口コミで秘かに話題の便利グッズを生み出す
下町の元気な地域密着型企業
インターネットやブログでじわじわと人気を集めている『レトルトカッター』。
生み出したのは、東京都葛飾区の「竜興化学工業 株式会社」。
不況下でも堅実な仕事ぶりで元気に経営を続けている地域密着型企業の安定経営の秘密を探る。
東京・葛飾で総合的なプラスチック及びゴム製品の用途開発に力を入れている「竜興化学工業 株式会社」。同社は、〝あると便利〟という消費者のニーズを調査し、それを見事に商品化した『クレバーグッズ』を販売している。
1つめは『レトルトカッター』。きれいに封を開けるのが難しいレトルト食品などのパッケージ専用カッター。なかなか上手く切れずに結局キッチンバサミのお世話になることが多かったが、この『レトルトカッター』なら、袋を挟んでスライドさせるだけで簡単・キレイにオープン! ポテトチップス、おせんべいの袋などをスマートに開封したいときも役立つ。キッチンだけでなく食卓、旅先でも使える便利なグッズだ。
もう一つは『スーパークリップ』。ホワイトボードや冷蔵庫など、磁石が使える場所で大活躍のマグネット付きと、直に貼って使える粘着シート付きの2種類。片手で用紙を差込め、片手で用紙が外せるというつくりになっており、〝優れモノ〟と人気上々だ。色はホワイト、ブラック、ブルー、ピンク。メモや伝票、領収書など、無くなっては困る大切な一枚をきっちりホールドしてくれる。留めるときは片手でクリップの下からスライドインするだけ。用紙を傷めることなく、次々とスムーズに入れられるのが面白い。軽く下に引っ張っても外れにくい、という巧妙な仕組みが特徴だ。最大10枚くらいまで差し込むことが可能。
どちらも、消費者の〝あると便利〟〝こうだったら……〟という気持ちに応えるために開発された。『レトルトカッター』は、どこにも負けない価格帯で良い商品を提供するべく、熟練の製造方法、改良のための技術力などさまざまな工夫を重ねていることが成長のカギだ。
(ライター/奈須美子)
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