社長の久保寺忠氏は、富士ゼロックスにて、複写機の画像処理を始点に、図研・日本フェンオールに勤務し、ノイズ設計、コンサルテイングに従事。ノイズ問題やプリント基板設計に熟知している。
エレクトロニクス実装学会電磁特性技術委員会委員。著書多数。
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どんな困難な電気機器のノイズも低減
専門家を助ける研究所
あらゆる機器の電子化が現代の科学技術の発達を支えている。
しかし、それと同時に電子機器から発生されるノイズの低減が大きな課題となっている。
その克服に向けて多くの業者から注目されている基板設計のプロにアプローチしてみた。
今や携帯電話や各種電子機器は、日常生活や企業内で密着していて、動いていない場所がないくらいである。しかしそれらの電子機器から発生するノイズは他の機器に対する誤作動や故障の原因となり、人体への影響を懸念する報告もある。近年ではEUが厳しいノイズ規制を定めており、これに国内も追従する動きがある。最大の問題はノイズ規制をクリアしなければ商品として出荷できないことである。そのノイズを専門に扱い研究しているのが、久保寺忠氏率いる同研究所である。
電子機器は電子部品を組み合わせて必要な機能を作り出しており、そのベースとなる回路設計、基板設計の段階でいかにノイズを低減させるかがポイントになる。基板設計者にとってはこの段階が最も難易度の高い作業となる。これは大手メーカーの専門家でも頭を悩ませる部分で、そういったプロへの手助けをしている研究所である。この研究所では顧客の要望により、層構成の変更、電源を面からパターンに変更、部品レイアウト・配線変更などを同時に行い、評価までを一貫して行っている。高速回路を安定に動作させるとともに、顧客の要求に応じた様々な規格に対して十分なマージンを持ち、さらに外部から進入するノイズの耐性を向上させるための様々なノウハウを持っている。同研究所では、商品開発の初期から最終工程まで全ての工程で設計力を発揮、数々の実績を残しているが、2006年より「株式会社 ワイディシー」と共同開発しているノイズ設計支援システム(Knowledge Base Assist)を商品化し、基板設計者に簡単に使えるシステムとして好評を得ている。又「株式会社 ワイディシー」の顧客に高速化、低ノイズ化設計と低コスト、設計期間短縮を実現する質の高いサポートを提供している。広島、長野、神奈川で定期的に行われているEMCセミナーにて講師もしているということなので、何でもまずは相談してほしいとの事である。
(ライター/北川佳)
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