日本で犬や猫といえば、ペットとして飼われている最も代表的な動物たちといえるだろう。ときには「あなたは犬派、それとも猫派?」などといって、人間の性格を大別する指標となることさえある。それだけ彼らは人々、特に日本人にとって身近で親しみのある存在なのだ。ちなみに筆者は猫派である。
我が家には今年7歳になる猫(♂)がいる。薄茶色の少し光沢のある毛並みに焦げ茶色の縞模様の入った典型的なトラ猫(♂)、微妙に縞柄入った白い(♂)のがもう一匹。いつも家の中でウロウロしたりゴロゴロしたり、今ではすっかり馴染み、ふてぶてしく暮らしている。
そんな彼ら(←猫)のことを何気なく眺めていると、猫から見た今の世界というのはどんな感じだろうと考えることがある。普段彼は家の中を駆けずり回っていたり、テレビの上でゴロンと横になって昼寝をしていたりするのだが、一緒に暮らしていて驚くのは、彼が私たち人間の言葉をちゃんと理解して行動しているのではと思ってくる。自分の名前を理解しているのはもちろん、「ごはんは?」と問いかけると、お腹が空いているときにはちゃんと「ニャ〜」と返事をする。逆におなかがいっぱいのときは冷たくそっぽを向いてどこかに行ってしまうのだ。怒られているときも、ちゃんと怒られていることが分かる様子で、顔を少しだけ下に向けて目を閉じたり、体をこすりつけて機嫌を取ろうとしたりする。喧嘩もすれば夢もみる(?)し、媚びる事もある。案外猫の世界も人と近いものかもしれないと感じる今日この頃なのだ。 |