクステリアの「YKK AP」、住設システムの「ノーリツ」の4社と連携して施工するのもこれまでにない取り組みだ。コンサルティングの中で住民の悩みを聞いたのがきっかけといい、家族構成の変化、劣化状況などを見極めながらリフォームプランの提案などを総合プロデュースする。
 集合住宅の所有者団体などを支援するグループ会社、西宮市の「あつまり暮らすと」と連携した団地再生事業も注目の的だ。大規模修繕や共用部の用途変更、組合事務の管理から、建て替えに代わる再生策としてエレベーター設置プランの提案や介護系・警備系協力会社との連携による生活面のサポートまでカバーする。
 こうした修繕や再生の前提となる劣化診断は、同じくグループ会社で1984年創業の「非破壊調査SST研究所」の高度の検査技術が支える。外壁タイルを赤外線サーモグラフィで調査するほか、鉄筋コンクリート造で目視ではわからない深部の鉄筋などを電磁波レーダーなど最新鋭の探査器機を用いて調べる。
「経年によって劣化したり、自然災害などで傷んだりした集合住宅はこれから増えていきます。居住空間の安全性、快適性の確保、資産価値の維持、向上のためにアライアンス企業と連携し、エンドユーザーの視点に立った最善策を提案していきたいと思っています」
(ライター/斎藤紘)

創造と技術のちいさな不思議な会社
株式会社
K15建築設計事務所
TEL/06-6809-4303 Eメール/k15-kamimura@yahoo.co.jp
ホームページ http://www.kei-ichigo.com/

代表取締役 楢崎達也 さん
カナダ・ニューブランズウィック大学森林工学部卒。京都大学大学院農学研究課森林科学専攻終了。三菱UFJリサーチ&コンサルティングや住友林業を経て、2017年『FOREST MEDIA WORKS株式会社』設立。岐阜県地域森林監理士。木材アドバイザー。

受賞歴​
2014年度 グッドデザイン賞受賞・林業用の提案営業支援アプリケーション「スピリット・オブ・フォレスター」
森の映像祭2015 長編部門銅賞受賞
2015年度 ウッドデザイン賞受賞・林業用の提案営業支援アプリケーション「スピリット・オブ・フォレスター」
2015年度 ウッドデザイン賞受賞・林業用の提案営業支援ビデオ
2015年度 ウッドデザイン賞受賞・林業用の補強盛土工法の研究開発
2018年 森の映像祭 長編部門銅賞受賞・SF映像「明日の林業~ITを活用する女性が活躍する新しい林業」

『スピリット・オブ・フォレスター』プロモーション映像撮影
2017年度ウッドデザイン賞受賞『トーセン学習帳』
森林から経済を発生させる
林業コンサルに情熱を傾注

業界俯瞰し課題を解決
メディアで情報を発信


 森林管理が地球環境の保全に果たす役割が世界的に議論された20世紀末、森林大国カナダのニューブランズウィック大学で森林工学を学ぶ日本人青年がいた。2017年設立の『FOREST MEDIA WORKS株式会社』の代表取締役楢崎達也さん。カナダから帰国後、その知見を生かし、森林林業シンクタンク研究員として活躍。その延長線上で会社を立ち上げた。森林経営全般のシンクタンク、コンサルタントとして、この国の林業を俯瞰して立てた目標は「森林から持続的に経済を発生させる」というものだ。
「林業業界に特化した経営コンサルティングが当社の主業務です。長い間、安い外材の流入や労働力不足が林業衰退の原因といわれてきましたが、今は価格も国内産と大差なくなり、林業への参入を考える企業や人も増えています。問題は、林業に魅力を感じさせる組織マネジメントと林業を次世代につなぐ人材の育成です。コンサルティングでは、林業関連の会社や組織が活力持って前進できるようサポートしています」
 進行中の業務は、林業関連会社5社と1地域を対象にしたコンサルティング。経営者や従業員を対象に研修や面談を通じて林業経営のマネジメントや人材育成について、課題を見つけ、その解決策を論理的に考えることができるように対話しながら導いていく。
 楢崎さんは、林業に関わる煩瑣な事務作業の負担を軽減するツールの開発にも取り組む。
 2014年にグッドデザイン賞を受賞した森林管理サーピス提案営業支援アプリ「スピリット・オブ・フォレスター」は その象徴だ。
「通常、間伐などの作業を行う際、森林施業プランナーが紙の作業提案書や見積書を作成し、森林所有者に説明する方法が一般的ですが、紙の提案書では森林所有者が作業前後の状況を把握しにくいといった課題がありました。このアプリを用いれば、ビジュアル画像の提供や、伐採する木の本数の変更、金額の試算がタッチ一つででき、プランナーと森林所有者が相談しながら契約内容を決められます。今後も、IT企業と連携して情報通信技術を使った現場で使いやすいツールの開発を続けていきます」
 もう一つ、楢崎さんが力をいれているのが、社名にメディアを付けたように情報発信だ。
「林業業界は、社会的な注目があるにもかかわらず、内向きで情報の行き来が少ないのが現状。様々なメディアツールを活用して林業の大切さと魅力を伝えていきたいと思っています」
 森林工学を学んだ若き日の思いを着々と形にしている。
(ライター/斎藤紘)

FOREST MEDIA WORKS 株式会社
TEL/090-6989-2007 Eメール/narazaki@forestmediaworks.com
ホームページ https://www.forestmediaworks.co/


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