所長
宮崎一博 さん
九大理学部卒。同大大学院理学部修士課程修了。京セラの研究開発部門で電子部品の開発を行い、光プリンタヘツドで特許を取得。製鉄会社研究所を経て鹿児島に帰り、税理士事務所で12年勤務、税理士資格を取得して独立開業。
時代とともに変化する税制に対応
創業資金の融資も支援
『宮崎一博税理士事務所』の所長宮崎一博さんは、九州大学大学院でマイクロ波分光学を研究し、大手メーカーの研究開発部門で電子部品の開発に携わった後、税務会計の世界に進んだ異色の税理士。中小企業や小規模事業所、個人事業主の税務、財務の定型的な支援に止まらず、時代と共に変化する税制によって新たな対応を迫られる様々な課題の支援でも、その精緻な思考回路が生かされる。
宮崎さんが今力を入れているのが、2015年の相続税の基礎控除引き下げ、2018年の特例事業承継税制の創設、2019年7月から施行された民法相続法の約40年ぶりの大幅改正、同年10月からの消費税増税に伴い2023年から導入されるインボイス制度などに関する相談への対応だ。
「税制改正によって相続税の基礎控除額が40%下がりました。課税対象となる被相続人が大幅に増え、サラリーマンや年金所得者にも関係するようになり、相談も増えています。無料セミナーの実施や地元マスコミ主催のシニアフエアへの相談ブース出展なども行っています。2018年度の税制改正では、特例事業承継税制の特例措置が創設され、事業承継税制の適用要件が10年間の措置として抜本的に緩和されました。これを踏まえて法人向けに事業承継税制の相談にのっているほか、県の事業承継センターの要請で地方の経営者の相談にも出向いています。民法の相続法改正は、社会の高齢化に伴い相続開始時の配偶者の年齢が相対的に高齢化し、保護の必要性が高まっていることに配慮した点に大きな特長があり、これまでの通念を離れた対応が求められますので、相続税の申告にからめて無料セミナーも実施しています」
相続税に関しては、相続税制が複雑化するのに伴って税務調査時に税務署と税法解釈にあたって意見がわれることがあるとも宮崎さんは指摘し、2014年に行政不服審判法が全面的に改正され、一般市民の行政に対する意見が通りやすくなっていることも考慮して、国税不服審判所への審査請求にも取り組んでいる。消費増税に伴うインボイス制度は軽減税率を公平公正に適用するために支出項目を正しく選別するための制度。これまで自分で確定申告していた個人事業者から多数の問い合わせが来ていることから支援を強化しているという。
宮崎さんはこのほか、創業資金融資のサポートにも力を入れ、事業者や法人が日本政策金融公庫へ提出する融資申込書や事業計画書作成も支援している。創業から2、3年経過していても融資申込書は可能といい、制度に不案内な個人や小規模事業者も支援する。(ライター/斎藤紘)
代表
岡田宏之 さん
早大理工学部卒。同大大学院理工学研究科で博士(理学)の学位取得。同大学理工学総合研究センター講師を経て2003年『パール国際特許事務所』入所。2005年、弁理士登録。特定侵害訴訟代理業務付記。2011年、代表就任。
進出企業の権利保護と危機回避
海外出願の方法も教示
「グローバル化の波に乗って海外進出するときは、知的財産の権利関係に十分注意を」
知的財産保護のあらゆるフェーズでの多角的な中小企業の支援で声価を高める『パール国際特許事務所』の代表岡田宏之さんが発する警鐘だ。海外でビジネスを展開する際の特許や意匠権、商標権の重要性の説明から海外で権利を取得する方法の解説まで、海外進出を計画するクライアントの企業に親身に対応する。
「激しさが増す米中貿易戦争でもわかるように、知的財産権の侵害は大きな火種になりかねません。アメリカは、かつての日米貿易摩擦を機に特許保護を強化する政策に舵を切り、その流れは世界に波及しました。各国の知財状況を調べぬまま海外進出すれば、製品が模倣されたり、逆に特許権侵害で多額な損害賠償を求められたりするリスクがあります。海外で展開するビジネスに合わせて権利関係を確認し、特許権や商標権を取得すれば、独自の技術力やブランドの裏付けとなって事業展開上有益であり、模倣被害対策としても有効です」
外国での特許権の出願についてもわかりやすく助言する。
「自国の特許法に基づいて取得された特許権の効力が認められる範囲は、属地主義といって自国領域内に限られます。海外に進出する場合は、各国での特許出願を検討する必要があります。出願に関する決まりごとは各国ごとに異なり、複雑ですが、大きく分けて2つのルートがあります。直接各国に出願をするルートが一つ。まず国内に最初の出願をしてから、工業所有権の保護に関する国際条約、いわゆるパリ条約に基づく優先権を主張して各国に出願する方法です。もう一つが国際出願経由で各国へ移行するルートです。特許協力条約(PCT)に基づいて行なわれる出願で、単一言語、単一の形式の出願をすることで複数国での国内出願としての効果が生じます。ただし特許権はあくまで各国の国内法に従って判断されます。そのため国際出願後に各国ごとに翻訳文提出などの国内段階への移行手続きを原則30ヵ月以内に行う必要があります。いずれにしろ海外での知的財産活動費は高額であり、中小企業は、自治体などが設けている助成制度の活用を考えるべきでしょう」
岡田さんは、早大大学院理工学研究科で宇宙線などを研究し、理学博士の学位を取得、同大理工学総合研究センター講師から知的財産の世界に転じた異色の弁理士。対応分野はエレクトロニクスや光学、磁性体などの物性、材料、化学分野、ナノテクノロジー、マイクロマシーン、医療機器、日用品、土木、建設、放射線など幅広く、海外出願の支援でも精緻な思考回路が動員される。
(ライター/斎藤紘)
著書「絶対回収 一秒でも早く一円でも多く泣き寝入りしないで債権回収」パブラボ刊
所長
西村隆志 さん
同志社大卒。北海道大大学院、同志社大大学院修了。2007年、弁護士登録。2011年『西村隆志法律事務所』開設。2016年、同志社大学大学院ビジネス研究科修了、MBA。
裁判に至る前に有効手段講じる
回収不能の予防策助言
『西村隆志法律事務所』の所長西村隆志さんは、販売した商品や施工した工事の代金などの債権の回収で悩む中小企業の相談に乗り、緻密、周到な手段を講じて回収の実を挙げてきた弁護士だ。携わる債権回収案件は、年間100件を超える。債務者の状況を調べ上げ、権利関係が地続きの企業まで回収の手を伸ばす徹底ぶりが頼りにされる理由だ。
「債権を回収できないと、商品や労力、サービスをタダであげたことと同じことであり、商売されている事業者は計算上の収益は上がっているのに、現金が回らない、いわゆる黒字倒産に陥りかねません。この状況を回避するためには、債権者は相手が支払ってくれるのを漫然と待っているだけではなく、適切に自己の有している債権を管理し、債務者に支払わなくてはならないと思わせ、現実に支払わせなければいけません。当事務所は、債権者の皆さんのあらゆる場面での適切、適法な債権の管理、回収に協力していきます」
債権回収の一般的なプロセスは、話し合いで解決しない場合、内容証明その他の書面の送付、仮差押えなどの保全手続、訴訟や支払督促などの裁判手続、強制執行手続へと進み、裁判で回収を図ろうと考える経営者が少なくないが、西村さんは「それでは回収まで時間がかかったり、勝訴しても相手に資金がなかったりするケースも多い」と指摘し、解決に向けて素早く動くことを重視、裁判に至る前に法的に可能で有効な手を次々に打ってきた。
例えば、大型業務用冷蔵庫5台を買いながら支払い期限が過ぎても代金を支払わず、商品を他社に転売していたケースでは、動産が第三取得者に転売されている場合、動産売買先取特権の効力をその転売代金債権に及ぼして債権回収を図ることができるとする民法の動産売買先取得権の物上代位を活用して全額を回収した。150万円を貸しつけた相手企業が返さず、しかも資金繰りがあまり良くない状況で自己名義の不動産も持っていなかったケースでは、相手企業の財産を精査し、得意先売掛金200万円があることをつかみ、強制執行する準備として財産の処分をできない状態にしておく仮差押手続きを売掛金に対して行い、貸付金全額を保全したような例もある。
西村さんは、経営学修士MBAの肩書を併せ持つ数少ない弁護士の一人。その深い知見を厳しい経済環境の下で悩みを抱える中小企業の支援に投入してきた。債権回収に関しては、回収不能の債権が出来ないようにする予防策も助言し、契約書や確認書、メモ書きなどの作成、管理、相手の資力状況の把握、債務者に支払意思を生じさせる法的手段などを指導している。
(ライター/斎藤紘)
髙橋優 さん
幼い頃からの「ヒーロー」への憧れから、弁護士をめざす。一人ひとりの心に寄り添い、心穏やかな不安のない明日を迎える為の最大限の手助けをするのが、思い描く理想像であり、『阿倍野なみはや法律事務所』の理念だと語る。
民法改正踏まえ周到に相続を解決
配偶者優遇に注意喚起
『阿倍野なみはや法律事務所』の所長髙橋優さんは、障害年金の申請、相続案件のサポートを業務の中核に据え、相談者の満足のいく成果を上げてきた気鋭の弁護士。年金に加入している間に病気やけがで生活や仕事などが制限されるようになった場合に支給される障害年金申請の難解かつ煩瑣なプロセスに相談者の身になって対応。相続支援では民法の相続法大改正に注意を喚起しながら最善の着地点に導く。
障害年金について、うつ病で働くのが辛い人を例に申請を促す。
「働けない理由として、現実でよくあるのがうつ病などの心理的原因です。怠けているだけだ、根性が足りないなどと周りから理解を得られていないことも多く、自分自身でも自己否定をしてしまって孤独を抱えている方が少なくありません。そうした状況の中で支えになるのが障害年金です。生活不安を解消するために申請すべきです」
障害年金は請求しなければ支給されず、支給の可否も診断書や申立書の内容で判断され、障害も法令の障害等級で判断されるという。
「脳梗塞、心臓疾患、糖尿病、腎炎、白内障、足や手などの切断などの肢体の障害、統合失調症やうつ病など心の病でも申請できます。基本的に労務不能で働くことができないとか、日常生活に支障がある場合ならばどんな病気でも申請できます。申請には、受診状況等証明書や病歴・就労状況等申立書、第三者行為事故状況届、年金加入期間確認通知書など申請者の状況に応じて必要となる書類が数多くあり、自力で手続きをするのは、非常に困難です。このプロセスを当事務所が全面的にバックアップします」
一方、相続に関しては、配偶者保護のための方策、相続人以外の者の貢献を考慮する方策などに留意しながら円満な解決を目指す。
「2020年4月1日施行の配偶者居住権の新設が最も重要な改正点です。配偶者が相続開始時に被相続人所有の建物に居住していた場合に、配偶者は遺産分割において配偶者居住権を取得することにより、終身又は一定期間、その建物に無償で居住することができるようになります。今後自宅での居住を継続しながらでもその他の財産も取得できるようになります。2019年7月から施行されましたが、婚姻期間が20年以上である夫婦間で居住用不動産の遺贈又は贈与がされた場合については、原則として遺産分割における配偶者の取り分が増えることになりました。また、相続人以外の被相続人の親族が無償で被相続人の療養看護等を行った場合には、相続人に対して金銭の請求をすることができるようになりました。これまでの相続の常識では対応できない改正であることをしっかり頭に入れて対策を講じる必要があります」
(ライター/斎藤紘)
代表社員
寺嶋卓 さん
明治大学理工学部工業化学科卒。同大大学院理工学研究科卒。帝人株式会社勤務を経て、2006年、「寺嶋労務管理事務所」に入所。2008年、社会保険労務士の国家資格取得。2009年、同事務所代表に就任。2011年、特定社会保険労務士資格取得。2018年『寺嶋社会保険労務士法人』と法人化。現在、社員数14名。
半世紀続く社労事務所3代目の気概
法律のスペシャリスト
末尾に士が付く専門資格職業「士業」の実体を紹介する単行本「私が士業として生きる理由」(東京リーガルマインド社刊)に登場する30人の1人にも選ばれた、社会保険労務士寺嶋卓さんは、東京・荒川区で50年以上続く『寺嶋社会保険労務士法人』の3代目代表社員。企業の労務面などを支援する事業についてアウトソーシングでもインソーシングでもない「ウィズソーシング」という考えの下で推進する姿勢が評価され、士業の未来戦略をテーマにした実務家講演会のパネリストに招かれるなどその存在感は高まる一方だ。
「当事務所は、クライアント企業の内部にエキスパート集団の社外人事総務部を設立するようなイメージで業務を行っています。それは単なる労務関連業務のアウトソーシングではありませんし、外部の人材を社内で活用するインソーシングでもありません。企業の一員として隣に寄り添い(with)、共に考え、準備し、そして行動や指導をする形です。この支援体制を我々はウィズソーシングと呼んでいます」
寺嶋さんはまた、社会保険労務士の業務を「企業未来ナビゲーター」と定義付け、「企業の未来を創る」を経営理念に掲げる。実際の業務は、「顧問業務」として労使トラブルを予防するための労務相談業務、労働・社会保険関係法令に基づく書類作成および提出。「人財育成サポート」としてコミュニケーション研修や管理職研修。「経営理念制定業務」として経営方針、経営計画、行動指針作成業務。「社内体制整備業務」として就業規則の作成や人事考課制度の構築、と「ヒト」に関するプロとして多岐に渡る。
「労働基準法は、会社の義務と社員の権利を定めたものです。労使間でトラブルが発生した時にその土俵で勝負をすれば会社は不利になってしまいます。そこで重要なのが意思の疎通です。会社が不利になるからといって義務だけを押し付ける社内ルールでは社員のモチベーションはあがりません。社員のモチベーションが上がらなければ、生産性が下がり会社の業績は悪くなります。反対に社員が自分の権利だけを主張し過ぎますと、会社が存続できなくなります。お互いがお互いに寄り添いながら、ウィンウィンの関係が築ける関係を模索、提案していきます(これがウィズソーシング)」
寺嶋さんは、労使紛争を裁判外で解決する特定社会保険労務士の資格も持つ。
(ライター/斎藤紘)
①中古・新築物件とも令和2.10.1以降の引き渡し物件は還付の条件が厳しくなりました。
②新築物件に限り、令和2.3.31までに建築請負契約を締結した物件に関しては今まで通り消費税還付が受けられます。
③上記の最終期限にあわせて計画的に物件の引き渡しをしなければなりません。
④詳細は当社HPからお問い合わせください。
著書「これから大きく変わる相続税と法律」(2019/8/21)
「相続税、贈与税、譲渡、法律 完全攻略」(2016/8/25)
「もっと下がる相続税 世の中のウソにだまされるな!!」(2015/7/8)
「相続税・消費税増税! 勉強しないと資産はなくなります」(2014/6/25)
「相続税増税、あなたの家は大丈夫?」(2013/7/19)など。
所長
田中美光 さん
中央大学商学部会計学科卒。大手会計事務所勤務を経て、1995年、税理士登録、『田中会計事務所』を開業。不動産投資、法人、個人を対象に消費税還付、相続対策、節税対策、キャッシュフローの改善などの支援で実力発揮。
申告支援し100%の成功率達成
知見を動員し方策工夫
クライアントの90%以上が不動産所得がある資産家や個人事業主という『田中会計事務所』の所長田中美光さんは、賃貸住宅に係る消費税還付申告に特化した支援業務でその名を全国に轟かせ、開業からこれまで支援した累計申告件数800件以上の100%で還付に成功、還付された金額の総額が63億円以上を遥かに超えるという消費税還付専門税理士だ。個人事業主の2019年分消費税の確定申告時期が迫るこれから、消費税還付の独自のノウハウを持つ田中さんの元には全国から相談が殺到する。
不動産投資をめぐる消費税還付については、合法だが抜け道的な手法が考えられてきたが、2011度税制改正、16年度税制改正によって消費税還付スキームが封じ込められるという経過をたどっている。こうした状況下でも、田中さんはその幅広い知見を動員して還付に確実につながる方策を見出し、クライアントに提案してきた。田中さん自身、収益不動産10棟、太陽光発電22基を保有し、その体験がノウハウの基盤になっている。
「消費税還付を受けるためには、まず投資家が会社を設立して消費税の課税事業者になる必要があります。消費税の課税事業者でなければ当然、還付もないからです。その上で、建物の取得時期に家賃収入などの非課税売上を0円にすることや取得後3年間は一定の課税売上を維持することなど、いくつかの条件を満たす工夫をして還付申告するのです」
その工夫、土地建物の売買契約書で土地、建物の金額を分けて記載し、できるだけ建物の金額が大きくなるように事前から交渉をすることで初年度に消費税還付金額を増やす、設備費の消費税が売電収入の消費税を上回る太陽光発電に関する専門知識を駆使することなどがその一端。消費税還付を受けるには、事前に準備が必要といい、クライアントと綿密に打ち合わせて還付申告を成功に導く。
大手会計事務所勤務を経て、1995年に税理士登録後、『田中会計事務所』を設立した田中さんが不動産に特化したサービスを展開し始めたのは、講師を務めるセミナーに参加するサラリーマンが将来の公的年金に不安を抱き、収益不動産を検討していることを知ったこと。不動産取得時の建物部分の消費税還付を入り口に、保有後の個人所得税、住民税、事業税・法人税の節税をサポートする事業のスキームができ上がっていったという。その知見は、「これから大きく変わる相続税と法律」「相続税、贈与税、譲渡、法律完全攻略」「もっと下がる相続税 世の中のウソにだまされるな!!」などの著者に表出する。
(ライター/斎藤紘)
佐藤博 さん
1988年、東京国税局に採用、税務署や国税局で30年間勤務し、国税局では総務部、課税部、査察部等の要職を歴任。退職後の2018年、『株式会社ドリームアシスト』開業。税理士、二級ファイナンシャルプランニング技能士、AFP。
税理士・FPの知見と経験を動員
家計にも経営感覚を
「お客様一人ひとりの人生の参謀となることがFPファイナンシャル・プランナーの役割と思っています」
国税局出身で、二級ファイナンシャルプランニング技能士の国家資格の肩書も持つ『株式会社ドリームアシスト』の代表取締役佐藤博さんは、人生や経済活動の様々なステージのお金に係る問題に対する適切なアドバイスと相談者の夢の実現に向けたライフプランニングのサポートで存在感を高めている税理士だ。
「今や人生100年と言われる世の中、日本の生活水準は急激に上がり、その中で様々な人生の選択が迫られています。その選択を誤らないためにも、ご自身の考えにプロの視点を取り入れることが大切だと考えています。また、現在の日本において資産運用、管理といえば、一部の冨裕層が受けるものというイメージが先行しており、欧米のようにコストをかけて相談をするという慣習はあまり浸透していません。FP は富裕層に限らず広く活用すべきもので、その一助になれればと思っています」
ファイナンシャル・プランニングの対象は保険見直しや住宅ローン設計、教育資金の確保、相続・節税対策など広範囲に及ぶが、佐藤さんがこだわるのは、完全独立系のファイナンシャル・プランニング・コンサルティングだ。
「FPによるコンサルティングは、保険会社や信託銀行、証券会社のサーピスの一貫として行っていることが多く、例えば、保険の相談に行くと、FPが家計の見直しをして、その中で保険商品を勧めます。つまり、家計のプランニングは付加サービスなのです。その点当社は商品の販売が目的でなく、お客様一人ひとりの夢を応援することを目的にしていますので、家計や経営について、中立的な立場でトータルプランニングをご提案することを全面に打ち出しているのです」
佐藤さんは、税務署や国税局で30年間勤務し、退職後、FPとして独立したが、きっかけは副業だ。
「国税局に勤めていた当時、不動産賃貸業を始めたのですが、私と同じように副業をされている方の中には上手くいかず生活に悪影響が出てしまっている方も多いことに気づいたのです。私も事業での失敗は数多く経験していますが、国税局職員として培った知識や経験で改善できることも多々あり、そのスキルを生かせるのではないかと思ったのです」
独立開業から2年、佐藤さんは「夢を実現させるには、家計にも経営感覚が必要」という考えを軸に、個人のライフプランニング、個人事業主や法人経営者の収支改善や事業承継などのコンサルティングで実力を発揮している。
(ライター/斎藤紘)
細田法人 さん
一貫して不動産業界で歩んできた細田さん。前職では、人気のマンションブランドを展開するなど、豊富な経験を積んで、2018年独立。「不動産が好きで、お客様と一緒に考えるのが楽しい。不動産業は天職」と語る。
コンサルティングや仲介を実施
収益の最大化を図る
近年、激動の時代にある不動産業界において、収益用不動産の資産運用に特化しながら、業績をあげている会社が『株式会社リテラス』だ。対象を首都圏に絞り、収益用不動産の仲介やコンサルティング、管理業務、相続対策、企画開発を行っている。例えばコンサルティング業務では、一見良い条件なのに、なぜか入居者が入らない、収益が上がらないなどと悩んでいるオーナーに、的確なアドバイスを行って、収益の最大化を図るのも同社の重要な役割。収益を最大化するためには、運営費と空室率を下げ、家賃の維持もしくは上げることが必要となるが、同社では、資産全体の調査分析を行い、現在の問題点や潜在リスクを抽出。ニーズに応じた対策を提案している。法人化スキームや消費税還付スキームといった利益率を高めるコツに関する相談も受けているという。また、不動産仲介では、資産構成、所得状況などを考慮したうえで本当に買うべきか・本当に売却すべきかなど、判断のヒントになることを客観的に伝え、サポートしている。
管理業務においては、開発から運営までをワンストップでサービス。24時間365日、オーナーに代わって物件の管理に携わっている。各方面の仲介業者とも業務提携し、入居は一日でも長く、空室は一日でも短くをモットーに、賃貸経営をサポート。資産に最適な活用方法も提案している。もう一つの大切な同社の役割が、相続対策事業だ。資産家や不動産のオーナー経営者にとって、相続・事業承継は、避けては通れない重要な問題。相続・事業承継対策は、「評価引き下げ」「遺産分割」「財産の移転」「納税」の大きく4つに分けられるが、これらをバランスよく組み合わせることで、最善の資産承継が可能となる。同社では、相続が生じる事前の準備からサポート。「相続」が「争続」とならないよう、不動産を通じて最適な提案を行うという。企画開発では、市場のニーズをふまえ、魅力的なマンションの企画・開発を提案。建設地の選定・購入から建設・アフターフォローまでをトータルコーディネート。近隣との交渉や地権者との折衝、行政との打ち合わせ、デザイン打ち合わせなど、様々な検討を経て、より資産性の高い優良物件を提供。豊富な経験とネットワークを活かし、効果的なビジネス展開を支える。
代表の細田法人さんは、「私自身、過去には不動産オーナーとして苦い思いをしたことがあります。失敗経験があるからこそ、成功する方法も見えてきますし、物件オーナー様は、同じ仲間という思いがあります。仲間が困っていたら助けたい。そんな感覚で事業のお手伝いをしています」と語る。
専門知識が必要で、景気変動などに左右されやすい不動産業界。仲間を助けたいという純粋な思いで手助けしてくれる同社なら、安心して頼れるに違いない。
(ライター/ナガノリョウ)