医師、歌手、作詞・作曲家、随筆家、画家、講師……
ただ者じゃないただの医者、七つの顏で癒しに挑戦!
「今の日本は狂ってる そう思いませんか 元気に根気やる気に勇気 忘れちゃいました」歌手・あがわ医院による「ガンバレ! 日本」歌詞の一部である。阿川医師は2002年にメジャーレーベルからデビューを果たし、これまでに3枚のアルバムをリリースしているれっきとしたプロの歌手。さらに、作詞・作曲、随筆家、画家、講師としての顔を持つ。「一度きりの人生だから、やれることは全てやる」という阿川医師は、医者以外の職業も全て真剣。一切手を抜かず、プロとして徹している。毎日途切れることなく患者が訪れ、往診までこなす阿川医師。多彩な活動が医師業の弊害になったりはしないのだろうか?「全ては癒しのため」と阿川医師。七足のわらじといっても根は同じ。医療という太い幹があり、その枝葉に音楽や絵画といったものがある「癒しの木」だという。
「日本は一億総うつ病状態。体だけでなく、全人格的な癒しの医療が必要」。実際、診察室には毎日あがわ医院の歌が流れ、訪れる人を大いに元気づけている。医院は日曜日以外、休診なし。「時間は作ればある。やりたいと思ったら、勇気を出してやってみること」。「ガンバレ! 日本」の歌詞にこんな一節がある。「あなたの代わりはこの世にいない たった一つの宝物 こもってないで出かけよう みんな待ってるよ」。七つの顏で「癒し」に取り組む勇気ある医師が込めた全人類へのメッセージがここにある。そんな気がしてならない。
(ライター/乾雅美) |