代表取締役 亀田東子氏
大阪市出身。演劇やMCのナレーションを10年弱務め、様々な作品に出演。その後、病院のリハビリ室勤務。利用者に請われて介護の仕事を目指し、介護保険法の訪問介護員、通称ホームヘルパーとサービス提供責任者の資格を取得、介護現場で経験を積んだ後、2010年に「株式会社亀田」を設立、「アガペの里介護ステーション」の運営開始。大阪府指定介護事業所。堺市障害者移動支援事業所。
通所介護の新ビジネスモデル始動
このよう状況で今後増え続ける高齢者をどのように支えていくかが、現在大きな課題となっていることは衆知のことだが、斬新な発想で介護の現場で常に新しい取り組みをしている会社が大阪の堺市にある。「アガペの里介護ステーション」を運営する『株式会社亀田』だ。代表の亀田東子(あつこ)さんに現在計画中の新しいプロジェクトと数々の取り組みについてお話を伺った。
介護とエステのサービスを一体化させた、これまでにない通所介護デイサービスが始まるとお聞きしました。それはどのような施設なのでしょうか?
現在計画中の「アロマリハビリデイサービス ひつじの家」は、私たちが今まで取り組んできた介護、リハビリ、アロマセラピーの相乗効果で、介護を必要とする方々に安らぎをもたらす、オアシスのような介護空間を作りたいという夢を具体化したプロジェクトです。
施設は約110㎡の土地に立つ明るい外観の2階建て。1階がデイサービス施設、2階が事務所と一般向けエステ・リハビリサロンになる予定です。介護福祉士1人、鍼灸師の資格も持つあん摩マッサージ指圧師1人、アロマテラピスト2人の計4人が常駐します。デイサービス施設には広間があり、その一角にリハビリ施術スペースと休憩スペースを設け、それぞれベッドを2台置く予定です。
具体的にはどのように運営されるのでしょう?
運営方法は、半日の通所介護形式で、午前と午後各10人の利用者を受け入れ、2〜3時間過ごしてもらいます。指圧師の指導を受けながら軽いストレッチ運動などで体をほぐし、米国ヤング・リビング社製のエッセンシャルオイルを使ったマッサージをします。よい香の中で心を癒し、軽いストレッチ運動などでリハビリを施し、体の不調を整え、リラックスしていただく計画です。要介護の方へのリハビリやアロマセラピーはサービスとして無料で提供し、オイル代も会社が負担します。2階のサロンでは一般の方がアロマセラピーやリハビリを有料で受けることができるようにし、地域の住民が自然と集まる交流の場にできればと思っています。
かつて亀田さんは演劇やナレーションのお仕事をなさっていたとお聞きしています。どのようなきっかけで介護の世界に入られたのでしょうか?
私は5歳で母親を亡くしました。祖父母に育てられたのですが、年老いた祖父母の不自由な姿を見て、何とか助けてあげられないかと幼心に思っていました。ナレーションの仕事の後、病院のリハビリ室に勤務しました。その時、利用者の方から「あなたのような方に介護の世界に飛び込んでもらいたい」と言われ、ホームヘルパーとサービス提供責任者の資格を取得しました。介護現場で経験を積み、2010年4月に「アガペの里介護ステーション」を立ち上げました。
「アガペ」とはどういう意味でしょう?
ギリシア語には「愛」を表現する言葉が4つあります、エロス(性愛)、フィリア(隣人愛)、 ストルゲー(家族愛)、アガペ(真の愛)の4つです。中で最も重要とされるのが「アガペ」。「利他的な愛」の意味で、自己犠牲的・非打算的な愛をいいます。介護で人をお世話するのに必要なのが、この見返りを求めない愛だと考えています。
「アガペの里介護ステーション」では、とても先駆的でユニークな取り組みをなさっているとお聞きしています。どのような取り組みでしょうか?
一つは、「アガペの里」には英語、スペイン語、ポルトガル語、韓国語、中国語を話すスタッフがいます。また、手話や視覚障害者に対応できるスタッフもおります。これはどこの国の方でも高齢になれば介護が必要になることに変わりはありません。言葉が不自由なだけで介護を受けられない人がいる。それを見過ごすことはできません。
もう一つがアロマセラピーです。オリーブオイルを主原料にラベンダーなどのエッセンシャルオイルを配合した手作りの無添加石鹸を介護、リハビリの現場で使っていることです。
介護の現場にアロマセラピーを取り入れたきっかけはどのようなことでしょう?
介護を受けられる方は、関節痛や足腰が弱っている方が多く、なんとかしてあげたいと考えたのがリハビリです。病院のリハビリ室に勤務した経験から、激しいリハビリでなく、痛みを伴わないエステのようなリハビリなら受け入れていただけるのではないかと思ったのです。また、私自身、精神的ストレスで苦しんだとき、アロマオイルで癒されたこともあり、アロマセラピーも取り入れた介護ができれば、体と心の両面で喜んで頂けると考えました。
またリハビリの一環として、アロマ石鹸を手作りしています。植物油と米国ヤングリビング社の医療グレードのエッセンシャルオイルを使い、4週間自然熟成させて、一つひとつ手作りしています。大好評ですが大量生産できないため注文をお断りすることもあります。これも私の敬愛する先生のクリニックで、人工透析を受ける患者さんのためにと始めたのが始まりです。人工透析を受けると、皮膚の乾燥や尿毒素の蓄積などが原因で体中が痒くなります。それを少しでも助けて差し上げられればと始めました。
現在通所介護を提供する事業所は、全国に3900ほどあるが、食事や入浴などの日常生活上の支援や生活機能向上のための訓練を行うのが一般的だ。その中で「アロマリハビリデイサービス ひつじの家」は異色だ。亀田さんが今までない発想で真摯に取り組んできた事業が一つに結実する。それが「アロマリハビリデイサービス ひつじの家」だ。
亀田社長は事業推進にあたって、地域の医療機関などと連携の輪を形成した。経費は介護ステーション経営と一体で捻出するという。亀田さんの夢が現実になろうとしている。
亀田さんは最後に次のように結んだ。
利益を追い求めるだけでは本当の意味の介護はできません。採算面の懸念を指摘する意見もいただきましたが、連携の輪を生かしながら、利用者に喜んでいただける施設に成長させていきたいと思っています。
近い将来、65歳以上の高齢者が3600万人になると予想されています。しっかりとした受け皿がなければ、高齢者は行き場を失いかねません。ボランティアにも参加していただき、地域が一体となって、住み慣れた町で安心して暮らしたいと望むお年寄りや障がい者の方を支えていきたいと考えています。
営業時間/8:30〜17:30
アクセス/広島電鉄宮島線楽々園駅より徒歩約8分
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(ライター/斎藤紘)
ストレッチング、有酸素運動、イメージ法をミックスしたエクササイズ。認知症予防・筋力増強・心のリセットを目的とした独自のプログラム。
受付時間/9:00〜18:00 定休日/日曜日・祝日
アクセス/JR矢賀駅より徒歩約3分
心身に安らぎ与える独創的ケアと気遣い
(ライター/斎藤紘)
ホール内部、三回忌永代供養、ペットと共に眠る「共葬墓」
営業時間/8:30~18:00
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Eメール:aoi@support.email.ne.jp
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Eメール:info@hoshiyama-sekizai.co.jp