▼ 静養院断食療養所

1週間から最長4週間までのコースが用意されている。
6泊7日57,550円〜（予備断食2日、断食2日、回復食3日）
ご入院時間の受付に関しては8:00〜15:30（どうしても無理な方はご相談ください）

　断食療養所は断食道場とは違い、修行を目的とするわけではない。個人に合った指導のもと、日常的な行動「食べる、動く、考える」を断つことで身心に反応を起こさせ、不調和の部分を判断するのが断食療法だ。全てを休めることで起こる反応を見ながら、自然治癒力を用いて心身の健康へ向けて指導する。身心の過剰を解消しリラックスさせる「断」が重要な要素となり、人間（動物）が本来持っている自然な健康法・長寿法といえよう。
　大正7年に日本初の断食専門の療養施設として創業以来、多くの人々に健康のための断食療法を指導し、治病法として昭和初期には大学病院（昭和2〜8年、大阪大学医学部）と共同で研究、健康法として確立している。以来『静養院断食療養所』は、民間療法、予防健康法としての指導を行っている。
　静養院は、奈良県生駒山の中腹、歴史的な風物も一望できる素晴らしい立地にある。生駒山の湧き水（岩清水）だけを用いて、効果的な断食を実現。「食べない・動かない・考えない」を基本とし、身・心・体に余計な負荷をかけない。むしろ、日常の生活習慣を断ち切ることで不調の原因を洗い出す。そしてその根本原因を断ち切るのだ。生活習慣病において日常見過ごされがちなストレス原因を断ち切ることが重要。メタボや生活習慣病、腰痛、肩こり、冷え性、肌荒れなど生活習慣からくる体調不良や、肥満や摂食障害の他、デトックス効果や体質改善などに効果的といわれる。癌予防、更年期、婦人病などの改善、精神的デトックスにも定評がある。
「断食療法は、体内の過剰栄養分の消耗と重要臓器に対する積極的安静、潜勢せる潜在能力の活用にある」これは初代院長の端的な説明で、静養院の根本的な自然治癒力の活用だ。本当に健康であれば、健康のために何もする必要はない。何でも食べることができ、仕事も遊びもできる。そして、やり過ぎたことも実感できるため、自然と調和、調整する感覚が培われるのである。


　静養院では、「食べない・動かない・考えない」を断食の基本にしている。「食」を断つだけでなく、肉体の疲れ、精神の疲れを断つことで生命力による「心」「身」「体」のバランスを整え、元の健康で健全な状態に戻すことを目的とした自然療法だそうだ。断食療法は、〝予備断食〟、〝本断食〟、〝回復食〟の3期によって行っている。いきなり断食を始めるのではなく、平均3日程度の予備断食期間を設け、本断食へと移る。本断食中は水だけを飲用し、断食期間終了後はお粥・味噌汁等の回復食を摂取して、徐々に調子を戻していくという。
　精神的なストレスの解消も同じで、考えたり悩んだりの「し過ぎ」を＝精神的断食という環境において何も考えず、ただゆったりとした環境に身を置いて、そのストレスを吐き出し緊張した体や、張りつめた心のストレスを解きほぐすことができる。緊張感を取り除くことで体内の血管は広がり、体調そのものや内臓の働きが改善され血行も良くなり、血圧などの改善にも効果が見られるという。また、食欲という生命的本能をも断つことで、精神的なキャパシティも大きくする効果があるそうだ。
　20代から70代くらいまでの幅広い年齢層の方々が、ひとりや夫婦・カップルで参加。目的も多様で、ダイエットはもちろん、アルコールを抜くための規則正しい生活や精神的なリフレッシュなど、多岐にわたる。断食というと修業のイメージが強いが、同院内ではテレビを見たり、読書をしたり、音楽を聴いたり、外出もできる自由な雰囲気で、朝・夕に静座が行われるが強制はない。規則正しい生活リズム、正しく安全な断食療法を行うことによって、多くの症状の改善が可能となり、個々にあった健康の指導ができるという。 （ライター／土屋啓）

静養院断食療養所

TEL／0743-73-2230　FAX／0743-73-5427