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「リバース工業 株式会社」
代表取締役 龍川昌外社長
(シブヤFM PIN・UP収録にて)
超高湿度冷蔵庫『ケルビン』。デフロストタムレスにより安定して低温を保つことができる。
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野菜や果物の長期保存が可能に
しかも低温熟成で甘く、美味しくなる
飲食店やレストランなど、業務用の冷凍冷蔵設備の開発・製造を行う「リバース工業」で、それまで業界では難易度が高く着手されなかった超高湿度冷蔵庫の開発に成功した。
同社が開発した超高湿度冷蔵庫『ケルビン』は、庫内の温度を2度、湿度を98%A.V.に保持することにより、野菜や果物の長期保存を可能にする。水菜やレタスなどの葉物は数ヵ月、メロンは30〜50日は美味しく食べられるという。さらにこの『ケルビン』が最も力を発揮するのはじゃがいもだ。1年から2年保存しても芽が出ることなく低温糖化により甘味が増して更に美味しくなる。しかも種いもとしても使えるのだという。その技術はどのように実現されたのだろうか。
通常の冷蔵庫は霜取りでのため温度を上げて氷を溶かす「デフロスト」を行ってからまた冷却するというサイクルを繰り返すため、上昇する温度で鮮度が落ちてしまう。しかし『ケルビン』は、デフロストタイムレスで冷却し続けることができ、安定した低温を保てるのだ。そのため作物ははじっくりと低温熟成され、甘味や旨みが増していく。このシステムの開発のきっかけは、龍川昌外社長の「千葉の名産の美味しい梨を、できるだけ長く味わうにはどうしたらいいか」との思いから。
この『ケルビン』は鮮度を保持したまま果物や野菜を長期保存できることから、ブランド品の果物などの生産農家などから関心が寄せられ、またこの技術を応用したワインセラーは、良い熟成をもたらすと、納入先から喜ばれている。
(ライター/本名広男) |
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