「これからも、お客様への感謝の心をトラックに乗せて、スタッフ一丸となってサービスの質を向上させていきたい」と外崎代表。 |
青森の農村地域を支えるトラック宅配業務
地域から必要とされる本物のサービスを提供!
青森県五所川原市で主に農村地域の運輸を手がける「外崎運輸」。「一個でも半分でもご自宅まで伺います」をモットーに、農家を営む高齢者の頼れる足として地域から絶大な信頼を寄せられている理由とは?
青森の特産品といえば、津軽リンゴが有名だが、青森の夏の山麓地帯は「メロンロード」と呼ばれているほど隠れたメロンの名産地。これは、山麓部の昼夜の気温差が10度以上になるという特徴が、糖度が高くて実入りのよいメロンが出来る環境に適しているため。同様にスイカにおいても、木造スイカや屏風山スイカ、赤石スイカなど県内各所で有名ブランドが多いのだ。しかし、全国的に加速する農村の過疎化はこの地域も同じで、出荷時には、炎天下、お年寄りが荷車いっぱいの農作物を遠くの宅配便の店まで運ぶ光景が常となっていた。「それでも大手の宅配会社のシェア率は圧倒的で、運送会社を設立したての頃は、当社のことを知ってもらうために、手作りのチラシを持って1,700世帯を廻るなどの営業活動をし、車の中で依頼の電話が鳴るのを祈るような気持ちで待っていたものです」と外崎代表は当時の苦労を語る。しかしなかなか注文の電話が鳴らず、半ば諦めかけていた頃、たまたま近所のお年寄りに呼び止められて受けたスイカとメロンの集荷という思わぬ仕事。外崎代表は喜びのあまり、夢中で伝票を代筆し、荷造りまでして取り次ぎ店まで持っていった。サービスに感激したお年寄りに口コミで広げてもらったおかげで、少しずつ仕事をもらえるように。伝票の代筆サービスや自宅までの集荷はもちろん、お客様一人ひとりの名前を覚え、少しでも多くのコミュニケーションをとるよう心がけた。そのような心のこもったサービスは、やがて評判を呼び、外崎運輸のトラックは地域を巡回する途中、頻繁に呼び止められるように。「出来る限り低料金で出来る限りお客様に喜んでもらえるサービスを徹底しました」と外崎代表。そんな外崎代表の誠実で温かい人柄も、地域住民に慕われる大きな一因だろう。こうして、100名を超すスタッフを抱えるまでに会社は成長。会社が大きくなっても、サービスの質や地域住民に対する親身な取り組みは変わらない。荷車いっぱいのスイカやメロンをお年寄りが引いて歩く光景は、今ではお客さまからのお礼のメロンやスイカでいっぱいになった外崎運輸のトラックが走る姿に見事にスライドしている。単に荷物を運ぶだけでなく、厚い人情が添えられた同社のサービスが築き上げたものは、地域住民との揺るぎない絆。これからも、その絆は一層深まっていくことだろう。
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