井形慶子 イギリス
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  掲載クライアント
 
有限会社 MORE 代表取締役社長
村岡恵利子氏
昭和49年、西部理容美容専門学校卒業。昭和55年、美容室モア開業、昭和56年に屋号を「美容室MORE」に変更。平成8年、「美容室えれがんすMORE」開業。平成15年、屋号を「美容室MORE」から「Beauty Museum MORE」に変更。平成23年、MOREオリジナルシャンプー『ondine』を開発。
植物由来の精油成分で
髪・肌・体を優しくケア

 磐田市に「美容室エレガンスMORE」と「ビューティ・ミュージアムMORE」、袋井市に「219 by MORE」 の3店舗のヘアサロンを運営する「MORE」の村岡代表。長年女性の美容に携わってきて、自ら理想とするシャンプー『ondine(オンディーヌ)』を開発した。水の精の名を冠したその製品は、トリートメントがいらず、顔も体も洗え、ファンデーションも落とせるなど、既存の製品にない数々の良さを併せ持つオリジナル製品。その開発の経緯を村岡代表に伺った。
「長年ヘアサロンで女性の髪を見てきて感じていたのは髪や頭皮にダメージを受けている方が多いということでした。ダメージが重なれば薄毛や細毛になったりします。それは日常的に使うシャンプーを良いものに変えれば改善されるはず。そうしたシャンプーを作りたいというのが開発のきっかけでした」
 既製品のシャンプーは大量生産をするために品質にこだわれないことが多い。ならば長年美容に携わってきた自分自身が納得のいくまでこだわったシャンプーを作ってみようと村岡代表は考えた。髪のケアは大切なこと。多少贅沢でも品質相応の価格なら満足度は高いはずだ。
「香りにこだわって、ジャスミンやパロサント、ジンジャーリリィなどアロマの心身を癒しエネルギーを引き出す力を導入しました。特に脱毛を抑制するといわれるホウセンカエキスは潤沢に使いました。また、代謝を促進し細胞を作りだす重要な働きをするEGF作用のある成分も、市販の上質な製品より10倍ほど多く配合しています。これがアロマテラピーの働きと複合的に作用して、脱毛予防やエイジングケアの働きを増強するのです」
 植物由来で髪・肌・体に優しく子供から年輩の方まで使える『ondine』。シャンプーの枠を越えてスキンケア・ヘッドスパなど全身のケアに使える画期的製品なのだ。
(ライター/本名広男)
 
美容室 エレガンスMORE
TEL/0120-844-855 FAX/0538-33-2525 Eメール/info@more1980.com
FAX PC TEL BOOK  
ホームページ http://www.more1980.com/
 
Active233 オーナー
椎原富美氏
女性の美と健康をクリエイトするプロフェッショナルとして、さまざまな分野を学ぶ。サロンでは、骨盤調整などを行うボディケア、リフレクソロジー、リラックスマッサージ、ヘッドマッサージなど豊富なメニューを用意。プライベートでは愛娘の成長を温かく見守る、よき母でもある。
隠れ家的サロンで
身も心もリラックス

 なにかとストレスの多い現代社会、人々はみな癒しを求めている。マッサージやアロマなど、さまざまな手法で体の疲れをやわらげてくれるサロンでのひとときは、女性にとって欠かせないものだ。だが、体の疲れは癒されても、心の疲れはどうだろう。恋の悩みや人間関係の問題、家族のこと、そして自分自身のこと。心が疲れているとき、体もかたく、縮こまってしまう。
 武蔵小金井の「Active233」は、整体&メンタルリラックスをメインとする、女性専用のリラクゼーションサロン。オーナーの椎原富美さんがサロン運営にあたりもっとも重視していることが、お客様との会話の時間を十分にとることだ。
「女性は社会における役割がとても多くて、とにかくみなさん大変なんです。いつもがんばる女性たちの底の部分を支えていきたいと考えています」
 このコミュニケーションタイムは「フィードバック」という。施術を終えて気になったことなどをお伝えするフィードバックを通じて、椎原さんは心の悩みにも目を向ける。
「本当のリラックスとは、なにも考えずにただあることを指すそうです。心配や不安を日々抱えていると、その思いが肩こりや腰痛、便秘、冷えの原因となることも。私どものサロンでは、フィードバックの時間が施術よりも長かった、なんてことは当たり前なんですよ。施術とお話を通じ、心の平和を取り戻し、真のリラックスを感じていただけるよう尽力しています」
 いつも笑顔を絶やさず、明るい椎原さんの人柄に癒され、話がはずむ。大爆笑あり涙あり、ついつい時間を忘れてしまったり。帰るころにはみな体も心もスッキリ。お客様の笑顔が、椎原さんの喜びでもあるのだという。まずはお茶をする感覚で、気軽に足を運んでみてはいかが?
(ライター/石井奈緒子)
 
リラクゼーションスポット Active233
TEL/042-316-1335 FAX/042-316-1335
FAX PC TEL BOOK  
ホームページ http://www.active233.info/
 
es・pro えこる久留米店 オーナー
寺田あゆみ氏
福岡県出身。平成19年に「es・pro」を開業。歩行改善士、カラーセラピスト、心理カウンセラー、照心屋講師。これからは、広くセミナー事業を展開していく方針。
一灯照隅の思いをこめて
心と共に足元からの健康を

 「es・pro」が運営する「えこる久留米店」では、歩行改善士である寺田あゆみさんによる『えこる』の『あつらえ中敷きの健康靴』を提供している。
『免震中敷』は、その免震機能で骨盤や股関節を常に正しい位置に戻すアライメント機能がある。それにより正しい歩行ができるようになり、さまざまな身体の不調が改善されることが期待される。また『健康靴』は、通常使われる有機溶剤などの化学物質を削減した低ケミカルな靴で、靴内環境を改善する。話を伺いながら、トラブルや身体のバランスを見てあつらえで中敷きを作るため、地元での対面販売が基本。
 また、天然石のオーダーも扱っておりカラーセラピーと個人カウンセリングをしながら一人ひとりに合った石でパワーストーンアクセサリーを作る。
「それらの事業で足元からの健康づくりと心の健康づくりを両輪で行っています。高齢化社会や女性の自立をテーマに広い意味で『自分の足で歩ける人』を応援したいと、この事業を始めたのです。出逢ったお客様一人ひとりに寄り添いサポートしたいと考えています。靴関連事業の『えこる久留米店』と共に『es・pro』で提案していることの一つが『照心屋(てらこや)』でのセミナーなんです」と寺田さん。
『照心屋』とは「自分の本質と本当に望む未来を見据えて現実化するワクワク自己実現メソッド」を通して心照らす人(ココロテラピストⓇ)を育成するセミナー。パーソナルな実現したい夢や目標のための個人総合プロデュースも行い、一人ひとりを応援していくプログラムなのだ。
「これらの事業を行っているのは『一つの灯火をかかげて一隅を照らす』、そんな生き方をしたいと思っているからです。その思いでさらに灯火をかかげる方が増え、やがてこの社会で数多くの灯火を照らすことになればとても幸せです」と、寺田さんはその事業への思いを語った。
(ライター/本名広男)
 
es・pro(エス・プロ) えこる久留米店
TEL/0942-39-1889 FAX/0942-39-1883 Eメール/espro0707@yahoo.co.jp
FAX PC TEL BOOK  
ホームページ http://www.es-pro.jp/ http://ecola.exblog.jp/
 
有限会社 順洋会むさし野
有料老人ホームむさし野ガーデン
取締役社長
早稲田大学第一文学部卒業後、立教大学大学院ビジネスデザイン学科を専攻しMBAを取得。その後ロンドンに1年間留学し、大学院で国際関係学を学ぶ。日本に帰国後、政党本部に勤務し国政に関わる中で、日本の高齢者問題を痛感。介護事業を経営する「有限会社順洋会むさし野」を引き継いで、代表となる。
安心の医療体制と介護で
もう一つのわが家を提供

 『有料老人ホームむさし野ガーデン』は、「武蔵野総合クリニック」を運営する「医療法人社団 順洋会」を母体としているため、24時間365日で看護師が常駐し、緊急時には在宅訪問医師が24時間体制で駆けつけるなど、医療体制が充実している。また、同法人の理念は「ゆりかごから人生の終焉まで」を謳っていることもあり、ターミナルケアにも積極的に力を入れ、終の棲家として看取りの時まで介護と医療で支えてくれる。
「現在、療養病床は削減や廃止の方向とされ、病院から退院を余儀なくされる高齢の方が増えてきています。家庭での介護には限界があり、かといって一般の介護施設では、医療を必要とする方の受け入れは難しい。ですから、医療に特化した施設というのが、これから重要になってくるのです」そう語るのは、「有料老人ホームむさし野ガーデン」を運営する「有限会社順洋会むさし野」の下村代表だ。
「とはいえ、むさし野ガーデンは病院ではありません。笑いにあふれたもう一つのわが家として、家庭を提供していると考えています。アットホームな環境で、保育園や中高生との定期的な交流会、書道や生け花などのアクティビティ活動、セラピードックとのふれあいなど、賑やかな明るい家庭作りを目指しています」
 介護を必要とする家庭では、訪問介護を利用して自宅で終焉を迎えさせたいというケースや医療体制が整った施設にお願いした方が安心だというケース、さまざまだ。「弊社では、そのどちらにも対応できるように、施設の医療体制強化はもちろん、居宅介護支援事業所や訪問介護事業所も拡大し、より多くの方のニーズに応えられるようにしていきます。平成25年度には、東久留米の隣の市である清瀬市に、居宅介護支援事業所と訪問介護事業所を新たに開設予定です」
 下村代表は事業を引き継いだ当初から、介護職員の労働環境の底上げをずっと考えてきた。「介護をするスタッフも介護を必要とされる方も、共に満足できる環境を整えていきたい。そのために会社として、安定した経営ができるように努力していきます」
(ライター/本名広男)
 
有料老人ホームむさし野ガーデン
TEL/042-477-6121 FAX/042-477-6132 Eメール/garden6340@key.ocn.ne.jp
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ホームページ http://www.6340-group.jp/garden/
 
エビハラグループ 名誉会長
海老原 謙氏
香港で生まれ、神奈川県鎌倉市で育つ。産婦人科の医院を開業していたが、1981年に療養型医院『エビハラ病院』を開設、さらに1987年に身体障害者療護施設、(現)障害者支援施設『嶺岡園』、1996年に有料老人ホーム『ハートフル鴨川』を開設して、医療、看護、介護の包括的なサービスを行っている。
医療と介護、障害者福祉で
包括的にケアするエビハラグループ

 長期療養から終末期の看取りまで可能な医療施設『エビハラ病院』、有料老人ホーム『ハートフル鴨川』、障害者支援施設『嶺岡園』の3施設からなる『エビハラグループ』は、風光明媚なロケーションにあり、利用者にとり終の棲家として安心して人生の実りの時期を過ごせる施設だ。
「この医療と介護、障害者福祉の3つをグループとして包括したサービスを行うのは、我々独自のアイデアなので全国でも珍しい試みだと思います」と『エビハラグループ』の創始者である海老原名誉会長は語る。
 現在国の方針として、高齢者の在宅介護という流れが示されているが、海老原名誉会長は「医療を伴わない介護はありえない」を基本コンセプトに充分な医療サービスを尽くしたいと考えている。
「自宅で過ごしたいという患者さんは多い。しかし、ここで過ごしたいと思っていただくような環境にしていく事が私たちの仕事と感じています。在宅医療の現場では医療・介護の方々が大変な苦労をされていますが、高齢者が増えていく状況下で在宅医療を進めることは現実的でしょうか。働き盛りの家族の方が、介護に手を取られて仕事を退職してしまうような状況はいかがなものかと考えます」
 また、介護や福祉施設は医療と密接に連携しなければならないということも海老原名誉会長の持論だ。
「障害者支援施設の『嶺岡園』を利用されている方のほとんどは何らかの形で医療を必要としています。医療と介護や福祉は切り離せないことは当然のことで、『エビハラグループ』のあり方は自然だと考えています。そして高齢者がいかに安らかな終焉を迎えることができるのか、ということが療養型病院のあり方ではないかと考えています」
 医療・介護難民問題を解決するものとして、こうした超高齢時代に向けた海老原名誉会長の試みに今後注目していきたい。
(ライター/本名広男)
 
エビハラグループ
FAX PC TEL BOOK  
 
エビハラ病院
TEL/04-7093-2626 FAX/04-7093-2629
FAX PC TEL BOOK  
 
ハートフル鴨川
TEL/04-7093-7514 FAX/04-7093-7520
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嶺岡園
TEL/04-7092-9711 FAX/04-7092-9712
FAX PC TEL BOOK  
ホームページ http://www.ebihara.or.jp/
 
高齢者総合福祉施設
社会福祉法人 慈光園 園長
内海敏行氏
奈良県大和高田市の職員として長年勤務し、市立病院事務局長を7年間務めたのち、59歳にて早期退職。その後、訪問介護や在宅介護センター業務に携わった経験や見識をかわれ2008年より『高齢者総合福祉施設 社会福祉法人 慈光園』園長に就任する。
利用者も職員も幸福な
理想の介護とは

 2000年に現在の地に移転し、デイサービスや居宅介護支援事業などを新設。県内きっての充実した高齢者総合施設として生まれ変わった『慈光園』。広々とした明るい館内では、笑顔のスタッフがお年寄りに声をかける。『慈光園』の最大の特徴は、この心地よい雰囲気だ。5年前の就任以来、数々の改革を手掛けてきたのが、『慈光園』園長の内海敏行氏である。
「園長職を仰せつかる以前は市立病院の事務局長を務めておりまして、訪問介護・在宅介護支援センターの業務にも携わりました。病院で得たノウハウを利用者の皆様に還元できるよう、さまざまなことに取り組んできました」
 内海園長は病院時代、最新の設備の導入や、電子カルテ化など、スムーズな業務環境の実現に力を入れてきた。慈光園でまず取り組んだのが、館内の環境整備だ。
「全館に冷暖房やナースコールを完備し、機能回復訓練室を設置しました。快適で安全であることはもちろん、環境によい設備の導入も積極的に行っています」
 もうひとつ、内海園長が力を入れているのがスタッフの待遇・環境の向上。介護職は心身ともに重労働にもかかわらず待遇に難があるとよく言われる。しかし、「プライドと責任を持って福祉サービスを提供するには、対価としてきちんと報酬を得る仕組みが大切なのです」と園長。なんと内海氏就任以来、最初の3年で収益が20%アップしたというから驚きだ。その分は職員の定期昇給やボーナスとして還元。また、職員が介護に専念できるよう清掃を業務委託したり、事務処理のOA化も実現する。これらの細やかな心配りが、モチベーションアップにつながり、『慈光園』の笑顔と明るさを生んだのだ。
 今後は太陽熱で風呂の湯を沸かすことができるシステムの導入を検討中だとか。内海園長の確かな経営手腕と温かい人柄が生んだ改革は、これからも多くのお年寄りの笑顔と幸福につながることだろう。
(ライター/石井奈緒子)
 
高齢者総合福祉施設 社会福祉法人 慈光園
TEL/0745-52-5001 FAX/0745-23-0852 Eメール/jikohen444@proof.ocn.ne.jp
FAX PC TEL BOOK  
ホームページ http://www.jikohen.asm.ne.jp/
 
株式会社 シンコウ 代表取締役
村上裕介氏
広島県呉市出身。製造業で2年間働いた後に弱冠20歳の若さで独立し船舶の溶接業を始める。2012年に『株式会社シンコウ』として法人化。機械製造やメンテナンス、建築業などを行ってきたが、介護業界に進出「デイサービスいこい」を立ちあげる。
ものづくりから介護まで
「感謝される仕事」を行う

 『シンコウ』の村上代表は、弱冠20歳にして造船関連の仕事を手がけるために4人で独立して代表となり、現在は13人の従業員を抱えて工場のプラント関連の工事や建築など幅広く手がけている。さらに、地元は高齢者が多いことから家族の介護の労力を少しでも減らして地域に貢献しようということで新たな事業展開として介護サービスを始めた。
「保育園の施設を改装して高齢者むけの「デイサービスいこい」を始めました。スタッフが4人で10人までの利用者を受け入れる小規模施設としています。その規模であれば利用者の方々に目配りの効いたレクリエーションなどのサービスを行えると考えています。家族に代わり利用者一人ひとりに細やかなサービスを行える小規模スタイルがこの施設の特徴です。また、地場産の作物や魚介類を取り入れた食事も楽しんでいただけると思います」と、村上代表。
 こうした事業展開を通じ、高齢化社会に貢献すると共に地元に雇用を生むということも眼目だ。
「プラント工事と介護の事業で会社の基盤をしっかりとつくり、先々は不動産や飲食業などへの展開で従業員を増やして地域に雇用を生んでいきたいのです」
『シンコウ』の基幹業務である製造では、工場内のプレス機やコンベア、破砕機などの新設やメンテナンス、修理、建築など広く業務を行えるため県外からも引っ張りだことなっている。
「お呼びが有れば全国各地に出向いています。小回りが利き技術力があるということで、工場内の設備のことで困っている方々に重宝されています。弊社のスタッフは皆若く、柔軟で応用力があるので、様々な現場に対応しています。やったことのない仕事でも勉強してなんでもやっていきます。今後はさらにスタッフを増やしていくことが目標です」
 積極的な事業展開で地域を元気にしていくこの若き経営者に今後も注目していきたい。
(ライター/本名広男)
 
株式会社 シンコウ
TEL/0823-87-2682 080-1908-7968 FAX/0823-87-2682
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常磐津節
常磐津一巴太夫師
人間国宝が語る浄瑠璃
今こそ聴きたい常磐津節

 日本の伝統音楽は、「語りもの」と「唄もの」に大別され、「語りもの」は、浄瑠璃と呼ばれている。浄瑠璃は主に歌舞伎の伴奏音楽として発展してきたが、浄瑠璃だけで成立する作品も数多い。その「語りもの」浄瑠璃の一流派に常磐津節がある。
 常磐津節は、「豊後節(ぶんごぶし)」と呼ばれる浄瑠璃の流れを汲む。
「豊後節」は宮古路豊後掾(みやこじ ぶんごのじょう)によってはじめられた浄瑠璃で、江戸歌舞伎として江戸で爆発的に流行した。しかし、江戸では当時、心中事件が頻繁に起こっていたため、心中道行物が題材の艶があり官能的な曲調の豊後節は禁止される。その後、豊後掾は江戸を去って京都へ帰るが、弟子の宮古路文字太夫(みやこじ もじたゆう)が常磐津文字太夫として常磐津節を創始したのだ。
 現在の常磐津節の第一人者が常磐津一巴太夫(ときわづ いちはだゆう)師だ。師匠は幼少より観世流謡曲や仕舞、長唄の唄、三味線を学び、その後、常磐津節を始めて名取りとなり、重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を受けている。
「初代の文字太夫は、とても男前で良い声だったと言います。初代は、歌舞伎の伴奏にも携わり、歌舞伎は隆盛を極めました。また、同じように豊後掾のお弟子の方々が、富本節や新内節を始めました。そして富本からずっと後になって、清元節が生まれました。それを全部合わせて豊後節と総称しています。長年、歌舞伎と共に栄えて来ましたので、浄瑠璃は歌舞伎にはなくてはならない伴奏になっているのですが、素浄瑠璃で聴いて頂いても非常に良いものなのです」と師匠。
 師匠は若い方に素浄瑠璃を聴いてもらいたいのが願いだという。最初に聞くものはやはり師匠の語りがお勧めだ。師匠は謡曲を習ってきたため口跡が明瞭でわかりやすい。それでいて微妙な浄瑠璃の表現が巧みで、時代もの、世話もの、あるいは軽妙な舞踊の地まですべてが感動を生み出していくのだ。
(ライター/本名広男)
 
常磐津一巴太夫師
TEL/077-524-4171 FAX/077-524-4171
FAX PC TEL BOOK  
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