オフィス環境改善のスペシャリストがあなたの会社を1から見直します
「日光東照宮」の「陽明門」には、彫刻の模様が逆向きの逆柱がある。これは「建物は完成と同時に崩壊が始まる」という伝承を逆手にとり、わざと柱を未完成の状態にした魔除け。「徒然草」には、完全なものは決して良くはない、それで内裏を造る時も、必ず所は造り残しをする、とある。江戸時代には、家を建てる時「瓦三枚残す」と言ったという。今の時代は完璧なものが求められもしも未完成だったら大変なこと。しかし、その中で、暮らす人、働く人の生活は常に変化するもの「完璧」な「もの」ほど「変化」に弱い。本来、建物は人の変化に対応して行くのが正しい姿では?
未完成を残しつつ、変化を加え造り続ける『OFFICE・TOKI』
「オフィスは常に変化するもの。造ったものに対してさらに良いもの探し、変化を加えていくもの」「オフィス造りは未完成な部分が必要。それは会社がいつまでも反映するポイントかもしれませんよ」と話してくれたのが、オフィスのフロア環境設備・設計・施工を行っている『OFFICE・TOKI』の代表取締役 大塚時功氏。企業のワークスタイルにあわせた、ストレスを感じさせない空間づくりが好評だ。オフィスのレイアウトからOA機器のセレクトまで、フロア環境全体の整備を手がける同社は、見た目だけでなく、徹底したスペースの有効活用などで仕事の効率を改善。この不況の中、企業が生き抜くためのヒントが隠されている。「最初にやるべきことは、フロア内のレイアウトに変化を持たせること」と大塚時功社長は語る。たとえば、社員1人の専用デスクを廃止して共有の長机を1台用意する。従来よりも広々とした空間で仕事に打ち込むことができる。個人の席が指定されないので、日々新鮮な座席配置で気分も切り替えることができ、見た目以上に作業効率の改善に繋がるという。また、デスク間に余裕のある通路を確保することも大切。人の動きがよく見えるようになり、視覚的にもオフィス全体を把握でき、コミュニケーションも円滑に。こうした細かい工夫はすぐに実行できるので、ぜひあなたのオフィスでも参考にしてほしい。『OFFICE・TOKI』は今後も柔軟なアイデアでいつまでも進化していくオフィス環境を提供し続けるに違いない。
(ライター/小林邦明)