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株式会社 ゆうゆう 代表取締役 主任介護支援専門員
小林弘典氏
1968年、大阪府八尾市生まれ。1989年、障がい者の働く場西作業所に生活相談員として就職。1991年、三重県特別養護老人ホーム共生園にケースワーカーとして就職。2011年、『株式会社ゆうゆう』設立、『ゆうゆうケアプランニングセンター』開設。2012年、『ゆうゆうデイサービスセンター』開設。
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20年後も生きていける
持続可能な町づくりを
地元大紀町の高齢化と若者の流出に危機感を持つ『ゆうゆう』小林代表は、
介護の仕事を中核に町を元気にしていく試みを行う。
『ゆうゆう』の小林弘典代表は、三重県の大紀町で20年介護の仕事を続け独立。『ゆうゆうケアプランセンター』を立ち上げ、介護保険サービスの経験豊富な介護支援専門員として医療・福祉サービスを案内している。さらに『デイサービスセンター柏野』を開設し、利用者の方々が元気になるために頑張っている。小林代表は独立のきっかけを次のように話す。
「この大紀町の地で20年ほど介護施設に務めていたのですが、自分たちの年代が高齢者となったとき、この町で生きていけるのか、という危機感があったのです。人口構成を見ると、人口がどんどん減っていく傾向があり、医師や介護職員もいない町になってしまう。今何らかのアクションを起こさなければ、自分達が65歳を迎える時には、大変なことになると思い独立に至りました」
大紀町は、18歳になったら都市に出て行ってしまう町だという。子供たちの中には田舎の町は出るものだという意識があるのではないかと小林代表は語る。
「田舎は仕事がないと言いますが、今は都市にも仕事が無い。だから都市に出て行って学び身に付けたものを、大紀町に戻って活かしてもらえるような町の環境づくりを、我々大人が作っていかなければならないと思います」
小林代表は地域密着型のさまざまな試みを行っている。『ゆうゆうデイサービスセンター柏野』では、月曜日から金曜日までがデイサービスで、土曜日は『ゆうゆうランド』として介護認定が外れた方々や地域の方の「はなし場」として使ってもらっている。
「この『ゆうゆうランド』では地域を起こしていくことを一緒に考えていける場にもなって欲しいとも思っています」
大紀町での生涯をかけるべき目的として、小林代表は、「私自身クリスチャンなので、皆さんが愛し合えるような地域社会づくりに貢献していきたい」と語った。
(ライター/本名広男)
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