事業利益の向上を目的とした、
商標の活用方法とブランドの育成方法を提案
「本来、企業や店舗の看板・商品名は、企業にとって大切な財産です。」そう語るのは、『将星国際特許事務所』所長弁理士の渡部仁氏。「その財産は、商標登録により法律で保護することができます。が、日本における商標登録の重要性は、残念ながらあまり知られていないようです」。古都鎌倉に根ざし、鎌倉の企業のブランド戦略に深く関わってきた渡部氏は、これまでに数々の商標問題を解決してきた。創業80年の老舗企業が、ある日突然、商標権侵害の警告を受け、看板が使えなくなってしまう。あるいは、主力商品が順調に売れ始めた時に、商標権侵害で名称変更を要求される。そんな企業の頼みの綱として、顧客の知的財産を守るため、最後の一手まであきらめないこだわりのスタンスが高く評価されている。「皆さん一様に、今まで使ってきた名称だから、うちは大丈夫だと思っていたとおっしゃいます。しかし、日本は先願主義なので、どんなに長く使っていたとしても先に出願した方の権利が保護されます。実際に数十年使ってきた名称に対し、名称変更と7億円をベースにした損害賠償を請求された企業もありました」。こうなってしまっては企業の一大事。「この件は審判を経て無事に商標登録となり、従来通り使用できることが法律で保証され、解決しました」。ネーミングを考えたら、まず商標出願、登録。トラブルを未然に防ぐ意味でも、費用の面でもこちらがお勧め。「よいネーミングが商品を育て、企業が成長する。蓄積した信用が未来永劫続くように、ブランドを守り育てるお手伝いをする。それが私たち専門家の仕事です。顧客企業の成長が、私たちの一番の幸せですから」。そう語る笑顔が印象的だ。
(ライター/大原一宮)
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