8020運動をご存じだろうか。平成元年、厚生省と日本歯科医師会が提唱した「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動だ。だが、「虫歯があるけど歯医者は苦手で……」という声は多い。そんな方におすすめしたいのが、無痛治療だ。大阪で無痛治療を推進する『大阪中之島デンタルクリニック』の山本彰美院長にお話を伺った。
歯の健康は体全体の健康にもつながる大切なもの。早めの治療や予防がカギとなるのは、いうまでもないだろう。しかし、歯が作るのは体の健康だけではない。大阪で無痛治療を手掛ける『大阪中之島デンタルクリニック』院長の山本彰美先生は、歯の悩みが心や人間関係にも影響すると指摘する。
「人間はひとりでは生きていけません。周囲とのかかわりがあってこそ、楽しく充実した人生が過ごせます。そのために必要なのは〝笑顔〟。笑顔を作るには、自信の持てる口元が重要です」
歯科治療は痛いからイヤ、怖い、という思いが強く、ついつい受診機会を逃してしまった経験をお持ちの方は多いのではないだろうか。そのためさらに歯が悪くなり、ますます自信が持てなくなる。人と会話したり、食事することを避けがちになる。この悪循環をなんとかしたい。そして山本院長がたどり着いたのが、「快適で痛くない無痛治療」だ。
「当院では、治療に際する苦痛、不安、恐怖を感じなくてすむように、歯科麻酔の技術を活用して、安全で安心していただける、本物の無痛歯科治療を提供しています」と山本院長。実は歯科が苦手、怖いという方にも原因がいろいろある。たとえば「歯科治療恐怖症」は、以前治療で痛い思いをした記憶からトラウマになってしまい、精神と身体が過剰に反応してしまう状態を指す。また、「嘔吐反射」が強く口の中に治療器具を入れられない、という人も多い。重症になると前歯を触られるのもイヤ、という場合も。原因をしっかりと見極め、適切なカウンセリングに基づき、患者とともに治療方針を決めていくのが山本院長のスタイルだ。
無痛治療の方法は、笑気ガスを吸入する「笑気吸入鎮静法」や、点滴による「静脈内鎮静法」、「日帰り全身麻酔」など3つ。歯科麻酔の専門医がしっかりと管理しているので安心だ。『大阪中之島デンタルクリニック』には、無痛治療を求めて遠方からわざわざやってくる患者さんも多いのだそう。
「歯科治療への恐怖心によって、長期間放置してしまい、ボロボロの状態になっている方も珍しくありません。歯医者は怖くない・痛くないという気持ちを持っていただきたいのです。それが虫歯や歯周病の早期発見・早期治療につながり、最終的に患者様が健康な毎日を過ごせることにつながればと願っています」
そのほかにも患者の足を遠ざけてしまう原因はないか。山本院長は3年前の開院にあたり、患者が持つ疑問や不安、不満足の理由を徹底的に考えた。そして実現したのが、プライバシーを確保する「完全個室での約束制診療」だ。予約したのに待たされた、ということのない「完全約束制診療」は、来院時刻から帰りの時間まで含めた予約となっている。治療専用の各個室にはゆったりしたソファが設けられ、くつろいだ雰囲気で納得のいくまで治療についてじっくり相談。「1日に多くの患者様を診ることはできませんが、その分リラックスした雰囲気のなか、丁寧な治療を受けていただけます」と院長。また、少ない回数で集中的に治療を行う「短期集中治療」も実施。通常、一度に長時間治療することは苦痛を伴い不可能だが、同クリニックでは「日帰り全身麻酔」や「静脈内鎮静法」により、集中的な治療を実現したという。
あくまで患者本位、苦痛も恐怖もない歯科治療。『大阪中之島デンタルクリニック』に一歩入れば、スタッフの明るい笑顔が迎えてくれる。清潔で高級感あふれる院内、明るい個室でゆったりとリラックス。これまでの歯科医院のイメージをことごとく覆すもてなしに、驚かれることだろう。「歯科治療は我慢して当たり前」という概念を消したいという山本院長。患者の満足と感動があふれる歯科医院を、ここ大阪で見つけた。
(ライター/石井奈緒子)