|
株式会社 ファーマ 一級建築事務所代表 望月重美氏
マンション大規模修繕工事のコンサルタントを中心に、アフターサービス2年目点検、診断・計画、建物調査診断、コンストラクションマネージメントなどを行う。
|
|
修繕積立金はマンション選びの目安に
将来のことも見越して判断を
マンションをはじめとする建物は年月が経てば劣化する。適切に修繕が行われているかどうかで建物が長持ちするかどうかの寿命は変わってくる。そうした視点での中古マンション購入の見極めの方法を『ファーマ』代表望月重美氏に伺った。
「基本は外見をみていただきたいのですが、例えばタイルのひびが目立っていたり、塗装が色あせて汚くなっていたり、この辺が目立つようであれば不動産屋さんに、修繕の状況を聞いて確認してもらった方が良いです。特に外見にさび色の汚れがついていたりすると、内部の鉄筋がさびている可能性がありますので、注意が必要となります」
長期間修繕が行われていなかったり、今後も修繕の予定が無いマンションはさけた方がいいのだろうか。
「長期間修繕ができていないマンションというのは、結局積立金が足りなくて修繕ができていないわけなので、共有部の維持管理がうまくいってないことも多い。結局はそれが住みにくいマンションということになります。その辺が計画的にできているかどうか。その辺も購入の見極めになってくると思います」
月々の管理費と修繕積立金額の情報もマンション購入の目安となる。しかし買うときには安い方をとりがち。
「修繕積立金は将来的な計画からその金額が決まり、住みやすいマンションにつながっていくのです。ここで一つの目安として1ヶ月の修繕積立金の額ですが、部屋の専有スペースの面積掛ける200円、例えば70平米のお部屋であれば、月額14000円、このくらいが妥当な金額と考えていただければと思います。このくらいの金額が積み立てられているのであれば、将来的にもきちんとした修繕ができるものと判断していいと思います。目先の安さにとらわれず、将来を見越したマンション選びの参考にしていただきたい」
(ライター/本名広男) |
|