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株式会社 佐藤工業 代表取締役社長
佐藤政弘氏
昭和57年3月現千葉県立市川工業高等学校卒業後、同年4月「博士コーポレーション」入社。18才で調理士合格。昭和59年「博士コーポレーション」田中社長の推薦で、廣池学園研修職員に。研修職員修了後昭和60年4月、「フォーラムエンジニアリング」に入社。建築設計士、営業、現場監督に従事し昭和63年に独立、LIXIL代理店でもある『佐藤工業』を設立。
千葉県経支指令 第11711号 承認の塀 |
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千葉県知事より「経営革新計画」に承認された
ブロック塀の新たな工法
堅牢な上に低コストな「佐藤工業」の新型『型枠CB基礎工法』は、
東日本大震災でブロック塀の倒壊事故を一件も起こさなかった。
一般建築とリフォームで、千葉県鎌ヶ谷市で23年の実績をもつ「佐藤工業」は、ブロック塀の安全性を高める工法の開発に着手し、安価で耐久性に優れた新型『型枠CB基礎工法』として結実、東日本大震災の時でも、その工法で建てられたブロック塀の堅牢性は実証された。佐藤社長は開発のきっかけをこう語る。
「ブロック塀は、かねてより倒壊被害があり、耐久性が求められていました。ブロック塀の倒壊は、家族の安全だけでなく、通行人にも被害を及ぼす可能性があり、また災害時の避難を困難にさせる場合があります。そうした時ブロック塀の維持管理の責任を問われることにもなりかねません」
「佐藤工業」は、安心できるブロック塀の追求を続け、新型『型枠CB基礎工法』の完成に至る。通常の工法は平型コンクリート基礎の上に空洞ブロックを積み上げる工法が行われているが、この新型『型枠CB基礎工法』は、基礎と型枠を鉄筋で結着させる事で塀の基礎部分に耐久性をもたせる事が可能となった。またブロックの空洞をコンクリートで埋めたうえで 目地をモルタルで結合するので、基礎と鉄筋、鉄筋とブロックの結着が強力なのだ。さらに、型枠の設置や脱型などの従来必要だった作業工程が無いためコスト抑制と納期短縮を実現できるのだ。
そして、東日本大震災。各地でブロック塀の被害がみられたが、新型『型枠CB基礎工法』で施工されたブロック塀はどれも倒壊することがなかった。同社は、この工法の開発に成功したことにより、平成23年千葉県知事より経営革新計画の承認を得ることになる。「佐藤工業」では会社一丸となり、この工法を広く施工していくために、エンドユーザーからの直接受注を進め、さらに安全な工法を目指している。
首都直下型地震が取りざたされる今、同社の技術はますます重要性を増してきている。
(ライター/本名広男)
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