柱や梁がないのに軽く強い
新素材『アーチビルディング』
1950年にアメリカで誕生したアーチビルディングは、薄い金属板をシェルの断面のようにウェーブ型にし、さらに建物自体をアーチ型にすることによって木材や鋼材など他の構造体が無くても堅牢に自立する「モノコックシェル構造」である。この曲面体建築は風圧を軽減し、積雪荷重を分散させ、下部に重心がある安定した形は地震などで倒壊しにくく、従来構造のようにピンポイントの接合部が無いため金属疲労が生じにくく高耐久性、それでいて軽量構造であるが故の省資源エコ建築なのである。さらにアーチ自体の組立は非常にシンプルかつ人力で特殊な工具を必要としないため、セルフビルドでのコスト削減も可能。用途はガレージや倉庫はもちろん、高気密・高断熱の魔法瓶式断熱工法の開発で住宅や店舗に到るほとんど全ての建築を網羅できるようになった。柱や壁のない内部の大空間は、住宅とした場合は家族間に壁を作らない新スタイルのコミュニケーション住宅となり、車好きな人には愛車を全貌してのガレージライフを満喫できる。店舗とした場合もコンスタントに間取りを組み替えられるばかりでなく、建物自体の移設復旧までが可能な建物なのである。
近藤社長は2000年に米国アメリカンシェルターテクノロジー社より「ワンダービルディングシステム」の販売権および使用権を取得、今後もこの真のエコ建築を広めるため、日本、世界へ足を運ぶ。
(ライター/大原一宮)
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