注目情報はこれだ! 2018


イギリス生活情報誌 
月刊
ミスター・パートナー
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伴場吉之さん
一括で事業する不動産会社でない客観的立場で設計者が不動産有効活用のコンサルタントを行う。将来、大きな差になるので違うシステムも検討したい。
「等価交換」しかなかった事業を
「共同建替」で持分3倍へ

 投資用ワンルームマンションの設計に高い実績がある『株式会社コルピソス一級建築士事務所』。
 投資用ワンルームマンションは土地代も込みで事業計画を行う。同社は、事業主や販売会社との業務経験が多数あるので、そのノウハウを活かし、費用対効果を考えて限られた費用で競争力のある設計を可能にしている。例えば、土地代が不要な地主さんの賃貸事業は、土地分の費用を本来は建物に投資できる。大手企業でも大建築家でもコストが嵩むとリスクが大きくなるという点では同じであり、企業規模には関係がない。そのリスクを回避し、高利回りで早期返済を実現、20年後でも競争力のある物件を設計できる点が同社の強みだ。
 また、同社は、地主との共同事業経験も豊富だ。HPに掲載された取扱い物件事例の多さや分かりやすい参考内訳例からは、『コルピソス一級建築士事務所』へのクライアントの満足度がありありと伝わってくる。
 一戸の住宅ローンと違い、アパートや賃貸ビルの一棟の融資は、事業収支が良ければローンが組める。地権者が高齢者であっても、親子ローンなど、事業が引き継げる仕組みが有れば融資可能だ。共同建替えの場合、それでも融資が組めない人がいても、地権者の半分以上の人の融資が組めれば銀行や建設会社と交渉して事業が成立する可能性がある。
 一つの敷地で一人の地権者が施主で進めるのが一般的な不動産賃貸事業である。ただ、相続や売買が進み、共有や細分された敷地も都会には多い。折角の好立地でも、低利用で固定資産税だけ高い。解決策として資金力のある不動産会社が等価交換事業でまとめ、マンションを建てるのが一般的だ。その場合、土地の代金でマンションを買っただけということである。
 同社では、そうではなく「共同建替」を提案したい。等価交換とは、別の発想でローンというリスクはあるが地権者たちが自ら事業を行い、約3倍の持ち分住戸を獲得する「共同建替」である。権利者が多い分、中々、事業は成立しないケースが多いが、同社は設計者&コンサルタントとして地権者達が建設組合を作り、協力しあいながら不動産事業を行えることを勧めている。そして、次世代へ受け継いで行ければ幸いだ。
 資金力のある不動産会社が投資として等価交換事業をするのでなく、同社は設計とコンサルタントを行う。投資ではないので費用は少ない。維持費用のかかるマンション販売などのシーンでは外部委託を有効活用し、事務所の規模を抑えているので、小さな事業でも採算可能で小回りも効く、所有者、共有者、借地権者などにとっては心強い味方となってくれる建築士事務所として評判だ。
(ライター/大嶋ひかり)

株式会社 コルピソス一級建築士事務所
TEL/03-5315-7155
ホームページ http://piso.co.jp/

唐澤さんは、「一級建築士」「宅地建物取引士」の他に、建設業法に基づく国家資格「一級建築施工管理技士」、宅建業法改正で重要事項説明書に添付する建物状況調査結果の概要を交付できる「既存住宅状況調査技術者」の資格を有している。

唐澤政彦さん
不動産会社に長年勤務した後、30歳を過ぎて工務店に転職。40歳過ぎに「一級建築士」の資格を取得、独立して2010年、『唐澤建築設計一級建築士事務所』を設立。2017年、法人化。「宅地建物取引士」など。
中古住宅の建物状況調査を
業務の柱に

 宅地建物取引業法の改正で2018年4月から、中古住宅の売買時に、建物状況調査(インスペクション)に関する正確な情報の開示が義務づけられる。宅地建物の購入者などの利益保護と円滑な流通に資する業務を担う「宅地建物取引士」の国家資格を併せ持つ『株式会社唐澤建築設計』の代表取締役唐澤政彦さんは、不動産事業に乗り出すのを機に建物状況調査を業務に加え、時代の要請に応えていく考えだ。
「建築士の業務には、建設工事が設計の通り実施されているを確認する工事管理がありますが、建物状況調査は中古住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所などを見極める業務です。法改正はこれを義務づけるのではなく、建物状況調査に関する説明を義務化するものです。中古住宅に対する消費者の不安を解消して、欧米職に比べて低調な中古住宅の流通を活性化させることが狙いですが、その前提となる建物状況調査は不動産事業には欠かせない業務になることは明白で、当社の経験を生かしてその需要に応えていきたいと思っています」
 唐澤さんが準備を進めている不動産事業は、かつて身を置いた不動産業界のネットワークを活用し、土地の取得から設計、施工監理、販売までカバーするワンストップ体制で、ハウスメーカーの規格品にはない魅力を備えた新感覚の建売住宅を販売する計画だ。この事業の一環として建物状況調査を専門に行う部署の創設も視野に入れている。
「建築家は、住む方が紡いでいく人生に責任を負っていると思っています。新築、中古を問わず、住宅に対する安心感を確実に担保することは最も重要な使命であり、新たに始める不動産事業もこの考え大事にして推進していきたいと考えています」
(ライター/斎藤紘)

株式会社 唐澤建築設計
TEL/03-5935-4410
ホームページ http://www.kac-tokyo.jp/

一村岳史さん
同志社大学卒。大手不動産会社で住宅分譲開発の実績を積み、2010年、その手腕を買われて、「文京住販」に入社。住宅分譲部門を立ち上げて業容を拡大。2015年5月、代表取締役に就任。
営業スキルの成熟度を高め、業績を伸張
不動産事業で顧客満足度の最大化追求

 東京都文京区と隣接区に営業エリアを限定して不動産事業を展開する『文京住販株式会社』代表取締役、一村岳史さんは、不動産業界に対する芳しいとはいえない世評、業界に内在する様々な課題を直視し、スタッフの資質のスタンダード化を図ってクライアントの多様なニーズに的確に応え、信頼される人材を育成、目指すオールマイティな不動産会社への成長軌道を強固な意志をもってリードしてきた気鋭の経営者だ。この経営努力が着実に実を結び、業績は伸びる一方だ。
「不動産業界につきまとう負のイメージは、不動産の営業が結局は個人の力に依存してきたからです。当社は、力のある個人のスキルを他の従業員にも伝えてスタンダード化ができるように、体系的な人材育成のシステムを作り、個人に頼らず、チームで結果を出す体制になっていることが、お客様の信頼を得る大きな要因になっています」
 経営戦略で業務がどの程度標準化され、改善されているかを把握する指標を成熟度モデルというが、一村さんが重視するスキルの一つが地域に対する成熟度、言い換えれば営業エリアに関する知識の深度だ。
「不動産事業には、不動産やファイナンスに関する専門知識が必要不可欠ですが、それと同じくらい地域に対する成熟度が重要と考えています。文京区は、地下鉄が6路線も通り、東京大学を筆頭に国公立、私立学校が集まっていて教育水準が高く、大学病院など医療施設も充実しています。江戸の文化を偲ばせる下町風情が残っている一方で、多くの方が賑わうレジャー施設もあり、住環境が整った都内でも稀有な地域。文京区のこうした特質とエリアごとの不動産の相場観、未公開物件などの情報を把握し、文京区に住みたいと考えるお客様の思いに的確に応えることができる体制が実現できたと思っています」
『文京住販』には、売買、賃貸、開発、Webの4つの事業部があり、それぞれの専門スタッフが高い成熟度のスキルを駆使する。
「売買の仲介会社はたくさんあり、買い取りや自社分譲会社もたくさんあります。その両方を行っている会社というのは少ないのが現状で、賃貸業務もとなればなおさらです。不動産の相談には複数の分野にまたがるものが多く、当社はそこを一気通貫でサービスを行うことで、きめ細かく経済性でもメリットが出る仕組みを構築し、専門スタッフが血を通わせて顧客満足度の最大化を図っています」
 代表取締役に就任して間もなく3年、オールマイティな経営資産の活用領域の拡大も視野に入れる。
(ライター/斎藤紘)

文京住販 株式会社
TEL/03-5840-9012
ホームページ http://bunkyoj.com/

オシャレなデザインの商談スペース。エレガントなエントランス。
オフィスは、銀座線「外苑前」より約1分。

小倉由記子さん
2014年に創業した、『株式会社MIRACREA』の代表取締役。OL時代、同社の顧客として不動産投資を経験後、同社に入社。創業者がWEB事業に専念するのに際して代表の座を譲り受ける。
不動産投資の成功体験生かし事業牽引
好立地物件選定に光る鋭敏な経営感覚

 投資用不動産売買会社『株式会社MIRACREA(ミラクレア)』の小倉由記子社長は、OL時代に同社の顧客として投資物件を保有、資産形成の魅力を多くの人に知ってもらいたいとの思いから同社に入社し、創業者からトップの座を譲り受け、事業を牽引するという異色の経歴を持つ若き経営者だ。
 西海岸風、ブティック風……。東京・南青山のビルの6階にあるオフィスは、機能的なビジネス空間に止まらないユニークさがある。小倉社長がスタッフとアイデアを出し合ってデザインした4つの商談スペースは、中古物件にリノベーションを施して付加価値をつけ、魅力的な物件に生まれ変わらせる同社の事業センスをダイレクトに伝える。
 同社が推進する事業は、不動産投資コンサルティング、中古不動産の売買、再生リノベーション業務、賃貸・管理。元大手銀行マンや有名ブランド企業出身者など経験豊かなスタッフ10人の大半は不動産投資のプレーヤー。その才能と投資経験を生かして顧客満足度の最大化を目指して活動する。小倉社長は、経営管理、財務、営業を統括する。
「不動産投資は、不動産投資を知るというところから始まります。誰から聞くかが一番重要です。当社のセールスマネージャーは、全員不動産投資を自ら行っていて、仕組みや保有してからの動向などに熟知しています。お客様の不安に丁寧に応え、投資商品や保険などの知識も駆使して、多角的な視点から提案するよう努力しています」
 同社が扱う物件は、立地を重視して選定し、リノベーションを施す。中古ワンルームマンションが中心だが、新築の販売​にも力を入れる。
「東京都心部では、単身者人口は年々増加傾向にあり、物件数が足りない状況が続いています。主要駅5分以内であれば賃貸需要は間違いなくあります。史上最低金利で水位している今こそ、ローンを組んで投資する好機といえます。当社は、最適な金融機関の選定、​入居者の募集に加え、オーナー様と入居者様の間に入って家賃の集金業務、滞納管理、入退室の立ち合い清算業務、管理業務まで対応します」
 HYBRID COMPANY(ハイブリッド カンパニー)も標榜し、WEBを利用した集客、広告、提案、管理の具現化を目指している。こうした努力が功を奏し、2016年6月期に4億8千万円だった売上高が小倉社長が社長に就任して2年目の17年同期は、17億円に拡大した。「不動産会社らしくない不動産会社」として、果したい夢が大きく広がっていく。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 MIRACREA
TEL/03-6804-6128
ホームページ https://www.miracrea.co.jp/

最新の劣化診断技術を駆使し、改修推進。

上村允郎さん
鹿児島県出身。大学卒業後、大阪の建築事務所を経て2012年、『株式会社K15建築設計事務所』設立。NPO法人集合住宅改善センター設計監理事業部長。
老朽集合住宅、団地の
再生に東奔西走

 震度7の激震が2度発生した熊本地震で、新耐震基準によって建てられた10階建てマンションも被災した。その改修コンサルティングを依頼された『K15建築設計事務所』の所長上村允郎さんが2017年11月、NPO法人集合住宅改善センター主催のセミナーで報告、隠れた構造上の問題も見逃さぬ緻密な改修の全貌に聴講した会員の建築家たちは熱心に耳を傾けた。老朽化した集合住宅の劣化診断から大規模修繕、団地再生まで手掛ける上村さんの厳格な仕事ぶりがわかる一幕だ。
 上村さんは、1995年の阪神淡路大震災を契機に設立されたNPO法人「耐震総合安全機構JASO」の会員として建築環境の耐震対策に力を入れ、耐震性不足の集合住宅について様々な角度から提言してきた。
「1981年6月以降の建造物は、新耐震基準によって建てられています。その新耐震基準も震度7クラスの地震が2度、立て続けに起きることは想定していません。このため熊本のマンションも被害が大きくなったと思われます。人智を超える巨大地震が時を経ず発生し、今後も発生が想定されるこの国には、旧耐震基準で建てられ、老朽化したマンションが100万戸以上あります。どのような耐震対策を取るのが最善か判断するために耐震診断をして建物の弱点を把握することが重要です」
『K15建築設計事務所』のグループ会社に「非破壊調査SST研究所」があり、上村さんは同社と連携して最新の検査技術によるマンションの耐震診断、劣化診断を数多く実施してきた実績がある。
「耐震診断は、建物の強度、変形能力、形状の良否、経年による劣化を数値化し掛け合わせた数値、耐震性能を表す指標で耐震性を判断します。また、コンクリートを破壊せず、内部鉄筋の本数や間隔、厚さなどを調べる非破壊検査も合わせて実施して構造上の問題点を把握して、どのような対策が必要かの判断材料を示すことが可能です」
 上村さんは、マンション管理組合の相談に乗り、耐震診断や劣化診断から中期・長期修繕計画の策定、施工業者選定、工事監理までサポートしてきた。また、老朽化集合住宅は居住環境や都市環境の悪化といった様々な問題を引き起こす可能性があるとして団地再生にも取り組み、神戸市では、昭和40年代に旧耐震基準で開発された団地の再生を目指すプロジェクトを始動させた。築30年超のマンションが約130万戸にのぼり、耐震性や構造的の劣化が社会的課題として浮上する中、老朽化対策の最前線で活躍する。
(ライター/斎藤紘)

株式会社 K15建築設計事務所
TEL/06-6809-4303
ホームページ http://www.kei-ichigo.com/

 住宅ローンの窓口は、一つの窓口で複数の住宅ローン商品を比較・検討できる住宅ローンのセレクトショップです。目先の金利だけにとらわれず、将来にわたって安心・安全な金利プラン、その他不随サービスを加味したうえで、お客様にが最適な住宅ローンに最短でたどり着く方法を提案します。
窪田社長が「すばらしい仲間」という60人超のスタッフ。設立してから毎月、最高益を更新。

窪田光洋さん
青山学院大学経営学部卒。新卒でSBIグループのモーゲージバンクに入社、2014年に最年少で執行役員に就任。2016年に独立し、『iYell株式会社』設立。セミナーの講師や執筆活動でも活躍。
日本一住宅ローンに
詳しい社長

「ユーザー、不動産会社、金融機関それぞれの目線をもち、最適な住宅ローンの選択ができる社会の実現と、ストレスの無い住宅ローンの提供により不動産取引の活性化を目指す」
 2017年に住宅ローン事業を本格稼働させた『iYell(イエール)株式会社』の社長兼CEO窪田光洋さんは、住宅ローンに関する幅広い知見と豊富な経験から、住宅ローン博士、日本一住宅ローンに詳しい男の異名を持つ住宅ローン・テクノロジー(ローンテック)の若きスペシャリストだ。
「住宅ローンは、住宅を購入するうえで重要なものでありながら、物件にばかり目が行きがちで、住宅ローンを正しく選択できていないユーザーが少なくありません。選択を間違えると大きな損をする場合や、ローンが借りられず家を買うことができない場合さえあります。こうした事態が起きるのは、商品によって主要な相談窓口がバラバラなうえ、相談できるプロフェッショナルがいないことが背景にあると判断し、住宅ローン事業を本格稼働させました。住宅ローン事業は、3分野から成り、その一つが消費者向けの住宅ローンの比較・紹介事業。複数金融機関の商品を取り揃え比較することで、最適な住宅ローンの提案をすることができます」
 他の2つは、金融機関と不動産会社を対象にした業務受託事業だ。
「マイナス金利の影響を受け、住宅ローンの借り入れ、借り換えともに利用件数が増加しており、金融機関での住宅ローンの事務や審査業務が大きな負担となっています。当社がBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)業務を引き受けることで、金融機関の業務負担を減らし、よりスムーズに住宅ローン手続きを進めることができます。また、不動産営業担当者にとって、住宅ローンの取り付け業務は負担の大きい作業であり、住宅ローンに関する業務の代行を行うことで、住宅ローンの取り付けから金融機関の対応まで一連の住宅ローン業務を代行し、不動産会社の営業担当者がより売買営業に特化できる環境を作ることができます」
 窪田さんは、金融持株会社SBIグループのモーゲージバンクで最年少の執行役員として、住宅ローン商品の組成から販売、審査、債権管理などに携わった後、2016年に起業。住宅ローンテックベンチャーとして住宅情報Webマガジン「いえーる すみかる」、信頼できる不動産会社を紹介するWebサイト「いえーる コンシェル」の運営からスタートし、2017年に本格稼働させた住宅ローン事業で業容が拡大した。
(ライター/斎藤紘)


iYell 株式会社
TEL/03-6455-1005
ホームページ https://iyell.co.jp/

背景に将来の年金不安、利害得失の具体例示す。
「不安なことはお聞かせください」初回は、相談無料。

薬袋正司さん
埼玉県出身。東京CPA会計学院を卒業後、伊勢丹で経理業務全般を経験。税理士資格を取得後、外資系税理士事務所を経て、1997年に資産税に特化した税理士法人タクトコンサルティングに入社。10年間勤めた後、2007年に独立し『薬袋税理士事務所』を開業。宅地建物取引主任者の資格も持つ。
不動産投資に多角的視点
実質の利回りに注意喚起

 少子高齢化による将来の年金不安や不動産投資信託の登場で注目される不動産投資。相続と不動産に関する税務のプロで宅地建物取引主任者の資格も持つ『薬袋税理士事務所』の所長薬袋正司さんは、利回りや節税効果と同時に予測不能なリスクがあり得ることもしっかり頭に入れて投資すべきか否かを判断することの重要性を指摘する。
「投資した不動産を人に貸して定期的に賃料を受け取る不動産投資の場合、賃料は給与所得と合算され、確定申告で税金を精算します。不動産所得がマイナスであれば給与所得の源泉徴収税額が還付になります。不動産所得がプラスの場合は所得税、住民税の納税が必要な場合もあります。賃料、還付金、管理費、固定資産税、減価償却費、支払利息などを足し引きしますと一定額持ち出しなりますが、これを負担していけば、借入金完済後には物件は自分のものになり、賃料が年金代わりに自分の手元に入ってきます。これが不動産投資の基本パターンです」
 不動産投資のリスクなど考慮すべき諸点も指摘する。
「地震などによって建物が倒壊してしまうような人智を超えた事態は論外ですが、不動産は賃料の下落や埋まらない空室などによって期待していた収入が見込めないリスクを伴うことは念頭に入れておく必要があります。また、投資金額に対する収入の割合を示した表面的な利回りだけに目を奪われず、総投資金額に対して諸経費を引いた実際の収入の割合を示す実質の利回りもしっかり見極めることが大事です」
 リスク回避策ともなる法人化も選択肢として検討を促す。
「不動産投資の法人化とは、資産管理法人を設立し個人名義で所有した投資不動産を管理させ、法人の優遇措置を利用することです。法人立ち上げ費用や法人住民税などコストのデメリットがありますが、投資不動産の資産価値を減らさずに、役員報酬で家族へ所得分散できることや赤字決算となっても欠損金の繰越ができること、相続税発生時に土地評価の減額が可能なことなど多くのメリットがあります」
(ライター/斎藤紘)

薬袋税理士事務所
TEL/03-6228-6400
ホームページ http://www.tax-bpc.com/

個人の方:遺言信託、障害者福祉信託、ステップファミリー信託®、ペット信託®などの福祉型見守り信託。経営者の方:後継者指定信託、隠居信託、株式暦年贈与信託、家督相続信託、金銭贈与信託などの資産管理型信託。

菅井幸彦さん
愛知県出身。元国税調査官。税理士。国税庁税務大学校本科研究科修了。国税不服審判所審査官、名古屋国税局法人税課審理係長、税務大学校教育官、法人課税第一統括国税調査官。調査、審理を多数担当し、税務問題の多面的分析経験をもつ。税務大学校・研究科では、東京大学にて租税理論研究・論文を発表。2014年『菅井幸彦税理士事務所』「合同会社アルタイル」を設立。

相続鑑定士Ⓡ菅井康子さん
民事信託を有益な
相続対策として推奨

 国税OB税理士で、税務・相続対策のプロ『菅井幸彦税理士事務所』の代表、菅井幸彦さんが少子高齢化時代の対策として推奨するのが民事信託。
「遺言書や成年後見制度では実現しない想いや願いを叶えることができる」というのがその理由。最新の財産管理システムの利点を実感したお客様からの感謝の言葉が絶えない。
「民事信託」は、財産を持つ人(委託者)が、信頼できる親族(受託者)へ財産を移転し、受託者は財産を渡したい人(受益者)のために、信託契約に従い財産の管理や運用、資産承継する制度だ。
 菅井さんが推奨に値すると考えるのは、民事信託の様々な機能だ。
「民事信託は、全く新しい発想で自由な財産管理と遺産承継が実現できます。認知症の親の財産管理や空家対策、従来の相続対策では難しかった条件付き財産承継や分割など、委託者の納得できる相続や財産管理が可能になります。遺言書では、一代先しか決める事ができませんが、二代三代先まで財産の承継先を委託者が決められるので、意図しない財産の分散が防げます。家族構成が複雑になっている現代に合った多種多様な信託契約の組成が可能です。民事信託は、幸せな相続が実現できますが、受託者は自分の財産と信託財産との分別管理や税務署への調書など様々な義務も課せられます。税金の取り扱いにも細心の注意が必要です。動き始めたばかりの民事信託なので、税務、法務の中でも専門家が少ない現状です。正しい信託の仕組みを組み立て、誠実に事務処理することにより、委託者の意志を尊重し、生活を護り、円滑な資産承継が実現できる新しい財産管理制度。『幸せな暮らし』は、十人十色。一人ひとりが、自分らしく明るい未来の実現が可能です。家族に合ったオンリーワンの相続対策が民事信託です」
(ライター/斎藤紘)

菅井幸彦税理士事務所
TEL/052-265-5028
ホームページ http://sugaioffice.com/


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