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松尾晴美所長・プロフィール
日本警察犬協会（Police Dog:PD）公認訓練士／日本シェパード犬登録協会公認訓練士・ジャパンケンネル公認訓練士。松尾警察犬訓練所所長。
長崎県警察本部要請のもと、事件現場での警察犬と一体になった活動・警察犬の養成を行っている。また、海上自衛隊管轄の弾薬庫の警備活動、家庭犬のしつけ、出張訓練、養護施設でのハートケアボランティア活動、小中学校での警察犬活動の啓蒙など、多方面で活躍中。
ゆくゆくは災害救助犬の養成・派遣、紛争地における地雷探知犬の養成、セラピー犬の養成、海外貧困・紛争地域での学校設立なども手掛けていきたい、と語る松尾さん。訓練所には松尾所長のほか、2名の女性指導手が。モットーは「褒めて伸ばす」。おもちゃやボールを使った訓練は、犬にとって楽しくやりがいのあるもの。犬と人との相互の信頼が大切なのだ。
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犬の訓練を通じ、世界に愛と平和を伝えたい
警察犬育成、家庭犬のしつけのプロフェッショナル
人間の数万倍というすぐれた嗅覚で目には見えない足跡をたどり、事件を解決へと導く警察犬。彼らの活躍を支えるのは、忍耐強く、そして愛をもって教え導く訓練士たちだ。松尾警察犬訓練所は、長崎県内唯一の日本警察犬協会公認訓練士である松尾晴美所長が主宰する、警察犬・家庭犬のしつけ訓練所。同訓練所の警察犬たちが挙げた数々の実績は、長崎県警から高く評価されている。犬との交流を通じ、さらに大きな愛について深く考えるようになったという松尾所長に、現在そしてこれからの想いを伺った。
生まれてすぐ、病のため長生きは難しい、と医者に言われた衝撃。父は愛する娘のため、ラジオで献血を呼び掛ける。そして多くの人の善意が集まり、小さな命は健やかに成長していった。そんな生い立ちが、彼女の心に大きな愛をもたらしたのか。いま生きていることに感謝したい。そして自分にはなにができるのか常に考えていたい。長崎県の松尾警察犬訓練所所長、松尾晴美さんを駆り立てるのは、人々への、そして世界への大きな愛と想いだ。幼いころから動物好きで、警察犬を描いたドラマに憧れ、訓練士を目指す。長崎で唯一の女性の日本警察犬協会公認訓練士であり、長崎県警２００９年捜索出動回数第一位に輝く訓練所を主宰する松尾さんはいま、大きな理想と夢を抱いている。
「犬の訓練を通して、世界を平和にしたいんです」この混沌とした世の中で、人々は大きな不安を抱えている。だからこそ、松尾さんは将来を背負って立つ子どもたちの未来を案じる。みんなが平和でいられるために、なにかを残しておきたいと強く願っているのだ。「人生はケーキのようなものだと思うんです。避けられない宿命がスポンジで、その人の土台。でも運命はデコレーションのように、自分の好きなように変えられることを知ってほしい」自分自身でしっかりと考え、自らの運命をデコレーションしていくことが大切、それをみんなが感じてほしいと松尾さん。彼女自身の宿命は、警察犬の訓練士になることであり、それこそが自分の正しい居場所、魂の求めるものだった。そしてこれからデコレーションしていく運命は、「世界が平和になるように、手を取り合ってみんなで笑えるように」そんな素敵なものにしていくことなのだという。
「悪いことは良いことのはじまり、失うことは希望のスタート」だと語る松尾さん。彼女の強い意思と行動力、そして大きな愛に共鳴する仲間も増えている。プロレスラーでタレントの大仁田厚さんもそのひとり。現在松尾警察犬訓練所の警察犬として活躍するシェパードの「ファイヤークロス」は、大仁田さんから預かり育て上げた犬だ。２０１０年秋には東京品川に家庭犬しつけ教室「松尾警察犬訓練所」を開店。今後は後継者となる訓練士の育成にも力を入れていきたいという。警察犬との絆や、ペットを愛する人々との交流を通じ、世界の平和と愛を伝えたい。長崎から東京へ、松尾さんの想いはいま、確かに広がっている。
（ライター／石井奈緒子）
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