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ファーマ 一級建築士事務所 代表取締役
望月重美氏
武蔵野美術大学の建築学科で学び、建設会社に入社。ビルやマンション、病院などの建設現場や購買、技術部などを担当。独立して『エム・ファンリティズ研究所』を設立。企業の施設など、資産を効果的に使うためのファシリティーマネージメントを行なう。様々な建設における経験を積み『ファーマ一級建築士事務所』を設立して現在に至る。 |
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思わぬ損をしないように
マンション管理に意識を
マンションの管理組合は、管理業務委託の発注者であり、管理会社は受注者という立場にある。もし、管理会社の業務が居住者にとって満足がいかなければ、発注者としての立場からモノが言えるはずだ。しかし、多くの場合は管理会社に任せきりになっていることが多い。なぜならば、マンション居住者はマンション管理については素人であり、管理会社の業務が妥当かどうか、判断がつかない場合があるからだ。
「しかし、すべてを管理会社に任せきりにするのではなく、マンション管理組合側が工夫すれば、様々な面でのコストダウンを図ることができるのです」そう語るのは、『ファーマ』の望月代表だ。同社ではマンション管理組合のコンサルタントとして、管理会社や施工店が行う大規模修繕工事などを第三者としての立場から公平にチェックしてくれる。
「日常的に管理会社が行っている業務には、例えばエレベーターや受水漕の点検などがありますが、それを管理会社に委託した場合、管理会社は、それぞれの業務の専門の会社に外注するのが一般的なスタイルです。するとそこに当然管理会社のマージンが乗ってくるわけですから、管理組合からすると割高になるのです。そこでコストダウンを図るなら管理組合が各専門会社に直に発注すればいいわけです。管理会社を通さなければ相見積もりをとって比較することもできます」
ただ、管理会社を通せば窓口を一元化できるというメリットはある。コスト面を考えた総合的な判断が必要だ。しかし大規模修繕工事の場合は高額なお金が動く。かといってマンション管理組合だけでは荷が重い。そんな場合は『ファーマ』のようなコンサルタント会社を入れて、厳しくチェックしてもらうことは必要になるだろう。
(ライター/本名広男)
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