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『ノグチトレーディング 株式会社』
野口昌史社長
アジア各国に幅広い人的ネットワークを持つ。
日本企業の中国進出を支援し、鉄鋼製品、水処理装置、家具の輸入まで多彩な物流貿易を手がけ、中国の展示会へ積極的な活動を行っている。
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コミュニケーションを重ねて関係を作るのは
中国であっても日本と同じくビジネスの基礎
魅力的な市場である中国。その市場に進出を考えている企業は多いだろう。しかし国の違いによる様々な問題により、あきらめている企業も多いのではないだろうか。『ノグチトレーディング』ではそんな企業のために、中国をはじめとしたアジアの各地域とのコネクションを生かし、現地企業とのビジネスのコーディネイトを行っている。
中国市場進出を考えてはいるが、敷居の高さを感じて乗り切れない企業のために、力となってくれるコンサルタント会社が『ノグチトレーディング』だ。同社の野口昌史代表は、自社の業務を次のように語る。
「現在の主な事業内容は、日本企業の中国進出のためのコーディネイトが多いですね。日本の企業から、中国企業との仲介を頼まれた場合、リサーチをして相手先の選定、アポイント、日程の調整、現地通訳などを手配し段取りします。このコーディネイト業務はこれから広く展開していきたいと思います。現状、仲介している業界は、環境関連、発電、エネルギー関連などインフラ関係が多いです」
海外での企業活動となると商習慣や文化、法制度の違いなどが壁になるときがある。
「当社は中国を始め、ベトナム、シンガポールなどに人的ネットワークがあるので様々な問題解決の方法を提供できると思います。法律関係は扱っていないのですが、現地の弁護士とコネクションがあり、中国、東南アジアはサポートできますので、ご相談くだされば紹介することは可能です」
「ノグチトレーディング」ではインフラ関係の案件が多いが、特に中国は、工業の発達や人口の増加により水資源の有効利用が求められているということで水処理関連のビジネスも手がけている。
「今進んでいる具体的な案件としては、精華大学で飲料水の水処理関連の研究を行っている教授と、日本の企業の技術のコラボで水処理装置を作る共同プロジェクトを合弁会社を作り進めることが決まっています。私はそのコーディネイトを行っているのですが、その水処理装置の件で、精華大学の教授から中国の複数の企業を紹介していただけることになり、今回、中国に行くことになっています」
長年、中国とビジネスを行っている野口社長は、中国人のビジネスの特徴を次のように話す。
「日本の技術だけ欲しいという話で、日本の企業が警戒している話はよく聞きますね。あるケースでは中国側が土地建物や資金を準備して、日本の生産管理のソフトを取り入れたい、そのために日本側に指導してほしいということがありました。このケースに限らないのですが、中国側はビジネスの進行が早い。どんどん進めてきます。意思決定のスピードが日本と違いますね。決定権を持つ方が商談の場にくるのです。日本では上の決済が必要な場合、『持ち帰って検討』になってしまう。日本人は慎重だということもありますが、ビジネスのスピードの差を感じることがあります」
中国とはどのようにビジネスを進めていったらいいのか。
「私が事業展開する上では、中国人のエネルギーに飲み込まれないように気をつけています。ただ、こちらも主張するだけでは平行線になるので、いかにバランスをとってクライアントの利益を最大限にする方向に持っていくかですね。
中国人から交渉で押されてしまうのでこわいと思われている方もいらっしゃるかもしれません。しかし隙あらばということがあるので警戒は必要ですが、同じ人間同士だし、食事などのコミュニケーションを作る場をもうけて進めていくのは基本になりますね。フォーマルな場ではポーカーフェイスに進める方でも、お酒の場などで親交が深まれば、ぽろりと本音が出ることもあります。会社で商談だけというより、商談が終わってお酒でもと言う話になると、ビジネスが次の段階に進むということもありますね。こうしたコミュニケーションを大切にして関係を作っていくという点では、日本人同士のビジネスと同じなのです」
現地で深く中国と関わっている野口社長ならではの言葉だ。中国ビジネスに興味のある方や、中途で行き詰まっているといった方は、次のステップを探してくれる『ノグチトレーディング』に相談されてみてはいかがだろうか。
(ライター/本名広男) |
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