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『火の土里』 代表 関口倭代(せきぐち かずよ)氏
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商品に関わった人が皆、レベルアップできるように
開発やプロデュースを通じ仕事を回していきたい
商品を作って売ることに関しては様々なプロデュース方法がある。例えば有名パティシエが名前を冠したスイーツを販売することはよく行われていること。しかし、洋菓子商品開発と店舗プロデュースを行う『火の土里』の関口倭代代表は、実績を積んできたパティシエールにもかかわらず名前を出さずに商品プロデュースをしている。
「自分の名を出さないのは、商品を世に出すに当たっては、出資した人、工場で生産にあたっている人、販売してくれる人、皆が携わり、私は開発という役割を担当しただけなのです」と、関口代表。
誰が作ったかということよりも、関わった人みんながランクアップしていけばいいのだという。関口さんが商品をプロデュースすることで、オーナーや従業員だけではなく、素材の生産者、工場など様々な人を結びつけ、仕事を回していく。商品の開発の過程においては、関わった工場は力を付け、次から違うことができるようになっていく。
「それで、みんなが人に頼ることなく、自分の力で生きていけるようになるのが、日本を明るくすることにつながるのではないでしょうか。また、仕事がない工場であれば、私が商品開発をすることによって、稼動できるようになればいいと思います。だから私は自社の工場を持たないのです。世の中に工場がたくさんあるのだから、わざわざ新しく工場を作る必要はないですしね」と、関口さんは人を元気にさせる笑顔で語った。
(ライター/本名広男) |
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