今までのオイルフィルターを超えた
次世代の無交換式オイル劣化防止装置
「ターゲンテックス」が開発した『ペックスマークⅣ』は、濾紙式オイルフィルターに替わる新しいオイルの劣化防止装置だ。オイルの寿命を延ばし、さらにはエンジンの寿命をも延長する。車の寿命が終わるまで使用できるので、その分オイルフィルターを使わずに済むため、オイルフィルターに使用する濾紙をつくる資源と製造エネルギー等を削減できる。濾紙製造は世界中で年間数十万本もの針葉樹の伐採につながり、環境破壊と生態系の変化を伴ってしまうので、『ペックスマークⅣ』を使えばその分環境に貢献できるのだ。
この『ペックスマークⅣ』は従来のオイルフィルターと互換性があり、まったく同じように取りつけることができる。オイルフィルターは、定期的な交換が必要だが、『ペックスマークⅣ』は、一度付けると10万キロは交換不要。これは、エンジンオイルの汚れるメカニズムを突き止め、その対策のための新技術開発がより可能になった。そのメカニズムだが、運転時、常に、微量な鉄粉を発生するが、それは通常のオイルフィルターの濾紙を突き破り、エンジン内部のシャフトと軸受の間隙に入り込み摩耗を生じさせる。
この摩耗粉は新たな鉄粉とともに再び濾紙を通り抜け、繰り返し摩耗を引き起こす。そしてエンジン内部で微細な摩耗粉が発生する際に生ずる800℃前後の熱に影響を受けて、オイルの中の炭素が析出されてエンジンオイルが黒くなってしまう。
その最初に発生する鉄粉をキャッチできればオイルの汚れは少なくなる。
この『ペックスマークⅣ』はその強力な磁力線と、オイルをすべて吸着部に通過させる構造により、最初に発生した鉄粉がエンジンの中に入る前に止めることができるのだ。最初に発生した微細な鉄粉を吸着すると、摩耗粉の再発生を防ぎ、二次・三次摩耗を防ぐ事ができる。さらにピストンリングとシリンダーの機密性がよくなり、ブローバイガスの混入がないためオイルは黒くならない。つまり汚れの原因となる元を断つわけだ。オイルが黒くならないということは、エンジンが快適な状態であることを示す。そして夾雑物のないきれいなオイルがエンジン内部に圧送されるので、ピストンリングとシリンダーの機密性が向上し、機械摩擦損失が半減し、走行エネルギーの効率が約20%も向上する。
『ペックスマークⅣ』の実物は、手の平にのるくらいで、互換性のあるオイルフィルターと同様の大きさだ。中には磁石が入っており、従来の濾紙を使ったフィルター方式だと、交換して廃棄しなければならなかったが、『ペックスマークⅣ』は、クリーニングするだけでまた使えるようになる。走行距離10万キロを目安に、磁石に付着した摩耗粉をウエスで拭き取り洗浄し、ゴム部品の交換をするだけで、半永久的な利用が可能だ。この製品は自動車だけではなく、オイルフィルターが使われているものであれば使用できる。単一の部品を使うだけでこのような効果がある製品は他に見ない。『ペックスマークⅣ』はきわめて革新的な商品なのだ。 (ライター/本名広男) |