令和時代の
エキスパート
エキスパート
探求心が生み出した先進的足場工法
大規模建築など活躍のシーン広がる
大規模建築など活躍のシーン広がる
作業効率が飛躍的向上
視野に事業の海外展開
吹き抜け空間があるような大規模な建造物の建築、改修現場で重要な役目を果たすのが仮設足場だ。その工法について創業者である父親と同様に技術開発に取り組み、特許を取得した技術も含め蓄積した全技術を集約した独自の足場工法で現場の作業効率を飛躍的に高めた足場工事のスペシャリストがいる。足場施工一筋に60年超の歴史を刻む『深田鉄工有限会社』二代目代表取締役の深田晃弘さん。拠点の関西だけでなく、関東、中部、九州など広範囲の体育館や工場、ドーム、ホール、寺社、空港、アトリウムなど数多くの建築現場での足場施工の実績が元請けのゼネコンや建築会社からいかに信頼されているかを示す。
同社独自の足場工法を『深田式パーフェクト工法』といい、設置場所や使い方、形状によって、「内部移動式足場」「外部移動式足場」「移動式成型機構台」「素屋根・大型飛散防止建屋」「大仏さん(大型高所作業車)」の5タイプがある。足場面積を小さくし、作業範囲全体を水平移動でカバーしたりするのが特長で、現場全体を覆う従来の枠組足場と比べ、特殊な建物等に対応できるほか、仮設資材の大幅削減や工期短縮などによるコスト低減にも寄与する。
「内部移動式足場」は、トラス(梁枠)支柱を組み合わせた吊上げ装置パーフェクトビームを使用して一部分の足場を組立て、支柱脚部に移動装置、レールを設置する。建物の内部全面に足場を掛ける一般的な足場と比べ、組立・解体日数の減少に伴う工事日数短縮と危険作業の減少、扇型や円形の建物でも設置が可能だ。建物内部にクレーンが入れない場所での組立、解体ができ、天井作業でも地面と同じように作業をすることができる。また、作業工程の中で足場の高さを変えるスライド・レベルダウンができ、しかも作業床の下に空間ができるので、資材の整頓なども問題なくできる。移動機構を付けない場合は固定足場として施工できる。工場や体育館、ホールなどの鉄骨工事、天井工事で力を発揮する。
神奈川県横浜市で施工した大規模建造物の外壁仕上げ作業では、屋根が傾斜角度約40度の切妻形状で、屋根鉄骨の梁高さがあるため、2台の移動足場を組み立て、平面の移動を縦と横に移動ができるように長さが155mの上下二段のレールを採用して組み立て、高さが約37mの足場には走行速度が分速10mの電動台車を取り付け、稼働はレールの上を走行する形をとった。
「外部移動式足場」も、パーフェクトビームを使用し一部分の枠組足場を組立て脚部に移動装置、レールを設置する工法で、在来の足場に比べ仮設機材減少に伴うコスト削減、工期短縮、危険作業の減少、工事エリアの有効利用、強風時対策の養生、復旧の減少などのメリットがある。京都府城陽市の建造物の外壁仕上げや札幌競馬場の新スタンドへの改築工事の現場で採用された。
「移動式成型機構台」は、大型倉庫や工場などの屋根折板工事の作業効率を飛躍的に高める機能を持つ。通常、屋根折板工事では、成型機を地上に設置して大型クレーンで吊り上げて施工する場合と、屋根レベルに固定の構台を設置後、成型機を載せて成型し、多くの人力で設置場所まで持ち上げて移動する方法で施工されるが、「移動式成型機構台」は屋根レベルにパーフェクトビームを使用した構台を設置し、移動装置、レールを設置することで施工する場所まで細かに移動することができ、工期短縮、コストダウン、危険作業の減少につながる。
「素屋根・大型飛散防止建屋」は、城や寺社、五重塔など国宝や重要文化財の修理、焼却場などの解体時に飛散を防止する仮設屋根などで採用される。あらゆる屋根形状の屋根勾配に角度を合わせることができ、どんな高低差でも各柱の高さを調整して合わせることが可能で、改修部分の開放をせずに天井にクレーンを取り付けて資材の搬出入もできる。壁面の足場取り付けもできる上、屋根を移動させることによって一方から梁を乗せ、移動させることも可能だ。さらに素屋根内部に広大な空間を設けることができるので、障害物なく、天候の影響も受けず作業できる。これまでに伊勢神宮式年遷宮(外宮)、浅草寺、身延山久遠寺五十塔、松山城天守閣、興福寺中金堂、熱田神宮本殿などの工事で採用された。
「大仏さん」は、35m~53mの高所で360度回転する大仏さんの大きな手のような縦2m横5m、10㎡の広さがある作業床で、一般的に多くの現場で使用している重機の先端に取り付けができるような構造になっている。作業床が360度回転することによって建物に密着し、作業床の水平維持装置や過負荷防止装置などの安全装置があるため、高所でも安全に作業することができる。高所の看板取換工事や鉄骨建屋の解体工事など活躍シーンは広い。
「深田式パーフェクト工法」の開発に大きく貢献したのが、深田さんが2019年に特許を取得した「張出プラットフォームを備えた仮設足場」だ。従来工法の課題をいかに克服するかに考えを巡らせ、行き着いた技術だ。
「従来工法の荷取りステージでは、一対の建て枠を布板によって連結する間隔が布板の長さとして規格統一化されていることから、この建て枠の連結間隔の整数倍を超えた大型のゴンドラを吊り下げることはでききませんでした。これが要因となって、ゴンドラの幅は狭くなり、そのため、ステージに載せることのできる荷物は、その長さが制限されてしまうという課題があったのです。しかも、ゴンドラの幅方向両側には吊り下げ用のワイヤが張られているので、これらワイヤが邪魔となってゴンドラの幅よりも相当に短い荷物しか載せることができないという問題もありました」
深田さんは、「高層建物などの構築物の外部又は内部で、構築物に寄り添わせて設置するような大型の仮設足場において、高所位置で床面積の広い作業スペースを設けることができ、またこの作業スペースに対して長尺物などの荷上げが容易に行えるようにする」張出プラットフォームを考え出し、この技術開発に3年余の研究を重ね、特許を取得した。具体的には、トラス(梁枠)支柱を組み合わせた吊上げ装置パーフェクトビームの上に足場を組み、電動装置で作業床を上下水平に移動できるようにしたもので、吊上げ装置パーフェクトビームは450×450㎜のトラス支柱を採用し、組み合わせる。支柱間梁にはワイヤーを張弦工法で組み立てるので、支柱間の距離を飛ばすことが可能で、下部作業スペースの有効利用を図ることができる。一度で鉄骨など1トンもの資材を運び上げることができるという。
また、2003年に厚生労働大臣より卓越した技能者(現代の名工)として表彰された父親の義徳氏が発明した構造物の高所足場の組立解体法、高所作業工法、吊り高所足場の移動装置、足場床を支持する梁材と柱材の組立法などの技術も「深田式パーフェクト工法」の重要な構成要素になっている。同社が請け負う足場施工は、年間100件を超えるが、研究開発が支える技術力がその原動力だ。
「当社の得意とする移動足場においては、鉄骨組立作業、内外部仕上げ作業に伴い作業床を上下に盛りかえることや、水平移動の可能な足場など、どのような形状の足場でも対応が可能です。近年では、解体建物の粉塵防止対策としての仮設素屋根、神社、城などの重要文化財の保存復元工事に伴う仮設素屋根工事なども手がけています。永年にわたって培ってきた技術をベースに、これからも市場性の高い魅力ある工法の研究開発に取り組み、多くの作業所へ安全かつ低コストな仮設設備を提供できる企業として取り組んでいきたいと思っています」
研究熱心な父親の血を引いた深田さんの前進意欲は膨らむ一方だが、その関心は環境問題にも向けられている。脱炭素時代も見据え、エンジンで動かす門型クレーンの代わりに、パーフェクトビームと組み合わせた電動の門型クレーンを仮設ヤードに提供し、CO2削減に寄与する事業構想はその象徴だ。
また、国内だけでなく、事業の海外展開も今後の大きな目標だ。すでに同社には海外からも足場に関する協力要請があり、これまでインドネシアやバングラディシュなどの大規模工事現場にパーフェクトビームを送くるなどして協力してきたといいい、今後も海外から要請があれば足場工法についても技術を提供していく方針だ。
(ライター/斎藤紘)
視野に事業の海外展開
吹き抜け空間があるような大規模な建造物の建築、改修現場で重要な役目を果たすのが仮設足場だ。その工法について創業者である父親と同様に技術開発に取り組み、特許を取得した技術も含め蓄積した全技術を集約した独自の足場工法で現場の作業効率を飛躍的に高めた足場工事のスペシャリストがいる。足場施工一筋に60年超の歴史を刻む『深田鉄工有限会社』二代目代表取締役の深田晃弘さん。拠点の関西だけでなく、関東、中部、九州など広範囲の体育館や工場、ドーム、ホール、寺社、空港、アトリウムなど数多くの建築現場での足場施工の実績が元請けのゼネコンや建築会社からいかに信頼されているかを示す。
同社独自の足場工法を『深田式パーフェクト工法』といい、設置場所や使い方、形状によって、「内部移動式足場」「外部移動式足場」「移動式成型機構台」「素屋根・大型飛散防止建屋」「大仏さん(大型高所作業車)」の5タイプがある。足場面積を小さくし、作業範囲全体を水平移動でカバーしたりするのが特長で、現場全体を覆う従来の枠組足場と比べ、特殊な建物等に対応できるほか、仮設資材の大幅削減や工期短縮などによるコスト低減にも寄与する。
「内部移動式足場」は、トラス(梁枠)支柱を組み合わせた吊上げ装置パーフェクトビームを使用して一部分の足場を組立て、支柱脚部に移動装置、レールを設置する。建物の内部全面に足場を掛ける一般的な足場と比べ、組立・解体日数の減少に伴う工事日数短縮と危険作業の減少、扇型や円形の建物でも設置が可能だ。建物内部にクレーンが入れない場所での組立、解体ができ、天井作業でも地面と同じように作業をすることができる。また、作業工程の中で足場の高さを変えるスライド・レベルダウンができ、しかも作業床の下に空間ができるので、資材の整頓なども問題なくできる。移動機構を付けない場合は固定足場として施工できる。工場や体育館、ホールなどの鉄骨工事、天井工事で力を発揮する。
神奈川県横浜市で施工した大規模建造物の外壁仕上げ作業では、屋根が傾斜角度約40度の切妻形状で、屋根鉄骨の梁高さがあるため、2台の移動足場を組み立て、平面の移動を縦と横に移動ができるように長さが155mの上下二段のレールを採用して組み立て、高さが約37mの足場には走行速度が分速10mの電動台車を取り付け、稼働はレールの上を走行する形をとった。
「外部移動式足場」も、パーフェクトビームを使用し一部分の枠組足場を組立て脚部に移動装置、レールを設置する工法で、在来の足場に比べ仮設機材減少に伴うコスト削減、工期短縮、危険作業の減少、工事エリアの有効利用、強風時対策の養生、復旧の減少などのメリットがある。京都府城陽市の建造物の外壁仕上げや札幌競馬場の新スタンドへの改築工事の現場で採用された。
「移動式成型機構台」は、大型倉庫や工場などの屋根折板工事の作業効率を飛躍的に高める機能を持つ。通常、屋根折板工事では、成型機を地上に設置して大型クレーンで吊り上げて施工する場合と、屋根レベルに固定の構台を設置後、成型機を載せて成型し、多くの人力で設置場所まで持ち上げて移動する方法で施工されるが、「移動式成型機構台」は屋根レベルにパーフェクトビームを使用した構台を設置し、移動装置、レールを設置することで施工する場所まで細かに移動することができ、工期短縮、コストダウン、危険作業の減少につながる。
「素屋根・大型飛散防止建屋」は、城や寺社、五重塔など国宝や重要文化財の修理、焼却場などの解体時に飛散を防止する仮設屋根などで採用される。あらゆる屋根形状の屋根勾配に角度を合わせることができ、どんな高低差でも各柱の高さを調整して合わせることが可能で、改修部分の開放をせずに天井にクレーンを取り付けて資材の搬出入もできる。壁面の足場取り付けもできる上、屋根を移動させることによって一方から梁を乗せ、移動させることも可能だ。さらに素屋根内部に広大な空間を設けることができるので、障害物なく、天候の影響も受けず作業できる。これまでに伊勢神宮式年遷宮(外宮)、浅草寺、身延山久遠寺五十塔、松山城天守閣、興福寺中金堂、熱田神宮本殿などの工事で採用された。
「大仏さん」は、35m~53mの高所で360度回転する大仏さんの大きな手のような縦2m横5m、10㎡の広さがある作業床で、一般的に多くの現場で使用している重機の先端に取り付けができるような構造になっている。作業床が360度回転することによって建物に密着し、作業床の水平維持装置や過負荷防止装置などの安全装置があるため、高所でも安全に作業することができる。高所の看板取換工事や鉄骨建屋の解体工事など活躍シーンは広い。
「深田式パーフェクト工法」の開発に大きく貢献したのが、深田さんが2019年に特許を取得した「張出プラットフォームを備えた仮設足場」だ。従来工法の課題をいかに克服するかに考えを巡らせ、行き着いた技術だ。
「従来工法の荷取りステージでは、一対の建て枠を布板によって連結する間隔が布板の長さとして規格統一化されていることから、この建て枠の連結間隔の整数倍を超えた大型のゴンドラを吊り下げることはでききませんでした。これが要因となって、ゴンドラの幅は狭くなり、そのため、ステージに載せることのできる荷物は、その長さが制限されてしまうという課題があったのです。しかも、ゴンドラの幅方向両側には吊り下げ用のワイヤが張られているので、これらワイヤが邪魔となってゴンドラの幅よりも相当に短い荷物しか載せることができないという問題もありました」
深田さんは、「高層建物などの構築物の外部又は内部で、構築物に寄り添わせて設置するような大型の仮設足場において、高所位置で床面積の広い作業スペースを設けることができ、またこの作業スペースに対して長尺物などの荷上げが容易に行えるようにする」張出プラットフォームを考え出し、この技術開発に3年余の研究を重ね、特許を取得した。具体的には、トラス(梁枠)支柱を組み合わせた吊上げ装置パーフェクトビームの上に足場を組み、電動装置で作業床を上下水平に移動できるようにしたもので、吊上げ装置パーフェクトビームは450×450㎜のトラス支柱を採用し、組み合わせる。支柱間梁にはワイヤーを張弦工法で組み立てるので、支柱間の距離を飛ばすことが可能で、下部作業スペースの有効利用を図ることができる。一度で鉄骨など1トンもの資材を運び上げることができるという。
また、2003年に厚生労働大臣より卓越した技能者(現代の名工)として表彰された父親の義徳氏が発明した構造物の高所足場の組立解体法、高所作業工法、吊り高所足場の移動装置、足場床を支持する梁材と柱材の組立法などの技術も「深田式パーフェクト工法」の重要な構成要素になっている。同社が請け負う足場施工は、年間100件を超えるが、研究開発が支える技術力がその原動力だ。
「当社の得意とする移動足場においては、鉄骨組立作業、内外部仕上げ作業に伴い作業床を上下に盛りかえることや、水平移動の可能な足場など、どのような形状の足場でも対応が可能です。近年では、解体建物の粉塵防止対策としての仮設素屋根、神社、城などの重要文化財の保存復元工事に伴う仮設素屋根工事なども手がけています。永年にわたって培ってきた技術をベースに、これからも市場性の高い魅力ある工法の研究開発に取り組み、多くの作業所へ安全かつ低コストな仮設設備を提供できる企業として取り組んでいきたいと思っています」
研究熱心な父親の血を引いた深田さんの前進意欲は膨らむ一方だが、その関心は環境問題にも向けられている。脱炭素時代も見据え、エンジンで動かす門型クレーンの代わりに、パーフェクトビームと組み合わせた電動の門型クレーンを仮設ヤードに提供し、CO2削減に寄与する事業構想はその象徴だ。
また、国内だけでなく、事業の海外展開も今後の大きな目標だ。すでに同社には海外からも足場に関する協力要請があり、これまでインドネシアやバングラディシュなどの大規模工事現場にパーフェクトビームを送くるなどして協力してきたといいい、今後も海外から要請があれば足場工法についても技術を提供していく方針だ。
(ライター/斎藤紘)
深田鉄工 有限会社 (FTK)
<本社>TEL/078-841-1669
<東京営業所> TEL/ 03-6423-1738
<東京営業所> TEL/ 03-6423-1738
ホームページ
http://www.ftk-kobe.com/
http://www.ftk-kobe.com/
整骨院業界で存在感を放つカリスマの功績
施術法の進化と後進育成に情熱を傾注
施術法の進化と後進育成に情熱を傾注
専門学校で人材を輩出
目標は健康寿命の延伸
大阪市の『近畿医療専門学校』は、国家資格の柔道整復師、鍼灸師を育成するプロフェッショナルな専門学校だ。これを運営する『学校法人近畿医療学園』理事長の小林英健さんは、カリスマ治療家として圧倒的な存在感を放つ。治療効果の高い施術法を開発してその普及に努め、その拠点となる系列整骨院を全国で42店舗まで広げ、来院患者数が延べ1350万人を超える「株式会社KMC小林整骨院グループ」の代表取締役兼総院長を務め、更にスポーツ選手の体調を支えるスポーツトレーナーとしても活躍。その幅広い活動の先に見据えるのは、超高齢化が進む中、重要なテーマである「健康寿命」を延ばす社会の実現だ。
「この仕事は人から喜ばれ、感謝される素晴らしい仕事ですよ」
小林さんは、銀行マンから治療の世界に転じた異色の経歴を持つが、そのきっかけになったのが、銀行の顧客だった整骨院院長のこの言葉だ。「人から感謝される、生きがいと思えるような仕事につきたい」との思いを強め、銀行を退職してこの院長の助手をしながら専門学校に通い、柔道整復師の国家資格を取得、1985年に八尾市で『小林整骨院』を開業、治療家として歩み始めた。
その小林さんの名を全国区に押し上げたのは、1998年に生み出した『小林式背骨矯正法』だ。その概要は『小林整骨院グループ』のホームページなどから浮かび上がる。
「小林式背骨矯正法とは、創設者の小林英健先生がサイタ式骨盤調整法、南條式変形徒手矯正療法、磯谷式力学療法を学び、それぞれの長所を組み合わせて考案したもので、医学的理論を土台とした骨と筋の力学や習性を利用し、伝統的な柔道整復の技術を進化させた矯正治療です。人間の身体は、土台である骨盤の上に背骨が積み木ようにのっていて、脚は骨盤の下にぶら下がっています。背骨や骨盤が歪むと、筋肉や関節に負担がかかり、血液の循環が悪くなるため、なんらかの症状が現れ、この状態を放置していると痛みを感じたり、神経や血管を圧迫してしびれを引き起こしたります。内臓の機能低下をまねくといった危険な状態に進んでしまうことがあります。この背骨や骨盤の歪みを正すのが小林式背骨矯正法で、即効性があり、一回の施術で今までの痛みがウソのように軽減することも珍しくありません」
小林さんは、その後も施術法の研究を続け、2016年に『小林式背骨矯正法』にアスリート向けの施術を加えた『スポーツ活法(かっぽう)』を確立した。グループのホームページがその概要を紹介している。
「『活法』は今から500年ほど前の戦国時代に、戦闘中に負傷した兵士を1秒でも早く治すために生み出されました。スポーツ活法は、小林式背骨矯正法を進化させた施術法で、古来の技術を柔道整復師の技術を使って現代流にアレンジした、即効性のある治療法です。背骨や骨格のゆがみを正して人間の持っている自然治癒力を最大限引き出すことができます。スポーツを行う人だけでなく、腰痛などで悩む一般の人々などにも効果が期待できます」
小林さんは、『小林式背骨矯正法』を開発した後、治療家向けに全国でセミナーを開催して普及に努めた。また『スポーツ活法』確立後は、オリンピックの日本選手団のトレーナーとして派遣されたり、2021年の東京オリンピックでは、女子柔道の金メダリスト阿部詩選手を大会が始まるぎりぎりまで施術、フェンシング代表合宿にも会場入り直前まで同行し、試合での活躍を後押しして注目された。
そして、この技術の普及と後進の育成を図る目的で2008年に開校したのが『近畿医療専門学校(大阪市北区西天満)』だ。その根底には業界に意識改革を促す意図もあった。
「周囲の柔道整復師は、開業することが目的で、そこで終わってしまうと感じていました。当時、マスコミも整骨院のことを『保険が利くマッサージ屋さん』などと揶揄していた。柔道整復術は、人を治す医療。この時代に益々必要な技術。しかし、それが認知されないのは、真に治せる整骨院がまだまだ少ないからだと思います。そこでこの素晴らしい仕事に誇りを持てるようにするには、業界の根っこの部分、つまり教育から変えないといけないと思ったのです」
開校に当たって、小林さんは、現場で活躍できる人材を育てるために、現場を熟知した柔道整復師や医師、第一線のスポーツトレーナーを講師に迎え、大阪府内の柔道整復師・鍼灸師の専門学校の中で最も生徒が集まる学校に育てた。
さらに、技術習得だけではなく、「人間教育」の充実を図るため、ロサンゼルスオリンピックの水球日本代表監督であり、「集団行動」で世界に知られる教育者、日本体育大学の清原伸彦・名誉教授を校長に招き、教育レベルの向上を進めた。
現在、『近畿医療専門学校』には、スポーツ科学コースを含む柔道整復学科と鍼灸学科の二つの専門学科があり、運動能力と可能性を科学的に測定し、分析する株式会社「日本スポーツ科学」と業務提携してスポーツ科学の研究所(アローズラボ)も併設、「スポーツ科学コース」で学ぶ学生にとってはテクノロジーとサイエンスに基づいた全く新しいトレーニングを学び、在学中から第一線級の技術を間近で感じることができる。
こうした教育環境に加え、同校が治療家を目指す人たちを惹きつけるのは、実績と経験を持つ専門家による資格取得サポート、就職サポートだ。卒業生の就職率は100%で、鍼灸整骨院、介護施設、整形外科で活躍したり、独立開業したりしている。スポーツ界とのつながりも深く、多くのスポーツチームと教育連携を実施しているのも魅力だ。
整骨院展開、専門学校運営と活躍し続ける小林さんが、今、関心を強めているのが高齢化社会での健康寿命の延伸だ。手術や薬ではなく、技術によって心と体の調子を整える柔道整復師や鍼灸師の役割が大きくなると考え、医師との医療連携を実現した総合病院の開設を目指している。
「症状によって手術か手術不要かを選択ができる病院をつくりたい。介護を受けずに一生を送れるように、適切な治療ができれば、医療費も減って、人助けにも、国助けにもなると思っています」
小林さんの前進意欲は強まる一方だ。
(ライター/斎藤紘)
目標は健康寿命の延伸
大阪市の『近畿医療専門学校』は、国家資格の柔道整復師、鍼灸師を育成するプロフェッショナルな専門学校だ。これを運営する『学校法人近畿医療学園』理事長の小林英健さんは、カリスマ治療家として圧倒的な存在感を放つ。治療効果の高い施術法を開発してその普及に努め、その拠点となる系列整骨院を全国で42店舗まで広げ、来院患者数が延べ1350万人を超える「株式会社KMC小林整骨院グループ」の代表取締役兼総院長を務め、更にスポーツ選手の体調を支えるスポーツトレーナーとしても活躍。その幅広い活動の先に見据えるのは、超高齢化が進む中、重要なテーマである「健康寿命」を延ばす社会の実現だ。
「この仕事は人から喜ばれ、感謝される素晴らしい仕事ですよ」
小林さんは、銀行マンから治療の世界に転じた異色の経歴を持つが、そのきっかけになったのが、銀行の顧客だった整骨院院長のこの言葉だ。「人から感謝される、生きがいと思えるような仕事につきたい」との思いを強め、銀行を退職してこの院長の助手をしながら専門学校に通い、柔道整復師の国家資格を取得、1985年に八尾市で『小林整骨院』を開業、治療家として歩み始めた。
その小林さんの名を全国区に押し上げたのは、1998年に生み出した『小林式背骨矯正法』だ。その概要は『小林整骨院グループ』のホームページなどから浮かび上がる。
「小林式背骨矯正法とは、創設者の小林英健先生がサイタ式骨盤調整法、南條式変形徒手矯正療法、磯谷式力学療法を学び、それぞれの長所を組み合わせて考案したもので、医学的理論を土台とした骨と筋の力学や習性を利用し、伝統的な柔道整復の技術を進化させた矯正治療です。人間の身体は、土台である骨盤の上に背骨が積み木ようにのっていて、脚は骨盤の下にぶら下がっています。背骨や骨盤が歪むと、筋肉や関節に負担がかかり、血液の循環が悪くなるため、なんらかの症状が現れ、この状態を放置していると痛みを感じたり、神経や血管を圧迫してしびれを引き起こしたります。内臓の機能低下をまねくといった危険な状態に進んでしまうことがあります。この背骨や骨盤の歪みを正すのが小林式背骨矯正法で、即効性があり、一回の施術で今までの痛みがウソのように軽減することも珍しくありません」
小林さんは、その後も施術法の研究を続け、2016年に『小林式背骨矯正法』にアスリート向けの施術を加えた『スポーツ活法(かっぽう)』を確立した。グループのホームページがその概要を紹介している。
「『活法』は今から500年ほど前の戦国時代に、戦闘中に負傷した兵士を1秒でも早く治すために生み出されました。スポーツ活法は、小林式背骨矯正法を進化させた施術法で、古来の技術を柔道整復師の技術を使って現代流にアレンジした、即効性のある治療法です。背骨や骨格のゆがみを正して人間の持っている自然治癒力を最大限引き出すことができます。スポーツを行う人だけでなく、腰痛などで悩む一般の人々などにも効果が期待できます」
小林さんは、『小林式背骨矯正法』を開発した後、治療家向けに全国でセミナーを開催して普及に努めた。また『スポーツ活法』確立後は、オリンピックの日本選手団のトレーナーとして派遣されたり、2021年の東京オリンピックでは、女子柔道の金メダリスト阿部詩選手を大会が始まるぎりぎりまで施術、フェンシング代表合宿にも会場入り直前まで同行し、試合での活躍を後押しして注目された。
そして、この技術の普及と後進の育成を図る目的で2008年に開校したのが『近畿医療専門学校(大阪市北区西天満)』だ。その根底には業界に意識改革を促す意図もあった。
「周囲の柔道整復師は、開業することが目的で、そこで終わってしまうと感じていました。当時、マスコミも整骨院のことを『保険が利くマッサージ屋さん』などと揶揄していた。柔道整復術は、人を治す医療。この時代に益々必要な技術。しかし、それが認知されないのは、真に治せる整骨院がまだまだ少ないからだと思います。そこでこの素晴らしい仕事に誇りを持てるようにするには、業界の根っこの部分、つまり教育から変えないといけないと思ったのです」
開校に当たって、小林さんは、現場で活躍できる人材を育てるために、現場を熟知した柔道整復師や医師、第一線のスポーツトレーナーを講師に迎え、大阪府内の柔道整復師・鍼灸師の専門学校の中で最も生徒が集まる学校に育てた。
さらに、技術習得だけではなく、「人間教育」の充実を図るため、ロサンゼルスオリンピックの水球日本代表監督であり、「集団行動」で世界に知られる教育者、日本体育大学の清原伸彦・名誉教授を校長に招き、教育レベルの向上を進めた。
現在、『近畿医療専門学校』には、スポーツ科学コースを含む柔道整復学科と鍼灸学科の二つの専門学科があり、運動能力と可能性を科学的に測定し、分析する株式会社「日本スポーツ科学」と業務提携してスポーツ科学の研究所(アローズラボ)も併設、「スポーツ科学コース」で学ぶ学生にとってはテクノロジーとサイエンスに基づいた全く新しいトレーニングを学び、在学中から第一線級の技術を間近で感じることができる。
こうした教育環境に加え、同校が治療家を目指す人たちを惹きつけるのは、実績と経験を持つ専門家による資格取得サポート、就職サポートだ。卒業生の就職率は100%で、鍼灸整骨院、介護施設、整形外科で活躍したり、独立開業したりしている。スポーツ界とのつながりも深く、多くのスポーツチームと教育連携を実施しているのも魅力だ。
整骨院展開、専門学校運営と活躍し続ける小林さんが、今、関心を強めているのが高齢化社会での健康寿命の延伸だ。手術や薬ではなく、技術によって心と体の調子を整える柔道整復師や鍼灸師の役割が大きくなると考え、医師との医療連携を実現した総合病院の開設を目指している。
「症状によって手術か手術不要かを選択ができる病院をつくりたい。介護を受けずに一生を送れるように、適切な治療ができれば、医療費も減って、人助けにも、国助けにもなると思っています」
小林さんの前進意欲は強まる一方だ。
(ライター/斎藤紘)
学校法人 近畿医療学園
TEL/06-6360-3002
Eメール/ko-ho@kinkiisen.ac.jp
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ホームページ
https://www.kinkiisen.ac.jp/
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透析治療の苦労解消に万全の体制
合併症予防を重視し院内治療実施
合併症予防を重視し院内治療実施
深夜透析・旅行透析も好評
検査で健康状態を観察
慢性腎不全などで低下した腎機能を補うため人工的に血液を濾過する血液透析。全国で34万人を超える人たちが透析センターに週3日ほど通院し、一回4時間程度かかる治療を受けている。「その苦労を少しでも解消してあげたい」と、一人ひとりのライフスタイルに合わせた先進的な透析治療体制を構築したのが『小山すぎの木クリニック』の理事長であり、院長の朝倉伸司さんだ。日本腎臓学会、日本透析学会の専門医で、透析治療の名医。透析治療体制に投影されているのはその深い学識と受療者の心情に寄添う人間性だ。
「透析治療には、血液透析と、腹膜の毛細血管と腹腔に注入した透析液を介して老廃物などを取り出す腹膜透析とがあり、日本では95%以上が血液透析です。2020年の日本透析医学会の統計では約34万7千人もの患者さんが透析治療を受けて生活を維持しています。その平均年齢は70歳から75歳で高齢化も進んでいます。当クリニックでは、患者さんの幅広いご要望と快適な透析ライフに貢献できるように、医師、看護師、臨床工学技師、理学療法士、介護士によるチーム医療と充実した設備で良い透析環境を患者さんにお届けするよう努力しています。合併症予防のために重要な分野である循環器内科医、糖尿病専門医、泌尿器科医、脳外科医など各分野の専門医の協力を得て、長期的な内科総合医療と生活援助を行うことを目指しています。入院施設も完備していて安心して透析治療を受けていただくことができます」
朝倉さんが特に重視しているのが合併症予防の診療だ。
「透析患者さんの中には、まるで病気のデパートのような方も少なくありません。脳梗塞や心筋梗塞大動脈弁狭窄症、虚血性腸炎、下肢動脈硬化症、腎臓がんなどがその代表例です。腎臓を壊すと尿の出が悪くなり、身体に水が溜まり高血圧になりますし、同時に体内のリンを尿から出せなくなるため、リンが溜まって、リン酸カルシウムが多くなり、動脈硬化症の一因となります。このほか骨や関節、筋の障害、眼科疾患もあります。また、血液透析の主な合併症として高カリウム血症や二次性副甲状腺機能亢進症、虚血性心疾患、弁膜疾患、感染症、かゆみ、貧血、頭痛、嘔気、筋肉のけいれん、皮下出血、薬の副作用などもありますので、透析治療中も注意深く体の状態を診ていく必要があります」
同クリニックには、内科、脳神経外科、循環器内科、糖尿病、皮膚科、内視鏡外来、慢性腎臓病外来、泌尿器科外来、腎臓外科外来、人工透析、消化器内科の11の診療科があり、朝倉さんの診断の下、各疾患の専門医による合併症の治療ができる体制が整っているのが強みだ。
透析治療を受ける「透析センター」も充実している。現在、同センターには、個人用装置1台、インフルエンザやコロナ感染者隔離対応ベッド22床、個室6部屋を含め、113台の透析ベッド装置があり、透析中の経過や検査結果などを一括管理する透析支援統合システム「Dr.HEMODY(ドクター・ヘモディー)」、炎症や感染症の早期診断を行う免疫反応測定装置・多項目自動血球計数装置、精度の高い超音波検査装置、疼痛の緩和を行う近赤外線治療機、血流を改善する血管赤外線治療器(フィラピー)、車椅子のまま体重を計ることができるバリアフリー体重計、アーム式液晶テレビなどの設備器具が備わる。さらに、コロナ感染を迅速に判断するためのPCR測定装置も備えている。
PAD(閉塞性動脈硬化症)への取り組みも同センターの特長だ。
「近年、糖尿病や高齢者の透析患者さんが増加し、足の動脈に閉塞のある方が多くみられています。 その足にケガや疾患が生じますと感染症に罹患して、潰瘍などの重篤な症状を引き起こすリスクが非常に高くなります。当院では、これらの足病変の治療と予防のため、透析中に看護師、技師がサーモグラフィーや皮膚毛細血管灌流圧装置(SPP)、フォルム検査で定期的に血流障害など足の状態を観察し、適切な指導やケアを行います。透析になると栄養低下、筋力低下になり、転倒や骨折が非常に多くなります(フレイル)。このフレイル状態を改善する目的で医師、看護師、理学療法士、栄養士を含めたスタッフ全員一丸となって筋力を改善し骨折を防ぐ、骨折バスターズを編成しました。透析中のリハビリを含めて筋力を増強させ、透析患者さんの体力向上と骨折撲滅を目指していきます。歩行能力や筋力などの向上や関節拘縮の予防のために理学療法士によるリハビリは、透析中も含めて積極的に行っています」
中でも、同クリニックの名を高めたのが、受療者のライフスタイルに合わせて月水金に実施される深夜透析と国内外での旅行透析だ。
「透析患者さんの中には、治療日程や時間的な負担が仕事のかせになり、仕事を思う存分できず、出世コースから外れ、遂には辞職してしまう方もいらっしゃいます。才能や能力が透析治療によって発揮されないのは、日本経済にとっては大きな損失です。深夜透析は、そういった患者さんでも治療が受けられるように夜の8時から11時の間に入室してもらい、通常の倍の約8時間かけて透析します。毒素や動脈硬化促進因子であるリンが格段に除去できる治療面の利点だけでなく、仕事に専念でき、健康状態が安定し、かつ健常人とほとんど同じ食事ができるなど、日常生活が非常に改善されるという利点もあります」
夜中に5〜6名のスタッフを要する深夜透析は、費用対効果の関係からも実施している医院は関東では9件しかなく、栃木県では同クリニックだけという。旅行透析は、旅先で透析治療を受けながら旅行を楽しむもので、海外旅行の場合は朝倉さんが代表を務める世界旅行透析ネットワークを活用する。
「旅先となる地域の医療機関の先生方とじっくり話し、調査して、ここならば患者さんを任すことができるという判断のもとで実施します。海外では韓国、台湾の最先端の病院も含め、7施設と契約し、ネットワークを作り上げました。すでに何人もの透析患者さんが海外旅行を楽しまれています。海外からの透析患者さんの受け入れ体制も整えています。コロナ禍が収束しましたら、世界に透析ネットワークを拡げ、世界各地に旅をしてもらいたいと思っています」
朝倉さんは、強力な血液凝固阻止作用を持つ多糖類の一種で、透析に使うヘパリンやその他、血液凝固因子を研究するために大学院で研究をし、その前向きな探求心を見込まれ、アメリカ留学の推薦を受け、米国ウィスコンシン大学で研究を重ねて帰国後、自治医科大の腎臓内科講師、血液系止血血栓部門講師などを務め、1998年に『小山すぎの木クリニック』を開院した。診療と並行して研究を続け、透析治療などについて多くの学会で発表している。
(ライター/斎藤紘)
検査で健康状態を観察
慢性腎不全などで低下した腎機能を補うため人工的に血液を濾過する血液透析。全国で34万人を超える人たちが透析センターに週3日ほど通院し、一回4時間程度かかる治療を受けている。「その苦労を少しでも解消してあげたい」と、一人ひとりのライフスタイルに合わせた先進的な透析治療体制を構築したのが『小山すぎの木クリニック』の理事長であり、院長の朝倉伸司さんだ。日本腎臓学会、日本透析学会の専門医で、透析治療の名医。透析治療体制に投影されているのはその深い学識と受療者の心情に寄添う人間性だ。
「透析治療には、血液透析と、腹膜の毛細血管と腹腔に注入した透析液を介して老廃物などを取り出す腹膜透析とがあり、日本では95%以上が血液透析です。2020年の日本透析医学会の統計では約34万7千人もの患者さんが透析治療を受けて生活を維持しています。その平均年齢は70歳から75歳で高齢化も進んでいます。当クリニックでは、患者さんの幅広いご要望と快適な透析ライフに貢献できるように、医師、看護師、臨床工学技師、理学療法士、介護士によるチーム医療と充実した設備で良い透析環境を患者さんにお届けするよう努力しています。合併症予防のために重要な分野である循環器内科医、糖尿病専門医、泌尿器科医、脳外科医など各分野の専門医の協力を得て、長期的な内科総合医療と生活援助を行うことを目指しています。入院施設も完備していて安心して透析治療を受けていただくことができます」
朝倉さんが特に重視しているのが合併症予防の診療だ。
「透析患者さんの中には、まるで病気のデパートのような方も少なくありません。脳梗塞や心筋梗塞大動脈弁狭窄症、虚血性腸炎、下肢動脈硬化症、腎臓がんなどがその代表例です。腎臓を壊すと尿の出が悪くなり、身体に水が溜まり高血圧になりますし、同時に体内のリンを尿から出せなくなるため、リンが溜まって、リン酸カルシウムが多くなり、動脈硬化症の一因となります。このほか骨や関節、筋の障害、眼科疾患もあります。また、血液透析の主な合併症として高カリウム血症や二次性副甲状腺機能亢進症、虚血性心疾患、弁膜疾患、感染症、かゆみ、貧血、頭痛、嘔気、筋肉のけいれん、皮下出血、薬の副作用などもありますので、透析治療中も注意深く体の状態を診ていく必要があります」
同クリニックには、内科、脳神経外科、循環器内科、糖尿病、皮膚科、内視鏡外来、慢性腎臓病外来、泌尿器科外来、腎臓外科外来、人工透析、消化器内科の11の診療科があり、朝倉さんの診断の下、各疾患の専門医による合併症の治療ができる体制が整っているのが強みだ。
透析治療を受ける「透析センター」も充実している。現在、同センターには、個人用装置1台、インフルエンザやコロナ感染者隔離対応ベッド22床、個室6部屋を含め、113台の透析ベッド装置があり、透析中の経過や検査結果などを一括管理する透析支援統合システム「Dr.HEMODY(ドクター・ヘモディー)」、炎症や感染症の早期診断を行う免疫反応測定装置・多項目自動血球計数装置、精度の高い超音波検査装置、疼痛の緩和を行う近赤外線治療機、血流を改善する血管赤外線治療器(フィラピー)、車椅子のまま体重を計ることができるバリアフリー体重計、アーム式液晶テレビなどの設備器具が備わる。さらに、コロナ感染を迅速に判断するためのPCR測定装置も備えている。
PAD(閉塞性動脈硬化症)への取り組みも同センターの特長だ。
「近年、糖尿病や高齢者の透析患者さんが増加し、足の動脈に閉塞のある方が多くみられています。 その足にケガや疾患が生じますと感染症に罹患して、潰瘍などの重篤な症状を引き起こすリスクが非常に高くなります。当院では、これらの足病変の治療と予防のため、透析中に看護師、技師がサーモグラフィーや皮膚毛細血管灌流圧装置(SPP)、フォルム検査で定期的に血流障害など足の状態を観察し、適切な指導やケアを行います。透析になると栄養低下、筋力低下になり、転倒や骨折が非常に多くなります(フレイル)。このフレイル状態を改善する目的で医師、看護師、理学療法士、栄養士を含めたスタッフ全員一丸となって筋力を改善し骨折を防ぐ、骨折バスターズを編成しました。透析中のリハビリを含めて筋力を増強させ、透析患者さんの体力向上と骨折撲滅を目指していきます。歩行能力や筋力などの向上や関節拘縮の予防のために理学療法士によるリハビリは、透析中も含めて積極的に行っています」
中でも、同クリニックの名を高めたのが、受療者のライフスタイルに合わせて月水金に実施される深夜透析と国内外での旅行透析だ。
「透析患者さんの中には、治療日程や時間的な負担が仕事のかせになり、仕事を思う存分できず、出世コースから外れ、遂には辞職してしまう方もいらっしゃいます。才能や能力が透析治療によって発揮されないのは、日本経済にとっては大きな損失です。深夜透析は、そういった患者さんでも治療が受けられるように夜の8時から11時の間に入室してもらい、通常の倍の約8時間かけて透析します。毒素や動脈硬化促進因子であるリンが格段に除去できる治療面の利点だけでなく、仕事に専念でき、健康状態が安定し、かつ健常人とほとんど同じ食事ができるなど、日常生活が非常に改善されるという利点もあります」
夜中に5〜6名のスタッフを要する深夜透析は、費用対効果の関係からも実施している医院は関東では9件しかなく、栃木県では同クリニックだけという。旅行透析は、旅先で透析治療を受けながら旅行を楽しむもので、海外旅行の場合は朝倉さんが代表を務める世界旅行透析ネットワークを活用する。
「旅先となる地域の医療機関の先生方とじっくり話し、調査して、ここならば患者さんを任すことができるという判断のもとで実施します。海外では韓国、台湾の最先端の病院も含め、7施設と契約し、ネットワークを作り上げました。すでに何人もの透析患者さんが海外旅行を楽しまれています。海外からの透析患者さんの受け入れ体制も整えています。コロナ禍が収束しましたら、世界に透析ネットワークを拡げ、世界各地に旅をしてもらいたいと思っています」
朝倉さんは、強力な血液凝固阻止作用を持つ多糖類の一種で、透析に使うヘパリンやその他、血液凝固因子を研究するために大学院で研究をし、その前向きな探求心を見込まれ、アメリカ留学の推薦を受け、米国ウィスコンシン大学で研究を重ねて帰国後、自治医科大の腎臓内科講師、血液系止血血栓部門講師などを務め、1998年に『小山すぎの木クリニック』を開院した。診療と並行して研究を続け、透析治療などについて多くの学会で発表している。
(ライター/斎藤紘)
医療法人 小山すぎの木クリニック
TEL/0285-30-3456
ホームページ
https://www.suginoki-cl.jp/
https://www.suginoki-cl.jp/
職人にエールを送る基礎工事の匠
実践経験と信念に基づく著書出版
実践経験と信念に基づく著書出版
妥協を許さぬ施工姿勢
完成度の高さに高評価
「職人のプライドをなくすな。」
2022年5月、こんなタイトルを掲げ、職人や職人を目指す若者にエールを送るAmazon Kindle版の本が出版された。著者は、住宅などの建物の土台を造る基礎工事で30年超の歴史を刻む『有限会社信和土建』の社長宍戸信照さん。基礎工事の流れと、こだわり箇所を細かく説明し、仕事に対する気概、覚悟、誇り、使命などを含め、基礎工事に止まらず、信頼される職人になるために必要な心得がわかる貴重な一冊だ。
基礎工事は、丁張り、掘削、砂利引き・転圧、防湿シート敷設、捨てコンクリート、外周の型枠組み、鉄筋組み、アンカーボルト設置、耐圧コンクリート、内部の型枠組み、立ち上がりコンクリート打設・天端均らし、養生、型枠外し、基礎内清掃、埋め戻しなどのプロセスから成り、建物が完成すれば見えなくなるが、建物をしっかり支える重要な工事だ。
宍戸さんは、第三者住宅検査機関のホームリサーチ社が職人として卓越した技術を持つ匠を意味するマイスターを選定する制度で、基礎工事のコンクリート打設の仕上がりの完成度の高さが評価され、最高位の転圧マイスターと配筋マイスターの称号を得ただけでなく、優れた工務店や職人を顕彰する同社主催の全国工務店グランプリで優れた職人に贈られる「匠の盾」も受賞した文字通り基礎工事の匠。「どういう状況下でも手を抜かずきれいに。そこで一切妥協せずに同じことを続ける」ことを重視し、111ページの著書で説くのもこのスタンスだ。
その宍戸さんが実際の工事現場でどのように職人に向き合っているのかがわかる言葉がある。ある雑誌のインタビューに答えたものだ。
「これまで数々の現場で、自分の弟子たちの作業箇所を細かくチェックして直したりしていたのですが、最近はあまり手を出さないようにしています。もちろん自分も同じ人間ですから、きっと心のどこかで『たぶん大丈夫だろう』『後で親方が直してくれる』と思っている節があるのがわかるのですよ。それを自ら苦労して直していかないと、いつまで経っても成長しないと思うのです。まして職人は自分の手足の感覚を使っておこなう職業なので、口でアレコレと言っても伝わりにくいものなのですよ。ニュアンスス的には伝わるかもしれないけれど、実際に自分でやって、考えて、覚えていかなくてはいけません。例えば私の1㎝の感覚って、ほぼ実際1㎝なんです。でも、ある弟子の子の1㎝の感覚って1・5㎝ぐらいなんですよ。となると、その子の1㎝の感覚でおこなう作業は、マイナス5㎜でやっていかなくてはいけません。水平、垂直も同じことです。自分の目では真っ直ぐに見えても定規を当てたら曲がっていたということもありました。なので自分の感覚には少しズレがあるということを知らなくてはいけません。自分の感覚は正しいと過信してしまうと、毎回やり直しが発生してしまい無駄な作業になります。自分の感覚には少しズレがあるということを素直に認めれば、今後の作業のスピードは格段に早くなると思います。ちなみに私自身も、水平だと思っているけど実際は右が少し高く見えてしまう、ということを認めて作業に臨んでいます。人間の身体というのは精密機械のようにできていません。ですので小さな癖やズレが自分にあるということを知り、過信しないようにしています。機械のように正確な感覚ではないことを素直に認め、それをどうやって応用していくかを考えていけばいいのです。職人たるものは、常に己の感覚を磨くべきであり、自分の癖を早く見抜いて作業をするのが大切だと思っています」
宍戸さんは、中学の頃に土木事業を営んでいた父親の会社が大きな借金を抱えて傾いたとき、仕事を手伝ったのが職人のスタート。その後、父親がくも膜下出血で倒れ、職場復帰ができなくなったのを機に、27歳で経営を引き継いだ。4人の職人を抱えながら歩み出し、妻直美さんの支えも得ながら、努力を重ねて成長軌道に乗せた。妥協を許さぬ仕事ぶりは、経営を引き継いだときに源流があることが、宍戸さんの回想から伝わる。
「父親は、職人気質なんで現場をドンドン進めては行くのですが、やっぱりちょっと雑な所が多かったりしましたね。結局、基礎工事は、地上に出るのは少しで、ほとんど見えなくなってしまうんです。でも、私は、真っすぐなら真っすぐ、曲がっているものは嫌で、綺麗にやりたいので、父親と私とは意見が合わなかったですね」
以来30余年。宍戸さんの丁寧な仕事ぶりを象徴するのが工事プロセスの初期の掘削作業だ。
「基礎工事は、水平垂直の施工をすることが基本ですが、現場は平坦な土地だけではありません。急傾斜や崖に面した土地など標準的な工法では対応できない現場があり、土の硬さも現場ごとに異なります。掘削に当たっては、現場の状況を見極めて行います。一般的にはすべて重機で掘ることが多いのですが、私の場合は平らな部分を重機で梳き取り、外回りの梁や中の地中梁は手作業で掘っています。余分な泥が発生しないため、寸分の狂いもない、美しく頑丈に仕上がります」
使うコンクリートは、関東宇部コンクリート工業製の強度試験など様々な試験をクリアした高品質の生コン。コンクリートを均すコテも、左官鏝(コテ)作りで約100年の歴史を刻む兵庫県三木市の梶原鏝製作所の名工の手による鏝を使い続けている。鉄筋も既製品を使わず、鋼材メーカーから鉄筋用棒鋼を仕入れ、自社加工場で加工するこだわりようだ。
「家は、やっぱり一生に一回の何千万円もするお買い物。基礎工事はそのうちの何%ですが、やはり、私は、何千万の仕事をしているつもりでいますので、手を抜くとか、何かが曲がっている、汚らしいというのは、無いようにしています。ありがたいことに、お客様からだけでなく住宅を手がけられる大工さんからも、信和土建さんの基礎の上に家を建てたいとのお声を頂いていますが、1回でも自分が納得してしまったら、そこから上にはいけなくなってしまう。これでいいやと満足せずに、どんどん腕を上げていくということ、これが職人だと思っています」
著書のタイトル「職人のプライドをなくすな。」は、自身の信念でもある。
(ライター/斎藤紘)
完成度の高さに高評価
「職人のプライドをなくすな。」
2022年5月、こんなタイトルを掲げ、職人や職人を目指す若者にエールを送るAmazon Kindle版の本が出版された。著者は、住宅などの建物の土台を造る基礎工事で30年超の歴史を刻む『有限会社信和土建』の社長宍戸信照さん。基礎工事の流れと、こだわり箇所を細かく説明し、仕事に対する気概、覚悟、誇り、使命などを含め、基礎工事に止まらず、信頼される職人になるために必要な心得がわかる貴重な一冊だ。
基礎工事は、丁張り、掘削、砂利引き・転圧、防湿シート敷設、捨てコンクリート、外周の型枠組み、鉄筋組み、アンカーボルト設置、耐圧コンクリート、内部の型枠組み、立ち上がりコンクリート打設・天端均らし、養生、型枠外し、基礎内清掃、埋め戻しなどのプロセスから成り、建物が完成すれば見えなくなるが、建物をしっかり支える重要な工事だ。
宍戸さんは、第三者住宅検査機関のホームリサーチ社が職人として卓越した技術を持つ匠を意味するマイスターを選定する制度で、基礎工事のコンクリート打設の仕上がりの完成度の高さが評価され、最高位の転圧マイスターと配筋マイスターの称号を得ただけでなく、優れた工務店や職人を顕彰する同社主催の全国工務店グランプリで優れた職人に贈られる「匠の盾」も受賞した文字通り基礎工事の匠。「どういう状況下でも手を抜かずきれいに。そこで一切妥協せずに同じことを続ける」ことを重視し、111ページの著書で説くのもこのスタンスだ。
その宍戸さんが実際の工事現場でどのように職人に向き合っているのかがわかる言葉がある。ある雑誌のインタビューに答えたものだ。
「これまで数々の現場で、自分の弟子たちの作業箇所を細かくチェックして直したりしていたのですが、最近はあまり手を出さないようにしています。もちろん自分も同じ人間ですから、きっと心のどこかで『たぶん大丈夫だろう』『後で親方が直してくれる』と思っている節があるのがわかるのですよ。それを自ら苦労して直していかないと、いつまで経っても成長しないと思うのです。まして職人は自分の手足の感覚を使っておこなう職業なので、口でアレコレと言っても伝わりにくいものなのですよ。ニュアンスス的には伝わるかもしれないけれど、実際に自分でやって、考えて、覚えていかなくてはいけません。例えば私の1㎝の感覚って、ほぼ実際1㎝なんです。でも、ある弟子の子の1㎝の感覚って1・5㎝ぐらいなんですよ。となると、その子の1㎝の感覚でおこなう作業は、マイナス5㎜でやっていかなくてはいけません。水平、垂直も同じことです。自分の目では真っ直ぐに見えても定規を当てたら曲がっていたということもありました。なので自分の感覚には少しズレがあるということを知らなくてはいけません。自分の感覚は正しいと過信してしまうと、毎回やり直しが発生してしまい無駄な作業になります。自分の感覚には少しズレがあるということを素直に認めれば、今後の作業のスピードは格段に早くなると思います。ちなみに私自身も、水平だと思っているけど実際は右が少し高く見えてしまう、ということを認めて作業に臨んでいます。人間の身体というのは精密機械のようにできていません。ですので小さな癖やズレが自分にあるということを知り、過信しないようにしています。機械のように正確な感覚ではないことを素直に認め、それをどうやって応用していくかを考えていけばいいのです。職人たるものは、常に己の感覚を磨くべきであり、自分の癖を早く見抜いて作業をするのが大切だと思っています」
宍戸さんは、中学の頃に土木事業を営んでいた父親の会社が大きな借金を抱えて傾いたとき、仕事を手伝ったのが職人のスタート。その後、父親がくも膜下出血で倒れ、職場復帰ができなくなったのを機に、27歳で経営を引き継いだ。4人の職人を抱えながら歩み出し、妻直美さんの支えも得ながら、努力を重ねて成長軌道に乗せた。妥協を許さぬ仕事ぶりは、経営を引き継いだときに源流があることが、宍戸さんの回想から伝わる。
「父親は、職人気質なんで現場をドンドン進めては行くのですが、やっぱりちょっと雑な所が多かったりしましたね。結局、基礎工事は、地上に出るのは少しで、ほとんど見えなくなってしまうんです。でも、私は、真っすぐなら真っすぐ、曲がっているものは嫌で、綺麗にやりたいので、父親と私とは意見が合わなかったですね」
以来30余年。宍戸さんの丁寧な仕事ぶりを象徴するのが工事プロセスの初期の掘削作業だ。
「基礎工事は、水平垂直の施工をすることが基本ですが、現場は平坦な土地だけではありません。急傾斜や崖に面した土地など標準的な工法では対応できない現場があり、土の硬さも現場ごとに異なります。掘削に当たっては、現場の状況を見極めて行います。一般的にはすべて重機で掘ることが多いのですが、私の場合は平らな部分を重機で梳き取り、外回りの梁や中の地中梁は手作業で掘っています。余分な泥が発生しないため、寸分の狂いもない、美しく頑丈に仕上がります」
使うコンクリートは、関東宇部コンクリート工業製の強度試験など様々な試験をクリアした高品質の生コン。コンクリートを均すコテも、左官鏝(コテ)作りで約100年の歴史を刻む兵庫県三木市の梶原鏝製作所の名工の手による鏝を使い続けている。鉄筋も既製品を使わず、鋼材メーカーから鉄筋用棒鋼を仕入れ、自社加工場で加工するこだわりようだ。
「家は、やっぱり一生に一回の何千万円もするお買い物。基礎工事はそのうちの何%ですが、やはり、私は、何千万の仕事をしているつもりでいますので、手を抜くとか、何かが曲がっている、汚らしいというのは、無いようにしています。ありがたいことに、お客様からだけでなく住宅を手がけられる大工さんからも、信和土建さんの基礎の上に家を建てたいとのお声を頂いていますが、1回でも自分が納得してしまったら、そこから上にはいけなくなってしまう。これでいいやと満足せずに、どんどん腕を上げていくということ、これが職人だと思っています」
著書のタイトル「職人のプライドをなくすな。」は、自身の信念でもある。
(ライター/斎藤紘)
有限会社 信和土建
TEL/042-763-4443
カリスマ女性投資家による
簡単な金融リテラシー講座
簡単な金融リテラシー講座
社会貢献型投資で
自由で豊かな暮らしを
近年、「SDGs(持続可能な開発目標)」という言葉の浸透と共に、認知度が高まってきたのが、「ESG」という言葉だ。これは、企業の成長においてEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の三つの観点で配慮することが必要という考え方。企業が、環境面への配慮、社会への貢献、企業統治が適正に行われているかなど、この「ESG」に配慮して活動することで社会全体に良い循環が生まれると考えられている。すなわち、「ESG投資」というのは、「ESG」の視点で企業を分析し、投資先を選ぶ投資方法のこと。従来のように企業の業績や財務状況など経済面での評価だけで投資を決めるのではなく、「ESG」の視点も加えて投資をしていくことで、「SDGs」にも繋がっていく。つまり、資産を運用しながら社会貢献もできるという、誰にとっても嬉しい投資なのだ。この先、投資を検討しているのなら、より良い未来のために「ESG投資」を積極的に運用したいところだが、前提として知識をしっかりと身につけていきたい。そこで勧めたいのが、長谷川友紀さんが講師を務める『元銀行員が教える、ゼロから学べる金融リテラシー講座』。
長谷川さんは大学卒業後、地方銀行員として2年ほど務めた後、個人投資家へと転身し、今では投資歴7年目に。女性誌『mina』『CREA』『美人百花』などでカリスマ投資家として特集が組まれ、全国各地で講師を依頼されるほどの実力者。マンツーマンカウンセリングのサービスにも申し込みが殺到している。講座のテーマは、「明るく楽しくなるべく簡単に」。投資に関する基礎知識から資産を作るまでの道のり、投資詐欺に遭わないための見極め方など、恋愛や私生活も交えた長谷川さんの実体験を踏まえた講座は、金融知識が全くない初心者でも親しみやすく分かりやすい内容に。長谷川さんがメインに投資しているのは「ESG」ということもあり、「投資って何だか難しそうだし、危険そうで手を出したら怖い」といったネガティブなイメージを払拭してくれる。
「日本での投資詐欺被害学は、年間3000億を超えるといわれています。金融に関する知識がないまま社会生活を送ってしまうことが詐欺被害を拡大させる原因になっており、実は少し注意すれば投資詐欺話の矛盾に気づけることが多いのですが、無知なことで目先の利益に騙されてしまっていることが多いといわれています。詐欺に流れるお金を減らして必要なところに資金を流せたら世界の貧困問題などを減らせる可能性があるそうです。自身の資産を増やしながら社会貢献できるというのはやりがいがありますよね」
同講座は20〜60代までの専業主婦やOL、サラリーマン、経営者など幅広い年齢層や職種の方たちから支持されており、「投資は難しくて自分にはできない」と嘆いていた参加者のほぼ全員から、「講座を受けて投資が良いイメージに変わった」という感想が寄せられており、他にも「気づいたら資産が作れていた」「楽しくわかりやすく理解することができた」「とにかく面白かった」といった感想が寄せられている。
「投資を始めたきっかけは、21歳の頃に好きだった人に騙され、大きな借金を背負ってしまったこと。それから、金融や投資の勉強を始めました。この不安定な時代だからこそ、自分自身で稼ぐ力や能力をしっかりと身につけることでどんな逆境にも立ち向かっていけるはず。誰かに幸せにしてもらうのではなく、自分で幸せを掴みとること、自立していくことが大切だと思っています」
まさにその言葉を有言実行しており、生活スタイルも憧れの的となっている。投資家生活により、時間や資金に余裕があるので、趣味のホテル巡りを満喫して年間200日ほどホテル生活をしたり、自身の経験値を上げるために様々な場所に旅行をしたりと、悠々自適な生活を送っている。
「お金に余裕があるということは素晴らしい経験をもたらしてくれます。時間がある時は、お気に入りのリゾートホテルでゆったり過ごしています。開放的な空間で羽を伸ばしてリフレッシュすることが新たなひらめきに繋がったり、仕事の能率を上げてくれたりします。それに、インスピレーションが沸く場所、モチベーションが保てる場所、本物に触れることは、無理をしてでも早く経験する方が自分のレベルを強制的に引き上げてくれます。これは23歳の頃に本物の資産家から教えられたことでもあります」
人生100年時代、金融リテラシーを学ぶタイミングに遅すぎることはない。何よりも武器になる知識を蓄えて、お金と時間と気持ちにゆとりのある生活を目指してみてはいかがだろうか。
(ライター/山根由佳)
自由で豊かな暮らしを
近年、「SDGs(持続可能な開発目標)」という言葉の浸透と共に、認知度が高まってきたのが、「ESG」という言葉だ。これは、企業の成長においてEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の三つの観点で配慮することが必要という考え方。企業が、環境面への配慮、社会への貢献、企業統治が適正に行われているかなど、この「ESG」に配慮して活動することで社会全体に良い循環が生まれると考えられている。すなわち、「ESG投資」というのは、「ESG」の視点で企業を分析し、投資先を選ぶ投資方法のこと。従来のように企業の業績や財務状況など経済面での評価だけで投資を決めるのではなく、「ESG」の視点も加えて投資をしていくことで、「SDGs」にも繋がっていく。つまり、資産を運用しながら社会貢献もできるという、誰にとっても嬉しい投資なのだ。この先、投資を検討しているのなら、より良い未来のために「ESG投資」を積極的に運用したいところだが、前提として知識をしっかりと身につけていきたい。そこで勧めたいのが、長谷川友紀さんが講師を務める『元銀行員が教える、ゼロから学べる金融リテラシー講座』。
長谷川さんは大学卒業後、地方銀行員として2年ほど務めた後、個人投資家へと転身し、今では投資歴7年目に。女性誌『mina』『CREA』『美人百花』などでカリスマ投資家として特集が組まれ、全国各地で講師を依頼されるほどの実力者。マンツーマンカウンセリングのサービスにも申し込みが殺到している。講座のテーマは、「明るく楽しくなるべく簡単に」。投資に関する基礎知識から資産を作るまでの道のり、投資詐欺に遭わないための見極め方など、恋愛や私生活も交えた長谷川さんの実体験を踏まえた講座は、金融知識が全くない初心者でも親しみやすく分かりやすい内容に。長谷川さんがメインに投資しているのは「ESG」ということもあり、「投資って何だか難しそうだし、危険そうで手を出したら怖い」といったネガティブなイメージを払拭してくれる。
「日本での投資詐欺被害学は、年間3000億を超えるといわれています。金融に関する知識がないまま社会生活を送ってしまうことが詐欺被害を拡大させる原因になっており、実は少し注意すれば投資詐欺話の矛盾に気づけることが多いのですが、無知なことで目先の利益に騙されてしまっていることが多いといわれています。詐欺に流れるお金を減らして必要なところに資金を流せたら世界の貧困問題などを減らせる可能性があるそうです。自身の資産を増やしながら社会貢献できるというのはやりがいがありますよね」
同講座は20〜60代までの専業主婦やOL、サラリーマン、経営者など幅広い年齢層や職種の方たちから支持されており、「投資は難しくて自分にはできない」と嘆いていた参加者のほぼ全員から、「講座を受けて投資が良いイメージに変わった」という感想が寄せられており、他にも「気づいたら資産が作れていた」「楽しくわかりやすく理解することができた」「とにかく面白かった」といった感想が寄せられている。
「投資を始めたきっかけは、21歳の頃に好きだった人に騙され、大きな借金を背負ってしまったこと。それから、金融や投資の勉強を始めました。この不安定な時代だからこそ、自分自身で稼ぐ力や能力をしっかりと身につけることでどんな逆境にも立ち向かっていけるはず。誰かに幸せにしてもらうのではなく、自分で幸せを掴みとること、自立していくことが大切だと思っています」
まさにその言葉を有言実行しており、生活スタイルも憧れの的となっている。投資家生活により、時間や資金に余裕があるので、趣味のホテル巡りを満喫して年間200日ほどホテル生活をしたり、自身の経験値を上げるために様々な場所に旅行をしたりと、悠々自適な生活を送っている。
「お金に余裕があるということは素晴らしい経験をもたらしてくれます。時間がある時は、お気に入りのリゾートホテルでゆったり過ごしています。開放的な空間で羽を伸ばしてリフレッシュすることが新たなひらめきに繋がったり、仕事の能率を上げてくれたりします。それに、インスピレーションが沸く場所、モチベーションが保てる場所、本物に触れることは、無理をしてでも早く経験する方が自分のレベルを強制的に引き上げてくれます。これは23歳の頃に本物の資産家から教えられたことでもあります」
人生100年時代、金融リテラシーを学ぶタイミングに遅すぎることはない。何よりも武器になる知識を蓄えて、お金と時間と気持ちにゆとりのある生活を目指してみてはいかがだろうか。
(ライター/山根由佳)
女性投資家 長谷川友紀
TEL/080-1582-6952
Eメール/charismayukichan@gmail.com
Instagram/@charisma.yukichan
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新感覚のブランディング手法が登場
セールスいらずの『お絵かきムービー』
セールスいらずの『お絵かきムービー』
ストーリーで魅力発信
視聴者の視線思考独占
「ストーリーを描けば、夢に早く近づく」
自分の人生の節目のイラストをホワイトボードに描いては消してストーリーにしたアニメーション動画。アメリカのYouTuberがDraw My Lifeのタイトルで2013年に始め、大ブレークしたこの自分史発信手法に着想を得て、『お絵かきムービー』という新しい手法を生み出し、「ブランディング・アニメーション」としてWEBマーケティングに活用する新発想のビジネスモデルを構築した人物がいる。『一般社団法人国際じぶんストーリー協会』代表理事のハクノブアキさん。クライアントが持つストーリーをお絵かきムービー化するクリエイターを養成するアカデミーも開校、ここで学んだ多くの人に新たな活躍の場が大きく広がっている。
「ストーリーだから、伝わる。これがブランディング・アニメーションの効果です。事業をされるに至った経緯、開発した商品、今まで培ってきた技術などのストーリーを『お絵かきムービー』で伝えれば、今まで伝わらなかった特別な魅力を伝えることができるのです。それは『お絵かきムービー』に人を惹きつける特別の力があるからです。線が生まれて、消えていくという画面上の動きが視線を常に集中させ続け、観ている人を引き込んで離さないという表現であること、そして、動きに集中している間にナレーションがすっと流れることによって、観ている間の視聴者の思考を独占してしまえることがその力です。さらにビジュアル化していることによって、技術や製品の特徴など普段ならば目に見えないものを見える化することができるからです」
ビジネスでの「ブランディング・アニメーション」の使用事例は多岐にわたる。商品開発秘話やサービスのストーリーを発信するプロダクト・ブランディングムービー、人生ストーリーからファンをつくるストーリー・ブランディングムービー、会社の創設者や設立物語を発信して雇用を広げたり、社員教育に役立てたりするカンパニー・ブランディングムービー、SNSや広告出稿で効果的に自社サービスをアピールするクリエイティブ・ムービーなどがその代表例だ。
「『ブランディング・アニメーション』の特長は、オンラインでビジネスを開拓することができることです。店舗や会社のホームページの一番人目のつくトップページにお絵かきムービーを設置することで、顧客に知ってもらいたいことをすべて掲載ができ、サービスや商品に込めた思いがしっかりと見てもらえることができます。また、LINEなどのコミュニケーションツールで『ブランディング・アニメーション』のURLを送れば、事業者の代わりにすべてを話してくれる優れた営業マンになってくれますし、交流会や紹介で知り合った方との信頼関係もより強固なものになります。プレゼンテーションや講演、セミナーで上映すれば、事業者や商品のファンを目の前で作ることができます」
こうした効果を裏付けるのが、『ブランディング・アニメーション』を導入して成功した経営者の声だ。
ペットサロンの男性オーナー「紹介でしかお受けしていないサロンで、 地域で一番高額のトリミングサロンをしています。集客に悩んでいる状態でしたが、『お絵かきムービー』を作ってHPやFace
bookに掲載したところ、新規問い合わせが32倍も増えたのです。来店される前からファンになって来てくださるお客様が増え、本当に作ってよかったと思っています」
ハンドメイド教室経営の女性「『お絵かきムービー』を作ってから本当にたくさんの方から、ご自身の人生と重ねてすごく共感して集まってくださる方が増えました。今までは、お教室でハンドメイドをお伝えしても 『先生だからできるのよ』と、あまり話を聴いてもらえなかったのが、『私にもできるかも!』と『お絵かきムービー』を観た方は思ってくださいます。『お絵かきムービー』は、届いて欲しいお客様に届くので、来てほしいと思う顧客層をしっかりとキャッチしてくれました」
ビジネス用途以外にも、終活で人生を子どもや孫に残すプライベート・アニメーションや結婚式などで家族のストーリーを伝えるファミリー・アニメーションなどとしても使える。
『お絵かきムービー』のクリエイターを養成するアカデミーは、学ぶ内容や学ぶ方法によって異なる講座を用意している。クリエイターとして必要な知識、技能をリアルの場で学べる「集合リアル講座」、苦手な方が多いITツールでの作業を講師や仲問とともに乗り越えることができる「ITツール集合作業会」、同じ学びを深める仲間たちとともに質問や相談を通してグループでのコンサルティングを受け、具体的な行動につながる答えを導き出す「オンライン・グループコンサルティング」、やり方がわからないパソコン作業などを講師の直接指導を受けながら進めることができる「リアル開催フリーワーク」、実際のイラスト制作や動画編集、クライアントヘの提案方法などの技術を習得できる「技術向上オンライン実践ワーク」の5講座で技術を磨くことができる。協会が実施する認定試験に合格すれば、認定お絵かきクリエイターか認定ストーリーアーティストの資格が得られ、起業することができる。
ハクさんは、美術系の学校を卒業後、アパレル会社などを経てライターやウェブマーケティングのコンサルタントとして活動していたときDraw My Lifeを見て、「自分にもできる」と感じ、ホワイトボードなどを使ったスクライブビデオに心を動かすストーリーや感情に訴える心理トリガーを融合させて『お絵かきムービー』を開発した。
「動画編集やライティングをしていたので、人のストーリーを聞いて、書いて、動画にすることと、今までやってきたことがつながり、Appleの創業者スティーブ・ジョブズの名言、いろいろな経験が点でつながっていくという意味の『コネクティング・ザ・ドッツ』みたいな感じでした」
ワークショップなどで『お絵かきムービー』の普及を始めたハクさんは、「好きを仕事にして生きていく」をスローガンに、2018年『国際じぶんストーリー協会』を設立した。
(ライター/斎藤紘)
視聴者の視線思考独占
「ストーリーを描けば、夢に早く近づく」
自分の人生の節目のイラストをホワイトボードに描いては消してストーリーにしたアニメーション動画。アメリカのYouTuberがDraw My Lifeのタイトルで2013年に始め、大ブレークしたこの自分史発信手法に着想を得て、『お絵かきムービー』という新しい手法を生み出し、「ブランディング・アニメーション」としてWEBマーケティングに活用する新発想のビジネスモデルを構築した人物がいる。『一般社団法人国際じぶんストーリー協会』代表理事のハクノブアキさん。クライアントが持つストーリーをお絵かきムービー化するクリエイターを養成するアカデミーも開校、ここで学んだ多くの人に新たな活躍の場が大きく広がっている。
「ストーリーだから、伝わる。これがブランディング・アニメーションの効果です。事業をされるに至った経緯、開発した商品、今まで培ってきた技術などのストーリーを『お絵かきムービー』で伝えれば、今まで伝わらなかった特別な魅力を伝えることができるのです。それは『お絵かきムービー』に人を惹きつける特別の力があるからです。線が生まれて、消えていくという画面上の動きが視線を常に集中させ続け、観ている人を引き込んで離さないという表現であること、そして、動きに集中している間にナレーションがすっと流れることによって、観ている間の視聴者の思考を独占してしまえることがその力です。さらにビジュアル化していることによって、技術や製品の特徴など普段ならば目に見えないものを見える化することができるからです」
ビジネスでの「ブランディング・アニメーション」の使用事例は多岐にわたる。商品開発秘話やサービスのストーリーを発信するプロダクト・ブランディングムービー、人生ストーリーからファンをつくるストーリー・ブランディングムービー、会社の創設者や設立物語を発信して雇用を広げたり、社員教育に役立てたりするカンパニー・ブランディングムービー、SNSや広告出稿で効果的に自社サービスをアピールするクリエイティブ・ムービーなどがその代表例だ。
「『ブランディング・アニメーション』の特長は、オンラインでビジネスを開拓することができることです。店舗や会社のホームページの一番人目のつくトップページにお絵かきムービーを設置することで、顧客に知ってもらいたいことをすべて掲載ができ、サービスや商品に込めた思いがしっかりと見てもらえることができます。また、LINEなどのコミュニケーションツールで『ブランディング・アニメーション』のURLを送れば、事業者の代わりにすべてを話してくれる優れた営業マンになってくれますし、交流会や紹介で知り合った方との信頼関係もより強固なものになります。プレゼンテーションや講演、セミナーで上映すれば、事業者や商品のファンを目の前で作ることができます」
こうした効果を裏付けるのが、『ブランディング・アニメーション』を導入して成功した経営者の声だ。
ペットサロンの男性オーナー「紹介でしかお受けしていないサロンで、 地域で一番高額のトリミングサロンをしています。集客に悩んでいる状態でしたが、『お絵かきムービー』を作ってHPやFace
bookに掲載したところ、新規問い合わせが32倍も増えたのです。来店される前からファンになって来てくださるお客様が増え、本当に作ってよかったと思っています」
ハンドメイド教室経営の女性「『お絵かきムービー』を作ってから本当にたくさんの方から、ご自身の人生と重ねてすごく共感して集まってくださる方が増えました。今までは、お教室でハンドメイドをお伝えしても 『先生だからできるのよ』と、あまり話を聴いてもらえなかったのが、『私にもできるかも!』と『お絵かきムービー』を観た方は思ってくださいます。『お絵かきムービー』は、届いて欲しいお客様に届くので、来てほしいと思う顧客層をしっかりとキャッチしてくれました」
ビジネス用途以外にも、終活で人生を子どもや孫に残すプライベート・アニメーションや結婚式などで家族のストーリーを伝えるファミリー・アニメーションなどとしても使える。
『お絵かきムービー』のクリエイターを養成するアカデミーは、学ぶ内容や学ぶ方法によって異なる講座を用意している。クリエイターとして必要な知識、技能をリアルの場で学べる「集合リアル講座」、苦手な方が多いITツールでの作業を講師や仲問とともに乗り越えることができる「ITツール集合作業会」、同じ学びを深める仲間たちとともに質問や相談を通してグループでのコンサルティングを受け、具体的な行動につながる答えを導き出す「オンライン・グループコンサルティング」、やり方がわからないパソコン作業などを講師の直接指導を受けながら進めることができる「リアル開催フリーワーク」、実際のイラスト制作や動画編集、クライアントヘの提案方法などの技術を習得できる「技術向上オンライン実践ワーク」の5講座で技術を磨くことができる。協会が実施する認定試験に合格すれば、認定お絵かきクリエイターか認定ストーリーアーティストの資格が得られ、起業することができる。
ハクさんは、美術系の学校を卒業後、アパレル会社などを経てライターやウェブマーケティングのコンサルタントとして活動していたときDraw My Lifeを見て、「自分にもできる」と感じ、ホワイトボードなどを使ったスクライブビデオに心を動かすストーリーや感情に訴える心理トリガーを融合させて『お絵かきムービー』を開発した。
「動画編集やライティングをしていたので、人のストーリーを聞いて、書いて、動画にすることと、今までやってきたことがつながり、Appleの創業者スティーブ・ジョブズの名言、いろいろな経験が点でつながっていくという意味の『コネクティング・ザ・ドッツ』みたいな感じでした」
ワークショップなどで『お絵かきムービー』の普及を始めたハクさんは、「好きを仕事にして生きていく」をスローガンに、2018年『国際じぶんストーリー協会』を設立した。
(ライター/斎藤紘)
一般社団法人 国際じぶんストーリー協会
TEL/050-3632-8989
Eメール/mail@hakuwriter.com
Eメール/mail@hakuwriter.com
保護者とのコミュニケーション重視
積極的保育に注ぐ信念と実状を伝える
積極的保育に注ぐ信念と実状を伝える
新著でその一端を紹介
成長を促す様々な工夫
幼児教育の第一線に立って46年、保育のあるべき姿を追求し、自身が確立した積極的保育を実践する幼保連携型認定こども園『大東わかば保育園』の園長山本良一さんが、園を円滑に運営する上で大事にしてきたのが保護者とのコミュニケーションだ。
子どもを預かる保育者と保護者の間に信頼関係が成り立って初めて保育園は成り立つとの考えから、機会あるごとに自身の信念や園の様子などを伝えてきた。山本さんの新著「保育に、哲学を! 一人ひとりの子どもを深く見つめる、真の保育とは?」に収録した山本さんと保護者の思い出座談会からその一端が伝わる。
仕事などの関係で面倒を見ることができない間、保育園に預けた子どもがどう過ごすのか、どう成長するのか、これから子どもを保育園に預ける保護者の参考にもなるその一部を抜粋する。
園長 「今日、保護者として園に関わっていただいた皆さんに思い出話やご苦労なさったこと、あるいは保育園への感想や期待などをお聞かせいただきたいと思います」
保護者 「子ども自身は、最初とても嫌がりました。近所に小さい子がいない、家族だけの環境で育ったせいか、慣れるまで難儀しました。丸一週間の慣らし保育の時、園長先生がいつも抱いていてくださったのが今でも懐かしく思い出されます。私自身不安定な状態にありましたので、感性の鋭い子でそういうことも影響していたのではないかと思います」
保護者 「この前子供の作文が出てきて、保育園に入った頃のことが書いてありました。自分で納得して保育園に行ったけど、置いていかれた気持ちになって泣いてしまったこと、私が必ず迎えに来るからと門のところで指切りをしたことなどが書いてありました懐かしいですね」
園長 「4月5月は子どもも辛い思いをしますが、お母さんも辛い思いをされるんですね。5月の連休が過ぎた頃になると子どもたちにも笑顔が見えて、担任の先生に甘えている様子を見て安心されるんですね。お母さんたちも迷ったり、辛い気持ちをそのまま見せてしまわれると、子どももまた余計不安になるようです。やはりしっかりした気持ちで子どもに接するということも大切なようですね」
保護者 「ここでは手作りのものが結構多くて、初めのうちは余計な仕事を増やされてちょっと困るなあと思いました。でもやっているうちに子どももお母さんが作ったものということですごく喜ぶし、子どもとの繋がりが深まったのではないかと今は感じています」
園長 「先生たちも誕生日プレゼントや運動会プレゼントその他のものを手作りで作るんですが、手作りのものが子どもたちの心をどう育てるかをいつも考えています。お母さんたちにはランチマットとかリュックサックを作ってもらうのですが、お母さんの中には何でこんなものまで作るのと抵抗を感じられる人もあるのが現実だと思います。しかし、そのランチマットを使う時、子どもがこれはお母さんが僕のために苦労して作ってくれたんだと感じるんですね。そこから豊かな心が育っていくように思います」
園長 「4時から4時半頃の間にほとんど全クラスの子どもたちが園庭に出て自由に遊ぶことになったことに対して批判がありました。けじめがなくなった、危ない、ほったらかしにされてるといったものでしたそのあたり感じませんでしたか」
保護者 「そういうことは感じませんでした。とにかく活気が出たというか、子どもたちが元気になったということを感じましたね」
園長 「1歳児から5歳児までの子どもたちがそれほど広くない園庭で自由に動きますから、衝突したり、おもちゃの取り合いなどが増えて擦り傷などが増えたりしたのは事実です。しかし、子どもたち自身で解決するとか、危険を避けるなど対応する力がつきましたね。そしてその後の運動会や生活発表会での子どもたちの動きや表情が良くなったんです。そのあたりをお母さんたちも感じて分かってくださったように思います」
保護者 「上の子は、3歳児の時にこの園に入れてもらったんですが、それまでは家でおばあちゃんに大事に育てられていて、大人との関係がほとんどで、公園なんかに行っても、公園に来ている子とちょっと遊ぶというくらいだったんですね。だから入園した時は、友だちとの遊び方がわからないで周りをぐるぐる回っているような状態でした。その後3年間お世話になって、友だちともよく遊べるようになり、小学生になってからも友だちとよく遊んでいます」
園長 「少し一般論になりますが、今は子どもとお母さんやお父さんとの間にテレビやテレビゲームそして物がいっぱい入っているんです。だからお母さんお父さんと子どもとの関わりが弱いように思います。また、お母さんが自分の気持ちや感情を直接子どもに伝えようとする姿勢が弱いように感じます。この辺りのことが子どもの人の話を聞く力を弱くしているように思います。もう少しいろいろな角度から子どもを育てることや人間の心を育てるということを考えていく必要を感じますね」
保護者 「多くの園では父母の会のようなものができることに対して園側から反対があると聞いていましたが、ここでは園長先生自らが積極的に受け入れられて今日に至っています。個人的にはいえないことでも役員さんを通してだったらいえるという面もありますし、色々な行事を一緒にやっていくことで親睦が図られ、お母さん同士がその後良い友だちになる場にもなっているのではないでしょうか」
山本さんが確立した積極的保育は、「現実的な諸問題にとらわれずに、子どもの力を信じて伸ばしていくことを第一に考えて保育に取り組む」というものだ。この中で重視するのが、「あそび」だ。
山本さんが卒園式で保護者に語りかける言葉から、子どもたちの成長に目を細める姿が浮かぶ。
「本当に大きくなって、元気な子どもたちで本当に嬉しくなります。これから小学校、中学校と色々な世界が広がって、子どもたちもいろいろなことを吸収して、どんどん変わっていくと思います。どうか子どもたちが何年か先どのような大人になるかということをいつも心の片隅に置いて子どもたちと付き合っていただきたいと思います」
(ライター/斎藤紘)
成長を促す様々な工夫
幼児教育の第一線に立って46年、保育のあるべき姿を追求し、自身が確立した積極的保育を実践する幼保連携型認定こども園『大東わかば保育園』の園長山本良一さんが、園を円滑に運営する上で大事にしてきたのが保護者とのコミュニケーションだ。
子どもを預かる保育者と保護者の間に信頼関係が成り立って初めて保育園は成り立つとの考えから、機会あるごとに自身の信念や園の様子などを伝えてきた。山本さんの新著「保育に、哲学を! 一人ひとりの子どもを深く見つめる、真の保育とは?」に収録した山本さんと保護者の思い出座談会からその一端が伝わる。
仕事などの関係で面倒を見ることができない間、保育園に預けた子どもがどう過ごすのか、どう成長するのか、これから子どもを保育園に預ける保護者の参考にもなるその一部を抜粋する。
園長 「今日、保護者として園に関わっていただいた皆さんに思い出話やご苦労なさったこと、あるいは保育園への感想や期待などをお聞かせいただきたいと思います」
保護者 「子ども自身は、最初とても嫌がりました。近所に小さい子がいない、家族だけの環境で育ったせいか、慣れるまで難儀しました。丸一週間の慣らし保育の時、園長先生がいつも抱いていてくださったのが今でも懐かしく思い出されます。私自身不安定な状態にありましたので、感性の鋭い子でそういうことも影響していたのではないかと思います」
保護者 「この前子供の作文が出てきて、保育園に入った頃のことが書いてありました。自分で納得して保育園に行ったけど、置いていかれた気持ちになって泣いてしまったこと、私が必ず迎えに来るからと門のところで指切りをしたことなどが書いてありました懐かしいですね」
園長 「4月5月は子どもも辛い思いをしますが、お母さんも辛い思いをされるんですね。5月の連休が過ぎた頃になると子どもたちにも笑顔が見えて、担任の先生に甘えている様子を見て安心されるんですね。お母さんたちも迷ったり、辛い気持ちをそのまま見せてしまわれると、子どももまた余計不安になるようです。やはりしっかりした気持ちで子どもに接するということも大切なようですね」
保護者 「ここでは手作りのものが結構多くて、初めのうちは余計な仕事を増やされてちょっと困るなあと思いました。でもやっているうちに子どももお母さんが作ったものということですごく喜ぶし、子どもとの繋がりが深まったのではないかと今は感じています」
園長 「先生たちも誕生日プレゼントや運動会プレゼントその他のものを手作りで作るんですが、手作りのものが子どもたちの心をどう育てるかをいつも考えています。お母さんたちにはランチマットとかリュックサックを作ってもらうのですが、お母さんの中には何でこんなものまで作るのと抵抗を感じられる人もあるのが現実だと思います。しかし、そのランチマットを使う時、子どもがこれはお母さんが僕のために苦労して作ってくれたんだと感じるんですね。そこから豊かな心が育っていくように思います」
園長 「4時から4時半頃の間にほとんど全クラスの子どもたちが園庭に出て自由に遊ぶことになったことに対して批判がありました。けじめがなくなった、危ない、ほったらかしにされてるといったものでしたそのあたり感じませんでしたか」
保護者 「そういうことは感じませんでした。とにかく活気が出たというか、子どもたちが元気になったということを感じましたね」
園長 「1歳児から5歳児までの子どもたちがそれほど広くない園庭で自由に動きますから、衝突したり、おもちゃの取り合いなどが増えて擦り傷などが増えたりしたのは事実です。しかし、子どもたち自身で解決するとか、危険を避けるなど対応する力がつきましたね。そしてその後の運動会や生活発表会での子どもたちの動きや表情が良くなったんです。そのあたりをお母さんたちも感じて分かってくださったように思います」
保護者 「上の子は、3歳児の時にこの園に入れてもらったんですが、それまでは家でおばあちゃんに大事に育てられていて、大人との関係がほとんどで、公園なんかに行っても、公園に来ている子とちょっと遊ぶというくらいだったんですね。だから入園した時は、友だちとの遊び方がわからないで周りをぐるぐる回っているような状態でした。その後3年間お世話になって、友だちともよく遊べるようになり、小学生になってからも友だちとよく遊んでいます」
園長 「少し一般論になりますが、今は子どもとお母さんやお父さんとの間にテレビやテレビゲームそして物がいっぱい入っているんです。だからお母さんお父さんと子どもとの関わりが弱いように思います。また、お母さんが自分の気持ちや感情を直接子どもに伝えようとする姿勢が弱いように感じます。この辺りのことが子どもの人の話を聞く力を弱くしているように思います。もう少しいろいろな角度から子どもを育てることや人間の心を育てるということを考えていく必要を感じますね」
保護者 「多くの園では父母の会のようなものができることに対して園側から反対があると聞いていましたが、ここでは園長先生自らが積極的に受け入れられて今日に至っています。個人的にはいえないことでも役員さんを通してだったらいえるという面もありますし、色々な行事を一緒にやっていくことで親睦が図られ、お母さん同士がその後良い友だちになる場にもなっているのではないでしょうか」
山本さんが確立した積極的保育は、「現実的な諸問題にとらわれずに、子どもの力を信じて伸ばしていくことを第一に考えて保育に取り組む」というものだ。この中で重視するのが、「あそび」だ。
山本さんが卒園式で保護者に語りかける言葉から、子どもたちの成長に目を細める姿が浮かぶ。
「本当に大きくなって、元気な子どもたちで本当に嬉しくなります。これから小学校、中学校と色々な世界が広がって、子どもたちもいろいろなことを吸収して、どんどん変わっていくと思います。どうか子どもたちが何年か先どのような大人になるかということをいつも心の片隅に置いて子どもたちと付き合っていただきたいと思います」
(ライター/斎藤紘)
社会福祉法人 弘法会 認定こども園 大東わかば保育園
TEL/072-878-4121
経営のトップに導いた才能と努力
明確な理念で鉄筋工事事業を牽引
明確な理念で鉄筋工事事業を牽引
次々に国家資格を取得
丁寧なプロセスを重視
「いつか必ず県下一の鉄筋屋になりたい」
長野県松川町を拠点に鉄筋鉄骨工事を手がける『有限会社田中鉄筋』代表取締役の田中真司さんは、天賦の才能と人一倍の努力でこの夢を叶えてきた立志伝中の経営者だ。22歳で二級鉄筋施工技能士、27歳で一級鉄筋施工技能士を取得、34歳で国交省登録試験に合格して建設業経理士の称号を取得し、35歳で経営トップに立った軌跡が才能と努力を裏付ける。
田中さんが同社で働き出したのは、高校生時代からだ。
「長野県飯田工業高校1年生の時から創業者の先代社長のもと、日曜日と長期休業を利用してアルバイトとして働き、卒業後そのまま就職しました。土木、建築に関わらず様々な現場に職長として責任を負わせて頂きながら、歩んできました。公共工事が激減して、同業者が次々と廃業に追い込まれていく中、あらゆる業者様のお手伝いをいただきながらなんとか存続し、先代社長が闘病生活に入った後は営業、経理、現場で必死に働き、現在に至っています」
一級鉄筋施工技能士の資格を取得したことで三千万円以上の工事を請け負うことができるようになり、建設業経理士の称号も入札指名で有利になり、会社を成長軌道に乗せる力になった。
同社が施工する業務は、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建築物の基礎工事や住宅の基礎工事、工場施設での機械設備増設、橋台や橋脚、トンネルなどの補強工事、異形棒鋼の加工など多岐にわたる。
「鉄筋工事は、それだけで建物にはなりません。現場を管理される元請様はもとより、様々な専門職の方々のご協力によって建物になります。高い品質を生む技術に加え、関連業者様とより効率的に工程を進めて、相互の利益の追及を図らなければならず、相手の立場や状況を理解した上で作業に取り組むことが必要と考えています。また、鉄筋は構造物の強度を保つ重要な骨格であり、組み立てに狂いは許されません。構造物の仕様書や図面を元に配筋の設計図を正確に書き、着工前の打ち合わせで問題点を綿密に点検し、工事を進めるプロセスを大事にしています」
現在、同社が請け負うのは、国道の橋梁やトンネルなどの国の事業が50%、公共施設などの地方自治体事業が20%、残りが住宅や工場などの民間工事だ。
(ライター/斎藤紘)
丁寧なプロセスを重視
「いつか必ず県下一の鉄筋屋になりたい」
長野県松川町を拠点に鉄筋鉄骨工事を手がける『有限会社田中鉄筋』代表取締役の田中真司さんは、天賦の才能と人一倍の努力でこの夢を叶えてきた立志伝中の経営者だ。22歳で二級鉄筋施工技能士、27歳で一級鉄筋施工技能士を取得、34歳で国交省登録試験に合格して建設業経理士の称号を取得し、35歳で経営トップに立った軌跡が才能と努力を裏付ける。
田中さんが同社で働き出したのは、高校生時代からだ。
「長野県飯田工業高校1年生の時から創業者の先代社長のもと、日曜日と長期休業を利用してアルバイトとして働き、卒業後そのまま就職しました。土木、建築に関わらず様々な現場に職長として責任を負わせて頂きながら、歩んできました。公共工事が激減して、同業者が次々と廃業に追い込まれていく中、あらゆる業者様のお手伝いをいただきながらなんとか存続し、先代社長が闘病生活に入った後は営業、経理、現場で必死に働き、現在に至っています」
一級鉄筋施工技能士の資格を取得したことで三千万円以上の工事を請け負うことができるようになり、建設業経理士の称号も入札指名で有利になり、会社を成長軌道に乗せる力になった。
同社が施工する業務は、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建築物の基礎工事や住宅の基礎工事、工場施設での機械設備増設、橋台や橋脚、トンネルなどの補強工事、異形棒鋼の加工など多岐にわたる。
「鉄筋工事は、それだけで建物にはなりません。現場を管理される元請様はもとより、様々な専門職の方々のご協力によって建物になります。高い品質を生む技術に加え、関連業者様とより効率的に工程を進めて、相互の利益の追及を図らなければならず、相手の立場や状況を理解した上で作業に取り組むことが必要と考えています。また、鉄筋は構造物の強度を保つ重要な骨格であり、組み立てに狂いは許されません。構造物の仕様書や図面を元に配筋の設計図を正確に書き、着工前の打ち合わせで問題点を綿密に点検し、工事を進めるプロセスを大事にしています」
現在、同社が請け負うのは、国道の橋梁やトンネルなどの国の事業が50%、公共施設などの地方自治体事業が20%、残りが住宅や工場などの民間工事だ。
(ライター/斎藤紘)
有限会社 田中鉄筋
TEL/0265-49-0280
Eメール/t.tekkin@comet.ocn.ne.jp
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http://ttekkin.com/
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