フレッシュなサラダを食卓へ
完全水耕栽培により実現した安心・安全野菜
食の安全が、いま脅かされている。いったい私たちは、どのような基準で食べ物を選んだらよいのか。頭を悩ませている方は多いだろう。本当に安全な野菜を、安心して食べたい。子どもたちや赤ちゃんを持つお母さんにも野菜をもりもり食べてほしい。これは消費者の願いだけでなく、作り手である生産者の心からの願いでもある。神奈川県の『グランパ』の取り組みは、まさにそうした消費者の切なる願いに応えるものである。国からも注目され、先日は大臣が視察にも訪れたのだとか。
なぜ『グランパ』の野菜は安全なのか。それは野菜に最適な室内環境の中で、水耕栽培をしているから。大規模な温室内は常に安定した気候、温度に保たれており、一年中品質の一定した野菜を作ることができる。また、水耕栽培は病虫害の原因となる土を使用していないので、農薬もほぼ不要。まさに、生野菜としていただくレタスなどの葉物類に最適な栽培方法といえるだろう。
最近、おしゃれなカフェやレストランでいただくサラダには、色も形もさまざまな葉野菜が美しくあしらわれていることに、お気づきだろうか。食を目で楽しむ日本人にとって、彩り豊かなサラダは食欲をそそるもの。ゴマのような香りのルッコラ、ほろ苦いクレソン、緑や紫のフリルレタス。軸の色が鮮やかな赤軸ほうれんそうや生食用の春菊。そのほかにもさまざまな野菜が、『グランパ』の工場で計画的に生産・出荷されている。
葉野菜はなにより鮮度が大切。『グランパ』では、最短で前日受注・収穫、翌日納品が可能。また、納品した商品すべてのデータが管理されているので、収穫日や農薬散布歴などを発送日からさかのぼって確認できる。情報を公開し、トレーサビリティを徹底することで、本当の安心を消費者に届ける。これからの農業のひとつの形が、ここ湘南の地で着実に実を結んでいる。
(ライター/石井奈緒子)
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