耐久性の高い、人の歯に近い白い歯
セラミック治療を短時間で提供
歯の治療の際、かぶせ物や詰め物の材料に天然歯のようなセラミックブロックを使用し、コンピュータを利用しながら削り出すための加工システムが『セレック・システム』。
これまで、一般的に歯の詰め物やかぶせ物を作るときは、歯の型を取って歯科技工士が模型を作り、それを基にして金属やセラミックの修復物を作っていくという流れが主とされていた。修復物の制作に時間がかかり、歯一本に対し二~三回以上の通院が必要となっていたが、セレック・システムを利用することで、歯の状態によっては、一日で美しく白い歯が手に入る。
使用する材料は天然の歯にきわめて近い性質を持つセラミック。ブロックとして工場で規格生産されるために、内部が均質で高い強度を持ち、品質のむらも生じない。噛んだ感じが自然の歯により近いものになっていて、金属アレルギーの心配もない。さらに、プラークや汚れが付きにくいため、歯周病予防にも効果があり、いつまでもきれいな白い歯を保つことができる。
治療の流れは、まず削った歯の部分を特殊な3D(立体)カメラで撮影し、コンピュータ上でデザインした歯を専用のセラミックブロックから削り出す。それを艶出しして、手直しをしてセットするというステップ。一本の歯の治療にかかる時間は、大きさなどによるが一~二時間程度だ。
従来のような苦しくてつらい歯の型取りではなく、カメラで直接撮影して口の中の状態をモニター画面に映し、目の前で設計して作る。つまり、噛み合わせや見た目の状態がそのまま反映され、オーダーメイドの歯科治療が可能になった。
(ライター/土屋啓)
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