側島福一氏
先代が創設した採石とガソリンスタンドを手がけていたが、建築事業に進出するため1994年に有限会社大丸建材布津店を設立。1997年10月、有限会社大丸建材布津店から株式会社ダイマルへ社名変更。2003年5月、特定建設業許可取得。2008年12月、株式会社ダイマルへ組織変更。住宅の資金計画アドバイザーでもある。
無理の無い住まいづくりを支援
そう語るのは南島原市で建設業を営む「ダイマル」の側島代表だ。スマートハウスは、家電や設備機器を情報化配線等で接続し最適制御を行うことで、エネルギー消費を抑えられる住宅として注目を集めているが、側島代表は自社のスマートハウス『KLUG』を次世代住宅のスタンダードにしたいと普及に務めている。
「まず弊社では、新築後の保証として、10年保証の瑕疵保証や不同沈下にも対応した地盤保証などの安心と安全に関するサポート体制が標準装備なのです。スマートハウス『KLUG』は、太陽光発電はもちろん『省エネ・創エネ・蓄エネ』の各技術を集中管理できるホームマネージメントシステムでエネルギーの見える化を図り、賢いエネルギー利用を実現、節約に結びつけることができます。このホームマネージメントシステムのスマートメーターのモニターとしてiPadなどのタブレット端末を使います。エアコン操作でもiPadやiPhoneを利用して、屋外の遠隔地からでもエアコンの操作を簡単にすることが可能。外出先から帰宅する際、エアコンを付けておくことで、帰宅時に適温の状態にすることができるのです。さらに照明やエアコンなどのスイッチを一本化して便利で簡単な操作性を実現します。また、ホームAVシステムとして、家のどの部屋からでも好きな映画や音楽が楽しめるシステムを住宅設備として一体化しています」
スマートハウスはその設備から値段が気になるが、スマートハウス『KLUG』は、個々の家族のライフスタイルに合わせた間取り、仕様、オプションなど必要なもののみを選択可能なので、さまざまなコストダウンの方法を相談することができる。この『KLUG』は、省エネだけでなく住まう家族に新しい生活を提案する家でもあるのだ。
そして「ダイマル」では、家というハードウエアだけでなく住宅購入時のローンの資金計画アドバイスも行っている。
「お金はかけなくとも快適な生活はできるものです。無理や見栄を張る必要はありません。自分たちの身の丈にあった家づくりをしよう。それが弊社の提案なのです。私自身が住宅の資金計画アドバイザーとして皆様の住まいづくりのために貢献させて頂いております。例えば、家賃並みの金額で住宅ローンが組めるという謳い文句に魅力を感じる方は多いと思いますが、それはリスクをはらんでいることを認識して欲しいと思います。まずは月収から将来のための貯蓄を考え、さらに生活費をひいて、余力の分をローンに当てるのが望ましいでしょう」
スマートハウス『KLUG』は長期優良住宅として、資金計画の面でも有利な制度が利用できるという。
「長期優良住宅は予算が少し上乗せになりますが、後々のことを考えれば有利となる住宅です。長期有料住宅は躯体が理論的には100年は持ち、それ以上の期間住むことができるので、長い目で見ればお得。また、長期優良住宅であれば、仮に転勤になりせっかく建てた家を離れなければならない場合でも「一般社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)」が長期にわたり家賃を保証してくれる「マイホーム借上げ制度」を利用して借家として貸し出す事ができるのです。これはオーナー様の年齢に関係なくいつでも利用できる制度です。このように長期優良住宅は住み心地が良いだけでなく資産としても価値が大きい住宅です。ですから自宅を担保にすることができるリバースモーゲージでも有利な評価を受ける事ができ、豊かな老後を過ごせるのです。リバースモーゲージとは、すでに保有している住宅を担保に、そのまま住み続けながら毎月年金のように融資してもらえるローン。生存時には返済しないで死亡時に住宅を処分して返済資金にあてる、通常のローンと逆の発想のローンです。そうした制度を有利に利用できるのも長期優良住宅ならでは。この地球に優しいスマートハウス『KLUG』は、生涯にわたるライフプランにおける資金計画の中でも大きな力となってくれるでしょう」
(ライター/本名広男)
有村興一氏
平成18年 本社新工場落成。新工場での製造を開始。
平成19年 食品産業優良企業賞等 表彰 技術功労部門 農林水産大臣賞。
平成21年 中小企業協同組合法施行60周年記念 農林水産大臣賞など。
3,250円(送料込)
特揚げ3本、いわし揚げ3本、のり巻2本、しそ巻2本、いも天3本、枝豆天2枚、にんじん天2枚、ごぼう天2枚、五目揚げ2枚、梅おはら黄2個、れんこん天2枚の合計25個、約3~5人前。
要冷蔵。(賞味期限6日間)
新製品開発とともに海外展開も
「つけあげ」と呼ぶ
鹿児島市の『有村屋』は、創業何と大正元年。以来地元で「つけあげ」の名店として親しまれてきた。有村興一社長は3代目の革新的な経営者。昭和47年社長に就任と同時に組織を株式会社に改編し、2年後には東南アジア・米国へ輸出をスタートするなど、ビジネスの拡大に努める。
海外展開のみならず、矢継ぎ早に新製品を開発し、各種食品賞を次々に受賞する。新鮮な食材を生かした製品づくりは、海外でも高く評価されている。昭和50年にはドイツ・ケルンのアヌーガ国際食品市へ出品するなど、海外食品市へも挑戦してきた。全国蒲鉾品評会では、栄誉大賞を「渦巻き蒲鉾」「蒸し蒲鉾」「さつま揚げ」「さつま蒲鉾桜島燻煙」などで受賞し、実力のほどはまさに折り紙つきだ。
平成7年には米国から、厳しい衛生基準を要求されるHACCPシステム認証を取得し、一時中断していた輸出を再開。平成21年には長年の功労で農林水産大臣賞を受賞した。国際安全規格HACCPシステムは、徹底した品質管理を要求する、衛生管理の過程を誰が見ても分かるように〝見える化〟するもの。 その裏付けがあって初めて、生の素材や、手仕事にこだわることができると考えている。
「おいしい」を大切に事業拡大
そんな全方位隙なしの鉄壁な経営者を支えるのは、お客様の感謝の言葉。「修行時代を含め、私がつけあげ作りの道を歩み始めて40年経ちました。どんなときも心を支えてくれたのは、〝おいしかったよ〟という皆様のことばでした」と有村社長は語る。人生いろんなことがあるが、どんなときにも「おいしい」と感じることで、人は幸せをかみしめたり、励まされたり。このひとことの中に、故郷の海や野山、人の愛情や元気、希望を失わないことなどの多くの宝物が含まれていると思うそうだ。つけあげを作り続けることがお客様への恩返しと考えている。「おいしい」、この一言をこれからも大切にしていこうと思うと語った。
揚げ物=高カロリーと敬遠する風潮の中で、実は嬉しいローカロリー食品のさつま揚げ。高たんぱく・高カルシウム・高ミネラルのヘルシーフードだ。是非、素材のうまみを堪能されたい。
(ライター/大倉愛子)
Eメール:info@arimuraya.co.jp
中野民子氏
短大で食物栄養科を専攻し、その後、栄養士として病院に勤務。2年余り務め結婚により退職。その後、家事と子育てを両立させながら義父の農業を手伝う。子育てが一段落してからの8年間は保険会社で営業として勤務して、外資系保険会社へと転職。それから1年ほど支社で経験を積んで独立した。
女性目線で保険を提案
「地元にも保険会社各社を扱う代理店が多くありますが、弊社は各社乗り合いの会社ではなくアフラック1社を扱っている会社として個人様を主に顧客としたショップを構え、地域の中でご支持を得ていると思います。特にアフラックはがん保険のパイオニアであり、そこに強みが有りご期待に応えられる保険と考えています」と同社の中野民子代表。
がん保険と言えばアフラックと世間では定着しているので、身内の方ががんになった方などが自分も心配になり地元にある『ラシュール』に駆け込んでくる事があるという。
「さまざまな会社の保険に出会っていただき比べていただくチャンスをお客様に与えることも意味はあると思いますが、自分自身が熟知して納得している保険を自信を持ってお勧めしたい、というのが弊社のスタンスなのです」
そんな『ラシュール』はどのように設立されたのだろうか。
「私自身、創業以前はアフラック直轄の研修生として通勤していました。当時、地元に直営の支社ができるという事で、友人に誘われたのです。会社から給与をいただき、ノルマもありましが、社員という立場ではなく、独立するための研修生のような立場でした。仕事は、医療の特約ができたばかりの頃で、その普及に頑張りました。そこで1年と少し勤務し、力をつけて、支社を離れアフラックの個人代理店として独立したのです」と、中野代表
中野代表は、しばらく自宅を事務所にしていたが、家事の事等が気になり、なかなか仕事が手につかず、成績も思うように上がらなかったという。
「そこで友人の喫茶店オーナーに、店舗の二階の一部屋を借りて事務所を開く事にしたのです。その喫茶店にパンフレットを置かせてもらったのですが、お客様が関心を示してくれ、驚きました。そこで説明が欲しいと言われ、二階からおりてその喫茶店でお客様に説明するというケースが増えて仕事も軌道に乗り始めました」
しかしその喫茶店は自分の自宅と離れていたためやはり「地元で営業を」と考えた中野代表は、家の周辺で事務所物件探しを始める。
「地元のショッピングセンターの社長と顔見知りだったので、駄目元で机と椅子だけでも置かせてもらえないかとお願いした所、たまたま奥様ががんで亡くなっており、しかもアフラックのがん保険にご契約だったとの事で理解をいただき、重要な仕事なのだからぜひテナントに入ってほしいと頼まれたのです。しかも家賃も私の出せる範囲でいいと言ってくださった。そうしたらびっくりするくらいお客様が見えられたのです。お買い物にきたお客様が、アフラックの看板をみて入ってくるのですね。保険というのは売りにこちらから出向いて行くものと思っていたのですが、ショップでお客様を待つという営業の仕方もあるのだと新鮮な驚きがありました。それまで保険を扱うショップでお客様が本当に来店するのか自分でも半信半疑だったのです。現在はそこから移転していますが、そうした実績のもと、本社からアフラックサービスショップという名をいただくことができ、今に至るわけです」。
今でこそ店舗を構え保険の営業を行うのショップはかなり見受けられるようになったが、アフラックがその嚆矢なのだという。
「現在は会社組織となりましたが、良い方向に向かっていると思います。人員も増え、お客様も順調に増えています。プラス思考で自分の思い描く会社にして行きたい。いままではアフラックに頼っていましたが、会社組織にした事でいつまでもアフラックに頼っていては駄目だと言う気持ちも出てきました。いかに地域のお客様に、愛される会社になれるのか。10年後には日本一愛される会社にしていきたい。基盤は保険なので、保険のお客様を幸せにするのが私たちの一番の使命。それには現在の業務に加え付加価値を付ける事と考えています。たとえば手作りの品をお客様の誕生日にプレゼントしたりしています。ご来店した時にもアフラックのキャラクターだけでなくて手作りのものをさしあげています。そして地域でコミュニケーションを作って行くようなやり方を取って行くつもりです。お客様の求めていることは何か。目標はお客様に安心と幸せを届けることなんです」
保険では、入る時に手厚くしてくれるだけでなく、万が一の時に信頼のおけるサポーターとしてフォローしてもらえる代理店が必要だ。事後のフォローがあってこそ、家族の生活を支える事ができる保険と言える。そんなフォローもきめ細かく行う代理店『ラシュール』が地元にあることは、地域の方々にとり心強いことだろう。
(ライター/本名広男)
柴田純一氏
金融機関在職中主に年金請求と成年後見制度の利用促進に取組み、ファイナンシャルプランナーとして中高年層の生活設計のアドバイザーを20年間手がける。この経験を活かし、遺言・相続専門の事務所「行政書士 柴田法務会計事務所」を開設。
大阿闍梨で遺言書の専門家
「自分自身の相続という非日常的な場面を想定している方は少ないでしょう。しかし事故や病気、老衰などで必ず死が訪れることは誰でも分かる事。それがいつかは分からないので安心していられるのです。しかし、自分の万が一の事を考えて家族のために生命保険に入っている方は多いでしょう。死というものに対しては準備が必要ですが、生命保険だけでいいのでしょうか。家族が自分の遺産を巡っての争いごとに巻き込まれないための対策こそ必要ではないでしょうか。その最良の対策が遺言書を書くということなのです」
しかし、自分がもしもの時、自分の家族だけはもめないだろうと対策を怠っている方は多い。
「それは願望にすぎないのです。例えば、ご自分の兄弟や親族、あるいは知人で、相続でもめているというケースは思いのほか多いでしょう。つまり、願望と事実は違うのです。対策をしていない相続ではほとんどがもめているのです」
相続で兄弟や親族などの相続人がもめるのはなぜか。柴田先生は語る。
「例えば、2代目の社長の時に会社を縮小したり、つぶす事が多い。また、高額な宝くじが当選したなどで思わぬお金が入って、それを資金源に社会で成功した方は、ほとんどいません。これらに共通することは、短期間で安易に手に入る財産というものは、同時に人の心に「魔」を引き寄せてしまうという事なのです。つまり「魔」が人を変えてしまう。「魔」が入ってお金に狂ってしまう方も多いのです。誰でも短期間で簡単に身の丈に合わない財産が入ると思うと心に「魔」が入ります。それは特に相続の場合が顕著となります。あなたの相続の時には、今現在は仲が良い子ども達が、円満な相続を実現するだろうと思っているでしょうが、まず相続時には、あなたという重しが子ども達からなくなる。と、同時に、安易に大きなお金が手に入るという条件が揃う。ここで「魔」がはいり人は変わってしまう」
お金で人は変わる。その変化を予測して、あらかじめもめるのを避けるために、自分自身で自分の思いを残すものが遺言書といえる。
「注意しなければならないのは、遺言書には、故人の思いを叶えてくれる高いレベルのものと、形だけ整ったそこそこのレベルのもの、走り書き程度のものがあります。そこそこのものと走り書きレベルのような急場しのぎのような遺言書は、かえって混乱の元となります。遺言書を書くのであれば、一番レベルの高いものを目指してください」
柴田先生は、これまで25年の間、この分野のエキスパートとしてレベルの高い遺言書を実現してきた専門家。だからこそ言えることがある。
「遺言書には、公正証書遺言と、自筆証書遺言があります。公正証書遺言は、公証人役場に原本を預けます。従って、改ざん・紛失・偽造はまずありません。自筆証書遺言は自分で書くので費用はかかりませんが、改ざん・紛失・偽造が起こりえます。公正証書遺言の作成費用は約15万円。自筆証書遺言で改ざんの疑いが生じた場合、筆跡鑑定が必要になります。筆跡鑑定には本鑑定と簡易鑑定があり、一番低額な簡易鑑定で20万円。そのお金は、子ども達など相続人が払う必要があります。と、同時に、それは裁判の場となります。あなたはどちらを選びますか」
遺言書を書かなければ、遺産は法定相続分で分ける事になる。
「この法定相続分というのは、国の定めた公平感です。遺言書を書かない相続は、自分の財産の分配を国にお任せするということです。あなたのご家族が、平均的な家族であればそれでもよいでしょうが、家族の中にそれぞれのご事情があっても、そのご事情を無視した公平感で分配されるということになります。従ってあなたの思いは家族には残りません。ですから家族を守るために遺言書を書くのは、家族の絆をどれだけ強くお持ちかの証となります。あなたが、真剣に家族の絆を大切にするのであれば、遺言書でそれを証明する事です。そうすれば、相続でもめることはないでしょう」
柴田先生は、あなたの家族がもめることなく、あなたが豊かな最期を迎えられるようにするための仕事をしている。もしもの時、柴田先生が遺言執行人になる。これであなたの家族は、面倒な相続手続きは一切不要である。託せるものを託せる人にゆだねて、心の平安を作り出す仕事。それが遺言専門の行政書士であり大阿闍梨でもある柴田先生の仕事。一度真剣に考えてみてはいかがだろうか。
(ライター/本名広男)
竹内隼人氏
10代より建築の世界へ興味も持ち累計5年間の学生生活で基礎を学ぶ。20代より一級建築士事務所で基本設計、設計、監理、施工、アフターメンテナンスまで住まいづくりの業務を経験し、2008年開業。二級建築士、宅地建物取引主任者、一般耐震技術認定者、住まいづくりのトータルプランナー。
自由設計のトータルプランナー
「私の基本構想は無です。まっ白いキャンパスのように果てしなく何もない空想の世界。そこから生まれるクライアントの住まいづくりに対する思考こそが色となります。クライアントと共に造りあげていく過程こそが大事だと考えています」
10代から建築学を学び、一級建築士事務所での勤務を経て、2008年に独立して開業、提案したプランは、企画設計を中心に500を超えるという。日常的には、自由設計による注文住宅の建築設計を主軸に、共同住宅、地下付住宅など特殊な形状にも対応。土地の有効活用やリフォームのアドバイス、木造耐震診断などにも取り組んでいる。
注文住宅では、ヒアリングに始まり、関連法規や地域の決まりごとなどを確認しながらの基本プランの立案、実施設計の立案、予算の見積もり、業者選定、契約という手順を丁寧に進めるが、一貫しているのはクライアントに寄り添い、共に考える二人三脚ぶりだ。
「お客様の思考には一般的な常識設計から異なる観点があり、新しい発見があります。基本設計にはこれまでの経験などからお客様に見合うご提案をさせて頂きますが、同時にお客様の言葉一つ一つに住まいづくりの進化があると思っています。だからこそ私たちの成長にはお客様の存在が大切なのです」
家は人生最大の買い物であり、費用対効果、コストパフォーマンスは最大の関心事だ。予算の範囲内で希望する内容をどうすれば実現できるか、「住まいづくりのトータルプランナー」として、この課題を親身に考えてくれる姿勢が実績を支えている。
(ライター/斎藤紘)
塚越隆行氏
学業終了後、大手マンションディベロッパーで企画、開発などのノウハウを培う。その後転職を経て、前職の上司が設立したビルドの事業を引き継いだ。宅地建物取引主任者、ファイナンシャルプランナー(CFP)、住宅ローンアドバイザーの資格も持つ。
信頼のフィーディベロッパー
その一角を担う横浜市の『ビルド』は、最初に就職した大手不動産会社で営業、企画、開発などを担当、その業務を通じてノウハウを培い、一級ファイナンシャルプランニング技能士、賃貸不動産経営管理士などの資格を持つ代表取締役の塚越隆行氏の経験と知見で業績を伸ばしている会社だ。
「不動産と一口に言っても生活の基盤としての不動産、投資対象としての不動産など目的により様々です。土地に対する思いや問題点などをお聞きし、実務で経験したことを交えて問題を解決するための手段を提案して信頼を築くことが肝要と思っています」
日本経済は上向きつつあるとはいえ、なおデフレから脱却しきれていないのが実情。だが、国土交通省の調査では、2013年1~6月の全国の土地取引件数は、前年同期比10・5%増えている。半面、8大都市に本社が所在する株式会社5000社を対象に2012年度に実施した調査では、自社所有地を持ちながら未利用の企業が20・5%に上っている。
「購入した不動産に付加価値を付けて販売したり、共同で事業を行ったりしていますが、法人向けの仕事は、現下の経済状況でも、一定の需要はあると考えています。ただし、少子高齢化の成熟社会の中で、付加価値のバリエーションをノウハウとしてたくさん蓄積していかなければなりません」
価値観が多様化している社会の中で、不動産にかかわる社会や個人のニーズも多様だ。「本当の豊かさとは何かを共に考えながらベストな選択を提案していきます」。全国に築いたネットワークを活用しながら、さらなる事業の推進に意欲を燃やしている。
(ライター/斎藤紘)
長谷川聖仁氏
子供四人を女手ひとつで育てる母の背中を見て育つ。18歳から土木建築の現場で働く。外構や下水道などを手がける中、独学で建築を学び、その過程で出会ったスタッフの面々と工務店を立ち上げる。「人にパワーを与える人間」と言われる事が多いという。
海外様式を取り入れた家を
「工務店というと、同じような外装の家を建てるようなイメージが有りますが、私は弊社ならではのカラーを打ち出したいと思い、海外に目を向けたのです。まずバリ島に出向きまして、建築の勉強をさせていただきました。当地の建築物は、貝殻や自然石、植栽などを使い材料費にお金をかけないものが多く、それがアジアンテイストなのだと肌で感じ、弊社の建築に生かそうと思ったのです。ただ、一つの所に留まらず毎年新たなテイストを取り入れバリエーションを拡げたいので、来年もまた海外に行き勉強しようと考えています」と、代表の長谷川氏。
長谷川氏は、アジアンテイストだけにこだわっているのではなく、次はヨーロピアンかもしれない、と話す。
「様々な嗜好を持つお客様に提案するには、より引き出しを多く持っていたいのです。施主様がアジアに興味が有ればアジアンテイスト、ヨーロッパに興味があればヨーロピアンを。実際に海外現地で肌に感じているからこそ、よりイメージにあったものを提案できると考えています」
その代表の長谷川氏のコンセプトを建築として現実化するのが同社のスタッフ達だ。
「他に無いものを取り入れたいというのは、工務店の世界では異端かもしれませんが、これからもどんどん展開して行きたい。弊社に集うスタッフは、こんな私に夢を感じてくれると言ってくれます。私一人では家は建てられない。それぞれ強みを持つスタッフがいるからこそ、設計から施工までの総合的な家づくりを行えるのです」と、長谷川氏は語った。
(ライター/本名広男)
北村豊氏
奈良市出身。昭和23年生れ。青年海外協力隊員としてマレーシア国立先住民病院で3年間の医療協力活動に従事したのを嚆矢に、アジア・アフリカなど各国に国際医療協力で滞在。元松本歯科大学口腔外科助教授、日本口腔外科学会認定専門医・指導医、松本歯科大学・臨床教授、神奈川歯科大学・非常勤講師、フィリピンナショナルユニーバーシティー・客員教授。
世界を駆けた歯科医師
「元々東京農大で昆虫学を学んでいたのですが、途中で歯科医師を目指すようになったのです。歯科大学を卒業後、大学で教鞭を執っていたのですが『青年海外協力隊』に応募し、マレーシアにある先住民のための唯一の国立病院に派遣されたのです。そこには世界最古のジャングルがあり、貴重な昆虫が沢山いて欣喜雀躍したものです。診察が終わると住民たちと行動を共にする生活で、先住民から学ぶ事が多く赴任期間が終わるのが惜しかった」と、北村所長。
マレーシアでの生活で多くの事を学んだ北村所長は、山刀一本あれば水、食糧、火がなくともジャングルで生活できるというサバイバルの名手となった。日本に戻った院長は、大学での研究や教育に携わり、その後、勤務医として10年働く。そして独立。
「口腔外科医になったのは、妹が白血病で急逝した事が背景にあり、命を救う歯科医になると誓ったことからきています。口腔治療を通じて多くの方々に質の高い人生を送っていただきたいと願っています」
『信州口腔外科インプラントセンター』は、高い医療技術と最新設備の治療とともに、純和風建物や回りの環境も素晴らしい歯科医院として地元で人気だ。地元小布施町より「優良な景観建築物等」に認定された事からもそれは窺い知れる。
「患者様と医師の間には『深い川』があるといわれてます。その川を清涼なせせらぎにしてお互いに乗り越えられるようにと、院の内外を自然あふれる環境に整備をしたのです」と、北村所長は語った。
(ライター/本名広男)