「磯野製麺」代表取締役、磯野晃氏。先代から引き継いだ同社の味を守りつつ、ニーズを地元広島から全国区に広げた。
焼く工程にも独特の伝統がある広島風お好み焼き。卵、ダシのきいた薄い生地、たっぷりの肉と野菜、そしてこだわりの麺が層になって絶品の味を織りなす。
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広島風お好み焼きの名店の味を支える
こだわりの麺づくりで知名度を全国区へ
ボリュームたっぷりの広島風お好み焼きの主役は、麺!
独自にブレンドしたこだわりの小麦粉で作り出す麺が、全国で愛される味を生み出した。
広島県を代表するご当地グルメといえば、お好み焼き。絶品の牡蠣料理や人気の尾道ラーメンも外せないが、やはり圧倒的な支持を誇るのは、広島風お好み焼きの右に出るものはない。近年では全国各地に暖簾を掲げる専門店が急増、縁日ともなれば屋台が軒並ぶ。今や広島風お好み焼きは、大阪風のそれに劣らない国民的人気グルメの一つである。
美味しさの最大の決め手は麺。野菜や肉を挟んだ生地や卵を上に重ねる麺があってこそ、広島風ならではの味わいが生まれるというもの。麺は土台であり、いわばお好み焼きの主役。麺の食感や風味が、お好み焼き全体の旨さを左右すると言っても過言ではない。
そのお好み焼き専用の生麺を、創業以来ずっと変わらぬ手作り製法で地元広島はじめ、全国に提供しているのが『磯野製麺』だ。現在、提携店舗数は350軒を越える。中にはテレビや雑誌で常連の名店や、行列が絶えない人気店も名を連ねる。
そんな広島の味を支える同社のこだわりは小麦粉。独自のブレンド小麦粉「いその」を使い、素材を活かしたシンプルな味わいを追求。鉄板に広げたときにベタつかず、ほぐれ加減まで吟味する。
同社は直営のお好み焼き専門店『おこのみやきまるめん』を近年オープン予定。製麺屋と本場広島の誇りにかけて、素材選びから焼き加減までこだわりぬき、一流の味を提供している。麺のコシが強く、焼きこむほどに旨味が増す同店ならではの味に、リピーターが続出。「やっぱり生麺が一番」「また来たくなる味」と地元のツウ達からも太鼓判を押されている。今後ますます知名度を上げていくに違いない。 (ライター/帰山いづみ)
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